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DAZN観戦 2024年J2リーグ第6節 いわきFCvsモンテディオ山形

2024-03-25 16:01:39 | サッカー視聴記(J2)

※前回の山形の記事はこちら(3節・横浜FC戦、0-2)

<いわきスタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 五十嵐(桐蔭横浜大)が来季加入内定となり、同時に特別指定で登録され即レギュラーに抜擢される。この日で3試合連続スタメン。
  • 1節(水戸戦・0-1)で途中交代した下田はその後ベンチ外が続く。

<山形スタメン>

  • 前節(藤枝戦・0-1)退場となったイサカが出場停止。

オフに個人昇格を始めとした選手流出劇に苛まれ、編成からやり直しを強いられる事となったいわき。
補強としては、ブワニカをはじめいかにも「フィジカルに定評がある選手」を搔き集め、チームカラーの維持に努め。

しかしやはり、伝統を守るには生え抜きの存在が欠かせなかったでしょうか。
開幕から新人・大西を抜擢したのを皮切りに、シーズン途中には加入内定させた五十嵐を(特別指定登録して)起用するなどして陣容を整え。
結果としてチームも軌道に乗り、攻守ともに侮れない存在に飛躍してきました。
1トップには前年特別指定であった身ながら9番を背負い続ける近藤が君臨し、右サイドアタッカーの加瀬の存在もあり、彼らの力で強力な軍団へと歩み始めたというこれまでの印象。

この日は山形との一戦。
キックオフでの攻撃でいわきはいきなり、近藤へのロングボールからのセカンドボールを繋いで好機。
左サイド奥を取った嵯峨のクロスが流れたところ、西川がダイレクトでシュート(枠外)と有効打を放ちます。
対する山形も直後の2分、いわきのロングボールを安部が跳ね返し、氣田が拾いにいくも諦めたその先で高橋が拾い。
一瞬オフサイドと思い(副審がフラッグを上げる)高橋自身もプレーを止めかけたものの、笛は吹かれず継続(その後左からクロスもブロック)と、曖昧な判定が生んだ好機という結果に。

差異はあったものの、アバウトな攻めでの好機が交錯した事で、試合の流れは確定気味に。
つまりはインテンシティ・トランジション勝負が優先という図式となり、激しいボール争いが行われるピッチ上。
いわきのスタイルでは当然ながら、山形も従来からゲーゲンプレスの速さには定評あるため、お互い即時奪回を狙う影響で中々安定しないポゼッション。

乱戦の様相故に、守備対応も乱れがちとなり。
5分のいわきは即時奪回したのちの前進で(安部に)反則を受けた事で右サイドからのフリーキック、キッカー山下のクロスをニアで國分が頭でクリアにいくも、逆方向へ向かうボールとなりゴールを襲い。
これをGK後藤雅がコーナーキックへと逃げるも、引き続きいわきの右CKと好機は続き、ショートコーナーを経ての山下のクロスが中央へ。
これを大森がフリックしてファーに流れた所を、近藤が跳び込んでヘッドで合わせましたが、至近距離でGK後藤雅がセーブし防がれます。
(35分にも五十嵐のロングスローから、安部のクリアがゴールに向かう危ないシーンあり)

17分には五十嵐が右からロングスローを送ると、エリア内でこぼれた所を混戦の中から大森がシュート。(GK後藤雅セーブ)
やはりこうした土俵に持ち込まれると、いわきの有利さが目立つ展開に。
それでも他に見るべきものはあり、新加入?の五十嵐はロングスローを始めとしたポテンシャルの高さに目が活きがちながら、技術も備わっている風にも見え。
最後方からのビルドアップの最中、プレッシャーに来た氣田が外切りなのを見てすかさずパスの方向を変えて際どく抜くという、細部の面でもかなりの能力の高さが伺えました。
悔やまれるのが、いわきのスタイルがスタイル故に、こうした面を生かす機会自体が少ない事でしょうか。

