西風に吹かれて

日本の西端にある基地の街から、反戦や平和の事、日々の雑感を綴ります。

4度目の請願

2014-12-15 22:04:46 | 石木ダム
今日は、佐世保市議会「石木ダム建設促進特別委員会」に強制収用を断念し、新たに申請された宅地4軒を含む土地の裁決申請を撤回する請願を行った。

午前10時からの請願には、地権者や支援者30人が傍聴した。



「石木川まもり隊」のMさんが請願分を読み上げ、地権者のIさん、同じくKさん、「水問題を考える市民の会」のSさんが請願趣旨の説明を行った。







Iさんは、『強制収用は憲法13条に違反しているのではないか。』と発言された。

★第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とる。

『戦時中、川棚には海軍工廠の人間魚雷工場があった。その工場のために土地を強制収用された。しかし、それは大日本帝国憲法下で行われたことだ。現在の民主憲法では、強制収用は人間としての権利を奪うことになる。公共の福祉の名の下にそのようなことが行われていいのだろうか? 良識ある委員の皆さん方は、長崎県の暴走に歯止めをかけて欲しい。』

Kさんは『昭和58年に出来上がった家で、花や野菜を作り、その作物で漬物や佃煮を作って仲間たちと楽しんでいる。そんな暮らしを奪わないで』と涙ながらに訴えられた。

そして、最後に支援者のSさんが、『委員の皆さん方は、地権者のみなさんの思いを共有していただきたい。県は公共性を主張して、事業認定を得て地権者の基本的人権を奪おうとしている。国交省は、2012年、石木ダムの事業継続に際して「地域の理解を得るよう努力することを希望する」との付帯意見をつけたが、県の態度はそれにも違反している。行政のチェック役として、市議会の皆さんのご尽力を要望する。請願をぜひ、採択して欲しい。』

と発言された。

請願者の皆さんの主張は、まったくその通りだと拍手したい気持ちだった。

休憩を挟んでの委員会の結論は全員一致で「不採択」。

まあ、そういうことになるだろうと驚きもしなかったが、ほとんど全員の委員が言ったことが「民主主義の中で事業認定の告示がなされた」ということ、「法的に瑕疵がなく定められた手続きをやっている」ということだった。

法的な不備がなければ、内容に問題があっても許されるということか?

しかし、「強制収用を止めるためはやれることは何でもやる」と決心したのだから、私たちは、3月議会にもまたを請願する。