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ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第26節 大分トリニータvsロアッソ熊本

2024-08-15 16:01:53 | サッカー視聴記(2024年J2)

※前回の大分の記事はこちら(21節・鹿児島戦、0-3)
※前回の熊本の記事はこちら(24節・千葉戦、2-0)

<大分スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前節(山口戦、0-2)は中川アンカーの3-3-2-2(3-1-4-2)だが、そこから微調整しドイスボランチの3-4-2-1に。
  • 吉田がJ1・マリノスから育成型レンタルで加入し、22節(甲府戦、0-0)から登録されて即スタメン出場。
  • 高橋大悟がJ1・町田からレンタルで加入し、前節から登録されて即スタメン出場。
  • 来季加入が内定している宮川(順天堂大)が特別指定選手となり、前節から登録される。

<熊本スタメン>

  • 岡田がJ1・札幌からレンタルで加入し、前節から登録される。
  • 岡崎がJ3・岐阜へレンタル移籍となり、前節(栃木戦、0-2)をもって登録抹消。
  • チーム離脱していた道脇の移籍先が決定し、ベルギー2部・SKベフェレンへレンタル移籍。
  • 東郷が四国・FC徳島へレンタル移籍となり、前節をもって登録抹消。
  • 宮㟢が東海1部・FC刈谷へレンタル移籍となり(以下同文)
  • 酒井がJ3・福島へレンタル移籍となり(以下同文)

クラブ30周年記念マッチという事で(その他、亀祭りなどイベントも絡め)、大分のホーム・レゾナックドーム大分に大観衆が殺到した一戦。
その数実に28,359人と、J2らしさを微塵も感じさせないスタンドの環境となり。

その大分は、30年の間に実に浮き沈みの激しい歴史を歩み。
J2の強豪という位置付けながら中々昇格出来ず、やっと上がったJ1の座を守り通さんとして財政難・クラブ消滅の危機に陥るという具合に、その内容は望んで振り返るべきものとは言い難く。
それでもこうして根強い集客の下地は整い(当然、アウェイの熊本サイドの力も加わりましたが)、その期待に応えたい所ですが果たして。

試合開始から間も無く、ペレイラがボールキープする所反則を受け、右サイドからのフリーキックを得た大分。
ほぼ中盤という位置ながら早くも放り込みを選択すると、跳ね返りを藤原がミドルシュート(枠外)とファーストシュートに辿り着き。
決してチーム状態は良くなく、得点力不足かつ長沢・渡邉(2人で11得点)がベンチ外な状況で、どんな形でも良いからシュートそしてゴールが欲しいという思いが溢れ出たシーンとなりました。

組み立てとしては、基本の3バックから、ペレイラが右サイドバック化する変形を見せての最終ラインでのビルドアップ。
新加入(とはいってもこれが5試合目)の吉田に高い位置を取らせ、矛とする攻撃を目立たせ。

しかし熊本の攻撃サッカーが火を噴き始めるとたちまち劣勢に。
前半4分、右スローインを受けた唐山がそのまま持ち運び、右ポケット奥まで切り込んでシュート。
GKムンキョンゴンがセーブするも跳ね返りをさらに岩下が追撃し、ゴール前で保田がブロックと何とか凌いだ大分。
直後の右コーナーキックでも、サインプレー気味にエリア手前へのグラウンダーでのクロスから上村周がシュート(ブロック)と、直ぐに熊本がフィニッシュを放ちまくる展開へと移行します。

8分またも熊本の攻撃、石川の前進がペレイラに反則気味に止められるも小長谷が繋いでアドバンテージ。
さらに中央での唐山のポストワークも倒されますが、右へのパスが繋がってまたも継続し、大本がカットインからミドルシュート。
しかし野嶽のブロックで跳ね返されると大分がカウンターに持ち込み、右サイドから野村のスルーパスに吉田が走り込んでクロス、ブロックされてCKと激しく入れ替わる攻撃権。

その後熊本がポゼッションを高める流れとなり、こちらの基本は3バック+アンカー(上村周)の立ち位置から、唐山がポストワークを務めに降りて来る所を大本が上がって追い越す形がメイン。
大分は上記の8分のシーンで、果敢に潰しにいくも繋がれた事で、リトリートの意識を高める守備体勢に落ち着いたでしょうか。
熊本は労せず全員敵陣に進入してのポゼッションに持ち込む絵図を増やし、15分にはその状況から左サイドで小長谷を軸としてのパスワークで、受け直した小長谷がエリア内中央へ送ったパスを石川が右へと切り返してシュート。
しかしこれもGKムンキョンゴンがセーブと、前節同様にゴールが遠い状況となり。

続く16分には最後方から、岩下がドリブルで持ち運び野村と中川の2人を剥がすという積極性が見られるなど、人数を掛けて敵陣で展開する姿勢を強めるものの得点には結び付きません。
一方大分も、20分に保田の中央の持ち運びから、右ハーフレーンでパスを受けたペレイラがワイドの野村に託すとそのままオーバーラップ。
吉田のワンタッチのスルーパスに走り込んで、トラップでそのままポケットを突いてグラウンダーでクロス(ニアでキムヒョンウが合わせにいくもオフサイド)と、こちらも積極的な上がりを見せるセンターバック。

スコアレスのまま飲水タイムが挟まれ(24分)、続く第2クォーターも概ね同じ展開に。
しかし熊本が次第にボールを持たされる状況となり、フィニッシュに辿り着けずに時間を潰していき。

後は大分次第という所で、30分にGKムンキョンゴンのロングフィードから、キムヒョンウがフリックで流したボールに鮎川が走り込んで(熊本ディフェンスに遭い)CKに持ち込み。
この右CKで、キッカー野村のニアへのクロスが吉田にドンピシャで合わせるも、放たれたシュートはGK田代が片手でナイスセーブ。
セットプレー一発で仕留めんとしますが果たせず、以降こちらも攻撃リズムの悪さが影響し際立った好機は作れない状況に陥ります。
その結果長らく熊本がボール保持するも、何も起こせず時間が進むという絵図は最高潮に達し。
37~42分の間、どちらも攻撃機会を得れない状態に。

そして終盤、大分がCK→吉田のロングスローと再度セットプレー攻勢に。
先程の吉田のヘディングシュート然り、セットプレー守備が今一つハマっていない風の熊本は、GK田代のパンチングなどで何とか凌ぐ格好に。
それを振り払わんと、その後は素早い前進から石川にラストパスを託す攻めを見せましたが、2度とも彼の手前で遮断されて実りません。

結局0-0のまま前半が終了。
共にハーフタイムでの交代は無く、膠着状態のなかどう動くかも注目の的となり。

そして始まった後半。
熊本は前半同様に攻勢を掛けんとするも、その流れは今一つ。
前半に比べて積極性を増した大分のディフェンス、前線五角形で果敢に熊本の最終ラインに規制を掛けにいきます。
対する熊本、その内側に上村周が位置取り、あくまで3CB+アンカーの姿勢で抗戦。
上村周がパスを引き出しつつはたくも、結局はロングパスに頼る事となり。
そこでターゲットとなるべき唐山ですが、収められないというシーンが目立つなどこの日は不調気味。

それに伴い大分が攻撃機会を増やし。
後半5分保田が上村周のプレッシャーで倒されるもそのままキープ、起き上がってドリブルに入った所を今度は石川に倒されるも、鮎川がレイオフで繋いだためアドバンテージ。
中川→野嶽へのスルーパスが繋がらずに終了するも、熊本の前進をゲーゲンプレスで阻み、野村が奪取して再度攻撃。
その野村に対しても藤井が激しくアタックして倒してしまい、こぼれ球を中川が繋いで継続と、前半とは一転して熊本が反則紛いのディフェンスも止められないという流れに。
その後保田のミドルシュートが放たれ、江﨑のブロックで左CKとなると、キッカー保田のクロスは直接ゴールへと向かう軌道となり。
安藤が合わせに圧を掛けるなかGK田代がパンチングで弾き、さらに右ポケットからの縦パスを跳ね返した所を吉田がシュート(枠外)と、数多フィニッシュを浴びた事で劣勢さが浮き彫りになります。

このまま決壊しかねない所でしたが、7分に藤井がスパイクの異常が起こり(紐が切れたとの事)、交換のためブレイクが挟まれ。
落ち着きを取り戻した熊本は、その後大分の前線の守備に対しては意地を張らずに上村周を経由しない攻撃に活路を見出し。
12分、右ワイドの大西から縦パスを受けた藤井、そのまま自身もワイドを前進に入り大本とのワンツーで野嶽を剥がして切り込み。
そしてカットインでポケット奥を突いてマイナスのクロスを送ると、中央でフリーで受けた岩下がシュートと決定機を作りましたが、これも吉田のブロックに阻まれゴールならず。
1点もののディフェンスを果たした吉田が気合のガッツポーズを見せるなど、大観衆のなか勝利に辿り着かんと奮戦する大分選手。

