バリん子U・エ・Uブログ

趣味、幸せ探し! 毎日、小さな幸せを見つけては、ご機嫌にハイテンションに生きているMダックスです。

『また来ん春・・・・・』  中原中也

2016-08-19 16:46:48 | Weblog
2016.8.15

また来ん春と人は云ふ
しかし私は辛いのだ
春が来たって何になろ
あの子が返って来るぢゃない

(中略)

ほんにおまへもあの時は
この世の光のただ中に
立って眺めてゐたっけが・・・・・

(『また来ん春・・・』 中原中也)


中也が息子の文也を亡くした時に作った詩です。
中也はすごいな。
真っ直ぐに悲しみに向き合って目をそらさない。純粋に悲しむ。

わたしにはここまで正面切って、悲しみと向き合う根性は無いです。
悲しんだら、果敢に闘病生活を送ってくれたバリに申し訳ないと思ってしまう。
バリを責めているような気がして、気が引ける。
そして、やっぱり防衛本能が働いてしまう。

中也は文也の死後、精神病院に入院し、翌年に亡くなっています。
・・・・・そりゃ、そうなるよね。
こんな悲しみ方をしちゃ、生きていけないわ。

それでも、何度となくこの詩句を思い出し、何度も口にせずにはいられませんでした。



愛するものが死んだ時には、
自殺しなけあなりません。

愛するもの死んだ時には、
それより他に、方法がない。

けれどもそれでも、業(?)が深くて、
なほもながらうこともなったら、

奉仕の気持ちに、なることなんです。
奉仕の気持ちに、なることなんです。

愛するものは、死んだのですから、
たしかにそれは、死んだのですから、

もはやどうにも、ならぬのですから、
そのもののために、そのもののために、

(『春日狂想』 中原中也)

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