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パ・リーグ開幕

2008-03-23 01:28:58 | 野球
 NHKの放送記念日特集の番組で、ラジオの創生期には「大相撲をラジオ中継なんかしたら誰も国技館に来なくなる」という意見があったというエピソードを紹介していた。これを聞き、プロ野球を思い浮かべた。

 かつてセ・リーグとパ・リーグはメディアの使い方で大きく道を分けた。
 読売や中日など、マスコミを親会社に持つ球団中心だったセ・リーグは、新聞やテレビを積極的に使い、メディアとの連動を重んじて発展した。

 一方、阪急や南海など、電鉄会社中心だったパ・リーグは、「テレビ中継なんかしたら誰も球場に来なくなる」「電車に乗って球場に来てもらったり、沿線に不動産を買ってもらわないと利益が出ない」と、マスメディアを利用しなかった。
 こうしてセ・リーグとパ・リーグの人気、認知度は大きく開いていった。長嶋や王だけがセとパの格差の原因ではない。

 そして今。パ・リーグにはソフトバンクや楽天など、新進のIT企業が参加し、積極的にネットを利用しようとしている。
 一方、セ・リーグは既存のメディアから離れられず、ネット利用の動きが少ない。あっても横浜ベイスターズのように頓挫してしまう。今年からようやくTBSがネットで横浜主催試合を無料中継するが、始動は遅れた。

 流れとは恐ろしいもので、有望なルーキーは近年、ことごとくパ・リーグの球団が引き当てている。セとパのスタンドで何が一番違うかと言えば、セの観客はおっさん比率がやけに高いことだ。

 このままいくと、セとパの観客動員が逆転するまで、あと3年くらいかな。

 まあ、ソフトバンクも楽天も「電鉄会社」の変化形だろうけどね。土地に線路を引いて人を運ぶか、ネットに線路を引いて脳の中身を運ぶかの違いだから。
コメント
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