中国残留孤児一世、二世、三世とその家族、そして友人知人が集う「帰国者の友」新年会。
今年も懐かしいメンバー、初めての参加者など約30人が大阪市淀川区十三の
ロマネハウスに集まった。
みんな手に手にビール、ワイン、日本酒等々を持ってきてくれるので、
自ずとみんなのほっぺも赤ら顔に。
一人ひとりが近況を述べ合う。
一年分の悲しいこと、辛いことが溜まっているが、そこは踏ん張りやさんばかりの帰国者の面々。
さらりと語る。そして、希望も。
下は、大学での奨学金制度が分からず、娘が3年生になってようやく奨学金がもらえるようになり、
肩の荷が軽くなったと語る石田華絵さん。娘のキコさんは2年前江西財経大学に短期留学した。
↓昨年は、中国のお父さんや大阪での恩人の死、夫の転職など、辛いことばかりだったが、
今年はいい年になる希望がある、と立って語る原田玲奈さん。
座って聞いている二人は、
左が今春、4年間通った夜間高校を卒業する西井澄さん。「英語とパソコンが苦手だ」と厳しい表情。
さらに、卒業してからも学ぶことは止めないときっぱり言う。
右は夜間中学2年目が終わる山下飛子さん。山下さんは中学生時代、福建省で文化大革命に遭遇し、
学校どころではなくなった。
両親が難を逃れて家を離れ、妹や弟と家に残されてお金も食べ物もなく本当に困ったと語るとき、
いつも目に涙が溢れる。「あの時代のことは言いたくない。今でも辛くて苦しくなるから」と言う。
「今が私の青春時代。数学は英語より難しいわ」と楽しそうに言う。
今日は鍋物3種(水炊き・キムチ鍋・豆乳鍋)をつつきながら全員、一言ずつ語り合った。
蘇軍偉さん(河北省?出身)が豆乳鍋に挑戦中。
人民新聞社の山田洋一さんが手に持っているのは江西省樟樹の白酒「四特酒」。
厳先生のお土産だが、ちなみにこのお酒は周恩来さんが大好きだった銘柄だそうだ。
そして、周恩来さんは今でも中国人みんなに慕われている。
さて、満腹になったところで尼崎のNPO法人「まいどイン尼崎」のメンバー
(て言うか我が娘夫婦と広川君)が得意技の「妖怪ウオッチ体操」を披露した。
楽しそうな人々の中で一人、呆然とした風情の横山三郎さん(真ん中に座っている人)。
あとは懐かしい日本や中国、韓国・朝鮮の歌、京劇の地方バージョン、闘いの歌、失恋の歌、
みんなで楽しく歌う歌など、おおいに歌い、おじやをいただき、お喋りして、
また、それぞれ家路に着いた。
さようなら、みんな。
今年も頑張ろう。
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