常識を覆したSTAP細胞の発見がマスコミをにぎわしている。
発見者は、「おぼかたはるこ」さんというのだそうだ。
細胞がリセットされるということ自体に夢があり、素晴らしいことだと思う。
ただマスコミやネットで業績と関係ない情報が流出するのはどうかと思う。
きちんとした個人情報の管理を理研は行うべきだろう。
彼女はまだ若いのだから、こんなことでつぶしてほしくはない。
宇宙にしろ生命にしろ、エネルギーの流れがある。
それは複雑化という過程を経て、どこかでリセットされる。
ただ、その時に本当に元に戻るのか、という疑問が残る。
よく似た別の状態へシフトするのかもしれない。
履歴も含めて消去できるのだろうか。
一般的にそれは否定される。
つまりリセットは消耗する。
さて科学研究というのは、もともと地味で苦労が多い。
陽が当たるのはほんの数パーセントで、残りはひたすら忍耐の連続だ。
もちろん成果は大いに賞賛すべきだが、同時に大切に育てることも必要だ。
世の中には彼女と同じ世代の有為な若手研究者がたくさんいる。
すべての若者には均等にチャンスがあるはずだが、それを実際に成果につなげる人は少ない。
才能や運や環境など、いろいろなハードルがある。
それでもみんな夢を持って頑張っている。
今回の小保方さんの研究成果が、若い研究者たちの力になればよいと思う。
昔、和田英太郎さんが言っていた。
優れた研究とは天才の能力か、人の10倍か100倍の努力から生み出される、と。
多くの人が今更天才にはなれないだろうから、夢がある限りもっともっと努力をすべきなのだろう。
私たちの年代のシニアにできることは、彼らにできるだけよい研究環境を準備することだ。
それにしてもどうしてこんなに雑事が多いのだ。