フィジカルでは圧されるのは必須という山形ですが、応戦し前に向かう姿勢を見せた事が(目下3連敗という状況もあり)却って良かったでしょうか。
24分、自陣からのスローインで南のワンタッチのフィードを収めた國分、チャージを受けながらも力強くキープして前線へ繋ぎ。
そして右サイドから川井スルーパス→杉山直で奥を取り、マイナスのクロスが中央でフリーの高橋へ。
絶好機というべきシーンでしたが、放たれた高橋のシュートは当たり損ねて(というよりは方向自体の間違い感が)右へと逸れモノに出来ません。

いわきが武器の一つである加瀬のドリブルがあまり有効打とならない一方で、彼と相対する存在の安部が対角のロングパスを中心に組み立てる山形。
これで次第に優位に立ち、サイド奥まで運ぶ事でCKの数も膨らみ。
38分に得た左CKから、3本続くCK攻勢となり、1本目はキッカー國分のクロスが直接ゴールに向かい。(GK立川が外へ弾く)
2本目も同じく左CK、國分のクロスが大外へ流れた所を杉山直がダイレクトでシュート。
地を這う軌道のこのフィニッシュもGK立川がセーブして防ぎ、3本目は逆の右サイドからでその杉山直がキッカーに。
ここからもこぼれ球を氣田がシュート(前方の熊本に当たる)と攻め続けるも、連敗脱出のための先制点は挙げられない山形。

いわきは時折、前年の監督交代以降の地上から繋ぐ姿勢も見せるものの、そこでパスミスが目立つなど流れを齎せず。
スコアレスのまま前半を終えると、やはり悪い印象が強かったか、ハーフタイムで動くいわき。
西川→有馬へと交代して後半に臨みました。

後半最初の好機は山形(後半2分)ですが、ここも左サイドでの安部のミドルパスに高橋が走り込むも、その先の氣田が受けるという前半2分の流れを利用したもの。
しかし氣田のドリブルが五十嵐のフィジカルを生かしたディフェンスで止められて実らず。
いかにもいわきらしさが発揮された事で、ゴールへ前向きとなる姿勢も前面に出され始めます。

5分空中戦を経てボールを確保したいわき、左サイドからワンタッチパスを経て運んだ末に谷村がシュートを放つも枠を捉えられず。
さらに勢いを付けんと、ベンチも早めに動き9分に嵯峨→石田へと交代。(石田は右センターバックに入り、五十嵐が左ウイングバックへシフト)

一方の山形は好機はあれど、敵陣で右スローインの連続となるなど攻撃側も守備側も我慢、といったシーンを生み出すに留まり。
パスワークの最中にいわきサイドが反則を犯す事で、右サイドからのFKを量産する等、セットプレーで仕留めるべき流れもありましたが不発に終わります。
つまりは流れの中では厳しいといった状況に。

流れを変えるべき状態に陥った事で、17分に國分・氣田→坂本亘・加藤千へと2枚替え。
直後の18分、右スローインから攻める山形、逆サイドへの展開を経て投入された坂本亘がカットインからミドルシュート。(大西ブロック→GK立川抑える)
まずはフィニッシュを放つ事で打開を図ったものの、以降も展開はそれほど変わらずに我慢比べは続き。
それでもいわきのアバウトな繋ぎが形にならないため、攻撃機会は膨らみ始めます。

その流れで得た27分の右CK、クリアされて後方からの二次攻撃とると、ドリブル→安部とのワンツーで左奥を突いた坂本亘からの戻しを経て南がクロス。
クリアボールを拾った杉山直がシュートするも、大森がブロックといわきの堅いディフェンスを崩すには至らず。
逆にその後も繋ぐ山形から有馬がパスカット、拾った大西のドリブルを反則で止めた加藤千が警告を受けた事で、新たな試合絵図が生まれる事となり。