その作り上げたムードの通り、攻め込む大分。
主に右サイドから、ペレイラの上がりを利用しながら前進し、スルーパスで奥を突くも肝心のクロスはブロックに遭い不発が続き。

一方後半は一転して、攻撃機会の差で後手に回る事となった熊本。
唐山が無理にドリブル突破を図り、藤原に止められるなど折角のアタッキングサードでの展開も好循環を齎せず。
やはりベンチも先に動き、20分に藤井→神代へと交代。
石川がトップ下に回り、ポジションチェンジも絡めて流れを変えんとします。

22分大分が最後方から組み立て、GKムンキョンゴンが野嶽へ縦パスを通し、その戻しを中川がワンタッチでミドルパスを送って前進に成功。
鮎川・キムヒョンウを経由し、野村が中央を前進してエリア内へ決定的な縦パスを送ったものの、受けた保田はフリックか(右に居たペレイラへの)ポストプレイか中途半端なトラップになってしまい実りません。

これで流れが再度熊本へ移り、敵陣でボール保持する状況を作り。
そして24分、最後方への戻しからのパスワークを経て、左からの前進を選択して岩下のスルーパスに走り込む小長谷。
入れられた低いクロスは、GKムンキョンゴンの正面に飛んだものの、あろう事か戻ってクリアせんとした安藤がゴールに入れてしまうオウンゴールに。
これが大観衆故の緊張か、ないしはコーチングが聞こえなかったのか、痛いミスといえる失点になってしまった大分。
一方貴重なリードを奪った熊本、同時に飲水タイムが挟まれます。

ブレイク明けのキックオフで再開、苦しい状況となった大分はGKムンキョンゴンがロングフィード→キムヒョンウがフリックと、コリアンコンビの黄金連係でアタッキングサードに運び。
そこから左ポケットに持ち込むも、鮎川のキムヒョンウへの横パスはカットされて実らず。
その後中川のパスミスから好機を作る熊本、小長谷がドリブルで左ポケットを突くと、中央の神代へ横パスを送るもこちらもカットされ。

今度は大分が流れを変えたいという状況で、選んだ手段は一挙3枚替え。
野嶽・野村・キムヒョンウ→宇津元・高橋大・伊佐へと交代します。
なお伊佐はFWでは無くシャドーに入り、鮎川がトップに回り。
これを見た熊本も31分、大本・小長谷→黒木・松岡瑠へと2枚替え。
一瞬、黒木が最終ラインに入る事で岩下がウイングバックに回るという采配が過ったものの、黒木がそのまま右WBに入りました。

32分に再度大分の左CK、キッカー保田はまたもゴールへ向かうクロスを送り、中央で安藤が跳んで圧を掛けにいくもGK田代がパンチング。
掻き出されたボールは、高橋大が右ワイドからカットインを経てミドルシュートとフィニッシュに繋げ、大西がブロックで防ぐも尚も攻め続ける大分。
後方からの放り込みで、エリア内で空中戦に持ち込むと、クリアボールを拾ったペレイラがミドルシュートを放ちましたがゴール右へと外れ。
36分には今度は流れの中で、中央でボールキープする保田が松岡瑠のプレスバックで倒されかけるも、踏ん張ってアドバンテージとなり鮎川とのワンツーで前進。
そして並走する鮎川へ横パスを送り、ペナルティアークからシュートが放たれましたが、これも左ゴールポストを掠めて枠外と「惜しい」の連続。
(33分に藤原→デルランへと交代)

交代策が交わった事で大分へと針が振れ、劣勢を強いられる熊本。(36分に石川→大崎に交代、唐山がトップ下・神代が右ウイングに回る)
39分に大分のCKからの攻めを凌いでカウンターに持ち込み、神代のスルーパスを受けた大崎がエリア内でシュートするも、吉田のブロックに阻まれ。
その姿は堅守速攻のようにも映り、最早普段の攻撃サッカーを貫ける状況では無く。
そしてその布陣が決して「堅守」とはいえない点が、綻びに繋がる事となり。

41分、GKムンキョンゴンのロングフィードで一気に左奥を突き、追い付いた宇津元がクロスに辿り着いた事で再び左CKに。
キッカー保田は三度ゴールへ向かうクロスを送り、今度はニアサイドで合わせにいくボールとなりますが宇津元・デルラン共に触れず。
しかしそのまま流れた結果ボールはバウンドを経てファーサイドに突き刺さり、とうとうこじ開けて同点に追い付いた大分。
熊本は前半から見られていたセットプレーの対応の拙さが、最後まで修正できずの失点となってしまいました。

キックオフの前に中川→小酒井へ交代し、尚も前へ向く姿勢を高める大分。
熊本はそれを突くように44分に好機を迎え、右から黒木のクロスが跳ね返されるも、拾った保田から大西がボール奪取して再度攻撃。
そして唐山がエリア内へ進入してシュート(安藤がブロック)と好機を作るも、結局これが最後のフィニッシュとなり。
以降運動量の衰えにより、オープンになる守備はおろか、攻撃もロングボール偏重の単調さが目立つばかりとなります。

そして突入したAT、勢いは完全に大分のもの。
勝負を分けたのは自陣からのFKで、GKムンキョンゴンの右への放り込みを安藤が折り返し。
さらに伊佐の浮き球パスが中央のペレイラに渡ると、ペレイラは逆向きでDFを背負ったまま、ゴールを見ずにそのままヒールでシュートを放ち。
これがゴール左へと突き刺さるフィニッシュと化し、誰もが予想外な形でもぎ取った勝ち越し点に歓喜に沸く大分サイド。
ユニフォームを脱いでゴール裏スタンドに向かったペレイラ(当然ながら警告)に他選手が殺到して祝福と、大観衆の終結が実を結ぶ絵図になるレゾナックドーム大分。

その後も形にならない熊本の攻撃を尻目に、クリアと敵陣でのボールキープに勤しみ時間を進め。
そして無事に試合終了の時を迎え、ホームでは実に5節以来の2勝目(鹿児島戦、3-0)となった大分。
それだけ今まで不本意なシーズンだったという証明でもありますが、この大成功の一日が転換期となるかどうか。

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DAZN観戦 2024年J1リーグ第26節 横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸

2024-08-14 18:26:28 | サッカー視聴記(2024年J1)

<両軍スタメン>

  • 神戸は前節退場となった飯野(警告2度)とマテウス・トゥーレルが出場停止。

前節(川崎戦、0-3)は退場者を2人も出しての敗戦となってしまった神戸。
そのうちトゥーレルの退場劇は非常に賛否分かれるものとなり、不条理の炎に焼かれる格好に。

前回観た鹿島戦では、酒井のプレーぶりの素晴らしさが印象に残ったとともに、その酒井の負傷交代が今後に響きかねない予感も孕ませ。
巧みなボールキープで相手を引き寄せてスペースを作り、ビルドアップを円滑にするその姿に感銘を受けたものですが、その酒井が離脱となってはリズムが悪くなるのも当然であり。
その後山口も離脱するなど踏んだり蹴ったりで、何とか耐え凌ぎたい状況に陥った中断明け。

この日の相手はマリノスで、ACL決勝進出などといった華々しい実績とは裏腹に汚泥に塗れる事となったリーグ戦。
それを隠すかのような、派手な試合前セレモニーが印象的でしたが、実際のサッカーはどうか。

神戸のプレッシングを浴びながら、最後方からの組み立てで流れを作らんとするマリノス。
前半3分後方でのパスワークからGK飯倉の右へのフィードでプレス回避、松原の落としを拾った天野から右→中央→左へとサイドを移しながらの前進。
そしてエウベルがカットインからミドルシュートに持っていき(ゴール上へ外れる)、その攻撃サッカーの本領を発揮せんと立ち回り。

しかし監督交代(ハリー・キューウェル氏→ジョン・ハッチンソン氏)して布陣もマイナーチェンジ、以前メインとしていたドイスボランチの4-2-1-3(4-2-3-1)へシフトしたチーム。
それは「日本ではアンカーシステムは難しい」と良く言われる、あわよくば後ろ向き思考とも取れる流れをなぞるものであり。
かくして以降、「バルサ化」の試みの終了後も(一応ながら)4-1-2-3の基本布陣を保っている神戸との差異が色濃く表れる事となります。

とはいっても、神戸も酒井・山口を失ってから地上で繋ぐ能力は下降気味。
そのため前線を利用したロングボール攻勢が中心となりましたが、それを防ぐのに難儀するマリノス。
ターゲットとして最高峰の能力を誇る大迫を軸としながら、この日はむしろ両サイドの武藤・パトリッキへのロングパスの割合が多く。
サイドバックの人選に悩まされるマリノスの弱点を良く突いたもので、彼らをターゲットとしつつ、大迫は降りて地上での縦パスを受ける事でセンターバックを釣り出す役目が中心となりました。

そんな3トップの役割に苦戦の色を隠せないマリノス。
大迫をはじめとしたポストワークに対し、上島らが必死に寄せるディフェンスを敢行するも、それが腕を使ったチャージに頼る絵図を目立たせる事にもなり。
前回観た鹿島同様、「相手の高能力を反則紛いでしか止められない」状態に陥る危惧は避けられないといった感じでした。

