西風に吹かれて

日本の西端にある基地の街から、反戦や平和の事、日々の雑感を綴ります。

付替え道路工事再開73日目

2016-11-16 21:00:43 | 石木ダム
午前9時25分、ダム事務所職員と業者が一週間ぶりにゲート前へやって来た。



いつもより少し早い時間だ。

所長は開口一番「ゲートの前を開けてください。」「妨害をやめて下さい。」「妨害物の撤去をお願いします。」と言う。



次長が「自主的に妨害物の撤去をお願いします。」と続ける。



建設課長はデジカメで写真を撮ろうと構えているし、建設係長と佐世保市水道局から出向しているもう一人の建設係長もずっと私たちをビデオカメラで映している。

こうやってカメラやビデオで撮影したものをもとに、ここで抗議している地権者・支援者のうち19人を訴えたのだ。


だが、私たちもいつまでも撮られっぱなしではない。 もういい加減に無断撮影は止めてもらわねばならない。



妨害行為を止めろという前に、県こそ私たちの写真を撮ることをやめるべきだ。 肖像権の侵害ではないか!



県職員は公務としてやって来ているだろうが、私たちは普通の市民だ。自分の時間を割き自分の金を使い、おかしいと思ったことにおかしいと意思表示をしているに過ぎない。




ここ川原(こうばる)で暮らしている地権者は、このまま収用委員会で審理が進めば強制的に田畑・宅地・家屋・山林を取り上げられることになる。地権者は生活権を奪われることになる。生活権を奪われることは生存権を奪われることであり、地権者に「死ね」と言うこととおなじことなのだ。 

そんなことは許されることではない。 

所長はさらに「工事のために中に入りますんで前を立ち退いてください。」といい、次長が「妨害行為は止めるよう裁判所の判断が出ています。妨害行為をやめて自主的に妨害物を撤去してください。」とさらに続ける。

そして、私たちの前を行ったり来たりしながら、計ったように10分経ったら帰って行った。


その後、11時45分にダム事務所前のテントから連絡があり、1時間半ほどダム事務所にいた男性3人が、黒い乗用車に乗りこちらに向かったとのこと。急いでプラカードを持ちゲート前に並んだ。



車は、5分ほどしてゲート前を通り過ぎ木場方面へ向かったが、すぐに引き返してM砕石場の駐車場に車を止め、石木川沿いに歩いて堰などを見て引き上げていった。



県の職員だったのか業者だったのか私たちにはわからないが、注意を怠らないようにしておかなければならないと思ったことだった。