つまりはいわきのカウンターであり。
29分の山形のCK、クロスの跳ね返りを坂本亘がダイレクトでエリア内へ入れ直すも、跳ね返されたボールを拾った加瀬から発動します。
ドリブルで一気に中央を推進する加瀬ですが、そのスピードで味方も置き去りとなったためか、そのままミドルシュートを選択せざるを得ず。
加速がついた状態でのシュートは正確性に欠ける事となり(大きく枠外)、この辺りはボールキープを挟んで(味方を利用して)ポケットを取りにいくなど、工夫と思考が必要に思えました。

30分に西村の反則で、いわきの中盤左サイドからのFKというタイミングで双方選手交代。
山形は杉山直・高橋→横山・有田へと2枚替えし、いわきは加瀬→杉山伶へと交代。(五十嵐が逆の右WBに回る)
ここからキッカー山下は放り込みでは無く同サイドへの縦パスを選択し、受けた五十嵐のクロスの跳ね返りを杉山伶が落とした事でエリア内で混戦に。
そして近藤のシュートがブロックされるも、右CKと久々のいわきのセットプレー攻勢となり。
ここからもクリアボールを左ポケット奥で谷村が拾って継続し、杉山伶がカットインシュート(ブロック)と執拗に攻め立てます。

そして35分に再びカウンターの好機が到来するいわき、左サイドで大西の浮き球パスを受けた谷村、一度はディフェンスに遭うもこぼれ球を近藤が繋いで再度前進の体勢に。
そのままカットインでエリア内中央を突いた谷村ですが、タッチが大きくなった事でクリアした安部を削ってしまい反則で終了となります。
警告でも可笑しくないようなシーンでしたが、カードは出ずに終わり。

逆に既に3枚警告を受けている山形サイドにとっては、ピッチ脇の渡邉晋監督からの異議が目立つなど不満を残す事に。
元から、フィジカル主体のチーム相手故に難しい試合を強いられるのは必須でしたが、精神的にも乱れても不思議では無いなか良く集中力を保ちます。(38分に松本→高江へと交代)

それでも終盤を迎え、走り負けしないいわきに押し込まれ耐え凌ぐという展開に。
最重要のハイライトは42分で、山形の縦パスの先を大森のディフェンスで奪っていわきの攻撃、山形の寄せに対しても近藤が倒れながらのポストプレイもあり前進していき。
エリア内を突いた有馬が奪われるも、その後のゲーゲンプレスで五十嵐が即時奪回に成功し、右奥を突いた末のクロスに谷村が合わせにいき。
しかしGK後藤雅がパンチングで跳ね返すと、これを横山が拾った事で今度は山形のカウンターとなり、加藤千のスルーパスを受けた坂本亘がドリブルに。
先程の加瀬の単騎突撃とは違い、今度はしっかり左ポケットへ進入した末にマイナスのクロスと人を利用し、最後は中央でフリーの加藤千に渡ります。
しかしシュートにいった加藤千、あろう事か軸足をスリップさせてしまい、転倒してジャストミート出来ずに終わってしまい。
まさに千載一遇という好機を逃した格好に。

直後にいわきも最後の交代(43分)、谷村→白輪地。
同時にブワニカ投入も考えられる局面でしたが、好調の近藤に賭けたのでしょう。

以降も近藤へのロングボールを利用しつつ、押し込み続けたいわきでしたが、肝心な所ではアバウトさが顔を出して身にならない攻撃。
一方の山形、アディショナルタイムに再びカウンターチャンスが訪れましたが、今度は横山の(有田への)スルーパスがオフサイドとなりモノに出来ず。

結局どちらもゴールが生まれないまま、試合終了の時を迎えた事により引き分けに。
1節での敗戦以降、勝ち点を稼ぎ続ける流れは継続したいわきでしたが、不調の相手だっただけに勝ちきりたかったのも確か。
今後強敵との相手に備え、新人を中心としてチーム力をどれだけ高められるかがカギでしょうか。

一方前年の二の徹(3節から8連敗)という流れを、何とか堰き止めた山形。
それでも無得点は変わらずと、悪循環を振り払うには至らないですが、難しい試合のなか勝ち点1を得たのは間違い無く。
不発に終わった氣田トップ下システムも含め、イサカ復帰後はどういったメンバー選択となるか。

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