マリノスはひたすら押し込まれ、特にサイド奥を突かれて守勢に回るシーンが数多。
神戸サイドもその後の攻めはクロスを上げるのみに留まるなど、流れは決して良くは無いものの、それでも3分~17分までマリノスの攻撃機会は皆無という展開に。
必死のディフェンスにより当然ながら反則も膨らみ、21分には井出のボールキプに対し喜田が反則・警告を受け。

しかし最大の問題は、神戸のプレッシング(守備時は井出がFWに上がっての4-4-2)に対抗する術が見られないという事でしょうか。
全く好機を作れない状況に、GK飯倉もエリア外へと出て最終ラインのパスワークに加わるものの、結局サイドに展開しては詰まらされる流れを変えられず。
飲水タイム(23分)まで、スローインの際に降りて来たロペスのポストプレイからの攻めでしかアタッキングサードに持ち込めないという有様で、近況は成績面では好調(3連勝中)なものの依然として問題の根深さを感じさせます。

第2クォーターに突入し、神戸の優勢は相変わらず。
26分には自陣でのボール奪取から、マリノスのゲーゲンプレスを本多→パトリッキのミドルパスでいなして左奥を突き。
戻しを混ぜながらの繋ぎを経て、井手口が小さい浮き球を送り井出を走らせる事でポケットを突きに掛かる(繋がらず)など、単なるクロス攻勢から局面を変えに掛かります。

一方のマリノスは、左ウイングのエウベルが降りてパスを受け、それに伴い彼を追い越して加藤蓮が前線に上がるというシーンが膨らみ始め。
それは一向にボールが巡って来ない苛立ちが混じってのものに見受けられましたが、以降逆サイドでもマテウス・松原が同様の動きを取り始め。
こうした可変により、こちらも状況打破を図りに来たでしょうか。

30分右からの大迫の低いクロスに、井出が跳び込んで合わせヘディングシュート。(ゴール左へ外れる)
35分に今度は左からのクロス、ファーで武藤がヘディングシュートを放つ(枠外)など、次第に神戸のクロス攻勢もターゲットに合い有効打に。
一方マリノスの激しい寄せに対し、(ブレイク前の)22分に大迫が上島のチャージに対しヒートアップを見せるなど応戦傾向に。
それが仇となったか、34分には扇原が渡辺皓へのチャージで反則・警告を受ける、らしくない一面も見せ。

それを突かんとするマリノスは、41分に降りてきたエウベルにエドゥアルドが縦パスを通し、そこから右へと展開。
以降右サイドのパスワークにエウベルも加わり、目線を変えたのちにマテウスがカットインで中央へ流れての縦パス。
これを受けた天野から、スイッチ気味に受けたマテウスがミドルシュートを放ちましたが武藤のブロックでゴール右へと外れ。
しかし右コーナーキックで継続した結果、キッカー天野のクロスをファーサイドでエドゥアルドが合わせヘディングシュート。
神戸ディフェンス2人との競り合いを制し、GK前川のセーブを掠めた末にゴールネットを揺らして先制点に辿り着きました。

劣勢だったマリノスの方がリードを奪う、サッカーの面白さを醸し出す展開となり。
しかし喜びも束の間の44分、神戸は自陣での右スローインからの繋ぎで、マリノスのプレッシングを浴びるも何とかいなした末に大迫が左裏へとロングパス。
左サイド奥で受けたパトリッキがポケットへスルーパス、走り込んだ井出のシュート気味のクロスはGK飯倉が身体でセーブして防ぎ。
しかしこぼれ球を巡る争いで、拾わんとした大迫に対し後ろからエドゥアルドがその足をガッツリと削ってしまった事で、反則を告げる笛が鳴り響きます。
しかもエリア内で当然PKが与えられ、早くも同点の危機を招く事となりましたが、反則を受けた大迫が長らく倒れ込んだ事で神戸サイドも騒然とした雰囲気に。
治療の末に何とか立ち上がりピッチ外で待機となった大迫に代わり、キッカーを務めたのは武藤。
落ち着いた助走からしっかりとゴール右へ決め、早々に追い付く事に成功します。
大迫も無事に復帰と、文字通り五分の状況へと戻し。

この一連の流れで、何分取られるか不透明となったアディショナルタイム。
一進一退の攻防のなか、エウベルがボールキープする所を扇原が腕を使って倒してしまうと、反則の笛が鳴り。
これに対しカードが出なかった事で、マリノスサイドは総出で異議を唱え、警告並びに2度目による退場をアピールする一幕が悪目立ちする事となりました。
神戸にとっては前節の悪夢が過るシーンとなりましたが、何とか命拾い。

結局1-1のまま前半が終わり。
マリノスは終了間際に井出のチャージを受けて痛んでしまった松原がハーフタイムで交代となり、加藤聖を投入。
彼が左SBに入る事で加藤蓮が右に回り、W加藤の両SBとなって後半に臨みました。

不本意な流れだった前半ですが、後半は気を入れて攻勢に入るマリノス。
その要因は前述のウイングとSBの入れ替わりで、マテウス・エウベルの両助っ人のボールタッチ・キープでリズムを作り、アタッキングサードを突きに掛かる攻撃を徹底し。
それでもその一因は、ドイスボランチへのパスコースがしっかり切られている神戸の前線の守備に他ならず、どちらかと言えば苦肉の策であり。
そのため何度か天野が降りて最終ラインからのパスを受けるなど、橋渡し役を務める事で好機に持ち込み。

10分に神戸は本多が足を痛める仕草を見せた事で、早めにベンチが動き彼に代えて鍬先を同ポジションで投入。
アクシデント続きの状態で、無理をさせないという思惑が色濃く表れた采配となり。
するとマリノスも11分に動き、天野→西村へと交代します。

慌ただしくなるベンチに釣られるように、12分にマリノスのGK飯倉からの繋ぎを扇原が前に出てカットに成功。
するとすかさずループ気味にロングシュートを放ち、飯倉が前に出ていた隙を突いたものの、ゴール上へ外れて惜しくも実らず。
続く13分マリノスの反撃、左ワイドからエウベルが中央へ縦パスを打ち込み、西村スルー→ロペスでエリア内を突かんとするもディフェンスに遭い実らず。
その後神戸の前進をエウベルのプレスバックによる奪取で断ち切ると、拾ったマテウスがまたもエリア内のロペスにラストパスを送るも遮断され。
ピッチ内でも混迷気味となる試合展開。

しかし神戸は交代により、鍬先が最終ラインに残った3枚でのビルドアップの形を固定。
それに伴い、広瀬がボランチの位置への可変を混ぜるなど変節を見せ。
これで徐々に右サイド(マリノスから見て左サイド)が空くようになり、17分に対角線のロングパスを受けた武藤がカットインからミドルシュート。(エドゥアルドがブロック)
続く18分には鍬先のパスカットからのドリブルを経てサイドを移しながらパスで前進、大迫が右奥へスルーパスを送ると、走り込んだ広瀬のマイナスのクロスを受け直してそのままシュート。(GK飯倉セーブ)
決定機を膨らませる事で、前半同様にマリノスに攻撃させない状況へと持ち込み。

そして迎えた20分、ここも左→中央→右へとサイドを変えた末に、広瀬のスルーパスで完全に裏を取った武藤が右ポケットで受けた事でGKと一対一に。
角度の小さい難しい局面でしたが、右足を伸ばしてコースを切りに来たGK飯倉の股を通すという見事なシュートを決めきった武藤。
今度は攻勢をそのままゴールに繋げた神戸、勝ち越しに成功します。

反撃に出たいマリノスですが、この日初めてリードした神戸に精神的余裕が生まれた事で、より厳しい崩しを強いられる状態に。
22分に飲水タイムが挟まれ、第4クォーター最初の好機(25分)も、マテウスの持ち運びが奪われた事でカウンターを浴びてしまう(シュートには繋がらず)苦いものとなります。
攻勢に出るも逆襲を浴びるという危機が過るなか、27分に西村のボールカットから素早くエリア内へ運ぶ、毛色の違う好機。
左ポケットで西村のスルーパスを受けたエウベルですが、神戸の戻りも早く戻しを経てのサイドチェンジを選択し、右からマテウスのクロス。
ファーで合わせにいったロペスに対しGK前川が跳び出し、こぼれた所を拾ったエウベルが扇原を剥がしてシュートするも、枠を捉えられず決定機を逃す格好に。

ゴール間近に迫ったものの、30分に逆に神戸が決定機、しかもゴールキックでのロングフィードが大迫を越えた所をパトリッキに拾われるという対応ミスを突かれる形に。
そのまま右ポケットを突いたパトリッキがシュート、GK飯倉がセーブした跳ね返りを大迫が詰めたものの、戻った上島がブロックで何とか凌ぎ。

