リービ英雄著,岩波新書。どこかの新聞の書評子が,この本を読んでいて熱中のあまりひと駅乗り越してしまった,と書いていたのを読み,読みたいと思っていたのだが,最寄りの書店にはなぜか置いてなく,ようやく先週手に入れ,読むことができた。
万葉集(そのままThe Ten Thousand Leavesと訳すようだ)は日本語で書かれているものの,それは古代日本語で現代の日本人からも一定の距離がある。もっと距離がある英語により万葉集を書き直す作業を英雄氏はされたが,われわれと英語との距離は近く(現代人だから当然か),何種類かの距離を同時に味わうような気がした。
丸いおはじきで埋められた絵柄を四角いガラスの群れで再構成してみせているようなところもあり,大変新鮮で面白かった。
文化の成熟度を含めて考えれば,当時の奈良が,中国の長安に続いて世界第二の「都市」だった,という指摘や,柿本人麿の傑作群は世界の古代文学の最高峰,という指摘もなるほどと思った。
紹介されている約50首のうち,英訳を示されて気に入った一首
To what shall I compare
this life?
the way a boat
rowed out from the morning harbor
leaves no traces on the sea.
(世の中を 何物に喩えむ 朝びらき 漕ぎ去にし船の
跡無きごとし 沙弥満誓)
同じ内容なのだが,英訳の方がイメージが明確だ。rowed out from the morning harborが効いている。
万葉集(そのままThe Ten Thousand Leavesと訳すようだ)は日本語で書かれているものの,それは古代日本語で現代の日本人からも一定の距離がある。もっと距離がある英語により万葉集を書き直す作業を英雄氏はされたが,われわれと英語との距離は近く(現代人だから当然か),何種類かの距離を同時に味わうような気がした。
丸いおはじきで埋められた絵柄を四角いガラスの群れで再構成してみせているようなところもあり,大変新鮮で面白かった。
文化の成熟度を含めて考えれば,当時の奈良が,中国の長安に続いて世界第二の「都市」だった,という指摘や,柿本人麿の傑作群は世界の古代文学の最高峰,という指摘もなるほどと思った。
紹介されている約50首のうち,英訳を示されて気に入った一首
To what shall I compare
this life?
the way a boat
rowed out from the morning harbor
leaves no traces on the sea.
(世の中を 何物に喩えむ 朝びらき 漕ぎ去にし船の
跡無きごとし 沙弥満誓)
同じ内容なのだが,英訳の方がイメージが明確だ。rowed out from the morning harborが効いている。
たまたま、わたしもこの本を読みまして、とても気に入りました。
ひと駅乗り越してしまった,と書いていたのは朝日の書評に書いた青木昌彦さんですね。
http://book.asahi.com/review/TKY200503120383.html
リービ英雄さん登場
万葉集 日本語に興味を持った過程
山之上憶良さんと 同じく 帰化人韓国の文化で理解創作していた彼が 日本語(1300万年前)を使用して 万葉集に 和歌を書いている。
このことにヒントを得て 漢字かな文化の日本語に
惚れこんだ今、日本に暮し日本語でアメリカ中国を描けるか?失敗しながらも 日本家屋に立てこもって 韓国中国文学を日本語で 書くユニークさ。自作の英語訳を依頼されたが本国(アメリカ)に通じる言葉英語翻訳は無理。別の人に依頼。今後東京の下町に住み文学作家になる道を米の教授席放置 日本に就労の選択。新作「上海」に!なお日本語での小説を「書くべき」と強く推してくれたのは中上健冶。墨あそび詩あそび土あそびHP管理スタッフ
今知りミスしてしまいました。
再々放送かなにかで聞きたいものです。