ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2020年J2リーグ第34節 FC町田ゼルビアvs松本山雅FC

2020-11-16 18:21:35 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の町田の記事はこちら(26節・京都戦)
※前回の松本の記事はこちら(24節・山形戦)

固定メンバーでの戦いを主体に置く町田ですが、この5連戦の成績は芳しくない出来。
3連敗で迎えた前節・山口戦は、ボランチの佐野がサスペンドで欠場。
しかし怪我の功名で、平戸をボランチに起用して急場を凌ぎ、見事にウノゼロの勝利で連敗を止めてこの日に臨みました。

今回の5連戦で大きな動きは、安藤の離脱もありFWにはステファン・中島を重用。
しかしそれ以上に目立つ事象は、正GKの交代が行われた事。(秋元→福井)
前の5連戦で特に守備崩壊したという訳でも無いので、シーズンも終盤に入った中で、秋元のレンタルバックを睨んでの起用なのかもしれません(湘南からレンタル中)。

一方メンバーを固定したくても、故障者続出で中々叶わないのが松本。
監督を交代して挑んでいる後半戦も、ジャエル・山本龍平が試合中に故障した他、藤田・高橋とベンチ外が続いている選手の数が膨らみつつあります。
そんな中、大分からレンタルで獲得した佐藤がレギュラーに定着し、第3の移籍期間で栃木からレンタルバックされてきた韓勇太(ハンヨンテ)も戦力に組み込み。
陣容を固めるべく必死になっています。

どちらのチームとも、前年のロングボール偏重のサッカーから、一定の割合でボールを繋ぐ事を取り入れている現在。
立ち上がりはロングパスによる主導権争いが行われたのち、先に町田がペースを掴みます。
長短織り交ぜて攻撃を展開し、前半6分には酒井が、8分には平戸がミドルシュート。
いずれもクロスが跳ね返されてから撃ったもので、前者は枠外、後者はブロックされたのちエリア内の中島が拾うもオフサイド。

先に矢を放ったものの効果は今一つだった町田の攻撃。
それを打開しようと、ボランチの高江が前に出る場面が目立ち始めます。
9分には中盤でパスカットした高江、中島へパスを送るとそのまま前へ上がり中島のスルーパスを受けにいくも、付いてきた松本・杉本に奪われ報われず。
12分には敵陣浅めでのパスワークから上がりを見せた高江に、佐野の縦パスが入ると高江はこれをフリック。
エリア手前に居た中島に送るも、中島→岡田へのパスは繋がらず。
変化を付ける試みも、結果には結び付きません。

すると主導権は松本に移り、14分に早速決定機が。
右サイドでのパス回しから佐藤が左へサイドチェンジ、受けた中美が阪野とのワンツーで前進したのちクロス。
ファーサイドへ落ちるボールを、浦田が合わせボレーシュートするもGK福井がセーブ。
直後のコーナーキックでも、キッカー佐藤のクロスの跳ね返りをセルジーニョが拾い、エリア内右を抉ってマイナスのクロス。
これを大野がシュートしますが、再びGK福井のセーブに阻まれます。

そして19分、左サイドをセルジーニョのスルーパスで突破し、中美からグラウンダーでクロスが入ると前のポストプレイでエリア外へ。
受けたセルジーニョがシュートするもブロック、こぼれ球を前が拾い、エリア内でフリーでシュートしますがGK福井がセーブ。
こぼれ球を阪野が詰めるも福井が足で防ぎ、再度阪野がシュートと連続攻撃を浴びせるも、福井が3度目のセーブでゴールを割らせず。
決定機の連続となりましたが得点出来なかった松本、以降もペースを握ったまま飲水タイムへ。

ブレイクを挟むと町田も落ち着きを取り戻したか、再び攻め上がります。
27分、高江のラフなロングパスがこぼれ球となるも、中島が収めて再び高江の下へ。
ダイレクトで高江が縦パスを岡田へ送ると、受けた岡田はエリア手前からシュートするもGK村山がセーブ。
両GKが目立つ試合展開を描きます。

