西風に吹かれて

日本の西端にある基地の街から、反戦や平和の事、日々の雑感を綴ります。

戦場ぬ止み

2015-11-15 20:28:00 | 日記
何だかこのところ佐賀づいている。

三週間前は、神埼市へ元滋賀県知事だった嘉田由紀子さんのお話を聞きに行ったばかりだったのに、昨日は佐賀市の若楠小学校へ沖縄の女性映画監督・三上千恵さんのお話を聞きに行ってきた。

毎日座り込んでいる石木ダム付替え道路工事現場ゲート前で、私は一昨日、この三上さんの「戦場ぬ止み」を読み終えたばかりだった。



彼女が監督をしたテレビドキュメンタリー「標的の村」はインターネットで期間限定で公開され、私はその動画を見ていた。

たまたま一昨日の夜、友人のFBを見ていたら佐賀の「母と女性教職員の会」が講師に三上千恵さんを呼んで講演会をすることが案内されていた。

「話を聞きたい」と思ったものの、講演会は翌日の午後1時からだ。

このところ県も業者も土曜日に石木ゲート前へやって来ることは無い。佐賀へ出かけても大丈夫のはずだ。

翌日、朝から夫と娘に「佐賀へ行って来る。」と宣言をして出掛けた。

佐賀には反原発の集会で何度も行っているのだが、若楠小学校へ行くのは初めてだ。
グーグルの地図を頼りに歩いたら、駅から40分も掛かってしまったが、無事にたどり着くことが出来て一安心。

講演は体育館であることになっていたが、演台の前に50脚ほどの椅子が並べてあるだけだ。



佐賀県下の「母と女性教職員の会」の会合なのにこれだけなのだろうか?

子どもたちが小学生だったとき、私も何度か佐世保の「母女の会」に参加したことがあるが、もっと多くの母親や教師の参加があったように記憶している。

現在は子どもの数も少ないし、組合に入っている教師も少ないのだろう。

しかし、「ひろげよう つながろう ともに生きる地域」という構成詩で始まった会は、先生たちの一生懸命さが伝わってくる、とてもいい集会だった。



挨拶に立った教師の方が「昔、教室から戦争が始まると言われていたが、いま、まさに同じ状態ではないか。子どもたちは自己肯定感を持てずにいる。あなたが生きているから嬉しいと子どもたちに伝えたい。そして、おかしいことはおかしいと声に出していきたい。」と話されて、学校の中の閉塞感や現場の大変さが垣間見えるようだった。

その後三上さんのお話。



「沖縄県民に軸足をおいて番組を作っていく。国の利益になって沖縄県民の利益にならないことには反対の立場をとる。」とはっきりとしたジャーナリストとしての姿勢を示された。

「仮に中国がミサイルを撃ってきたら、米軍は闘わずに撤退する。陸自の水陸機動団が肩代わりして戦うのだ。」と軍事評論家より分かり易く納得できる話ばかりだった。

「子どもを政治に利用してと言う非難があったりもするが、本当に悪いのか?沖縄の大人たちは、闘うことが子どもたちに残せる財産だと言う。」




そうだ!拍手しそうになる。 ここのところは、強制測量のときの石木と重なる。
闘う親の姿を子どもに見せておくことは大事なことだと思う。親が何のために闘っているのかを知るからこそ、次の世代に闘いが引き継がれていくのだから。

ときおり涙を拭きながら、それでもしっかりと話された三上さん。
映画「戦場ぬ止み」をぜひ観たいと思う。







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