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DAZN観戦 2024年J2リーグ第25節 ザスパ群馬vsヴァンフォーレ甲府

2024-08-06 16:00:43 | サッカー視聴記(J2)

※前回の群馬の記事はこちら(22節・藤枝戦、1-2)
※前回の甲府の記事はこちら(23節・徳島戦、1-3)
※前回の両クラブの対戦はこちら(11節・甲府 4-1 群馬)

<群馬スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 天笠が累積警告により出場停止。
  • 河田がJ1・鳥栖から完全移籍で加入し、前節(鹿児島戦、1-1)から登録され即スタメン出場。
  • 樺山がJ1・鳥栖から育成型レンタルで加入し、23節(愛媛戦、4-0)から登録され途中出場を続けている。
  • 瀬畠が長崎から育成型レンタルで加入し、23節から登録されて途中出場を続け、今節スタメンに。
  • 仙波がJ1・広島からレンタルで加入(岡山からレンタル先変更)し、前節から登録されて今節スタメンで初出場。
  • 永長がJ3・宮崎へレンタル先変更(レンタル元はJ1・川崎)となり、今節をもって登録抹消。

<甲府スタメン>

  • レンタル移籍で在籍中のGKコボンジョが、年末までレンタル期間を延長。
  • コボンジョの移籍に伴い、登録抹消されていたGK渋谷が前節(長崎戦、2-2)から登録され、即スタメン出場。
  • マクーラがマルタ・グジラ ユナイテッドFCからレンタルで加入し、今節から登録されベンチ入り。
  • ファビアン・ゴンザレスがJ3・大宮へ完全移籍となり、今節をもって登録抹消。
  • 負傷離脱していたヘナトが復帰し、今節スタメン出場。

一つ前に取り上げた仙台vs清水とは打って変わって、残留争いを強いられている者同士の戦い。
とはいっても、遥か最下層に沈む群馬と、降格圏よりは上に居る甲府という差異はあり。

群馬は大型補強が奏功するかのように、前々節でようやく今季2勝目。
いち早く育成型レンタルで加わりその勝利に貢献した瀬畠・樺山に、一つ遅れて前節から出場した河田篤。
そして中断を挟んだ今節、前節ベンチ外だった仙波がスタメンに名を連ねるという具合に、その即効性を発揮せんと必死なベンチワーク。
決して褒められる姿勢では無いものの、もう後が無い状況でそのデメリットを挙げてもしょうがなく(この辺りはJ1・札幌も同様の状態か)、とにかく結果が欲しいのは言うに及びません。

対する甲府、相手より余裕があるとはいえ、10戦未勝利でここまで落ちてしまった故に流暢に構えても居られず。
堰き止め効果には勝ち点3が必須なのは明白で、その起爆剤は補強選手のみならず。
初スタメンでいきなり結果を出した村上や、復帰して再登録されたGK渋谷など、様々な方面から力を集結させに掛かり。
その執念は果たして結果に結び付けられるかどうか。

キックオフから、ホームかつより深刻な状態である群馬が、背水の陣の如く押し上げ。
前半2分に仙波のパスカットで敵陣から攻撃開始、右ワイドで持ったエドオジョンが、パス&ゴーでポケットを突いて中央へ横パス。
そして受けた佐藤亮がシュート(ブロック)と、最初の好機でフィニッシュ。
これを切欠にペースを確保するも、以降はハイテンションを売りに……というスタイルでは無く。
ボランチを中心としての落ち着いたパスワークによる、ボール保持を軸とした攻勢を掛けます。

真夏の暑さもありペース配分が何より重要で、対する甲府も無理なハイプレスは掛けず、5-4-1のブロックで守る事を重視するのも理に適っている。
そんなジリジリとした展開が続くと、群馬の課題である火力不足が露呈し始め、決定的なチャンスを作れないまま時間を浪費する事となり。

甲府とは逆に、群馬は様子を窺いながら、バックパスに対してハイプレスという守備姿勢。
そのプレッシャーにより甲府は地上での繋ぎは放棄気味となり、ロングパスで打開しようとするも効果的にはならず。

そんなお互い不完全燃焼な立ち上がりを経て、13分に荒木ロングパス→ウタカトラップでエリア内を突くという甲府の好機。
ディフェンスに遭い撃てずに終わるも、これを境に甲府へと針が傾く展開に。
可変システム(攻撃時は関口が右サイドバック化)を軸に地上で繋ぐ姿勢から、ロングパスやサイドチェンジを多用した組み立てと、こちらもペース配分を意識しながらの攻撃を繰り広げます。
しかし大きく展開を動かすだけの力は無く、0-0のまま飲水タイムが挟まれ(22分)第2クォーターへ。

