日本の名城・古城 城撮り物語

全国各地の名城・古城の現況を写真でレポートします。

宇都宮城の巻 「釣天井事件」伝説が有名、戊辰戦争で焼失した土塁の城

2014-10-30 11:07:59 | 栃木

宇都宮城は「釣天井事件」で有名です。
本多正純が日光参拝のために宿泊する将軍・秀忠の暗殺を謀ったという事件ですが、この話は作り話で実話ではありません。本多家がある日突然に理由がわからないままに取り潰しとなったためにでき上がった話です。暗殺の対象は秀忠ではなく家光だったという話もあるようですが、いずれも伝説、作り話です。
宇都宮城は平安時代に宇都宮氏によって築かれ、その後豊臣秀吉によって滅ぼされました。江戸時代初期に本多正純が城主となり城の整備・拡張を行い、戊辰戦争では新政府側についたために土方歳三らの旧幕府軍の攻撃を受けて消失し、明治時代に堀はほとんど埋め立てられました。近年発掘工事が進み、本丸の一部、櫓、堀、土塁などが復元されています。

宇都宮城址公園の入口

土塁の下が「宇都宮城ものしり館」という展示室になっています。

本丸の模型。本丸御殿は将軍の宿泊所で、城主の居館は二の丸にありました。二の丸は今の市役所のあたりです。

本丸の絵図

宇都宮城の全体図

復元された清明台。清明台へはものしり館の1階からエレベーターで上がれます。

清明台

清明台の内部

清明台から富士見櫓を見る

富士見櫓

富士見櫓から見た清明台

富士見櫓の内部



本丸跡の広場。本丸跡は約3分の1が城址公園として整備され、残りの3分の2はマンションや住宅が建ち並び市街地化しています。

清明台

富士見櫓


復元された本丸の土塁と堀

清明台

水面に映る逆さ清明台



犬山城の巻 国宝の城、長良川にのぞみ日本で唯一民間の保有

2014-10-28 15:28:56 | 愛知・岐阜


長良川沿いに犬山城が見えてきます。


針鋼神社

三光稲荷神社

犬山神社

いよいよ国宝・犬山城です。


大手門



犬山城の別名は白帝城。平成16年までは日本で唯一個人所有の城でした。今は財団法人が所有し管理しています。



天守閣からの眺望

天守閣最上階


天守閣へのぼる階段





長良川



名古屋城の巻 「尾張名古屋は城でもつ」金の鯱の天守閣は昭和34年再建

2014-10-28 15:11:03 | 愛知・岐阜




名古屋城へは東門から入りました。

東南隅櫓

加藤清正石曳きの像。清正は天守閣の工事を担当しました。

天守閣の全貌。名古屋城は空襲で焼失、昭和34年(1959年)に再建されました。



天守閣からの眺望

天守閣最上階の売店

天守閣への階段

天守閣へはエレベーターもあります。

天守閣5階の金鯱の模型

昭和34年製作の模型

天守閣内部


天守閣の案内図

天守閣への外付けエレベーター。最上階へは2基のエレベーターを乗り継ぎます。


再建中の本丸御殿



内部の書院造り、障壁画なども順次公開。最終的な完成は平成30年だそうです。



正門


正門付近の堀と石垣

名古屋城近くの名古屋市役所庁舎。洋式建築に和風の屋根を載せた和洋折衷の「帝冠様式」の歴史的建造物です。このたび重要文化財指定の申請もされました。

市役所の隣の愛知県庁舎。同じく帝冠様式で、重文指定を申請中。

名古屋城周辺を歩きましたが、大きな病院が多いです。国立病院機構名古屋医療センターは戦前は陸軍病院でした。

三の丸付近

名古屋地下鉄の市役所駅。東京メトロの銀座線・浅草駅もこんな感じですね。

名古屋城がすごいのはやはり大きさですね。江戸城、大坂城と肩を並べるくらい大きいのでは。
市役所も県庁も名古屋医療センターも名古屋城の跡地です。

松坂城の巻 蒲生氏郷が築いた石垣自慢の城、本居宣長の旧宅も

2014-10-25 14:41:43 | 近畿

江戸時代の国学者・本居宣長の記念館

本居宣長の旧宅

中御門の石段


本丸跡

金の間櫓跡

天守閣跡

松阪城梅林


月見櫓跡

案内板

大手門

大手門前の御城番屋敷の土蔵

松阪神社

松阪城の築城したのは蒲生氏郷です。
天守閣は残っていませんが、城郭としてはなかなか良い城です。石垣は上野城ほどではないが高さも十分で必見です。

伊賀上野城の巻 日本一の高石垣、築城名人・藤堂高虎の城

2014-10-25 14:22:22 | 近畿

伊賀上野城の白鳳門


伊賀上野城。現在の天守閣は昭和10年に再建されました。



築城の名人・藤堂高虎の像

天守閣からの眺望

天守閣の天井には近衛文麿、尾崎行雄、横山大観などからの再建祝いの色紙が飾られています。

藤堂高虎が豊臣秀吉から拝領した鎧兜。三重県指定文化財です。大きいです。まるでプロペラですね。


高さ30mの高石垣。大阪城の石垣と高さでは双璧だそうです。

高石垣から見下ろす内堀

忍者博物館

伊賀上野出身の芭蕉を記念する俳聖殿

高石垣を下から見上げる

昭和10年に天守閣を再建したのは川崎克という国会議員です。自分の私財をつぎ込んだそうです。
昭和10年の再建ながら昔の空気を持っています。今の時代だと建築基準法とか消防法とかバリアフリーとかでこういった建築物はできないでしょう。
この伊賀上野城は伊勢から鈴鹿峠を越えて奈良へと至る東海道の要所に位置しています。鉄道の東海道線は名古屋から岐阜、大垣、米原と伸びていますが、江戸時代の東海道は桑名から鈴鹿越え、伊賀越えのルートでした。関ケ原の戦い以降、大阪方、西日本の外様大名に対する防衛ラインとして重要な位置づけだったと思います。