朝から、佐世保市議会本会議の傍聴に出かけた。
本会議初日に、企業会計決算議案が上程され、企業経済委員会に付託され審議されることになっていた。
上程された案件の中には、佐世保市立総合病院、佐世保市交通局とともに、佐世保市水道局の23年度の決算が含まれており、どういう結論になったのか、またどういう反対討論が行われるのか、ぜひ聞きたいと思ったのだ。
平成23年度水道事業決算についての反対討論は共産党のY市議のみ。
しかし、この反対討論がすばらしかった。
要約すると
<平成23年度決算は、約20%の水道料金値上げが年間通して市民に圧迫をもたらした。また、この値上げにともない、一般会計から2億の財政投入、1億の借り入れがおこなわれ、水道事業会計を支えなければいけなかった。
厳しい水道事業経営なのに、必要性もなく実現性もない、石木ダム建設事業推進に財政投入した決算になっている。
一般会計からは年間3億の支援を受けなければならないのに、100億を超える北部浄水場統合事業に着手した。大手巨大企業に儲け口を提供するためではないのか?
石木ダムを必要とする水需要予測値は、一日平均配水量8万4901トンとされていた。決算値(実績値)は7万1153トン、その差1万3748トン、約2割の見込み違いだ。
では、一日最大配水量はどうか。予測値は、日量10万5730トン、決算値8万240トンにすぎなかった。その差日量2万5490トン。25%の見込み違い。
有収水量は予測値は7万2336トンに対し、決算値6万2345トン。その差9991トン、14%の見込み違い。給水収益額に換算すると、8億3千万円の損失である。正しい予測値であれば、59億6400万円の給水収益があがっているはずなのに、決算における給水収益は51億3000万円にとどまっている。8億3000万円の大きな違いだ。この事実の前にたまらず水道局長は「単年度、単年度の予測値が正しいとはいっていない」と、とうとう石木ダム必要性の土台になる水需要論の誤りを部分的ではあっても認めることになった。
それでも水道局長は「将来的には必ず予測値は正しいものと確信している」となお、土俵際で踏ん張る見解を表明した。>
水道局長は、Y市議の反対討論中、ずっと下を向いたまま顔を上げることがなかった。
とても顔など上げてはいられない心境だったに違いない。
さらにY市議は続けて
<もうひとつ、決算が明らかにしたもの、渇水対策がきわめて意図的に行われ、「いかに佐世保の水不足が慢性的構造的なものかと世論誘導行ってきたものか、明らかになった。
昨年8月10日、佐世保市水道局は、渇水危機の記者会見を行ったが、川棚川からの取水実績を聞くと、平均日量1万2000トン、1万3000トンもあった。
8月10日の下の原ダムの貯水率87%、貯水量191万トン南部水系で市民の使用する水量は、日量2万7000トンである。
川棚川からの取水を一滴も行わない、雨も全くふらなかったとしても下の原ダム貯水量でもって、71日間、2カ月以上も持ちこたえることができた。
それを、水が足りないと、渇水危機をあおったのか?
電力が足りないといって、原発再稼働を迫ってきた構図と同じように、水が不足しているとあおって石木ダム建設促進をはかる行政のゆがみは極限に達している。>
と、市と水道局を厳しく断罪された。
Y市議と社民党の4人の市議が反対しただけで、平成23年度の水道事業決算は賛成多数で認められたが、今日の議会を傍聴していた市民には、真実がはっきりと見えたはずだ。
本会議初日に、企業会計決算議案が上程され、企業経済委員会に付託され審議されることになっていた。
上程された案件の中には、佐世保市立総合病院、佐世保市交通局とともに、佐世保市水道局の23年度の決算が含まれており、どういう結論になったのか、またどういう反対討論が行われるのか、ぜひ聞きたいと思ったのだ。
平成23年度水道事業決算についての反対討論は共産党のY市議のみ。
しかし、この反対討論がすばらしかった。
要約すると
<平成23年度決算は、約20%の水道料金値上げが年間通して市民に圧迫をもたらした。また、この値上げにともない、一般会計から2億の財政投入、1億の借り入れがおこなわれ、水道事業会計を支えなければいけなかった。
厳しい水道事業経営なのに、必要性もなく実現性もない、石木ダム建設事業推進に財政投入した決算になっている。
一般会計からは年間3億の支援を受けなければならないのに、100億を超える北部浄水場統合事業に着手した。大手巨大企業に儲け口を提供するためではないのか?
石木ダムを必要とする水需要予測値は、一日平均配水量8万4901トンとされていた。決算値(実績値)は7万1153トン、その差1万3748トン、約2割の見込み違いだ。
では、一日最大配水量はどうか。予測値は、日量10万5730トン、決算値8万240トンにすぎなかった。その差日量2万5490トン。25%の見込み違い。
有収水量は予測値は7万2336トンに対し、決算値6万2345トン。その差9991トン、14%の見込み違い。給水収益額に換算すると、8億3千万円の損失である。正しい予測値であれば、59億6400万円の給水収益があがっているはずなのに、決算における給水収益は51億3000万円にとどまっている。8億3000万円の大きな違いだ。この事実の前にたまらず水道局長は「単年度、単年度の予測値が正しいとはいっていない」と、とうとう石木ダム必要性の土台になる水需要論の誤りを部分的ではあっても認めることになった。
それでも水道局長は「将来的には必ず予測値は正しいものと確信している」となお、土俵際で踏ん張る見解を表明した。>
水道局長は、Y市議の反対討論中、ずっと下を向いたまま顔を上げることがなかった。
とても顔など上げてはいられない心境だったに違いない。
さらにY市議は続けて
<もうひとつ、決算が明らかにしたもの、渇水対策がきわめて意図的に行われ、「いかに佐世保の水不足が慢性的構造的なものかと世論誘導行ってきたものか、明らかになった。
昨年8月10日、佐世保市水道局は、渇水危機の記者会見を行ったが、川棚川からの取水実績を聞くと、平均日量1万2000トン、1万3000トンもあった。
8月10日の下の原ダムの貯水率87%、貯水量191万トン南部水系で市民の使用する水量は、日量2万7000トンである。
川棚川からの取水を一滴も行わない、雨も全くふらなかったとしても下の原ダム貯水量でもって、71日間、2カ月以上も持ちこたえることができた。
それを、水が足りないと、渇水危機をあおったのか?
電力が足りないといって、原発再稼働を迫ってきた構図と同じように、水が不足しているとあおって石木ダム建設促進をはかる行政のゆがみは極限に達している。>
と、市と水道局を厳しく断罪された。
Y市議と社民党の4人の市議が反対しただけで、平成23年度の水道事業決算は賛成多数で認められたが、今日の議会を傍聴していた市民には、真実がはっきりと見えたはずだ。