DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

どうする(19)

2014-07-31 09:30:44 | ButsuButsu


イスラエルが集団的自衛権として行っているガザの爆撃は、混迷を極めている。

武力に武力でもって解決しようとするやり方は、新たな復讐劇を引き起こし、さらなる1000年の民族対立につながる気がする。

「オバマ政権はイスラエルの軍事作戦を自衛権に基づくものとして支持してきたが、ガザでの死者が1千人を超え、国連管理下の学校への砲撃で子供たちが犠牲になったことでいらだちを強めている。」

暴力を用いると、知恵を使うことがおろそかになる。

知恵を用いて解決する姿勢が欲しいところだ。

昔、中国に墨子という人がいた。

紀元前400年頃の人という。

徹底的な非戦論者で、一切の差別のない博愛主義を説いたとされる。

彼が始めた墨家は、徹底的な防衛のための戦略を作り上げ、戦争を回避したことで知られる。

ただし、秦の始皇帝による弾圧で壊滅させられたという。

独裁者を許さないという国際的な合意があるのならば、この混乱の時期に、一つのあり方として墨子の考えを学習しても良いのではないだろうか。


集団的自衛権という発想は、このように双方の憎しみを助長するだけで、根本的な解決とはならない。

少なくとも宗教団体が取るべき道ではない。
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7月27日(日)のつぶやき

2014-07-28 05:48:49 | 物語
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どうする(18)

2014-07-27 13:49:53 | ButsuButsu


旅行作家の西本梛枝さんから、浜端悦治さんのご逝去に対する弔文が届いた。

ここにご紹介したい。

*****

淀川源流域の春 を訪ねた日     西本梛枝


《まもなく、落葉樹林が一年中で最もすばらしい春がきます。自然に接する楽しさを、ぜひ味わっていただきたいと思います。》

「自然の道を楽しむために」と題して浜端悦治先生が書かれていた一文の最後の行です。

樹木たちが力強く命を輝かせる春が先生はとても好きだったのでしょう。

その草木たちの生きる表情を多くの人にも見てもらいたい…。その気持ちがヒシと伝わります。

秋、トチノキ観察会を行っている琵琶湖トラストでも、新緑の頃のトチノキやそのころの森の素晴らしさを語り、春にも森の観察会をするといいな、とずっと提唱されていました。



そして今年の春、五月三日、先生と県自然環境保全課の今城克啓さんの案内で《淀川源流域の春を楽しむ~ブナの若葉、満開のユキツバキを訪ねて~》ツアーが実現した。
大津駅に集合して、淀川源流の栃の木峠に行く…のでは(連休で高速道路渋滞必至)到着はいつになるやら…と思いつつ、8時出発。が、高速道路を避けて湖岸道路を走る。(さすが! 渋滞ナシ!)湖岸を走りながら琵琶湖の水草や植生などについての話もしてくださった。見慣れた風景であっても、それについての専門家の方からの話を聞きながら見ると、風景は全く新しい新鮮な領域を広げてくれる。

途中、立ち寄った道の駅・湖北みずどりステーションで、ちょっと交わした立ち話のとき、先生はニコッと笑って「伝えられるときに伝えておかないと、と思いましてね」とその日のユキツバキツアーが実現したことを嬉しそうに言われていた。今になると、……重い。そのときの先生の表情や容貌に病の影を私自身は感じなかったのだ。なのに、こんなに早い旅立ちだったとは。

〝伝えられるときに伝えておきたい〟自分の残り時間と対峙する心の底からの願いだったのだな、と、今、あの言葉をかみしめている。私たちが知ったり学んだりする知恵や知識、それは学んだ「私」個人のものではもちろんあるが、決して「私」だけのものではない。すべて先人からの〝預かりもの〟なのだ。だから、その知恵や知識は他の多くの人たちに伝えておかねばならない…。浜端先生もきっとそのように考えていらしたのだろう。「伝えられるときに伝えておかないと…」という言葉には先生の、自分の人生への感謝さえ感じられる。伝えるために語る…、行動を起こす…、ということの一つがこのユキツバキツアーの実現だった。

