四季の山を歩き、思い、創造する。
凌 手記
12月23日「夕暮れシノギング~序に寒さも凌ぐ~」の様子
師走は本当、駆け抜けるように過ぎていく。
お泊りシノギングから気付けば本年最後のシノギングイベントへ。今年は結果的に冬至翌日での開催となった、毎年恒例の夕暮れシノギング。「ダイヤモンド富士」を拝める可能性が格段に高くなるも、代償として山頂周辺はどこも人で溢れている可能性も大いに有り得る。そんな複雑な気持ちが入り混じりながら、始点となるバス停に到着。軽くご挨拶。
今回はテーマもテーマなので、殆どが普通のハイキングコース。故にいつもの地図読みコンパスの時間は端折り、代わりに沢山持ってきたお貸し出し品を、漏れなく配り切る時間に割く。定番のツユハラヒ、クナイに加え、寒さを凌げる凌衣類を基本に配り切ると、すっかり私の荷物はスカスカに。いつもありがとうございます笑
山域北側となり、日陰で体も冷えてきたので、早々に出立。車道をタドリ、沢沿いの道へ入る。
そしてゴニョニョと進んでツヅラヲリの登山道をタドル。最初から登山道をタドルのも何だか久しぶりの感覚。。
途中大きな尾根に乗ると、そこから少し支尾根に入ってミチクサ。まずはざっくり現在地を確認し合う。意外に皆さんしっかり把握できており上出来◎
ただ、この謎のプレート目印に興味を持っている方はおらず。三角点では無いと思われるが、一体何の目印だろうか?
そんなことはさておき、ここらで一丁ロープワークやってみっか。
いつもの簡単な結びの組み合わせでこんなことをしたり、
森勝氏新作の秘儀、垂直滑車+吊るし術も披露!
早速反復して練習するシノラー達。何度も言うが、ロープワークはどんな些細な状況でも、反復して使い続けるべし。さすれば自ずと身体で覚えられる。
十分ミチクサできたところで、再出発。登山道に戻り、再びタドルタドル。
地図読みも意識はしてもらっているが、基本的に単調な登山道歩きはやはり退屈。。というかその行為自体が作業可してしまう。故に途中途中にしっかりとミチクサを挟み、気を紛らす。それが凌流でもある。
ここではさっき教えた、ロープワーク吊るし術を復習、実践してもらう。
良く出来ました◎
それでもまだ先は長い。久しぶりにしっかり歩いているシノギングイベントか。。
個人的には、このピーカンを背景にした鉄塔にうっとり。
少しずつ日が暮れ始めているのが分かる。あまりゆっくり過ぎると目指す山頂に間に合わないかも??
THE峠の鞍部を過ぎると当然急登がお待ちかね。
程なくすると山中の林道にぶつかり、城山へ到着。暫しの休憩時間。
まだ茶屋がやっていたこともあるが、このエリアですら夕暮れを待っているであろう人たちがチラホラ(既に出来上がっている方々も笑)。この先が思いやられるが、1万ドルくらいの夜景を目前にした八王子方面の町並み展望を横目に、先へ進む。
下り基調の道を進み。
高尾山手前の展望地に到着。日没までまだ40分ほどあるが、既に夕暮れ方面を望む展望台はこのくらいの人混み。。
完全に夕暮れを待っている人も少なかったかもしれないが、我々も高尾山山頂へ近づくある種の危険性を悟り、ここを夕暮れポイントとする。
展望台の反対側は寄り付いている方も少なかったので、そちらで暫しの休憩とご歓談。
少しずつ富士山へ向かって日も落ちていく。この時まではダイヤモンド富士コースを辿れていたが!
徐々に右にズレていく。高尾山からそこまで離れてはいないが、それでもここまでズレてしまう。ダイヤモンド富士の繊細さを痛感。
日は富士の奥へ没し、ヨヒヤミに向けて空が動き出す。
地平線へ落ちても意外に辺りは明るい。もう少し暗くなるまで、凌アイテムと甘酒で寒さを凌いでもらう。
頃合いを見て本日のメインディッシュ。森勝氏からの最新のライト事情とライトに関するあれやこれやを談義。
そんなことより私は、このアグラスカート集団の図に首ったけ笑
いかんいかん、ちゃんとライト談義へも花を咲かせます。明るい暗い、はたまた拡散型やスポット型など...ライト一つ取っても実はかなり奥が深い。実際に照らしてみながらのご説明。やはり暗がりで試さないとね。
一通り談義を終え、使いたいライト希望があればそのままお貸し出し。割と皆さん興味を抱いてくれていた。いつも通り森勝氏が一番活き活きしていたが笑
再出発前に皆で富士山を望む絵。と、見せかけてトリックアート顔負けの実は皆さんこっちを向いている、笑ってはいけない奴のオフショット。本番は本手記最後にて。
さて再出発。登山道方面へ分け入ると、辺りは真っ暗。当然ライト関連が無ければ歩くことは儘ならない。これを一度でも体験しておくと、大きな経験値となってくれる。
また、グループでのライト夜道のちょっとしたルールも、実践してみるとその意味が大いに理解できるはず。最後尾組はたまたま照度の高いライトを持ち合わせていたので、後ろから色々と野次は入れていたが笑
月夜をバックにした幽玄的な鉄塔にもうっとり。(私だけか??)
途中、ヘッドライトとハンディライトの違いとそれぞれの特性も実践にてご説明したり。
貸し出しのライトを交換こして、先頭歩く方も順々に回してみたり。
最後の町を望む展望では、ようやく1万ドル?に達しようとしている八王子周辺の夜景を堪能。
最後の下り。階段も多くなるので、余計に足元を照らす重要性も感じ取る。
ぞろぞろと下りてくる未知との遭遇。
無事高尾山麓へ下山。静まり返った商店を歩くと、まるで世界に我々だけになった気分。
そして人の気配を感じる駅に到着し、安堵に変わる。いや~近年稀に見る歩行距離だったか。ただ、夜道をライトで歩くと、それだけでどこかワクワクする。この気分と経験値を有意義に感じていただけたならばこれ、幸い。
軽く最後のご挨拶をして、無事に解散。
この後、普通に帰路に就くシノラー
温泉で一風呂浴びて帰るシノラー
はたまたアフターシノギングを極め込むシノラー
今年最後のシノギングイベント。今年最後の解散。今年も無事走りきることが出来た。
そして色々な出会いがあった。変わらずに参加してくれるシノラー達がいるお陰で、このイベントもまた続けられる。
夜空に浮かぶ月を見上げ、シノラー皆さんに想いを馳せたい。
2023年、最後の笑ってはいけない奴で〆
本年、シノギングイベントへ参加して下さった方々、イベントに関わって下さった方々、そして森勝氏、本当にありがとうございます。
そしてまた来年も何卒、よろしくお願いいたします。
それでは皆々様、良いお年とお凌ぎを!
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