俺の日々是精進!

気が付きゃなんだかアウトドア派になってた男のブログ

「降りてくる」③

2015-09-02 19:56:21 | 稲川さん風 体験記
…でぇ、車の前まで 戻ってきた。
でも何故かそこで、立ち話がまた始まっちゃったもんでね

なんやかんやと色々と話してたんですよねぇ…

…と、建物のほうからね

…キィィ……ッ…

何かの扉が開くような…
そんな音が聞こえた…

風も吹いていたもんで、何かの聞き間違いだろうと思ってあまり気にして無かったんだけども…

今度はね…


…じゃ…じゃ…じゃ…じゃ……


階段を降りてくる足音が聞こえてきた…

来てる…確実に来てるんだ…


こちらに向かって…


さすがに何だか嫌な予感がしたもんで、話の途中だったんですが…
半ば強引にMさんを車に乗せて、急いでその場所から離れたんだ…

しばらくしてぇ、車の中でMさんに
これこれこういうわけで急いであの場所から離れたんだと説明しても…

Mさんは何も聞いてないと言う…

(ああ、やっぱり…私だけ聞こえてたんだなぁ…)

そう思ったんですよ…
その後は特に、何事も無かったんですがね…

もしあの時、
あの場所を離れなかったら…
もし階段を降りてくる何かと…


…あの時遭遇してしまったら…


…そう考えるとぉ…
……何だかぁ…
…ぞっとしますよねぇ……

………ドーンッ‼︎

「降りてくる」②

2015-09-02 19:52:15 | 稲川さん風 体験記
…そのぉ夜景の綺麗な場所ってのが、またちょっと独特な場所でしてね…

…と言うのもその場所っていうのは、名もない戦没者を供養する墓地なんだぁ…

…とは言え、墓石がずらぁ…と在るお墓というのではなく
一つの建物になってましてね…
小高い丘の上に建っている。

…でぇ、建物の前はちょっとした広場になってるもんでぇ
そこに車を停めて歩いて行くわけだ

建物に向かって正面、
階段になってましてそれを上がっていく…

じゃっ じゃっ じゃっ…

…とまぁ、階段を上がっていくと目の前に格子窓のように中が見える扉がありましてね

おそらく御供え物なんかを入れておく場所なんでしょうねぇ…

…でぇ、その扉のすぐわきに、
また上に上がる階段がある。

そこを上がると屋上のようになってましてぇ…
そこから観る夜景が結構綺麗でしてねぇ

当時、仲間内じゃ有名な場所だったんだ
…でもまぁ、夜景を男二人なんかでもって観ていたんだけどもぉ…

なんせ男二人ですからねぇ
ロマンチックな展開なんてもんがあるわけじゃない…

観るもの観たしそろそろ帰りましょうかってなってね
車が停めてある広場にもどったんだ……