最悪の結果は防いだものの、32分にはミドルシュートを放ったマテウス(枠外)が、その拍子に足を痛めてしまう事態が発生し。
そしてカードを切る事を余儀なくされ、マテウス・エウベル→井上・宮市へ2枚替えと、両翼の助っ人を揃って入れ替え。
そのすぐ後に最後のカード、喜田→植中へと交代。(35分)
これで前監督の時代と同様の、渡辺皓をアンカーとした4-1-2-3へとシフトします。
一方の神戸も、36分に井出→佐々木へと交代。

反撃の道筋を作りたいマリノスですが、布陣変更が仇となりビルドアップ能力の低下に苛まれ。
神戸ディフェンスに対し運ぶ事すら困難となり、何とか敵陣でボール保持する状況に持ち込んでも何も起こせない絵図が膨らみます。

止むを得ず、右ワイドに張る井上へとロングパスを届ける手法へと切り替え、そして彼の突破力で何とかするという攻撃へと変更。
神戸サイドも4-4-2での守備のため、エドゥアルドから送られる対角線のロングパスに対し、ある程度捨てるという選択肢を取らざるを得ないのが幸いし。

そうした展開で迎えたAT。(神戸の最後の交代はパトリッキ→山内)
例によってエドゥアルドのロングパスを右サイドで受けた井上から、スルーパスに走り込んだ西村のクロスはブロックされるも、渡辺皓が拾って継続し今度は左サイドへ。
そして宮市が左ポケットへスルーパス、走り込んだ植中のマイナスのクロスをロペスが合わせる、千載一遇の好機もジャストミート出来ず枠外と不本意なものに終わります。

その後は落胆するマリノスを突くかのように、敵陣でボール奪取した鍬先や佐々木が果敢にミドルシュートを狙い。
積極性を発揮する神戸の個々の面々に対し、マリノスは加藤聖のロングスローなど、手段を選ばない攻撃に頼る状況といかにも苦しく。

最後はまたも神戸の攻撃、井手口のエリア内へのミドルパスで裏を取り、受けた佐々木は右奥でのボールキープを選択して試合終了を迎え。
1-2で無事に勝利に辿り着いた神戸。
主力を数人欠いたものの、監督交代もあった相手に対し、地力の差が出た一戦となったでしょうか。

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第26節 レノファ山口FCvs栃木SC

2024-08-13 16:23:39 | サッカー視聴記(2024年J2)

※前回の山口の記事はこちら(23節・鹿児島戦、1-0)
※前回の栃木の記事はこちら(21節・千葉戦、2-1)

<山口スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 本来のチームカラーはオレンジだが、「まちじゅうエヴァンゲリオン」のイベントとのコラボで紫がメインカラーに。
  • 加入決定していた酒井・奥山・下堂・ユーイェンが24節(秋田戦、0-1)から登録される。酒井は即スタメン出場。
  • 移籍決定していた梅木・加藤が24節をもって登録抹消。
  • 今井がJFL・高知ユナイテッドSCへ完全移籍となり、前節をもって登録抹消。(7/23をもってチーム離脱)
  • 22節(水戸戦、1-1)で負傷交代したシルビオ・ジュニオールが、リハビリのため母国(ブラジル)へ帰還。
  • 磯谷(福岡大)の来季加入が内定し、後日特別指定選手となり前節から登録される。

<栃木スタメン>

  • 坂がJ1・ガンバから完全移籍で加入し、24節(岡山戦、1-1)から登録されて途中出場、前節(熊本戦、2-0)からスタメン出場。
  • 玄理吾が徳島からレンタルで加入し、25節から登録されて途中出場。
  • 山本桜がJ1・柏から育成型レンタルで加入し、今節から登録されてベンチ入り。
  • GK中島がJ1・磐田へレンタルバックで復帰となり、24節をもって登録抹消。

プレーオフ圏以上の位置に居るクラブで、異彩を放っているのが山口。
前年の残留争いから状況を一変させたその姿は、観ている者の心を打つとともに、一年一年が勝負というスピードの速さを示すものであり。
シーズン中にも大規模な移籍期間が挟まり、目まぐるしく変わる編成に付いていく必要性が生まれるサッカー界。
2018年に上位に着けていた際は、それに付いていけずに主力(小野瀬)の引き抜きが絡んだ結果昇格争いから脱落してしまう苦い経験もありましたが、今季はどうなるか。

その山口の立ち回りは、中断期間が挟まった事もありビルドアップの形は非常に流動的に。
これまでは新保を高い位置に上げた左肩上がりがメインとなっていましたが、新保が最終ラインに残ったまま攻撃を始める機会が膨らみ。
一方で逆サイドの前はただ上がるのでは無く、「偽サイドバック」的に絞る位置取りをメインとし。
これらを基本としながら、時には前・新保の両者がワイドを上がり、ボランチが降りての3枚という具合に様々なものを使い分け。
栃木のハイプレスに対し的を絞らせないという思惑なのは明らかで、その通りに立ち上がりはロングパスを交えながらのプレス回避がメインとなりました。

そのため、ボールを持たされる時間が必然的に増える栃木。
前半6分、山口は前に出た新保へロングパスを送るも、森のヘッドでの跳ね返しを繋いで逆に栃木の攻撃に。
宮崎の落としから敵陣でボール確保し、坂が後方から上がり押し込みを図りましたが、その坂のエリア内への浮き球パスが合わずに終わり。
地上での繋ぎはクオリティに欠け、山口のSBが上がる隙を突かんとしてもどうしてもスピードが遅れる破目となり。
ならばと9分、クリアボールを拾った青島がそのまま中央突破を敢行、山口のドイスボランチの間を抜いた末にバイタルへ。
ヘナンに止められて実らずも、突破力に優れるボランチという異色の能力を発揮しに掛かるこの日の青島。

地上でのビルドアップに勤しむ栃木に対し、当然ながら山口はサイドハーフの片割れが最前線に出てのプレッシングを敢行。
それに伴い、栃木のウイングバックに対してSBが果敢に前に出て規制を掛ける姿勢を取り。

これにより栃木は中々前に運べなくなり、状況的に山口有利か……と思っていた所で迎えた17分。
山口が地上から繋ぐ局面になると、最終ラインに降りた相田→佐藤謙への間を通すパス出しが読まれ、プレスバックした奥田により全方位を囲まれる状態となった佐藤謙。
そしてワンタッチでのバックパスがその奥田にカットされて栃木がショートカウンター、スペースを突いて前進し左ポケットに進入した奥田に詰めにいった山口ディフェンスですが、逆に空になった中央へのパスが通ってしまい決定機に。
そして神戸はさらに横パスを選択と、細かく繋ぎきった末に大島がダイレクトでシュートしてゴールゲット。
本来の得意手であるハイプレスが突如襲い掛かる格好で、先制点に辿り着いた栃木。

思わぬ流れでリードを許した山口。
キックオフから、戻し→ヘナンが止める→板倉が左に開いた酒井へロングパスと、試合開始時と全く変わらぬ手法を取るもペースは握れず。
長らく好機が作れない時間も出来る(18分~22分)など停滞感が極まったものの、23分に相田のロングスローからの二次攻撃で、新保の左奥からのクロスをニアで河野がダイビングヘッドで合わせ。
GK丹野にキャッチされるも、期待感を持って飲水タイムが挟まれ(24分)第2クォーターに突入します。

これで冷静さを取り戻したか、26分に栃木のハイプレスを突き、板倉ミドルパス→吉岡落としでWBと左センターバックの裏を取って若月が右サイドをドリブル。
そして右ハーフレーンから一気にエリア内を突き、入れられたクロスに対し走り込む酒井の手前でスライディングでクリアに入った坂。
しかし体勢悪く、ゴール方向に蹴る格好となりオウンゴールと、完全に崩された故に仕方が無いという絵図になりました。
ブレイク明けから間も無く、すかさず追い付いた山口。

その後も山口は、この栃木の裏を突く攻めを徹底し。
32分に若月を走らせるロングパスが跳ね返されたのち、右からの攻めに切り替えると吉岡スルーパス→走り込んだ前がスルーパスと、連続スルーパスでまたも裏を狙ったものの酒井には合わず。
一見有効打に見えましたが、素早い攻めを意識する以上精度に欠く面もあり攻撃機会は膨らみません。

逆に栃木はボールゲインを頻発させて好機を量産しに掛かるも、こちらもフィニッシュまでは持ち込めず。
しかしサイド奥へと持ち込む流れは構築しつつあり、43分に左ポケット奥へ進入した神戸により、左コーナーキックへ持ち込み。
キッカー青島のニアへのクロスを大島がフリック、ゴール前に浮いた所をGK関が福島の手前で何とかパンチング。
しかし尚も攻めを続ける栃木、右からの奥田のダイレクトクロスも流れるも左で拾って継続、戻しを経て手前からの(大森の)クロスを選択。
急角度で上がったこのクロスに、GK関は再度パンチングにいったものの、ヘナンと被ってしまい掻き出せず。
そしてこぼれ球をファーサイドで待ち構えていた宮崎がボレーでしっかり合わせ、ヘナンのブロックも及ばずゴールに突き刺さり。
鉄壁を誇っていた山口ディフェンスの綻びもあり、再度リードを奪いました。

