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西風に吹かれて

日本の西端にある基地の街から、反戦や平和の事、日々の雑感を綴ります。

水や空

2014-06-17 21:45:13 | 日記
長崎新聞のコラム「水や空」。

書評めいたものが書かれていたり、うん蓄を傾けるだけのものがあったり、毎回すばらしいとは言いがたいのだが、昨日と今日の「水や空」は納得のいくコラムだった。

昨日の執筆は私が敬愛している(信)こと高橋信雄氏で、今日は(智)氏だった。智氏とは、もと佐世保支社にもいらっしゃった下釜智氏のことだろうか。

TPPは、主に食品問題で語られてしまいがちだが、別の視点、「健康保険」の問題が語られてあって、とても分かりやすい。

さすがだな~と感心して読んだ。

今でさえ保険料が上がり、年金生活者は生活するだけで四苦八苦している。

病気をしても病院にかかれない、かかっても保険内だけの診療は軽くあしらわれる、そんな時代がそこまできているのに、大多数のものは気づかない。



すべてのことがとんでもない方向へ向かっているのに、止められない歯がゆさ、苛立ち、悔しさ。
このコラムを読めば、混合診療の理不尽さが分かるだろうし、TPP問題を考える端緒になるだろう。


さて、今日の「水や空」は、修学旅行で長崎を訪れていた中学生が案内した被爆者に「死に損ない」と暴言を吐いたことを取り上げている。



この被爆者は森口貢さん。

いまネットでは、この森口さんのことを偽被爆者などと、それこそ偽記事が出回っているが、森口さんは、被爆直後に長崎に入り、入市被爆された方である。

心無いネット上の暴言が、早く収束して欲しいと思う。


カジノがやってくる?

2014-05-28 20:50:17 | 日記
古来から、「ばくち」と「売春」の記述は多い。

日本書紀には持統天皇3年(689年)に双六が禁止されたと書かれてあるそうだ。
また、新約聖書に載っているマグダラのマリアは娼婦であったと言われている。

そしていま、世界各地にあるカジノは売春とセットになっているものも多いらしい。
マカオでは、ホテルの中にカジノ場があり、ホテルの入り口には客引きをする多くの女性たちがたむろしている。

日本でも、通称カジノ法といわれる「IR推進法」が衆議院に提出され、この秋にも成立見通しだという。

そのカジノ法成立を見越して、佐世保ではカジノをハウステンボスへ誘致しようと政財界一緒になって躍起になっている。試算では1万1千人の雇用が生まれるのだとか…。



IR=統合型リゾートは、カジノを中心にホテルやレクリエーション施設が併設されて、世界の金持ちが滞在しお金をかけて遊ぶところである。

先日、南アフリカのカジノ運営会社幹部がハウステンボスの視察に訪れていたし、市長もシンガポールやマレーシアへ視察に出かけた。

商工会議所には「カジノ誘致」の大きな垂れ幕が下がっている。






しかし、日本の刑法で「賭博罪」があるのは、それなりの理由があるのではないか。

日本書紀にも双六の禁止が、具体的な罰則とともに書かれてあるということは、日本人の長い歴史の中で、「ばくち」が国を滅ぼす要素があると考えられたからなのだろう。

パチンコに嵌まり、とうとう身を持ち崩した人を知っている。
寝てもさめても、賭け事のことしか考えられなくなり、知り合いに借金をし、とうとうサラ金にまで手を出し、それでもやめられなくなった人がいる。

ギャンブル依存症といわれる症例であるが、日本には200万人の依存者がいると推定されている。

カジノが合法化されれば、さらに依存症患者は増えるだろう。

カジノの収益金で依存症対策に取り組むなどといわれているが、馬鹿じゃない?

そんなにしてまでギャンブルをやる必要があるのか?

金を儲けるためには、どんなことをやってもいいということにはならないだろう。


SSKが…

2014-05-24 21:23:34 | 日記
昨夜は佐世保市民にとっては驚きのニュースが流れてきた。

SSK(佐世保重工業)が伊万里の名村造船(本社・大阪)の子会社になる、というニュースだった。
造船不況が長引いたうえに、新興国の造船業が安い価格で受注するのでSSKが苦戦していることは、市民の誰もが知っていただろう。
しかし、他の造船会社の傘下に入ってしまうとは思いもしなかったに違いない。




