まず下のチャートを見てもらいましょう。これはジャパン・ティッシュ・エンジニアリングの3月22日時点での日足チャート。本ブログにもちょくちょく登場する、私のメイン・バイオ株です。
●J-TEC 3/22
3月15日に49万2000円の高値をつけた後、よからぬ大陰線が続いて急落の兆し。窓を開けた空中戦でこのチャートは初心者が見ても、これってヤバいんじゃね? とわかるほどの危うさです。
事実、この後、株価はダダ下がりの、ジリ下げ。あっというまに窓を閉め、4月に入っても下げ基調は止まらず、結局28万まで下がりました。それが下の4月8日のチャートです。悲惨ですね。
●J-TEC 4/08
私の買値はもっと安いのでマイナスにはなりませんでしたが、「なぜ40万台後半で利益確定させなかったのか……。下がるのが見え見えだったのに……」と、長く後悔することになった痛恨の判断ミスです。
この3月22日のようなチャートを「ギロチン・チャート」と呼び、典型的な急落図なのだと、すぐに学びましたが、もう遅い。
当時はいわゆる銘柄惚れというやつで、この会社のことを調べれば調べるほどファンになってしまい、客観的な視線を失っていた自分がいました。
こんなことじゃいかん、二度と同じ失敗をしないようにと、このギロチン・チャートをまぶたに焼付けました。
Jティッシュの株価はその後、再び急騰、80万円台まで爆上げしたので、「結局、ホールドが正解じゃん!」というオチになるのですが、しかし49万が28万になるまで何もできず、連日ストレス漬けだったことは、自分の中では大失敗の経験です。
ここまでが前置き。今度は下のチャートを見てもらいましょう。これは5月16日、先々週木曜日のガンホーの日足チャートです。
●ガンホー 5/16
おお、ひとめでわかりますね。上のJティッシュのギロチンとよく似ています。この先、高い確率で激しく下げるであろう典型的な急落図が出たのです。
Jティッシュで学んだ私はあわてました。
ガンホー下がれば新興みな下がるというほど、絶大な影響力を持つ旗艦銘柄に、ものすごくわかりやすい不吉な前兆……。西の空から押し寄せてくる真っ黒な雨雲です。しかも少し下には、開けっ放しの窓もあれば、100万という区切りのいいラインも待ち構えている。
今こそ教訓を活かさねばならない。ガンホーはしばらくダダ下がりだ。ってことは100万割れだ。窓閉めだ。ガンホーが100万割ったら必ずニュースになる。バイオ株も連れ安だ。
まずい、まずいぞ、これは。ただでさえバブリー感ただようバイオセクターに、ガンホー・ショックが押し寄せたら大変なことになる。真っ黒な雨雲は嵐を呼び、大雨を降らす。逃げろ、逃げるんだ、台風がやってくる前に逃げるんだ!
今になれば後出しと言われても仕方ありませんが、5月20日の週初めに手持ちのバイオ株をざくざくと売り払い、嵐に備えました。
なかにはこの値段じゃ売りたくねえーというものもありましたが、そこは涙を飲んで、信念を持って大整理しました。おそらく総崩れになるはずだから、その後に買い戻せばいい、と。
21日のエントリーに「コロプラ再参戦のタイミングは決まっている」と書いたのも、ガンホーが100万割れた後、落ち着いたところでコロプラを買い戻す、という意味です。
こうして23日の大暴落を迎えることになるのですが、バイオ株とゲーム株をほとんど整理済みだった私はたいした傷を負わずに済み、それどころか予定以上のバーゲンセールで買い戻しという、バイオ&ゲーム株に関しては賢い立ち回りに成功します。
計算外だったのは、崩れたのはガンホー&新興セクターだけでなく、東証1部も含めた相場全部だったという、おい、そっちのほうが大問題だろという話もあるんですが、まあ、そこは放置したままなので目をそらすことにして、要するにただの自慢話かい。
しかし、冒頭に掲げたJティッシュのチャートと、その後の苦汁の日々を胸に刻んでおいたおかげで、今回の暴落を半分読み、傷を小さくとどめた自分を誉めてやりたい。月曜日にざくざくと持ち株を整理した自分の決断に乾杯してあげたい。ううむ、やっぱり自慢話だ。すまん。
そして、あれから数日が経過し、下は本日のジャパンティッシュの日足チャートです。
●J-TEC 5/28
おや、なにかに似てますね。なんでしょうか、この2ヶ月前との相似形は!
3月15日が頂点の山と、5月8日が頂点の山。同じ形の山がふたつ斜めに並んでいるではありませんか。そう、Jティッシュの最近の値動きは2ヶ月前のリピートなのです。
とすれば、左の山が4月8日の安値を境に反転した、それと同じことが起これば、右の山も同じく反転し、上げに転じるはずです。さあ、それはいつなのか。
この続きは次回に--。というか、明日の相場が答だ。