これで前半を終えたかった栃木。
しかし突入したアディショナルタイム、山口は最終ラインから地上で栃木のプレッシングをかわし、右サイドからアタッキングサードに持ち込み。
前のクロスは跳ね返されるも、拾って再度仕掛け、今度はスルーパスで奥を取った末に若月のクロス。
この低いボールをニアで跳び込んだのは前と、「偽SB」の本領発揮というシーンになりましたが、彼を越えて中央に流れた所を河野が森と交錯しながらも合わせ。
そしてゴールネットが揺れ、またも低く鋭いクロスにより同点弾が齎されました。
その後山口ペースとなるも、時間が足りずに2-2のまま前半終了。

良いムードで後半を迎える事に成功した山口は、入りから積極的に仕掛け。
裏狙いで栃木の最終ラインを脅かすも、2度オフサイドを取られ不発となり。

後半も流動的な最終ラインからビルドアップを図る山口ですが、縦関係となるボランチ同士のパス交換が目立つようになり。
1失点目に繋がったこの動作をブレずに交えるという具合に、サイド攻撃が中心ながら、あくまで中央を意識させる事に努めていた感がありました。
一方栃木は、テンションを上げて襲い掛かる山口のプレッシングの前に、前半とは一転して好機を作れない状況に。

今度こそ優勢となった山口ですが、統制取れたサッカー故に消耗も激しく、先んじてベンチが動き。
後半9分に若月→野寄と交代し、河野がFWにシフトとポジションチェンジを絡めた采配。

尚も攻勢を保つ山口は、11分からCK→相田ロングスローとセットプレーで押し込み、後者の二次攻撃で左サイドから新保のクロス。
そしてファーサイドでヘナンが折り返し、河野へチャンスボールが上がるも撃てず、さらにヘナンが合わせにいったところ平松と交錯してしまい反則で終了に。
両者倒れ込み、平松は頭部から出血するという具合に、(褒められたものではありませんが)猛攻に対し無傷で凌ぐ事が出来ず仕舞いの栃木。

そして18分、右からまたも相田がロングスローを入れ、一気に中央まで飛んだ所を河野が収める絶好機に。
何とか掻き出すも、ミドルシュートにいった前と奥田が交錯する格好となり、両者倒れ込んだものの奥田の反則に。
結果山口の直接フリーキックで継続と、攻撃を浴び続けてしまいます。
このFKは新保が直接狙い、ゴール右へ外れて何とか命拾いとなるも、反撃の手段も雰囲気も無く。

当然ながらベンチが動く栃木。
早い段階で動く姿勢は取っていたものの、山口のセットプレーが続く展開もあり間を置いた結果、22分に大森・奥田→小堀・南野へと2枚替え。
WBを1人削る格好で、誰が右WBに回るかと思っていた所、小堀がそのまま務め。(森が左に回る)
これまでFWかシャドーという小堀の役割でしたが、適応力が試される事に。

一方それを見た山口ベンチは、24分に一挙3枚替え。
吉岡・河野・酒井→奥山・小林成豪・山本駿と、前線の駒を一気に代えに掛かりました。

直後の25分、これらの要素が交わって試合が動きます。
GK関からの組み立てでヘナンが左へ展開すると、小堀はハーフレーンの相田に付いたために新保がフリーとなってワイドで受け。
そしてスルーパスが山本駿へ供給されると、そのまま左ポケットまでドリブルで進んだ末にグラウンダーのクロスが送られ。
中央で走り込む小林成の手前で福島がスライディングでクリアに入るも、またもゴールへ入れる格好となる、1点目を左右対称としたかのようなオウンゴールに。
懸念の小堀の所で綻びを見せてしまった栃木により、この試合初めて山口がリードを奪いました。

追い掛ける立場となった栃木、最終ラインからの組み立てに活路を見出す他無く。
これに対し山口は依然としてハイプレスを掛けるも、燃料補填したはずの前線が反則を量産する流れとなり。
その中で、31分に青島を後ろから倒してしまった野寄が警告を受け。
これで受け身にならざるを得なく、その意識が、33分にゴールキックでの再開が遅れてしまいGK関が遅延行為で警告と更なる被害を生み。
しかもベンチの不満も噴出した結果、中山元気コーチまでも警告を貰う破目になり、建て直しを図るべき状況に陥ります。

35分に栃木が動き、青島と宮崎に代えて玄・山本桜の補強選手を揃って投入。
すると山口もこれを見て最後の交代、佐藤謙→キムボムヨンへと代えるとともに、3-4-2-1へとシフトする守備固めの体制を採りました。(前がボランチに、野寄が右WBに回る)

攻撃はシンプルで、跳ね返しが巧く繋がれば……という意識へシフトした感のある以降の山口。
しかしそれが最大の結果に繋がり、37分相田のクリアボールに走り込んだ奥山により、栃木はタッチラインに逃れるもまたも相田のロングスローからセットプレー攻勢に。
またも中央まで投げ込まれる飛距離の長いスローから、ヘナンがヘッドで浮かせた所を山本駿がボレーシュート。
綺麗に仕留めたかに見えましたが、距離を詰めたGK丹野が足でセーブし、さらにヘナンの追撃のシュートも福島がブロックと防いだ栃木。
それでも右CKで継続した結果、キッカー新保のクロスが直接ゴールに向かい、GK丹野はキムボムヨンと競り合いながら何とかセーブ。
しかし大きく弾けず、ゴール前での乱戦となった末に、拾った小林成のシュートがゴールネットを揺らします。
守備重視の布陣から、まさかの追加点でリードを広げた山口。

心を折られるような失点ですが、諦めは許されない栃木。
41分に最後の交代を敢行し、大島→石田。
石田が右WBに入るかと思われましたが、距離が遠かった事かつ山口の左スローインで再開だったため、当初はそのままシャドーに入った石田。
しかしその1分後には入れ替わり、石田右WB・小堀シャドーとなって最終布陣に。

地上で繋がんとしても、5-4-1でリトリートする山口ディフェンスの前に崩しは厳しく。
突入したAT、ならばと平松クリア→小堀フリック→山本桜ヘッドから収めと空中での繋ぎから好機を作り。
玄とのパス交換から右ポケットへ切り込みシュートを放つ山本桜、ブロックされるも拾い直し、尚も右奥からクロスと劣勢のなか奮起を見せる新戦力。

そして最終盤のAT+5分、左スローインからの細かな繋ぎで、左ポケットへのパスを受けた山本桜。
そのまま強引に奥へ切り込み、キムボムヨンを剥がした末に放ったシュートがGK関のニアサイドを破ってゴールに突き刺さり。
土壇場で1点を返し、望みを繋ぎに掛かります。

しかし流石に時間が足りず、再開後暫くしてそのまま試合終了。
4-3で乱打戦という一見のスコアですが、シュート数は9対6に留まり。(オウンゴール2つが絡んだのもありますが)
山口にとってはヒーロー物とのコラボに相応しい、数少ない好機を一気呵成にモノにしての勝利といった所でしょうか。

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第26節 いわきFCvs愛媛FC

2024-08-12 16:00:52 | サッカー視聴記(2024年J2)

※前回のいわきの記事はこちら(24節・山形戦、2-1)
※前回の愛媛の記事はこちら(22節・熊本戦、0-4)

<いわきスタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 大森が累積警告により出場停止。
  • 柴田がJ1・湘南から育成型レンタルで加入(J3・八戸からレンタル先変更)し、今節から登録される。
  • 熊田がJ1・FC東京から育成型レンタルで加入。(ベルギー・KRCヘンクでレンタル終了、登録はまだされていない)
  • 坂元が東北1部・ブランデュー弘前FCへ育成型レンタル移籍し、前節(秋田戦、2-0)をもって登録抹消。
  • パクジュンヨンが双方合意の上で契約解除。
  • 鏑木がJ3・八戸へレンタル移籍となる。(登録抹消はまだされていない)
  • 加藤大晟(鹿屋体育大)の来季加入が内定し、同時に特別指定選手となり前節から登録され即途中出場、今節もベンチ入り。
  • 加入内定していた山内(仙台大)が特別指定選手となり、今節から登録され即ベンチ入り。

<愛媛スタメン>

  • 前節(徳島戦、0-1)退場となった石浦が出場停止。(2試合の1試合目)
  • 浦がJ1・神戸から育成型レンタルで加入し、23節(群馬戦、0-4)から登録され以降毎試合途中出場を続ける。
  • 山口竜弥が徳島へ完全移籍し、今節をもって登録抹消。
  • 武藤(中京大)が2026年から加入内定し、同時に特別指定選手となり前節から登録される。