ユキツバキは日本海側の多雪地帯に咲く椿で、何㍍もの雪に圧されて冬を過ごすため樹形は地を這うような形で広がり、雪が溶けると枝は次第にたちあがってきて花をつける。その花も、花弁は薄く、水平に広く開く。「ユキツバキ」の語感の通り楚々とした愛らしい花である。四月中旬から五月上旬あたりが一番いい花の時期…。五月上旬、旧余呉町中河内の広峯神社周辺ではユキツバキが愛らしい花をあちこちで咲かせていた。浜端悦治先生が私たちにどうしても見せたいと思って下さった花を見ることができた。

浜端先生、ありがとうございました。

ユキツバキの愛らしく、そして強い姿を見ることができました。

これからは彼岸の野山をのんびり歩き回ってください。

合掌

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7月26日(土)のつぶやき

2014-07-27 05:41:07 | 物語

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どうする(17)

2014-07-26 10:03:25 | 物語


「生きるって、祈ることなのよ」

「人はね、いつかこうなりたいっていうイメージを持って、それを心のなかで祈っているときは生きていけるの。どんなことがあってもね。でも、夢とか希望とかをなくして、祈るものがなくなっちゃうと、つい道を誤ったりするものなのよ」

虹の岬の喫茶店の中に出てくるフレーズだ。

祈り、というのはよい表現だと思う。

一昨日、畏友である浜端悦治さん(浜さん)が亡くなった。

その二日前に病院へ見舞いに行き、いくつかの言葉を交わした直後だっただけに、とうとうその時が来たのかという悲しみに浸っている。

浜さんは、温厚な人だった。

というよりも、長年持病を持ち、自分の健康と駆け引きをするように夢を追いかけていた強固な意思が、それ以外の些末な事柄を淡白にしていたのかもしれない。

そんな人柄を、多くの人々が愛していた。

浜さんと知り合ったのは、1983年、琵琶湖研究所に勤めるようになってからだ。

亡くなった吉良竜夫の愛弟子で、共に大阪市立大学からやってきた。

森林生態学を専門とし、琵琶湖の周辺の山々だけでなく、モンゴルや中国の山地によく出かけていた。

野山の草花について語るとき、少年のように目を輝かせていた。

私は今、浜さんのために祈っている。

不徳の私が生き残り、有徳の浜さんが他界した。

岩坪五郎さんのメールでは、佳人薄命だねと伝えていた。

これから葬式へ向かう。

死に際して、きっと浜さんも祈っていたのだと思う。

家族のために、友人のために、そして大好きだった植物たちのために。

彼は今、みんなの心の中に生きている。
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7月24日(木)のつぶやき

2014-07-25 05:23:08 | 物語
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どうする(16)

2014-07-24 10:04:54 | ButsuButsu


人が生まれ

育ち

そして去っていく

ただそれだけのことだけれども

そしてこのことは何万年も繰り返されてきたことだけれども

中には特別に語り継がれていく人もいる

今日あなたは

瀕死の床にあって

淡々と自分の生命と向かいあい

穏やかな表情をして語った

つくせないこともあるのかもしれない

やり残したこともあるのかもしれない

だがこの一瞬一瞬が

永遠の時を刻んでいるような錯覚がそこにはあるような気がした

こうして充実した人生を送り

他のすべてのことを胸にいだきながら

この世を去っていく

ただそれだけのことだけれども

あなたのことはずっと語り継がれていくことだろう
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7月23日(水)のつぶやき

2014-07-24 05:26:48 | 物語
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どうする(15)

2014-07-23 05:41:13 | ButsuButsu


狭い街角を快調にとばす。

急発進、急ブレーキなど、おてのもの。

小田急バスは吉祥寺から三鷹を抜け、武蔵境へばく進だ。

あかちゃんを抱いた若いお母さんも負けてはいない。

右に左に体を揺らしながら、懸命にスマホの画面を指で追う。

胸に抱かれた赤ん坊は、暑さと揺れでぐったりと眠りこける。

早く目的地に着かなきゃ。

運転手は必死の形相でバスを走らす。

お客への心配はその次だ。

ぐんぐん速力を増して、停留場から停留場へ、すいすい、すいすい走る。

どうだすごいだろう。

次々と子供を抱いたお母さんが乗り込んでくる。

明日の日本を背負う、赤ん坊の大群だ。

と言っても5組ほどだけど。

きっとどんな困難にも負けない子供が育つのだろう。

日本万歳、三鷹万歳、小田急万歳。

目的地に着きさえすれば、少々の揺れは気にしない。

どけどけどけ、天下無敵のバス様のお通りだ。

ん、何かどっか違うような気もするが。。。
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7月22日(火)のつぶやき

