市町村合併とか道州制とかは、言葉はよさそうに響くが、私は好きではない。
TPPにしてもそうだ。
結局、数の多い方が勝ってしまうからだ。
少数だからこそ、心に響く魂がある。
第80回日本陸水学会の学術大会は、今井一郎先生の献身的なご厚意で北海道大学水産学部で開催された。
私は、9月26日から29日まで、北海道の函館市にいた。
滞在中ずっと、新鮮な魚を満喫した。
ここは楽しい街だ。
最後の日、大会の終了を祝って、懇親会が行われた。
なんと、その席に登場したのは、水産学部の学生さんで構成された陸水バンドだった。
心憎い演出だった。
10人足らずのバンドだったが、気持ちがこもっていた。
やったぜ函館。
物知り顔でTPPの流れは必然だなどと、言わないでほしい。
大阪都構想も、眉唾な話だ。
組織の無駄もよいではないか。
無駄があるから文化が生まれる。
地域に根付いた独自の文化を大切にしたい。
中国では、雲南省が一番好きだ。
この省には、中国にある少数民族のほぼ半分が住んでいる。
それぞれに独特な調理方法と、色とりどりの民族衣装がある。
見るだけでとても楽しい。
モンゴルのフブスグル湖の奥地には、ダルハトという少数民族がすんでいる。
初めてそこへ行ったとき、朝早くおじさんが荷車で売りに来た馬乳酒を飲んだ。
作ったばかりの新鮮な味だった。
ナーダムの夜には、地元の若者たちとダンスを楽しんだ。
年に1回だけ、この日に男の子と女の子が晴れ着を着て出会い、一緒に踊るのだ。
それ以外の日々は、彼らは遊牧の旅に出る。
小さな村での楽しいひと時の思い出が、今でも心に残る。
この村に住むBaasankhuu君は、いま8歳になる。
生まれてすぐに熱湯で火傷した。
ウランバートルで手術を受けたが、成長するに伴って皮膚が固まってきた。
もうそろそろ再手術をしないと、彼の体はいびつに成長する。
そう言えば、野口英世が手の手術を受けたのが10歳の時だった。
当時不良青年だった野口が、やがて世界的な医師になるとは、誰が予想しただろうか。
民族とは、文化とは、多様な社会から生まれてくることを忘れてはいけない。
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