中断期間を挟み、本格的に昇格へ向けた戦いへと突入したいわき。
経験も予算規模も劣るなかで、クラブ一体とならなければ目標を達成するのは難しく。
編成面での動きは尚も活発で、この試合の前日に熊田の加入が発表される(今節には間に合わず)など、レンタルながら有力な補強を敢行して文字通りの一体感を生み出さんとしています。
その姿は、パワフルなフィジカルを前面に押し出して走り抜けるピッチ上のスタイルそのものといった所でしょうか。
「降格しないように戦う(感からの脱出)」という大倉智社長の理念がまさに現実化せんとしており、厳しいと言われていたJ2での戦いも2年で……という衝撃の展開は果たして実現するかどうか。

そんな文字通りのフィジカルモンスターと相対する事となった愛媛。
試合の入りは当然ながらロングボールによるプレス回避が中心となり、相手の脅威とともに、自身の出場停止・移籍が絡み大幅なメンバー変更を余儀なくされている苦しさを醸し出し。
しかし前半2分、そのプレスを受けつつのGK辻のフィードを菊地フリック→曽根田落としと繋ぎ、曽田が溜めを作ってのスルーパスを追い越して受ける曽根田。
そして右ポケットへ進入してシュート(ゴール左へ外れる)と、相手の隙を突いてあわよくば……という理想の展開が顔を出しかけます。

システム的には、愛媛は4-2-3-1時代からの名残である、右ウイングバックとなったパクゴヌを前に押し出しつつ尾崎がサイドバック化する(攻撃時)という可変式。
一方のいわきは、守備時に同じく右WBの加瀬がハイプレスに参加する事で、4-4-2の布陣で守る風にも見受けられ。
ともに右WBが肝となるようなシステムで、オリジナルフォーメーションと同様にミラーゲームの雰囲気を漂わせます。

しかし実際のピッチ上では、とにかく少ない手数で相手の裏を突くという攻撃が目立ち。
9分に愛媛のロングパスを跳ね返したボールを、山口がワンタッチで裏を突くミドルパスを送っていわきの好機。
収めた有馬が左ポケット奥まで切り込んでクロス、跳ね返りを拾い繋いだ末に、ミドルシュートを放ったのは最終ラインの堂鼻。(GK辻キャッチ)
アバウトな攻めから全体を押し上げた末のフィニッシュと、いかにもフィジカルで相手を押し込むスタイルに相応しい絵図となり。

対する愛媛はコーナーキックでのサインプレー(15分、ユイェチャンがエリア手前へライナーでクロス→菊地ボレーシュートもミートせず)などで対抗姿勢を見せるも、それが逆にいわきのセットプレー攻勢に屈する流れを呼び込んでしまったでしょうか。
以降CK、サイドからのフリーキック、五十嵐のロングスローをふんだんに使ういわき。

そして21分、クリアボールを拾った谷村のスルーパス一本で、最終ラインの裏を取った有馬がエリア内で受けるという手数の少なさ極まれる好機。
放ったシュートはGK辻にセーブされ、尚も拾い直して辻との一対一を継続させるも、撃てずにこぼれた所をクリアされ。
決定機も実らずとなる所を、五十嵐のロングスローで継続させ、ニアでの堂鼻のフリック(と思われたがDFに当たったボールが綺麗なフリックとなる形)を経て谷村がヘディングシュート。
ゴール右へと突き刺さり、パワーサッカーの神髄を如何なく発揮しての先制点に辿り着いたいわき。

追う立場となった愛媛、25分にトランジションの部分で曽田がボール奪取すると、拾った窪田のドリブルで一気に左ポケット奥を突くこちらも手数の少ない攻撃。
そして送られた低いクロスに、中央で曽根田が走り込むも僅かに合わずと鋭い槍を見せ付けた所で飲水タイムに突入します。
尚ブレイク明けに、いわきは左右のセンターバックの位置を入れ替え、前節と同じ堂鼻=右・石田=左という布陣に。

いわきの自陣深めからの左スローインで再開も、圧力を掛けて自身の右スローインに変えた愛媛。
そしてエリア内へ投げ入れたボールを窪田がワントラップからシュートに持っていき、ブロックされて右CKに。
キッカー・ユイェチャンのクロスを尾崎が合わせヘディングシュート(ゴール上へ外れる)と、セットプレーでやり返す流れを構築しに掛かり。

しかし流れの中では、依然としていわきの圧力に屈する絵図を変えられず。
以降全く攻撃機会を得れない展開に突入し、またもいわきが五十嵐のロングスローを使いながら攻め続ける状態に。
苦境ななか、37分には小川が最終ラインからユイェチャンとのワンツー→自身で持ち運びとそれを跳ね除けんとするも、逆に奪われて危機を招き。
ボール奪取した谷村のスルーパスを西川が受けて右ポケットへ切り込みと、またもスルーパス一本での好機が生まれる(すかさずシュートもブロック)という具合に、厳しさを拭えません。

このままでは大量失点で負けかねない所でしたが、39分にそれを塗り替える一撃が。
GKからの繋ぎで、いわきは(1トップの有馬以外)ハイプレスに出れない所を、石渡が持ち運びを経て最終ラインの裏を突くミドルパス。
そして走り込んだ曽田がエリア内からダイレクトでシュートを放つと、豪快にゴール左上へと突き刺さり。
まさにワンチャンスをモノにする格好で、同点に追い付いた愛媛。

スコアはイーブンになり、いわき圧勝の流れは堰き止められたものの、展開自体は変わらず。
直後の40分にロングパスのセカンドボールを拾いバイタルを突く好機となると、山口が右からのカットインを経て、ミドルシュートをコントロール重視で放つも枠を捉えられず。
44分には自陣左サイドで山口がパスカット、ゲーゲンプレスを掻い潜った末にサイドチェンジで加瀬に渡っての好機。
そして中央へ縦パス→谷村ポストプレイを経て、堂鼻が石渡と交錯しながらもキープを果たしてミドルシュートを放つも、ゴール右へと外れ。

相変わらず愛媛がいわきのスタイルへの対抗姿勢を示すなか、アディショナルタイムにはGK立川からショートパスで繋ぎプレスをいなす等、変節を見せに掛かるいわき。
その際左サイドで五十嵐がパスを引き出し、パクゴヌのアタックで倒されながらも繋ぎを果たすという具合に、本来の持ち味である(と個人的に思っている)ビルドアップ能力が顔を出し。
6節(山形戦、0-0)でも見られたその能力は、果たしてチームに更なる高みを齎すものとなり得るかどうか。

かくして同点のまま前半が終わり、共に交代無く後半に。
しかし接近する台風5号の影響か、30分頃から左→右方向への風が強まるという変化が起きていたピッチ上。
後半は愛媛が風上に立つ状況でのスタートとなりました。

それを利用したロングボール攻勢で、入りから優勢に立つ事に成功。
左サイド深めでのスローインに持ち込んだ早速の後半1分、ユイェチャンのクロスはブロックされるも、こぼれ球を繋いだ窪田が左ハーフレーンからミドルシュート。(GK立川キャッチ)
3分にもGK辻のロングフィード、これが曽根田の頭を越えるといういかにも風の影響を感じさせる絵図から繋がり、右ハーフレーンで拾った曽田がカットインを経てミドルシュート。
ゴール左へ惜しくも外れるも、立て続けのフィニッシュでムードを高めに掛かる愛媛。

しかし4分のいわき、前半終わり間際に見せた地上での繋ぎで敵陣へ持ち込むと、右サイドでパスを受けた加瀬が菊地に倒されて反則。
これが頭部に腕が入るというチャージで、いわきサイドはカード無しに終わった事で不満を露わにする一幕が見られると、このFKでの位置取りを巡っても五十嵐とパクゴヌがやり合い注意が与えられ。
そしてこのワイドからのFK、キッカー山下のクロスがニアに低く入ると、堂鼻が身を屈めての強引なフリックでゴール前へ浮き上がるボール。
そして有馬が跳び付くも合わせられず、乱戦となりましたが結局フィニッシュには繋がらず終わります。

それでも流れを変える効果はあり、前半同様のセットプレー攻勢で押し込むいわき。
7分に右奥からのスローインで戻しを経て逆サイドに運び、石田が左ハーフレーンから果敢にミドルシュート。
GK辻も虚を突かれて反応できずのフィニッシュとなるも、惜しくも左サイドネット外に終わり。

結局後半も、愛媛が押し込まれ続ける展開と化し。
入りの愛媛ペースも、所詮は風を味方にしての流れといった感じであり、9分にも敵陣からの戻しを経てGK辻のロングフィードが一気に最前線のパクゴヌへ。
そして右奥からダイレクトでクロス、ニアに走り込んだ曽田が受けるも収められずと、いわきのプレッシャーを掻い潜るべくの少ない手数と激しい上下動に頼った攻めを繰り返すしか無く。
直ぐにボールを相手に渡してしまい、必然的にいわきの攻撃機会も膨らむ事に。
12分に堂鼻のミドルシュート(枠外)、14分に加瀬のクロスから五十嵐がヘディングシュート(枠外)と、ひとしきりフィニッシュが重ねられ。

