日本の名城・古城 城撮り物語

全国各地の名城・古城の現況を写真でレポートします。

唐沢山城の巻 関東七名城の一つ、平将門の乱を平定した藤原秀郷の山城

2015-06-02 18:56:02 | 栃木

平安時代に平将門が起こした天慶の乱を平定した藤原秀郷が下野・武蔵を拝領、下野の唐沢山に築いたのが唐沢山城です。
川越城(旧名・河越城。埼玉県川越市)、忍城(埼玉県行田市)、前橋城(旧名・厩橋城。群馬県前橋市)、金山城(群馬県大田市)、宇都宮城(栃木県宇都宮市)、多気城(茨城県つくば市)あるいは太田城(茨城県常陸太田市)とならび関東七名城といわれています。
関東七名城は近年観光立地を目指して選定された日本100名城とは異なり、これらの城が現役だった時代に自然発生的に称されたもののような気がします。なぜかというと、金山城や唐沢山城は確かに今でも名城といえますが、宇都宮城や前橋城はあまり残っているものが少なく今日の基準ではとても名城とはいえないと思うからです。関東七名城のうち日本100名城に入っているのは川越城と金山城で、唐沢山城は意外にも選外です。


唐沢山城は栃木県佐野市にある典型的な中世の山城で、藤原秀郷の子孫が佐野氏として城主を努め江戸時代初期に断絶、廃城となるまで続きました。
唐沢山城へは徒歩の場合は東武佐野線・田沼駅から40分くらいかかかるので、今回私は車を使っての城攻めとなりました。田沼駅から唐沢山城への道は関東ふれあいの道の一部となっています。

唐沢山レストハウス。わりと広い駐車場はあります。

レストハウス周辺には野良猫がたくさんいました。ざっと10匹見かけたので全体では数十匹いると思われます。

食いちがい虎口。城門付近がクランク状に曲がって造られています。

桝形の近くの天狗岩





天狗岩の上からは佐野市の市街地を眺望できます。往時は物見として使われたようです。

唐沢山荘

城跡は現在は唐沢山神社となっています。

八大龍王神


大炊の井。唐沢山は水は豊富だったようです。

神橋

神橋の下の四つ目堀


和合稲荷神社

桜の馬場


唐沢山神社。唐沢山城の本丸跡に神社はあります。

神社の社務所


本丸下の石垣

栃木県酒造組合佐野支部からの献酒


本丸跡の神社拝殿


本丸の石垣。1メートル以上の大石が一つだけあり目を引きます。


二の丸の虎口

武者詰跡

お花畑跡。薬草の畑があったそうです。

金の丸跡の金の丸ロッジ。金の丸には金蔵がありました。



北城。姫御殿がありました。今は青年の家となっていますが、営業はしていないようです。

唐沢山城キャンプ場

本丸下の車井戸



三の丸跡

水琴窟

唐沢山城のポスター
唐沢山城は関東でもあまり知られていませんが往時の石垣、土塁は多く残っていて、なかなかの名城と思います。日本100名城には栃木県の城では足利氏館が選定されていますが、私は唐沢山城のほうが明らかに上位であると確信します。


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