しかしここからは一転し割と落ち着いたゲームとなり、共に決定打は出ず。
そんな展開を受け前半も終盤となり、松本はボールを繋ぐ事で打開を試みます。
45分、長いパス回しを交え町田陣内で攻撃、時折カットされるもセカンドボールを拾い続けてキープ。
そうして右→中央→左とサイドを変え、左サイドで中美がボールを持った所で町田・酒井に倒され反則。
フリーキックという形でこのポゼッションは報われましたが、得た好機はモノに出来ず。(セルジーニョニアにクロス→杉本フリックも上空に上がる→クリア)
結局スコアレスで前半を終えます。

後半がスタートし、入りの1分に阪野がシュートを放った松本。(浦田エリア内右へロビング→セルジーニョの落としを受けてシュート・ブロックされる)
しかしその後は攻め合うも、町田に有効打が目立つ展開となります。
その中で3分に決定機を得た町田、左からの岡田のクロスがクリアされるも、平戸が拾ってエリア内右へロングパス。
走り込んだジョンチュングンがライン際でクロスを入れると、ファーサイドで岡田がヘディングシュート。
しかしゴールポストを直撃してゴールならず。

何とか町田の攻撃を凌ぐ松本、ピンチの後にチャンスあり。
8分、ショートパスで右サイドから中央へ繋ぎ攻撃、セルジーニョ縦パス→坂野ポストプレイを経て受けた常田が前進。
そしてエリア手前から果敢にシュートを放つと、ブロックの深津に当たりボールはゴール右隅へ。
当たっているGK福井のダイブも及ばず、先制ゴールを奪った松本。
パスサッカーへの傾倒姿勢がついに報われました。

尚も攻め込む松本、9分にも左サイドを縦パスの連続で打開、中身のクロスがクリアされたボールをセルジーニョが拾ってミドルシュート。
ブロックされるも佐藤が拾い、再度セルジーニョに渡ってシュート(GK福井キャッチ)と連続攻撃。

松本の流れになりかけるも、再び町田に決定機が。
13分深津がエリア内右へとロングパス、裏抜けした中島に渡る絶好機となり、そのまま中島がシュートを放つもGK村山がセーブ。
しかし平戸が拾い、戻したボールを高江がループ気味にミドルシュート、これがゴールバーを直撃。
枠に嫌われる場面を量産してしまう町田。
尚、このシーンで松本・中美がエリア内で痛み続行不可能に。
折りしも交代を用意していた松本ベンチ、変えたのかどうかは不明ですが、中美は担架で運ばれ退きます。(鈴木と交代、同時に前→塚川へと交代)

先制点を奪われて以降、町田はそれまでのボックス型でのビルドアップから、丁の字型で作っていく形への変化が目立っていきます。
前述の決定機も、その影響で右に開いた深津からのロングパスが契機。
しかし以降は目立った場面は作れず、流れを変えに交代を用意した所で飲水タイムに。(24分)

そして明けた後に(25分)中島・ジョンチュングン→ステファン・橋村龍ジョセフへと交代(岡田が左サイドハーフ→右SHへシフト)しますが、丁度ブレイク直前に見せてしまった事で対策を練られてしまったのか。
有効打に結び付かないばかりか、27分に松本が追加点をゲット。
常田縦パス→セルジーニョポストプレイを経て左サイドで前進、そして鈴木のクロスが上がると、ファーサイドで塚川がヘディングシュート。
町田・奥山との競り合いを制し、ゴール左へと突き刺す事に成功します。
これで地味にチーム得点王に並ぶ7ゴール目を挙げた塚川(セルジーニョ・阪野と同数)、ターゲットとしての役目を果たしました。

