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カナディアンロッキーで暮らす

カナディアンロッキーで暮らす茶道とカルトナージュ愛好家の日々

レイクルイーズとジャスパーへ小旅行 

2024-06-14 19:00:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン

#238


カナディアンロッキーからこんにちは。
5月下旬まで暖かくならなかったロッキーですが、ここ1週間、やっとやっと!初夏らしい青空と
日中の気温が18~20℃に上がって気持ちの良い気候になって来ました。4月半ばに芽を出す
クロッカスも、やっと咲き始めたかと思ったら雪が降って引っ込んでしまい…新緑も少し遅れて
始まりました。

とはいえ日照時間は日々延びていくので夕方6-7時になってもまるで3-4時くらい?という感覚に
なってしまうほど、夕暮れがどんどん遅くなり、今や9時半ごろまで明るくなっています。
それもそのはず、今年の夏至は6月20日、1週間後ですものね!前回書きましたが、横浜在住の姉が
5月半ばから一月間我が家に滞在してカナダ暮らしを満喫し3日前に日本へ帰って行きました。
英語は全く話せない彼女ですが昨年からWestjetというカナダの航空会社が成田ーカルガリー直行便
を就航させたお陰で、バンクーバーで乗り換えなくやって来れるようになりました。
しかも料金が日本の航空会社と比較してかなり安いため予約も順調に入っているようで、当初4-10月
のみ運行予定ということでしたが、通年運行へと変更が発表され、さらに便利になりました。

カナダの航空会社は「サービスがイマイチ」と言われてきましたが、エグゼクティブクラスは別として
エコノミークラスで料金を比較すると、食事などのサービスに期待しなければやはりリーズナブルな方
を選びたいと思います。
Westjetの機材は新しく、往復の出発日の安い日を選べば良いのではと、次回の帰国では私も利用して
みたいと考えています。

さて、1人でやってきた姉、私たちの暮らしを取り巻く英語環境に刺激されたのか、滞在中にWEBで
「英会話が早く上達する」という有料レッスンにチャレンジしていました。初めはリスニングもうまく
できずに苦労していたのですが、2週間もすると耳から聴いたままを発音できるようになり、自分で
録音して聞き直して…帰る頃はレストランへ出かけた時は自分でオーダーができるほどになっていました!
横浜に帰ったら自主的に困ってそうな外国人がいたら「May I help you?」と言ってみよう、という
自信も出てきたよう。

せっかく姉が来たので、私たちは今まで行っても日帰りのレイクルイーズと、キャンプ泊していたジャスパー
へ、ホテル泊でちょっと贅沢なドライブ旅をすることになりました。
もちろん、通常の料金でこの2か所でフェアモント系のホテル泊まるとなれば、今や一泊10万円~という
驚異的な料金なのですが、今回ラッキーなことに、親しくしている友人がフェアモント系ホテルで働いて
いるので、彼女と一緒の宿泊であれば素晴らしいベネフット(優待)を受けられるということで、彼女と
ご家族も休暇を取って同行してくださることになりました。

Destinationsというベネフィットは2部屋分対象になるらしく宿泊料金と食事、館内のアクティビティ等
全てに優待があり、宿泊客だけが楽しめる静かな湖畔のホテルの夜を味わえ、朝は人のいない早朝湖畔散歩
も楽しみました。月末のレイクルイーズは湖畔の氷が解けたばかりで真ん中はまだ薄氷が残っていました。
それでもかなりの宿泊客で、近辺には食事をする場所もないのでホテル内の3ヶ所のレストランはどこも
繁盛していました。

私達はフォンデュとステーキのコースがいただけるホテルができた当時からある歴史を感じるWALLISER
STUBEレストランへ。当日予約を入れたのでスタートがなんと20:30でしたがだんだん外が暗くなっていくと
アンティークな雰囲気のレストランは暗めの照明がさらに落ち着いた雰囲気を感じさせ、サーバーさんの
ホスピタリティが素晴らしく、このサービスが全て料金に表れているのだ…と実感。
翌日はゆっくりチェックアウトしてエメラルドレイクへ。少し気温が上がって薄陽も射しててきたので湖畔を
ぐるっと一周ハイキングしました。まだ少し時期がはやいかな?と思っていたグレーシャーリリー(カタクリ)
の花がもう湖畔のあちこちに咲いていてラッキー!