16分のいわきの攻撃、五十嵐のライン際での芸術的な浮き球の収めから、そのままラフに裏へとロビングを送るという、繊細さと強引さが重なったようなプレーからアタッキングサードでの展開。
左ポケットから石田クロス→有馬ポストプレイ→西川の流れは遮断されるも、右サイドで継続して加瀬の低いクロスがまたも有馬の下へ。
放たれたボレーシュートは谷岡がブロックして防ぐと、石渡が拾った事で一転愛媛のカウンターとなり。
しかしこの際も裏へのロングパス→跳ね返りを拾うという流れで、いわきの戻りを受けて窪田のミドルシュート(GK立川キャッチ)と、ボックス内を突くには至りません。

17分には石渡が有馬に頭部にチャージされ出血と、絵柄的にもいわきの圧力に傷付く格好となる愛媛。(石渡は20分に復帰)
その後もいわきの攻撃に晒される展開で、22分にはいわきの自陣からのFKで、生駒のロングパスが直接エリア内の有馬に収まるという好機に。(その後のシュートは枠外)
常に集中力が試される厳しい状況を強いられます。

25分となり飲水タイムには格好の時間帯となった所で、いわきベンチが動き西川→加藤大。
しかしここでは挟まれず、その後いわきの攻撃が途切れた所でようやく挟まれ。(26分)

明ける際に愛媛ベンチも動き、曽根田・窪田→舩橋・茂木へと2枚替え。(舩橋がFWに入り曽田がシャドーに回る)
文字通り流れを変えに掛かったものの果たせず、押し込んだいわきは五十嵐のロングスローで立て続けにボックス内を突きに掛かり。
その2本目、クリアボールを繋いで舩橋がドリブルに入った事でカウンターに持ち込む愛媛ですが、またもいわきの戻りを受け遅攻に持ち込まれ。
何とか右ポケットに曽田が切り込むも、クロスを跳ね返されると逆にいわきのカウンターを誘発し、縦パスを受けた加藤大が中央をドリブル。
これをユイェチャンが彼を倒して止めるも、反則無しという結果に再度いきり立ついわきサイド。

矢印が常に前を向いているような相手だけに、乱戦に持ち込んで何とか決められれば……というのが愛媛の思惑だったでしょうか。
30分、ロングパス→跳ね返りを拾っての敵陣からの攻撃で、右奥からパクゴヌがカットインでポケットへ進入。
そしてマイナスのクロスに石渡がニアで合わせるという、先程のシーンで冷静さを欠くいわきの隙を突くような好機が生まれましたが石田がこれをブロック、更に曽田が拾うも撃てずに終わり。

ゴールしか観てないというような、終始攻勢を見せるいわきでしたが、32分に加瀬が足を攣らせてしまい。
流石にここではボール保持から戻してストップさせに掛かり、担架で運ばれる加瀬に代わって坂岸が投入されます。(五十嵐が右WBに回る)

推進力に長けた加瀬が退いたものの、展開は大きく変わらず。
相変わらず攻め手に欠く愛媛に対し、36分にはそのロングボールをクリアした谷村が、加藤大のフリックに走り込んでそのままダイレクトでエリア内へスルーパス。
有馬が走り込んで決定機になりかけた所を、ユイェチャンが戻って何とかクリアと、乱戦の負の影響が露わになり始め。

そして37分、いわきは最終ラインからのパスワークで右へ展開したのち、五十嵐がサイドを突破してクロス。
ニアで跳び込んだ有馬には合わずも、その奥でクリアにいった谷岡がミート出来ず、逆方向にボールが向かった結果左ポスト内側を叩いてゴールイン。
積み上げられたダメージが、最後はオウンゴールという形で現れる格好となりいわきが勝ち越しに成功しました。

ここから点を取らなければならない愛媛、38分にパクゴヌ・曽田→浦・佐藤へと2枚替え。
パクゴヌが退いても、攻撃時に浦が最前線まで上がるシステムは継続し、何とか活路を見出さんとします。

依然として苦しい状況で唯一の決定機は42分に訪れ、右からの前進と見せかけて中央を狭い距離間のショートパスで繋ぎ、菊地がエリア内を突いて好機到来。
そして佐藤が左ポケットへ流れ、ヒールパスからユイェチャンのクロスが上がると、クリアが小さくなった所を中央で舩橋が収め。
そこにすかさずスイッチのように茂木が跳び込んでヘディングシュートを放ちましたが、ゴール右へと外れてしまいモノに出来ず終わってしまいました。
(直後に菊地→谷本へと交代)

その後も諦めずに攻める愛媛でしたが形にならず、そのままATへ突入。
いわきが着実に時間を使っていくなか、ライン際で谷村が足を攣らせて倒れ込み、そのまま交代準備が出来ずピッチ外へ出る事を余儀なくされ。
しかし10人のままボール保持し、五十嵐が茂木のチャージを受けて反則・警告と、このアクシデントにも冷静に対応。
そしてブワニカを投入すると、そのブワニカが敵陣奥でボールキープし時計の針を進めていくという具合に、勝利への進軍を崩さないいわき。

結局愛媛が一度も好機を作れないまま、試合終了の笛が鳴り。
しっかりとホームで勝ち点3を確保したいわき、昇格圏外での最上位(7位)に着けるその立ち位置は、他の上位クラブからさぞ不気味に映る事となる……といった所でしょうか。

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DAZN観戦 2024年J1リーグ第25節 アルビレックス新潟vsジュビロ磐田

2024-08-09 16:36:57 | サッカー視聴記(2024年J1)

<両軍スタメン>

  • 磐田は、松原が累積警告により出場停止。

今季J1に臨むにあたり、開幕前の補強で外国人助っ人4人を一気に加入させたのが印象的だった磐田。
そのうち3人が戦力となり2名がレギュラー級に収まるという具合に、成果としてはまずまずな所でしょうか。
既存戦力のグラッサがディフェンスの核で、日本人選手でもハーフのジャーメインが覚醒と、片仮名の選手が幅を利かせる状況。
その流れに乗るかのように、夏の補強ではさらに2人加入し、そのうち1人は国内からの移籍でクルークス。
かくして集結したこれらの人材で、J1残留を成せるかどうかという中断明けの戦い。

そんな下からの突き上げをいなし、崖下に振り落とすべくの戦いとなったこの日の新潟。
立ち上がりの前半1分、GK小島が藤原を狙ったフィードを送り、受けた藤原が松田へのスルーパス。
そして(パスカットに遭うも宮本の繋ぎを経て)渡った松田の突破という3段構えで右サイド奥を突き、そこからスローインによる攻勢に。
一度は遮断されるも、すかさず松田が奪い返したところを秋山の1タッチでの縦パスが長倉に通り、早くもポケットを突く好機に。
そしてその前に立ちはだかったグラッサに、長倉が交錯する形となると、反則並びにPKを告げる笛が鳴り響きます。
早々にPK献上か……という絵図を余所に、反則したグラッサは足を掛けていないと主審に猛抗議を繰り広げ。
それでもオブストラクションでは無いか、しかし進路妨害という形で果たしてPKにまで発展するのか……と疑惑が渦巻く中、ピッチ上でもVAR→OFRでそれを解決に図る絵図となります。
そして検証の末、やはりグラッサが足を引っ込めていた映像が可視された結果、反則は取り消しという断が下され。
いきなりのPKは避けられるも、これにより長い追加タイムになる事を考慮しての戦いに入り。

これで有利に持ち込みたかった磐田ですが、好機といえる好機は8分のクルークスのアーリークロスのみ。
後はひたすら新潟ペース、という状態に陥り。
12分に左サイドをレイオフ→ミドルパスの連続で突破した新潟、長倉が奥からカットインしてポケットを突いた末に放ったシュート(ゴール左へ外れる)で攻勢が幕を開けます。

そして14分、右からの前進で松田が藤原とのワンツーを経てポケットへとパス、またも間で受けた長倉が浮かせて操りながらのカットインを経てシュート。
GK三浦がセーブし、その後磐田が矢印を反転させに掛かるもパスミスを宮本が拾って継続。
そして秋山に託したのちそのまま前に出た宮本に、長谷川元とのパス交換で溜めを作ったのちにミドルパスを送った秋山。
これを反転しながらダイレクトで合わせたボレーシュートが、華麗にゴールネットを揺らします。
PK取り消しをものともせず、先にスコアを動かした新潟。

立ち上がりはボランチを経由せず、サイドから仕掛ける事が多かった新潟ですが、これを機にしっかりと最終ラインから繋ぐ姿勢にシフト。
堀米が残っての3枚の最終ラインに、秋山がアンカーと化して宮本が前に出る、というのがこの日の基本形となりました。

早いうちに追い付きたい磐田、19分にクルークスへの後ろからの反則で小野が警告を受け、新潟のリズムが乱れたのを突きに掛かり。
20分、ボランチの位置に降りて持った山田、バックパスする身体の向きから左前へとパスを出した事で新潟の前線の裏を掻き。
そして稲村のスルーパスに金子が走り込んでクロスと、立ち上がりの新潟のようなサイド攻撃に掛かりましたが、剥がすには至らずブロックされ。