2点リードを奪った松本、29分に浦田→田中へと交代。
故障明けから間もないベテラン・田中ですが、これで3試合連続で途中出場。
全盛期のようなサイドの突破力というよりは、経験を活かして試合を閉める役割を担っているのでしょうか。

それでも、ビハインドを跳ね返さんとする町田がここから攻勢に。
32分にはロングパスをエリア内左でステファンが収め、そのままシュート。(ブロック→GK村山キャッチ)
しかしその後はリズムを掴めず。
折角スルーパスをエリア内へ送っても、33分にはステファンが、35分にはジョセフが受けるもシュートは撃てずという場面が。
攻め込むものの、行き詰まり感を覚える展開となります。

それを受けて、38分に再び2枚替えを敢行する町田。(水本・酒井→ドリアン・バブンスキーとノリエガ・エリック)
ディフェンスライン2人を下げての、大胆な配置転換を敢行します。(佐野がボランチ→センターバック、平戸・FW→ボランチ)

しかし40分に松本が、右サイドでのパスワークから田中がエリア内右へとロビング。
塚川が擦らしたボールを杉本が受け、リターンパスを塚川がシュート(ゴール左へ外れる)と、再び町田の交代直後に松本が好機を得る絵図が。
その後(42分に松本は阪野・杉本→韓・米原へと交代)双方ともオフサイド祭りとなり、シュートが生まれないままアディショナルタイムへ突入します。

時間も無くロングボール攻勢を仕掛けるしかない町田。
3分経過した所で、深津のロングパスがエリア内へ入ると、バブンスキーが落とす→ステファンポストプレイを経て岡田がシュート。
流れるような攻撃でゴール左に突き刺し、1点を返します。

尚も躍起になって攻める町田でしたが、その姿勢が焦りへと変わってしまったか。
バブンスキーが松本・鈴木にアフターチャージ、笛が鳴ると両軍ヒートアップし乱闘寸前の場面を作ってしまいます。
反則気味なチャージが流される場面が目立っていた(双方とも)この日、フラストレーションも限界突破してしまったのか。
この場面でバブンスキーに警告が与えられたものの、その後には今度は松本側が、セルジーニョがボールを蹴り出した深津に対しアフターチャージ。
当然の如く反則となり、セルジーニョにも警告が。

最後に試合以外での局面が目立ったものの、1-2のままタイムアップとなり、松本が逃げ切って勝利。
これで監督交代後に勝ち点(39)の過半数を稼ぐ事となった松本、客観的に見て交代は功を奏したといえるでしょう。
ただ監督を代えただけでは数試合の効果しか得られず、また低迷の道を歩む事になるのは明白。(今季ではJ1の神戸が好例、寝耳に水的な交代でしたが)
上手く就任前までの流れを継ぎつつ、悪い部分は切り落とす。
そんな舵取りを見せている柴田峡監督ですが、来期以降の続投は果たしてどうなるか。

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サッカータウンの旅+α ~徳島・鳴門編

2020-11-13 19:04:10 | その他旅行記

※サッカー観戦の話はこちら

高速バスを利用し(これが自分にとっては人生初)、初めて降り立った四国・徳島の地。

「徳島ヴォルティス」というクラブ名ながら、本拠地は徳島市では無く鳴門市に存在。
それ故、徳島市街地では「クラブ推し」はさほどでは無いだろう、と考えを巡らせながら市内を探索しました。

最も目立っていたのが、郵便局の看板。
薄めのカラーだったのは謎。

 

商店街に点在していたのぼり。
掲げられていたのは徳島駅の中央の通り。(新町橋の通り)

