フォームの見直しをするときに常に言っていることは、腰の大切さです。
これはどんなスポーツにも共通していることだと感じています。
腰をしっかりと安定させることで良い姿勢を作り、強く大きな力を発揮することができます。
特に水泳の場合は水に浮いているため、身体を安定させる必要があります。
人間は陸上を歩くための身体として発達していますから、水の中で活動するようにはできていません。
大きな頭や膝、肘などの関節は、水中での動きの妨げになります。
その抵抗をできるだけ少なくし、スムーズに力強い動きをする必要があります。
一番参考になるのは、もともと陸上で生活していた動物が再び水中に戻っていった例です。
クジラやイルカ、シャチなどがそれにあたります。
そのため、腰に力を入れて、それを足先に伝える感覚を意識させるときに最初に練習するのは、「ドルフィンキック」です。
ドルフィンキックが上手くできると、とても心地よく水中を進むことができます。
クジラやイルカが乾燥していて身体が重く感じられる陸上の生活から、暖かく身体が軽く感じられる海に生活の場所を変えたのも少しは理解できるかもしれません。
体幹をしっかりと使う動きは、人間が本来もっている自然な動きの感覚なのです。
皆で練習後にプロテインを飲んでいる様子です。
竹村知洋