結局直ぐに新潟ペースと、元に戻る格好に。
25分に敵陣右サイドで宮本がボール奪取、拾った長倉のカットインを倒してしまった山田が反則・警告。
しかも右ハーフレーンからの直接フリーキックというおまけも付き、これをキッカー長谷川元が、壁の外側を通してニアサイドへ直接シュートを放ち。
GK三浦がセーブするも右コーナーキックで継続し、クロスは跳ね返されるも後方から二次攻撃に入り。
左サイドで前進する姿勢から、堀米のパスを受けた秋山がカットインし、果敢に放たれたミドルシュート。
これが戻りながらの上原のブロックを掠め、ゴール右へと突き刺さるフィニッシュとなり、同時に飲水タイムへ突入。
ドイスボランチ双方のゴールにより2点差と、意気揚々のままブレイクに入る新潟。

今度こそ流れを変えたい磐田、キックオフでの初手はロングパス→右サイドで西久保落とし→ジャーメインシュート(ブロックされCKに)と手数少なくフィニッシュに持ち込むものであり。
その後は自身がボール保持を高める展開となるも、やはり「ボールを持たされている」域を出ない時間帯に。
ショートパスを上下動させて新潟ディフェンスを間延びさせに掛かるも、結局は4-4-2ブロックの前に手も足も出ない、というシーンが続きます。

そして攻撃が途切れると新潟のターンとなり、プレッシングを掛けたくても奪い所を定められずにズルズルと過ごし。
じっくりとショートパスを繋ぎながら、磐田が前に出る所の裏を突くという姿勢で尚も好機を作る新潟。
44分には秋山が左→右への対角線のロングパス、走り込んだ松田の落としを小野が拾い、エリア内への浮き球パスがクリアされるもCKへ。
CK攻勢のなか、舞行龍がボレーシュート(ブロック)、藤原がヘディングシュート(枠外)と時間を使いながらフィニッシュを重ねていき。

そして+7分と長くなったアディショナルタイムへ突入。
新潟のパスワークを、グラッサが前に出て強引にスライディングで遮断した磐田ですが、この際長倉と接触して痛んでしまったグラッサ。
しかし何とか起き上がると、その甲斐もありペースを反転させボール保持からの攻勢に入り。
最後方からそのグラッサの持ち運びからの展開で左サイド奥を突き、植村のクロスがブロックに当たるも、そのままゴールに向かった結果ポスト外側を叩く際どいボールに。
尚も左CKとなり、ショートコーナーを経て後方からクルークスの強烈なミドルシュートが襲うも、エリア内でデンがブロックして凌ぐ新潟。
結局2-0のまま前半を終えました。

最終盤は攻勢に入れたものの、まだまだ物足りない磐田。
その燃料補填に努め、ハーフタイムで上原と山田に代え、松本とマテウス・ペイショットを投入。
ポイントゲッターのジャーメインをサポートすべく、ポストプレイヤーのペイショットと2トップを組ませ打開に掛かります。

磐田のビルドアップの際、ゴメスの浮き球パスが主審・清水勇人氏の腕を掠めて試合が止まったのが早速の後半1分。
それにより腕を痛めた清水氏が、新潟ベンチスタッフの治療を受けに行くという珍妙なシーンで、前半のVAR程では無いが時間を浪費する入りとなりました。

磐田が流れを堰き止められる格好となり、結果前半同様新潟が主導権を握り。
2点のリードがある状況ながら、果敢に追加点を狙いに攻め上がります。
しかし6分長いパスワークで左奥を突き、一旦戻しとポゼッションスタイルの真価を発揮しに掛かるものの、結局は堀米のクロスが手前で跳ね返される形で終了。
すると磐田が拾ってカウンターになりかけ、ペイショットの前進を宮本がカバーして何とか防ぎましたが、こうした安いロストからの危機は避けたい展開なのは明らかであり。
それでも8分、敵陣中央で宮本が右へ展開ののちパス&ゴー、松田のグラウンダーでのクロスに走り込んでシュート(枠外)とボランチもイケイケでゴールを狙うのは変わらず。
その姿に、膨らむのは3点目への期待感か、ないしは失点への危惧かは意見が分かれる所でしょう。
12分に磐田ベンチはさらに動き、サイドアタッカーの古川を投入と、その間にも着実に反撃体制を整え。(金子と交代、同時にクルークス→ブルーノ・ジョゼに交代)

15分の磐田、鈴木海の右サイドでのパスカットから、彼のパスをジャーメインがフリックで繋ぎこの日初と言っても良いショートカウンター気味の好機。
更にペイショットの浮き球パスにジャーメインが走り込み、ポケット奥で受けたもののコントロールできずゴールラインを割り。
19分には再び新潟が長らくポゼッションを続けるも、左奥へ進入→戻しを経ての、秋山のパスミスをカットしたゴメスからカウンター。
ペイショットのポストワークから古川に繋がり、カットインからミドルシュート(舞行龍がブロック)と、新潟のパスワークを乱しての好機で期待感を膨らませます。

そして21分、ここもジョゼのパスカットからで、新潟のゲーゲンプレスを受けながらも繋いで先程と同様に左へと展開し古川に。
今度は奥へ切り込んでのクロスを選択すると、新潟ディフェンスが(ゲーゲンプレスにより)デンが前に出た事で乱れていたのもあり、戻って何とか建て直すもペイショットのニアへの動きに簡単に釣られる始末となり。
その結果ファーへのクロスから、どフリーのジャーメインが放ったヘディングシュートが突き刺さり、キッチリ好循環をスコアに結び付ける事に成功しました。

新潟にとっては、守備強度に欠けた相手と相対した事で、面白いように好機が作れていた事もあり後方が疎かになってしまったという失点。
飲水タイムののち、ベンチも動き松田と小野に代えてダニーロ・ゴメスと谷口を投入します。(24分)

しかし第4クォーターも、ダニーロの右での仕掛けを中心とした攻めで、あくまで3点目を狙いにいく立ち回りが中心となり。
一方磐田は、投入されたジョゼ・ペイショットの連係を軸として右サイドを脅かし、その逆では古川の推進と奥深さを増した攻め。
互角の状態ながら、1点差に詰め寄った磐田の方に追う者の勢いを感じる、ホームの新潟にとっては嫌な展開を強いられます。

そして再度新潟ベンチが動いたのが35分で、堀米→稲村へと交代。
燃料切れの選手をその都度代えるという解り易い采配でしたが、これ以降松橋力蔵監督は動かず。
この時点で残りはDF2人と島田のみと、動かし辛い駒が残ったのも影響したでしょうか。(それでも終盤にボランチのどちらかを代えるべきだったとは思う)

その後の展開としては、投入された稲村のフィードで好機を作っていく新潟。
後方からのこうしたフィードは、追加点を狙いながらもゲームコントロールしているという風にも映り。
37分にはダニーロのクロスから谷口がヘディングシュート(GK三浦キャッチ)、39分には長谷川元のスルーパスに走り込んだ谷口がシュート(ブロックを掠めて枠外)と、いずれも稲村のロングパスからフィニッシュを齎しましたが肝心の3点目には辿り着けません。

そして磐田は41分に最後の交代、ゴメスに代えて夏の補強により今節登録された渡邉を投入。
これにより松本がアンカー、渡邉とジャーメインがインサイドハーフの4-1-2-3へシフトします。

しかしその矢先に事件が起き、度々好機を齎していた稲村のフィードを防ぐべく、ペイショットがスライディングを仕掛けたのが43分。
これが勢い余り、足裏を向け思いきり高く上げた末に削ってしまい反則となると、主審・清水氏から突き出されたカードは赤色と非情な結末に。
危険なプレーによる一発退場劇で、以降10人で1点を追う展開を強いられる磐田。

これで勝負あったかに見えましたが、急激に局面が変わるこの事象により、新潟は攻めっ気を保ったまま試合を再開させてしまった感があり。
最後方からのFK、前線へのロングボールを放り込むも簡単に跳ね返されると、拾った古川を経由して敵陣中央の渡邉へ。
そして一気にジャーメインへスルーパスを通すと、舞行龍・デンの2人を振り切ってエリア内へ進入し、GK小島の上を通すループシュートで仕上げ。
起死回生の同点ゴールで、下から這い上がる者の意地を見せ付けました。

逆に、ゲームコントロールの精神を置き忘れたツケを支払う格好となってしまった新潟。
ATに何とか数的優位を活かし(その後磐田は、IH2人をFWに回しての4-3-2へシフト)、2CB+1アンカーの形での繋ぎへ切り替え勝ち越しを狙いにいくも、時既に遅しの感は拭えません。
秋山の左サイド手前からのクロスから、長倉が放ったヘディングシュートはGK三浦にセーブされ。

そして試合終了の笛が鳴り、2-2でドロー決着。
混迷の残留争いに巻き込まれかねない一戦となった新潟ですが、切り替えと反省双方が求められるなかどう立て直すか。

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