DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

風(6)

2018-07-17 09:19:39 | ButsuButsu


今日は、琵琶湖で湖底遺跡を探して5日目。
最終日だ。

先日、奇妙なツボ群を見つけた。
ツボではないのかもしれない。

でも、どう見ても人工物のような気がする。
そうだとしたら、どうしてここに?

今日も、水中ロボットで新しい発見があるかもしれない。
謎だらけの、葛籠尾湖底遺跡群だ。


風(5)

2018-07-15 09:51:57 | ButsuButsu


7月13日から17日まで、日本財団などの支援で琵琶湖で遺跡の調査をしている。

調査といっても、小学生から中学生・高校生・大学生・大学院生・ポスドクから老人大学生まで、幅広い人々と一緒だ。

みんな熱心に参加している。

初日にツボを見つけた。

昨年の12月に見つけたのと同じ形をしている。

風のように水が流れ、堆積物で埋もれない仕組みがここにはあるようだ。

水深は69.2メートル、水温は9.02℃。

いつのころのモノだろうか。

おそらく1000以上前だろう。

すごいものだ。

しばらくこのツボを観察してから、水中ロボットは浮上した。

見えないものを見る試みは、しばらく続く。

そのことが多くの若者の好奇心を掻き立てれば、と願っている。

このことが、科学といわれる学問の原点だと思う。

一人でも多くの子供たちや学生たちに伝えたいと思っている。

風(4)

2018-07-06 17:06:35 | ButsuButsu


琵琶湖の湖底に沈む古代の壺を見つけた。

昨年末に見つけた壺より、口が小さくて、長さも短いようだ。

用いたのは、「ほばりん」という名の、自律型水中ロボット。

東京にある、海上技術安全研究所が2年前に作った最新型だ。

かくいう私もそのプロジェクトに参加していた。

このロボットの特徴は、安定して航行し、測位精度が高いところだ。

ひたすら写真を撮り、湖底を撮影し、数時間後には浮上してくる。

深さ70メートルの水中にも風が吹いている。

というか、水が流れている。

そのせいか、壺は埋もれていない。

上から降ってくる堆積物が、吹き飛ばされるのだろう。

この世には、埋もれて見えないものと、埋もれなくて見えるものがある。

えらい違いだなと思う。

人間としては、できれば後者でありたいと思うのだが、そんなに都合よくいかない場合もある。

7月13日から17日まで、別のロボットを使って壺を撮影に行く。

今のうちに記録を残さないと、次回は埋もれているのかもしれない。

そんな焦りにも似た気持ちで、ひたすら湖底を見続ける。

そこには、誰も見たことがない、お宝が沈んでるかもしれない。

案外、歴史的な発見は、そんなひたむきな観察から見つけ出される。

まさに、琵琶湖の底は、日本のタイムカプセルなのだ。