Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

身体刑(2)

2019年12月11日 07時40分59秒 | Weblog
キケロー選集8 哲学I 国家について 法律について
 「彼は・・・また彼らを、暴力や体刑によらずに、羊や牛から成る罰金の宣告によって抑制した。」(p72)

 ローマを建国したロームルスの治世について語られたくだりである。
 既に「精神-身体」、「身体-領域」という二重分節の概念が存在しており、刑罰を「身体」の外に置く発想が誕生していることが窺われる。
 これからすると、いまだにむち打ち刑のある社会は、ロームルスより2700年以上遅れているということになるだろう。
 もっとも、キケロの時代になっても死刑はあったわけなので、現在の日本と同じく、「身体刑を禁止しておきながら死刑を存置するという矛盾」はやはり存在したようである。

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