俺の日々是精進!

気が付きゃなんだかアウトドア派になってた男のブログ

「キャンプ」②

2017-03-17 23:44:28 | 稲川さん風 体験記
…テントの中で寝る準備をするわけだけども…
何せ精々二人寝るのが精一杯な広さなんですよ
そんなに自由はない…

あれやこれやと明日の支度やら、準備をしてから寝袋に入った…
私はというとねぇ…前の日にあまり眠れなかったんだ

なんでかは分かりませんがね?
大体三時間でしょうかね、そんなもんでしたよ眠れた時間は…

そんな経緯もあってか、この日の山の夜はすぐに眠れた
珍しいんですよ、山ですぐに眠れるなんてね?
いつもは気が張ったりしてなかなか寝付けないんだ…

けどもぉ、睡眠不足もあってかすぐに眠れた…

寝についてから暫く経ちましたよ
時間で言うと、そうですねぇ二、三時間は経ったでしょうかねぇ?

するとぉ…テントの外でね

ザッザッザッザッザッ…
ザッザッザッ…ザッザッ…

足音が聞こえてきた…

「なんだぁ?……ああTの奴、小便か…」
そう思ったですよ。
なにせ自分とT君しかいない状況ですからねぇ…
何も疑問に思わなかった…その時はね?

………………………

……翌朝、と言っても夜明け前に目が覚めた。
数メートル離れたT君のテントからガサガサと物音がしましてね

で、「なんだぁ?起きるのかぁ?」そう聞いたんですよ、ええ…

するとぉ…

「はい、もう目が覚めたんで…それより…昨日の夜、俺のテントの周り歩きましたよね?」

そう聞いてきた…

「いや、歩いてないよTこそ俺のテントの周り歩いてただろ?」

でもTは歩いていないと言う…

T君の話しだと、夜中にテントの周りで足音が聞こえたけども私だと思って大して気にしていなかった
しかしあまりに長いこと足音がするもんだから流石に気になってきた…

でぇ、テント越しに音がする方を見ると
その足音を立てているのは、灯りも付けずに歩いていることに気づいた…

(……………ありえない…)

灯りも無しに歩ける様な場所じゃないんだ

歩いているのが私じゃないという事を知ってしまったもんだから、そりゃあもう恐怖が来た

………その夜、T君はナイフを握りしめたまま息を殺すようにして何とか眠りについた…

明け方起きたら私も起きてきたので、もしかしたらと思って聞いてみた…

でもやはりテントの外を歩いていたのは…
私ではなかった…………

……………夜の山ってのは奇々怪界、色々と不思議な事が起きると昔から言われていますがね?
この夜の出来事もその一つ…なのかもしれませんねぇ…

…………ドーンッ!

「キャンプ」①

2017-03-17 23:37:17 | 稲川さん風 体験記
この話、実は最近の事なんですよ…
と言うのもねぇ、ここ近年はアウトドアに夢中ってのもあって暇さえあれば…
いや、暇を作ってはぁ…山に出かけている

女房には渋い顔されますがね?

私の山遊びに共感してくれた友人…
まぁここではT君としておきましょうか?

でまぁ、このT君、私の想像以上に山遊びを気に入ってくれたんだ。
東京住まいで遠いのだけどぉ
気が付けば、毎月一回は一緒に遊んでいる…

この歳になってくると、新しく友人が出来るなんてぇ
なかなか無いものですからね?
ありがたいもんですよ…

そんなこんなで、一緒に遊び始めて
色々と山遊びの回数を重ねていくうちに…
「毎月一回は山に泊まろう」なんて話しになったですよ

でぇ三月も初旬にテントやら色々と重い荷物を担いで山奥へ行った…
大体、そうですねぇ…20キロ近くあると思いますよ背負っている荷物はね

でもお互い、楽しいから苦じゃないんだ…
ザッザッザッザッ…山を歩いていく
でぇ目的の場所に着いた

まずはテントを張って、かまども作って辺りを散策なんかしてね?
蒔を拾ったりしてぇ、夜に備えるんだ…
三月とは言え、夜は寒いですからねぇ
氷点下には簡単になるんですよ…

焚き火で暖を取ったり、食事をしたりして話も盛り上がる…
とは言え、山の中ですからねぇ
食事も終わり、話しもしつくしたらぁ
もうする事も無い…寝るしかないんだ…

でぇ、焚き火も消してね…
お互いのテントに入って寝る準備をするわけだ…






「落ち着く声」

2015-10-16 20:44:02 | 稲川さん風 体験記
不思議なんですが、気がつくとぉ

ついつい落としてしまうんですよ…

とぉ…聴いてみるでしょ?

これがおかしい…
聴いているのは怪談なんだ
でもぉ…

何故か妙ぉに落ち着くんだ…
おかしな話ですよねぇ
怪談てのは怖い話を聴いてぇ

ゾクッとするのが目的のはずなんだ…
だけどね…
どうも落ち着く…

そんな体験をしましたよ…ええ

…………ドーン‼︎


「降りてくる」③

2015-09-02 19:56:21 | 稲川さん風 体験記
…でぇ、車の前まで 戻ってきた。
でも何故かそこで、立ち話がまた始まっちゃったもんでね

なんやかんやと色々と話してたんですよねぇ…

…と、建物のほうからね

…キィィ……ッ…

何かの扉が開くような…
そんな音が聞こえた…

風も吹いていたもんで、何かの聞き間違いだろうと思ってあまり気にして無かったんだけども…

今度はね…


…じゃ…じゃ…じゃ…じゃ……


階段を降りてくる足音が聞こえてきた…

来てる…確実に来てるんだ…


こちらに向かって…


さすがに何だか嫌な予感がしたもんで、話の途中だったんですが…
半ば強引にMさんを車に乗せて、急いでその場所から離れたんだ…

しばらくしてぇ、車の中でMさんに
これこれこういうわけで急いであの場所から離れたんだと説明しても…

Mさんは何も聞いてないと言う…

(ああ、やっぱり…私だけ聞こえてたんだなぁ…)

そう思ったんですよ…
その後は特に、何事も無かったんですがね…

もしあの時、
あの場所を離れなかったら…
もし階段を降りてくる何かと…


…あの時遭遇してしまったら…


…そう考えるとぉ…
……何だかぁ…
…ぞっとしますよねぇ……

………ドーンッ‼︎

「降りてくる」②

2015-09-02 19:52:15 | 稲川さん風 体験記
…そのぉ夜景の綺麗な場所ってのが、またちょっと独特な場所でしてね…

…と言うのもその場所っていうのは、名もない戦没者を供養する墓地なんだぁ…

…とは言え、墓石がずらぁ…と在るお墓というのではなく
一つの建物になってましてね…
小高い丘の上に建っている。

…でぇ、建物の前はちょっとした広場になってるもんでぇ
そこに車を停めて歩いて行くわけだ

建物に向かって正面、
階段になってましてそれを上がっていく…

じゃっ じゃっ じゃっ…

…とまぁ、階段を上がっていくと目の前に格子窓のように中が見える扉がありましてね

おそらく御供え物なんかを入れておく場所なんでしょうねぇ…

…でぇ、その扉のすぐわきに、
また上に上がる階段がある。

そこを上がると屋上のようになってましてぇ…
そこから観る夜景が結構綺麗でしてねぇ

当時、仲間内じゃ有名な場所だったんだ
…でもまぁ、夜景を男二人なんかでもって観ていたんだけどもぉ…

なんせ男二人ですからねぇ
ロマンチックな展開なんてもんがあるわけじゃない…

観るもの観たしそろそろ帰りましょうかってなってね
車が停めてある広場にもどったんだ……