1968年、短大を卒業した私は、SSKの下請け会社で働くようになった。

当時、本工と呼ばれていたSSKの従業員は7,000人、下請けの従業員も7,000人を数えた。

下請け会社とはいっても、従業員は350人もいて、市内では中堅の会社だった。
会社は、SSKの構内、蛇島岸壁の大きな倉庫のような建物の3階にあった。

そして、SSKの構内にはこのような下請け会社が数多く存在していた。

船の塗装や溶接や設計やいろいろな下請け会社があった。

20万トンタンカーがSSKで初めて作られたとき、完成した引渡し前のタンカーに乗せてもらった事もあった。船長室には、ふかふかの絨毯が敷きつめられ、備え付けの家具や豪華なベッドがあり、びっくりしたことを覚えている。


SSKの名称は、市民に定着してしまっているから、名村造船になったとしても、きっとSSKと呼んでしまうだろう。


ところで、佐世保市の水需要予測の大幅な右肩上がりは、SSKが修繕船部門に力を要れ、受注を増やし売上高が2倍になるためだと説明してきたけれど、これからどうなる?

佐世保市水道局の今後の説明に注目しなければ、、。

コスタビクトリア

2014-04-29 20:13:41 | 日記
海上自衛隊の護衛艦係船地である佐世保業務隊(通称倉島)から、駅裏の青果市場横まで岸壁の整備が行われていた。豪華客船を横付けできるようにしているのだという話だった。

「何をばかな!」佐世保のようなこんな港に大型客船など入港するものか、そう思い友人たちにも「入港なんかせんよ。」といってきたが、大きなクルーズ船が入港してきたのだ。

先日も、真っ白い大きな客船が初めて佐世保に入港したとニュースになった。

佐世保市のHPには、今日12時30分にイタリアの客船が入港と発表されている。

私は、アメリカの揚陸艦や自衛隊のイージス艦や護衛艦ばかりしか見たことがない。
どれどれ、ひとつ見に行ってきますか。

駅裏を歩き、五番街を抜け、一番突端の鯨瀬埠頭まで行ってみた。

今にも雨が降りそうな空模様だったけれど、久しぶりに行った埠頭はきれいに整備されていて、潮風が気持ちよかった。

休日だということもあってか、この客船を見るために多くの市民たちが駅裏の公園に繰り出している。

わ~~、やっぱり大きくてきれいな客船だな~。





この客船「コスタビクトリア」の尻尾のほうに、倉島に繋がれている自衛隊の艦船が見えているのも、佐世保ならではの光景だろう。

右手に目を転じると、米軍基地がすぐそばに見えた。平瀬地区の米軍基地って、こんなに近くなんだ。その奥にはいつも米軍の原子力潜水艦が停泊する赤崎岸壁が見えている。



せっかく大型クルーズ船がきても、この佐世保港の83%は米軍への提供水域なのだ。

もっと自由に港が使えるようになれば、もっと多くの客船を呼べるはずだ。

市民だって、灰色の軍艦より豪華客船が港に泊まっているほうがいいと思うはずだ。

来月もまた入港するのだとか、目の保養にまた見に行くことにしようかな。




赦し

2014-04-04 20:01:02 | 日記
ゆるしには、「許し」もあれば「赦し」もある。

「許し」は許可の意味があり、「赦し」には相手を受け入れるという意味がある。

「赦しーその遙かなる道」を観た。
これは、韓国の放送局SBSが制作したドキュメンタリー映画である。



連続殺人犯に母、妻、一人息子を殺されたコ・ジョンウォンさんは、その苦しみの中で犯人を赦すことで生きていこうと決心する。

しかし、犯人を赦した後も苦しみは去らず心が晴れることはない。

同じく兄を殺されたアン・ジェサムさん、彼の他の兄弟は兄の無残な殺害に衝撃を受け、自殺してしまった…。彼は殺人犯を赦すことができない。犯人への怒りと憎しみが彼の生きる支えになっているようだ。

愛する家族を失った喪失感、苦しみから逃れられないコ・ジョンウォンさんは、『赦すことは癒しを、癒されることは希望をもたらす』希望の旅に出かける。

これは、死刑囚の家族と殺人被害者の遺族がともに痛みを分かち合い、お互いの傷を慰め合うというもので、13年前からアメリカで行なわれている旅である。

この旅の中で、コ・ジョンウォンさんは少しづつ癒されていく。

そして、韓国に帰った彼は、愛する家族を殺した殺人犯に「あなたを赦す」と手紙を書くのだ。殺人犯からは「私は赦される資格がない。自分で自分を責めている」と返事が来るが、彼は愛する家族を奪った犯人と面会しようと思い立ち、面会の申請をするのだ。

本当に人は人を赦すことができるのだろうか。
私だったらどうだろうか。

問われ突きつけられる問題の重さに、言葉を失ってしまいそうだ。