湖畔のトレイルは平坦でゆっくり歩いて一周しても1時間半~2時間くらいです。レイクルイーズより少し北に
位置するジャスパーには1週間後に出かけました。今回は友人家族+わんこも一緒でした。ジャスパーパーク
ロッジはペットフレンドリープランがあるので、レストランではワンコ用のメニューまで用意されていました。
ジャスパーの町は過去に何度も訪れていましたが、ゆっくりと散策したことはなく、今回は2泊3日なので
とても時間に余裕があり、途中の湖を見たり町中を少し散策してからホテルに向かいました。早朝に家を出て
ハイウエイ93号線沿いにあるペイトレイク、ボウレイク、に立ち寄ってコロンビア大氷原でランチをとってから
ジャスパーに向かいました。

ペイトレイクは雪がちらついていたのですが、数日前に湖面の氷が解けたばかりで、この時期にしか見ることの
できないショッキングブルーの湖面を見ることができました。湖面の色はやがてエメラルドグリーンへと変わって
いきます。
ジャスパーの町に入る少し手前で、マウンテンゴートの群れが塩を舐めているところに出逢いしました。
マウンテンゴートが12頭も一緒に道路沿いに出ているのは珍しく、数台の車が止まって写真を撮っていました。
私たちも車を止め、窓を開けて動画を撮ったりしました。ゴート達は車がずらりと並んで止まっていてもあまり
気にすることもなく夢中で岩場の塩を舐めているようでした。
分厚い冬毛から夏毛に変わる時期で、冬毛が自然に剥がれてぶら下がっているのはちょっと面白い光景でした。
間も無く冬毛が全て落ちると、真っ白な夏毛が現れます。最近のバンフ国立公園内は昔に比べるとワイルドライフ
を見かけることが少なくなっていますが、ジャスパー国立公園内はビッグホーンシープ、クロクマやグリズリー、
ディア(鹿)ムースの姿を見かけることが多く、11歳の友人の娘さんも大喜び。わんこは動物が現れるたびに
ちょっとビビっていたようでしたが、3日間朝から晩までずっとご家族と一緒に過ごして大満足のようでした。

ジャスパーパークロッジ内には「オカズシ」というお寿司屋さんがあり旅行が決まった時点ですぐ予約を入れた
のですが、2ヶ月先まで満席!で、残念でした。今回のホテル泊はどちらもお部屋代に朝食も含まれていてバフェ
朝食を楽しみました。
さすがフェアモント、コンチネンタルのバッフェも素晴らしい品揃えでしたが、追加で注文すればエッグベネディクト
や焼き立てのオムレツ、ワッフルなど温かいお料理もサービスされ、ゆっくりといただけるのでお昼ご飯は必要ない
というくらい、お腹一杯いただいてしまいました。夢のようなフェアモントホテル泊の旅を終え、姉は2kgも太って
しまった…と嘆きながらも家族やお稽古事でご一緒の方々にと、たくさんのお土産を携えて帰国の途へ。

姉が帰る数日前に夫も急用で日本へ発ったので、私は彼が帰るまでしばしシングルライフを味わえる!?まずは今日
シニアのレディースたち3人と真っ青な空の下でゴルフを、そのあとは自宅でひとりゆっくり夕食を楽しみました。
自分のために何か作ろうと思いましたが、冷凍しておいたグラタンとガカモレとか、簡単なもので済ませてしまいました。
おりしも夫から電話日本は真夏日だとか、涼しいカナダから一気に30℃の日本は体に堪えているらしく、大好きな
寿司店にもまだ出かけていないとか。
私はもう18年間、夏の日本へ帰っていません。京都は7月は祇園祭、8月は五山の送り火と住んでいた頃にはあまり
意識せずに過ごしていた季節行事も、今となっては少し郷愁を感じます。38、9℃という猛暑の京都には帰りたく
はないけれど、祇園祭の鉾で奏でられるお囃子は懐かしく、また間近で聴いてみたいと思うこともあります。
京都御苑のすぐ近くに住んでいたので「五山送り火」の「大文字」も毎年御苑から眺めていました。夏に短期間でも
この風物詩を味わいにいくか、カナダの極寒の時期に暖かいところへエスケープするか天秤に掛けると、今は後者を
選びたいと思います。