こばなし

日々のよしなしごと

京都の旅1日目

2006年03月05日 | 
母上の突然の思いつきによって、急遽決まった京都2泊3日の旅。
わたしは伊豆の花祭に行く気満々だったので、ちょっとふてくされる。
しかもよりによってこの日の新聞に、
早咲きの桜と菜の花の競演写真が載っていてショックを受ける。
いつか絶対行きたい

始発の電車に乗って、新幹線で京都へ。
富士山がとても間近に、綺麗に見えた。
京都出身の母上と伯母上には、計画を立てるなんてことは頭にあらず、
妹君にもそんな気があるわけもなく、
新幹線の中で、ひとり「歩く京都」を読みふける。
新幹線はわたしが大学へ通うのと同じくらいの時間で京都へと到着してしまう
京都駅のすぐそばのホテルに着いたとき、まだ9:30ほどだった。



母上が「どうしても行きたい」という三千院へ。
お庭には苔がびっしり生えていて、とても綺麗だった。
極楽って、こういう感じかもしれない。



なんだか見ているとしあわせになれるお地蔵さま。
ムフフ。
ここで売っていた金粉入りの梅茶が、とっても美味だった。
しかしお値段のせいで手がのびず
「京都花名所」という本が売っていて、ほしくてたまらなくなる。
うう~。



お昼ご飯は左からしそ、ほうれん草、かぼちゃのおそば。
おこたがあったかくてしあわせ。またここに来たくなる。



ご先祖のお墓のお参りに、永観堂へ。
お墓は夜には絶対行きたくないようなひっそりしたところだったが、
それでも妖怪好きのわたしはドキドキだった
池に鴨がいたので、しばし鴨を観察。
妹君が興奮しながら鴨に餌をやるのを遠目に見ながら、
わたしはカメラに没頭。鴨ステキ。



哲学の道を通って、伯母上の遊び場だったという法然院へ向かう。
寝こけている犬があまりにかわいくて、思わず激写。
途中お茶をしようと入った喫茶店は、中年の女性が1人で切り盛りしているようで、
「日曜日で人が多いのに1人だなんてね」
「対応が遅すぎるよ」
というおばさん2人の文句の連続に、嫌気がする。
ここが母上と伯母上の嫌いなところ。



法然院は小さいけれど、なかなか落ち着くお寺だった。
わたしが仏像を見つけては写真を撮っているのを見た伯母上が、
「あんたはおじいちゃんみたいだね」と言うので、
「うん、わたしはおじいちゃんの血を色濃くひいてるよ」と即答する。
今は亡き祖父は甘党で、考古学は好きだし、漢字は好きだし、本の虫だし、眼鏡だしで、
わたしと似ているところがとてもたくさんある。
祖父が生きているときは、祖父のことがあまり好きではなかったけれど、
今はとても尊敬している人の1人だ。
わたしは将来祖父のようなおばあさんになっているかもしれないし、
祖父みたいな人と結婚できていたらいいなと思う。
できたら祖父よりも綺麗好きで、頭の柔らかい人がいいけど…

その後母上と伯母上の生家へと向かうことになったのだが、
そこからが波乱の幕開けだった。
妹君は前日ほぼ徹夜状態で、
「限界だから先にホテルに帰りたい」と何度も言っていた。
しかしそこを母上はなんとか押しとどめていた。
現在生家に住む親戚は、母上や伯母上とは折の合わない人たちらしかった。
「じゃあ行かなくていいじゃないか」と言ったのだが、
「でもやっぱり生まれた家を見たい」と言う2人。
わたしと妹君は「すぐ終わるならもう外で待ってる」と切り出したのだが、
いざとなるとそれはあえなく却下され、家の中に連れ込まれる。
わたしや妹君の知らない親戚たちの話を聞かされ、
退屈と疲労とストーブの暖かさで、眠さ限界の妹君。
わたしですら眠くなったのだから、妹のつらさは言うまでもない。
あれだけ文句を言っておきながら、楽しそうに親戚と喋くる母上と伯母上。
わたしにはこんなこと、とてもできない。人間て怖い。

「すぐ終わる」という予定だった話は延々と続き、不満の募るわたしと妹君。
伯母上はまだいい。話を切り上げようとしてくれたから。
でも母上は駄目だ。
話好きだから「おい!」というところでまた話を切り出してしまう。
いらいら、いらいら。
母上の従兄弟というおじさんが、わたしはどうも好きになれなかった。
なんだか、怖くて。

やっと親戚から解放されたところで、妹君の不満がついに爆発する。
わたしには妹君の気持ちがよーくわかった。
しかしいつまでも怒り続ける妹君を怒る母上の気持ちもわかった。
この2人はいつでもそう。ずっと昔からそう。
喧嘩になると、両方がお互いの気持ちを逆撫でするようなことを言う。
本当に不毛な2人。
でもそのおかげで、わたしはいろいろ学んだと思う

不和のまま1日が終わる。
ああ疲れる