その後もお互いに好機が生まれずと、我慢の展開を強いられ。
動いたのが29分で、群馬が最終ラインから組み立てていた最中に、瀬畠のバックパスを受けるべき大畑があろう事かスリップ。
これでロストしたボールをアダイウトンが拾い、深い位置からのショートカウンターに持ち込んだ甲府、そのままカットインでポケット奥を突いてマイナスのクロスを入れたアダイウトン。
しかし誰も合わせられずに流れたボールを、菊地が繋いだ事で今度は群馬のカウンターとなり、エドオジョンの持ち運びを経て右ワイドでパスを受けた佐藤亮。
そしてカットインから果敢にミドルシュートを狙いGK渋谷がセーブと、パンチの利いたフィニッシュで脅かし。

ここから群馬ペースと、慌ただしい絵図がそのまま展開ごと動かした格好に。
発端は自身のミスからでしたが、これを逃したくない群馬。
しかしポケットを突きにいけば防がれ、クロスを選択すると精度を欠くという具合に、アタッキングサードでの崩しが壁となる状態は変わらず。
やはり自発的な流れで無ければ本当の好循環は訪れないものといった所でしょうか。

そして潮目が変わり甲府の攻勢に。
関口が上がる右サイドでの組み立てから一転、左ワイドに張るアダイウトンを主体にして攻め上がり、反面ウイングバックの荒木が中に絞るという可変も後押し。
それを示すように39分、中山の右への展開を受けた関口がサイドチェンジ、アダイウトンが収めたのち強烈にカットイン。
左ポケットへ斜めに切り込み、対峙した大畑もかわされ後追いでのアタックを強いられましたが、倒してしまったものの反則の笛は鳴らず群馬にとっては命拾いとなり。

こうして甲府に両サイドとも攻めの流れが出来上がった結果、守勢を強いられる群馬。
44分にもアダイウトンが自陣から一気にドリブルし、エリア手前で何とか防いだものの荒木のロングスローで継続と一転セットプレー攻勢に。
クリアされたボールを拾って二次攻撃の連続と押し込み続けた甲府ですが、ウタカのシュートがアダイウトンに当たる(アディショナルタイム)など珍事も生まれてモノに出来ず。

前半最後は関口の(河田篤への)反則により群馬が左サイドからのフリーキック。
佐藤亮のファーへのクロスを中塩が合わせるも枠には飛ばず、というタイミングで前半終了となりました。

ターン性の様相にも見えた前半を経て、始まった後半もやはりそれを引き継ぐ流れに。
後半2分にタッチラインを割った所で、主審の通信機トラブルによる中断が挟まり。
そのリズムの乱れは、群馬へと流れを齎します。

群馬の右スローインで再開し、長く投げられたボールを河田篤が屈んで落とし、拾ったエドオジョンがポケットへ切り込むという強引な前進。
そしてグラウンダーでのクロスがブロックを掠めつつもニアの川本に渡りますが、孫のディフェンスもあり撃てず。
これでコーナーキックになると、防いだ孫がその判定を巡り副審に詰め寄るという具合に、ブツ切りの流れを引き摺る格好となった甲府。

前半に比べ、中盤の底で組み立てに徹していた瀬畠も勝負が速くなり。
スルーパス、裏へのロングパスを使い始め好機を作らんとしますが、フィニッシュに繋がらないという展開はさして変えられず。
そして前半機会が無かった中塩のロングスローも多用するようになり、後半勝負の色を強めに掛かります。

一方劣勢を強いられた甲府、13分に最初のカードを切るまで攻撃機会は2度のみ。
そのうち1度は、左裏へのロングボールにウタカが走り込むも、蓋をしたGK櫛引をチャージしてしまうという結果に終わるなど消化不良。(後半4分)
その最初の交代が、ヘナト・アダイウトン→木村・武富への2枚替え。
前半飛ばした結果尻すぼみとなっていたアダイウトンと、故障明けのヘナトを退かせるというやや消極的なカードとなりました。
群馬も15分に動き、川本に代えてドリブラーの樺山を投入。

