Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

内側を削る

2018年09月09日 06時49分45秒 | Weblog
「オマエの家族皆殺し」スルガ銀、上司による壮絶な恫喝
 「高収益の裏で無理なノルマが課され、不正が蔓延(まんえん)していた。・・・「数字ができないなら、ビルから飛び降りろと言われた」「上司の机の前に起立し、恫喝(どうかつ)される。机を殴る、蹴る。持って行った稟議(りんぎ)書を破られて投げつけられる」「ものを投げつけられ、パソコンにパンチされ、オマエの家族皆殺しにしてやると言われた」
 「支店長が激高し、ゴミ箱を蹴り上げ、空のカップを投げつけられた」「死んでも頑張りますに対し、それなら死んでみろと叱責(しっせき)された」「『なぜできないんだ、案件をとれるまで帰ってくるな』といわれる。首をつかまれ壁に押し当てられ、顔の横の壁を殴った」」

 信用崩壊の結果、「みみっちく内側を削る」、「自己犠牲を強要する」といった現象が生じることは、木庭先生が指摘したとおりだが、信用を供与すべき金融機関もその例外ではなかった。
 「内側を削る」というのが、本件では主に「数字を作る」(現実と乖離した収支予想)ということだったわけだが、これがパワハラと結びつくからたちが悪い。
 驚いたのは、この銀行を前金融庁長官が絶賛していたという点である。
 「新たなビジネスモデルの構築」を官が民に強要すると、えてしてこういうことが起きてしまう。
 これも「内側を削る」現象の一つなのかもしれない。
 
 参考までに、1年前の記事(給料地銀トップ!スルガ銀行「結果につなげる経営会議」はここが違う)。
 「スルガ銀行が個人向け金融に舵を切ったのは、岡野氏が頭取時代の'86年のこと。高度経済成長を終えた日本では、資金のニーズが企業から個人に移ると見抜いたのだ。
 同行は一般の銀行では融資を受けにくい自営業者や勤続年数の浅い会社員に着目し、リスクを取って住宅ローンなどを貸すことで、高い金利を設定することに成功した。
 「静岡には静岡銀行という大手地銀があり、地場の法人を押さえているからスルガ銀行は個人に特化したと思われがちですが、実態は逆です。地方の法人は中小企業が中心ですが、業績不振ながら、行政の支援でなんとか生きながらえている『ゾンビ企業』が少なくない。そういった企業に融資をしても儲かるはずがないと判断した岡野会長は、法人融資を減らして、個人向けを拡大してきたのです。その結果、住宅ローンやアパートローン、個人向けローンで独特な商品をラインナップし、高い利益を上げることができています」(加谷氏)」

 これを読むと、「資金のニーズ」とはいっても、「作られたニーズ」、つまり「内側を削った」ものに過ぎなかったことが分かる。

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