そらいろの日々

育児とミステリ

虹の家のアリス

2005-05-15 | 読書記録
『虹の家のアリス』加納朋子

私立探偵を営む元サラリーマン・仁木さんと探偵助手の安梨沙の活躍を描く、短編集です。とりあげられる謎はどれもささやかなものばかりで、さくさくと読めました。
事件そのものの謎解きよりも、その背後にひそむ人間関係の複雑さだとか難しさだとかに焦点が当てられているように思います。浅はかな考え方や、誤解、嫉妬、おせっかい。一方だけが我慢して成り立ってる“友人”関係とか、相手から勝手に押し付けられるレッテル・虚像とか…。そういった事がきっかけで起こったささいな出来事を、仁木さんと安梨沙が鮮やかに(?)解きほぐしていきます。
安梨沙ちゃんかわいいです。聡明でしたたかでお嬢様で、まったくこんな助手私も欲しいよ!(何の) 八重子伯母さまがもっと絡んでくるかと思ってたんですけど、出番が少なかったので残念です。有閑マダムたちも!
ミステリーとしては、「鏡の家のアリス」が1番好きでした。最後までだまされ続けちゃってたよ…。

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