王様の「秘密の参謀本部」

田端到&ビンゴ本郷の実験創作プロジェクト

コースと血統の馬券本

2008-10-19 00:09:57 | 競馬
 新刊「JRAフルコース 何年血統をやっていても当たるからやめられない!」(東邦出版)が出たみたいです。
 どんな内容かというと、まだ読んでないのでわかりません。って、わしは松本伊代か。読んだよ。じゃなくて、書いたよか。
 まえがきを貼っておきます。

「東京芝2000mはアグネスタキオン産駒を狙え!」
「阪神芝1800mはステイゴールド差し馬の一発あり!」
 以前はこのような馬券術を、あまり薦めていませんでした。血統というのはあくまでも各馬のキャラクターをつかむためのヒントであり、この距離にはこの血統が合う、という単純なものではない。
 東京芝2000mのスローペースには向いても、ハイペースには向かないかも知れないじゃないか、そこを見極めるにはもっと中身を理解しないといけないんですよ……と。

 しかし、最近はかなり考え方が変わってきました。そんな小難しいことを言わなくても、もっと単純に「このコース距離はこの血統を狙え!」でいいじゃないか、それで結構よく馬券が当たるぞ、と思う場面が多くなってきたからです。

 理由のひとつにはサンデーサイレンス時代の終焉があります。GⅠの半分を勝ってしまうようなスーパーサイヤーがいた頃は、どの競馬場のどの距離でも、まずサンデーサイレンスの取り分があって、残りをほかの種牡馬たちで分け合う形でした。
 アフリカの草原にたとえれば、木の上の果物も、地上の生き物も、水辺の植物も、みんなサンデーが食べ尽くしてしまい、残りをほかの動物たちが争って食べていたようなものです。そんな状況では、スローペースなら、時計の掛かる馬場なら、内枠ならと、数々の条件を細かく見ていかないと、ほかの動物たちの配分は読めません。
 しかし、サンデーサイレンスがいなくなったことで状況は激変。残り物を取り合うのではなく、木の上の果物はミスプロ系、地上の生き物はサンデー系の後継、水辺の植物はノーザンダンサー系の欧州型と、棲み分けが明確になった。そんなイメージです。つまり、各血統の持ち場が、以前よりずっと鮮明になってきている。

 本書はJRAの全コースについて、それぞれ得意とする血統、有利な枠順、成績の良いジョッキーなどを解説した本です。血統馬券術のデータブックであると同時に、JRAの全競馬場の「コース事典」をめざしました。

 激変しているのは血統の勢力地図だけではありません。競馬場の改修が相次ぎ、新しいコース・距離設定も次々に生まれています。それら各コースの特徴を一から見直し、血統と結びつけることで、最新のコース&血統適性を浮かび上がらせたい。そんな思いで本書を作りました。
 新しい発見もたくさんあります。各コースごとの成績を調べていくと、同じコースで浮上する血統、同じコースで沈む血統がいくつも見つかります。この血統とあの血統は適性の近い仲間なんだと、コースを検証することで血統の特徴も見えてくるのです。詳しい中身は本文を参照してください。

 また、枠順というファクターが以前より重要度を増している、そんな感想も持ちました。
 長い直線のコースが増え、道中の出入りも少なくなった今の競馬では、枠順がそのままレース中の位置取りにつながり、結果にも多大な影響をもたらす。ここ数年、ぼんやりと感じていたことですが、今回、詳細なデータを調べて、それが間違いではなかったと確信するに至りました。
 阪神のダートで枠順の大きな有利不利がある距離はどこか。新潟のほにゃららメートルで極端に成績の悪い枠順は内か外か。これらを知っているか知らないかで、馬券の成績は全然違ってくるでしょう。

 本書の制作には、多数の協力者の力を借りました。しかし、真の意味で本書が完成するのは、読者の方々がこの本を参考においしい馬券を獲ってくれたときです。
 私自身、今はどんな競馬場のどんな距離で馬券を買っても、当たりまくる気がして週末が楽しみでなりません。ぼんやりと何も考えずに馬券を買っている連中に差をつけ、みんなで幸せになりましょう!
   2008年9月某日 田端 到

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清原らしさとは

2008-10-05 20:32:27 | 野球
 清原の引退試合およびセレモニーには、それなりに胸が熱くなったが、どうしても引っ掛かったのが「清原らしいフルスイング」というフレーズ。
 本人もめいっぱい振り回していたが、冷静なことを言えば、あんなの全然清原らしくないだろう。

 外角低めの難しい球でも、肩に力の入らない美しいスイングで、スコーンと右中間のスタンドまで運んでしまうのが「清原らしさ」であって、その器用さ・自在さがタイトル獲得歴なし、無冠の帝王の理由でもある。落合博満を信奉したゆえの、全方位型のバッティングだ。

 あれをもっと力強いプルヒットのフルスイングに徹していれば、二度や三度くらい本塁打王を獲れただろうし、それをやらなかったからこそ、西武ライオンズ黄金時代の4番を務め上げることが出来たとも言える。
 本当の「清原らしさ」を貫けば、もう1本くらいホームランを見られたかも知れないのになあ。

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