なっちゃん農園たより

ネコじいじが、都会に住む農園主のなっちゃんに、農園たよりと館山の花だよりを送ります。
お花好きな方もコメントどうぞ。

ウラシマソウ

2021年03月21日 10時11分20秒 | 野草

サトイモ科のウラシマソウです。

北海道から本州、四国、九州に分布する多年草、山林の縁など湿った木陰で見られます。

地下茎に養分を蓄えて、春に地下茎から葉柄をのばして鳥足状の複葉を1枚広げます。

小葉は細長い卵状で先がとがり縁はなめらか、高さは20センチから60センチ。

葉の付け根付近から茎をのばして花がさきます。茎の先に仏炎苞とよばれる筒が花を包みます。

仏炎苞は白色に黒色または褐色から緑色の模様がついていて、模様には変異があります。

仏炎苞の中には肉穂とよばれる花があります、肉穂の先から付属体が釣り竿状に長くのびます。

この長くのびた付属体が浦島太郎の釣り竿を連想させるので「ウラシマソウ」と名前がついたそうです。

肉穂の花には雄花と雌花があります。若い株では雄花しかありません、大きくなると雌花がさくそうです。

仏炎苞は葉よりも低くさきます。

 


アオキ

2021年03月20日 10時38分36秒 | 樹木

ミズキ科のアオキです。

北海道から本州、四国、九州に分布する常緑の低木です。林の中など日の当たらない場所でも育ちます。

葉が一年中青々していることから「アオキ」とよばれ、紅色の実がきれいなことから庭木にもされます。

高さは1から2メートル、枝は緑色で2から3年経過すると木質化します。

葉は対生、少し大きな卵形で厚みがあり、先がとがりまわりには鋸歯があります。

今の時期に花がさきます、褐色で先のとがった花弁は4枚開きます。

雄しべの退化した雌株と、雌しべの退化した雄株があります。

下の写真は花弁の間に4本の雄しべが見えるので雄花です。

雌花は中央に雌しべが1個あり、冬に紅色の果実をつけます。

雄株は、写真のように枝の先に花が密生しますが、雌花は少し下がったところで花がさき花数も少なくなります。

 


モチノキ

2021年03月18日 11時02分19秒 | 樹木

モチノキ科のモチノキです。

宮城県、山形県以南の本州から四国、九州に分布する常緑の高木です。

海岸近くの暖かい場所で見られ、冬に紅色の実がつくので庭にも植えられます。

高さは10メートルから15メートル、この木の皮から「鳥もち」をつくり小鳥を捕まえたので「モチノキ」とよばれます。

葉は互生、葉柄の先に先のとがった卵形の葉が広がります、革質で厚く縁はなめらかです。

葉の付け根付近に密生して花がさきます。黄緑色の花弁は4枚、雄しべも4本です。

花には雄しべの退化した雌花と、雌花の退化した雄花のさく木があります、雌雄異株です。

写真は雄しべがはっきり見えて雌しべの子房が無いので雄花です。

 


オオシマザクラ

2021年03月16日 10時52分04秒 | 花たより

バラ科のオオシマザクラです。

伊豆諸島から房総半島に自生する落葉の高木、日本固有の野生種です。

高さは10から20メートル、「ソメイヨシノ」は「エドヒガンザクラ」と「オオシマザクラ」の交配種とされます。

花がさくのと同時か、少し遅れて葉が開きます。

花は1か所から花柄をのばして3から4個の花がさきます、白色の花弁が5枚、雄しべは多数です。

受粉した花は初夏に紅色の果実になり、熟すと黒色になります。

雄しべの花糸と花弁の付け根は、黄緑色からうすい紅色に変化します。

葉は互生、葉柄を持ち、先端が少しのびてとがり、卵形でまわりには鋸歯があります。

葉は塩漬けにして桜餅に使われます。

 


スズメノエンドウ

2021年03月14日 17時31分40秒 | 野草

マメ科のスズメのエンドウです。

本州から四国、九州に分布する越年草または1年草、道ばたや空き地、畑のすみで見られます。

「ヤハズノエンドウ(カラスノエンドウ)」によくにていますが、小葉が広がっても小さいのでわかります。

「カラス」より小さいので「スズメノエンドウ」とよばれるそうです。

茎は地をはい、付近の草にからまって立ち上がります。

葉は互生、小葉は12枚から14枚、先端は巻きひげになりからまります。

小葉は細長い卵形、先はとがらず丸か平らに切れていて、互生に付きます。

葉の付け根から花柄をのばし、3から4個の花がさきます。

花弁は白色小さなマメ科の花です、種子が熟すと黒くなった莢の中に種子が2個入っています。