2014-07-23 05:32:01 | 物語

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どうする(14)

2014-07-22 01:01:18 | ButsuButsu


新しい生命は、いつみても気持ちがよいものだ。

眺めていると、いろいろなことを考えさせられる。

社会犯罪や国際紛争、天候異変など、これからの若者にとって良いことは少ない気がする。

最悪の事態にならないように、最善の選択をすることがサバイバルにつながる。

戦後70年間、政治も経済も、大きく踏み外すことも少なかった。

それは、多くの事象が比較的安定していたからだろう。

でもこれからは違う。

水中ロボットの開発状況を見ていると、このことがよくわかる。

これまでの開発は、うまく動くことを前提として作ってきた。

それは豊かな時代のチャレンジだったからだ。

失敗しても国家が傾くことはなかった。

これからは、うまく動かないことを前提として作る必要がある。

そのためには、深刻なリスクを回避できるような設計が必要となりそうだ。

これまでの失敗事例を見るにつけて、このことを痛感する。

この子たちが大人になるときに、年金も環境も政治も経済も、すべてが最悪の状態になることをオプションに入れておく必要がある。

私にできることは少ないが、何かできることはないかと思案している。
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7月15日(火)のつぶやき

2014-07-16 06:40:07 | 物語

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どうする(13)

2014-07-12 10:46:48 | ButsuButsu


滋賀県長浜市で、トチノキの巨木26本が伐採されることに対して、保護を求める人々から悲鳴に似たお願いが届いている。

最近は、トチノキが銘木として高値で取引されているらしい。

しかし、100年から300年の長きにわたって地域住民から大切に保護されてきた老木を、簡単に伐採してもよいのだろうか。

長浜市は、もっとゆっくり関係者と議論してもよいのではないのか。

市長も、もっと真摯にこの問題をとらえてほしい。

こう森林生態学者たちは訴えている。

こういった伐採の危機に瀕したトチノキの巨木を保護する運動を支援する輪を、日本中に広げたいと思う。

*****

皆様、大変お疲れ様です。

ご報告です。以下、長文になりますが、お付き合いください。

ご多忙のところ、申し訳ございません。

日本生態学会近畿地区会自然保護専門委員会から、長浜市及び県宛てに要望書を提出することになりました。

(抜粋)

本年4月、長浜市は、杉野川源流域にあるトチノキとケヤキの巨木26本を伐採するという業者の計画を許可されました。

伐採予定地にあるトチノキ林とその周辺の自然環境は、以下の2点において保全の重要性がきわめて高いものであり、それが失われることは、長浜市にとっても、全国的に見ても非常に大きな損失となるものと当委員会は考えております。

(1) 本計画について、伐採による絶滅危惧種への影響を含め、植物学、動物学等の専門家による環境影響評価のための科学的調査を行っていただきたい。

また、その調査及び評価の結果に基づき、許可の取り消しを含めた伐採許可の再検討を行っていただきたい。

さらに、その調査及び評価と許可の再検討を行うため、業者に対して、伐採及びそれに付随する行為( 作業道整備や支障木伐り捨て等) の開始を、平成26年9月1日以降上記再検討の結果が出るまでの間、延期するよう働きかけていただきたい。

(2) トチノキ巨木群を保全しつつ、この地域の振興に有効活用する方策を地域の方々や保全団体と共に模索し、可能な範囲で支援していただきたい。

(3) 貴重な巨木林や森林生態系を網羅的に保全するための制度を早急に確立すると共に、森林資源の供給と生物多様性の保全を共に担保するための仕組みを早急に検討していただきたい。