可変システムの一翼となっていたアダイウトンが退いた事で、荒木がワイド・武富が中央寄りという本来の位置取りが中心となった左サイド。
それ故に右の関口へのウェイトは大きくなり、以降ワイドとハーフレーンでの位置取りで二択を掛けるようになり。
前半は村上とレーンが被り気味で、お互い持ち味を相殺してしまうように見えましたが、これを境に機能性はアップしたでしょうか。

20分、敵陣でのパスワークを経てその関口が右ハーフレーンから裏へとミドルパス、中央で走り込んだウタカが受けてエリア内で迎えた好機。
しかし城和と縺れながらシュート体勢に入った結果空振りに終わり、GK櫛引に抑えられてモノに出来ません。

一方の群馬、ジョーカーとしての働きが期待された樺山は、甲府のタイトな寄せを受けて突破力を発揮できず。
シャドーというポジション故に、詰まり易い状況に陥っていた感があり。
結局ゴールが生まれないまま、26分に後半の飲水タイムに。
明ける際に双方ベンチが動き、群馬は仙波・河田篤→風間・佐川へと2枚替え。
甲府はウタカ→マクーラへ交代と、この局面で未知の助っ人に託す形となりました。

始まった第4クォーター、前線のターゲットを入れ替えた甲府は再度ロングボール中心に舵を切り。
右奥からの村上のクロスをフリックする(29分)等、それなりに見せ場はあったマクーラですが、やはり本格的なフィットは未だ先になりそうなこの日の出来でした。

そんな一進一退な状態で、群馬は31分に佐藤亮が足を痛めてしまい続行不可能に。
担架が用意されるも、先んじて交代したのは甲府の方で村上・鳥海→井上・内藤へと2枚替え。(関口が右WBに回る)
一方群馬は直ぐに交代とはいかず、佐藤亮が自力でピッチから出たのちは暫く10人での戦いに。
風間を中心としたパスワークでボール保持に努めたのち、35分に交代に辿り着きました。(大畑・佐藤亮→田頭・杉本)

そして迎えた38分、甲府がGK渋谷のフィードを左で荒木が収めて敵陣で攻撃開始。
地上での繋ぎで右の関口に回したのち、サイドチェンジで再度荒木が持つという具合に忙しなく動かすと、荒木がカットインの姿勢からクロス。
これが大外にまで届くボールになると、内藤がヘッドで合わせたボールがGKとDFの間に落ち、中塩のクリアも間に合わずそのまま左サイドネットに突き刺さり。
意識の外から放たれたフィニッシュという絵図で、甲府が歓喜の先制点に辿り着きました。

この時間帯でリードを奪われ、焦りが顔を出しかねない群馬。
最早流暢に後方から組み立てている余裕は無く、風間も間を通す縦パスで何とか好機に持ち込まんという姿勢へと切り替えます。

42分、右サイドで瀬畠のボール奪取から、エドオジョンの斜めの縦パスを受けた佐川がそのまま中央突破の姿勢に。
これを中山がショルダーチャージで阻止するも、反則を取られた事で直接FKという絶好のチャンスを迎えます。
近すぎず遠すぎずという好位置で、入念に作られた甲府の壁を越す、キッカー風間の直接シュート。
カーブで左隅を狙ったこのフィニッシュですが、僅かに外れてしまい同点とはいきません。

しかし勢いをもって攻め込む群馬、そのままATへ突入。
風間は今度は流れの中で、右からのカットインを経てミドルシュートを放ち、井上のブロックに阻まれるも左CKで好機は継続。
そしてキッカーとしてクロスを上げる風間、ニアサイドで佐川がヘディングシュートを放ち、ゴールへと向かうボール。
しかしこれもライン寸前で井上がブロック→GK渋谷が掻き出しと、どうしてもゴールを奪えない群馬。
諦めずにその後もエドオジョンのミドルシュート(中山がブロック)、瀬畠のヘディングシュート(ジャストミートせず)とフィニッシュを重ね。

この怒涛の攻撃も、最後は風間の後方からのロビングに田頭が合わせたヘディングシュートが枠外に終わった事で途切れ。
凌ぎきった甲府は、その後マクーラが単騎突撃というカウンターの好機が訪れ、ペナルティアークから放ったシュートはゴール上へと外れ。
最後の最後に今後に期待が持てるシーンを作ったマクーラ、残留のためにはかつてのウィリアン・リラぐらいの存在感が最低でも欲しい所でしょうか。

結局0-1のまま試合が終わり、甲府は長いトンネルを抜け出す勝利となり。
その一方で中断明け最初の試合で躓く格好となった群馬、非常に厳しいの一言でしょうが、運命にどれだけ抗えるか。

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