数年前、琵琶湖で死体が見つかった。
安曇川沖で、漁師の網にかかったものだ。
行方不明になったのが数十年前だったにもかかわらず、全く腐敗していなかった。
このような死体を死蝋(しろう)という。
水中で温度と酸素濃度が低い場合に、体内の脂肪酸が水中のマグネシウムなどと結合して蝋化することがある。
蝋人間を引き上げた漁師はさぞかし驚いたことだろう。
そういえば、甲冑を着た侍の蝋人間が見つかったこともあるそうだ。
古い湖には、いろいろな事件が起こる。
だから退屈することがない。
もし人生に疲れたら、琵琶湖に来て謎解きに挑戦しよう。