まず長浜市森林整備課と日程の調整をした結果、市長宛の要望書は、7月18日(金)午後1時に、日本生態学会近畿地区会自然保護専門委員会委員長の岩崎敬二先生(奈良大学教
授)と野間さんのお二人が長浜市役所に出かけて、提出・説明をしに行く予定です。

ただ、当日、市長・副市長は他に政務があって対応できないとのことで、森林整備課の課長さん(例の強硬伐採推進派の人)らが対応していただくことになっています。

しかし、先方の担当者によれば、森林整備課の課長さんも、当日は出席予定だがどうなるかはまだわからない、ということで面会にも出てこない可能性があります。

岩崎先生は非常に熱意と責任感のある方で、数多くのこのような問題に精力的に取り組んでおられる先生ですが、「ただ、一方的に説明するだけで、議論さえもできない、ということもありえます。」と懸念されています。

滋賀県知事宛の要望書の方は、新知事の登庁は19日とのことですので、その後に提出するべく、日程調整を行う予定です。

そこで、皆様にお願いですが、7月18日に長浜市宛てに、日本生態学会近畿地区会自然保護専門委員会から伐採に関する要望書が提出されることをできるだけ多くのマスコミ関係者等に宣伝して、世間や陰で圧力を与えられる方々の注目を集めてほしいのです。

担当者レベルでの扱いしかしようとしていないという批判もあり得ます。

課長が直接対応せざるを得ない状況にできれば、岩崎先生も説明や説得のやりがいがある、と言っておられます。

マスコミ関係者やお知り合い、有力者に宣伝していただくに当たっては、要望書の内容について、上記の3点を提示しているということを強調していただきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

補足ですが、要望項目の3番目は、ここでも議論していただいているような先手のための組織や体制(特に伐採に係る制度の見直し等)を意識したものです。

また、なぜ林業行為の許可違反や伐採の影響による環境保全機能の低下について触れなかったかと言いますと、これまでの経緯から、その面の主張は既にしているということと、ご存知の通り、それを受けても全く伐採強行の意向を変えていないためです。
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7月11日(金)のつぶやき

2014-07-12 06:18:57 | 物語
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どうする(12)

2014-07-11 08:36:23 | ButsuButsu


大きなボラという魚のことを、シャクチというらしい。

ただ、荒山徹が描くシャクチは違う。

時は、中国で秦帝国が誕生し、前漢の武帝までの200年くらいの時代が場面設定となっている。

話はとても面白い。

特に、この時代の中国の歴史について少しでもかじった人にはたまらない話だろう。

荒山の書きぶりは、香港の有名な小説家である金庸によく似ている。

道教の影響を受けているのだろうか。

妖術や奇想天外なストーリー展開があったりする。

まず、日本へたどり着いた徐福の登場からスタートする。

始皇帝が、不老不死の秘薬を探しに日本へ派遣した道教の方士だ。

この島を納める国を、オオヤマトと呼んでいる。

殷の時代に、越という国から亡命してきた人々がヤマト土着の民族と融合して作り上げた平和的な原始国家だ。

オオヤマトは、中華文明を否定し、不老長寿の社会を形成していた。

平和な国を保ち、中国からの侵略を防ぐために、徐福に随行させてサメマという若者を中国へ潜入させる。

これが、蛇神に守護された巨人シャクチの誕生だ。

シャクチは、脱皮を繰り返し、3度まで若返ることができる。

蛇に守られた国、オオヤマト。

この地への侵略を阻止することが使命だ。

ここで、現存最古の行基図とされる神奈川県立金沢文庫に保存されている日本図を思い出す。

日本国全体が、うろこのある龍蛇に囲まれている。

縄文海進(縄文時代前期)の頃、我が国は今より気温が1~2℃ほど高かったと言われている。

おそらく、今より大きくて、数多くの蛇がいたのだろう。

蛇の化身シャクチ。

痛快で面白い本だが、ふと、中国という拡大志向国家と、平和な島国の日本のあり方が想起された。

策事を持って無益な争いを避けるというのは、オオヤマトの頃からつづくこの国の宿命であるような気がする。

徒に覇を争うのではなく、硬軟両様の構えをとることを勧めているようだ。
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