サッカー色はこれぐらい(後は店にポスターが張られていたぐらい)で、やはりというべきか、圧倒的だったのが「阿波踊り」推しの方。

公衆トイレの男女の札ですが、あらゆる場所で阿波踊りバージョンとなっていました。
この徹底ぶりは凄い。

そんなこんなで、試合当日・出発の時。

ブレてしまいましたが、駅構内の看板にはしっかりクラブエンブレムが。

さて、目的地である鳴門市に向かう電車は「鳴門線」の一択。
しかしその便は1時間に1本というペースでの運行。
おまけに線路が往復共用となっており、鳴門への路線に入る直前の駅で待機時間が出来てしまうなど、電車社会に慣れきった者への洗礼が凄かった。(自分が悪い)

「車で行くべきスタジアム」の意味を存分に噛み締めつつ、鳴門駅に到着。

のぼりによる盛大なお出迎え、圧力が凄まじい。

いざ駅から出たものの、徒歩では何方へ向かえば良いのか解らなくなった挙句、慌ててシャトルバスに乗り込みました。
Googleマップに「ヴォルティスロード」と表記されていた道があったので、自分の脳内で勝手に「千葉(ジェフ)の『蘇我駅~フクダ電子アリーナ』までの道のようにチームカラー一色になってるのかな……」なんて思い込んでしまったのが拙かったのか。

ともかく、そのバスがスタジアム前へと到着。
道中の風景は、前の記事で述べた通り住宅地中心。
そのため千葉と違って、道なりをカラーで染め上げる訳にはいかなかったのでしょう。
(道すがらのスーパーでは、徳島応援の雰囲気が出た外装となっていました)

 

感染対策のため縮小傾向となっていたスタジアム周辺。
それでも盛り上げようと開催されていたその姿には頭が下がります。

そしてスタジアム内へ。
後は観戦記に譲ります。





試合が終わり、電車を逃しては帰れない自分は急ぎ足でシャトルバス乗り場へ。
最初の便に間に合い、着いた駅には丁度21時台の電車が止まっていたものの、折りしも体内でもよおしていたのが拙かった。
トイレに行かざるを得ず(しかも工事中で仮設トイレへ)、その間に列車は出発してジ・エンド。
流石に22時台までは待てず(駅周辺で時間を潰すという手もあったでしょうに)、タクシーで徳島駅に帰還しました。


以下は徳島市内の観光記となります。

徳島駅前地下自転車駐車場にてレンタサイクルを利用させていただき、市内探索に入りました。
まず目にしに行ったのは、一級河川であるここ。

とにかく川幅がデカい。
橋の中央まで自転車で進み、そこでシャッターを押すという危険行為に出ます。
大型車が通る度に揺れたので、正直怖かった。

(市街地側から見て)左側で撮影。
河の中央の様相です。

 

そして左右の岸の様子。(左の写真が奥側)

初っ端から危機に苛まれたので、癒しを得るべく徳島中央公園へ。
入って早速目にしたのはバラの花。
白・赤・ピンクと揃っていましたが、好みはピンクかなあ。(どうでもいい)

 

しかし最もたる特徴として、徳島城跡を兼ねているのがこの公園。
様々なオブジェクトがありました。

 

誰の父かは不明。

 

奇妙さの観点で、最も印象的だったオブジェクト。
「あれ!」という題名が付いていました。

徳島城を造った主・蜂須賀家政の像ですが、デフォルメ気味で可愛げだったのは何故か。

  

山道を登り、辿り着いた徳島城跡、ここは本丸らしいです。

  

癒しを求めたはずなのに、急勾配で心身の疲弊は激しく。

続いて阿波踊り会館へと向かいます。
全ては「眉山ロープウェイ」に乗るため。

なお、今年の阿波踊り大会は当然の如く中止に。
残念だ。今年もリカルド・ロドリゲス監督の踊る姿が見たかった

ロープウェイ内からの見下ろし。
それにしても、何故墓地を撮ったのか。

 

山頂から撮った、先程訪れた場。
左が吉野川大橋、右が徳島中央公園・徳島城跡です。

そして眉山公園へ。
ここも勾配激しい公園(山の上なので当然か)なので、散策もほどほどに。

 

洋風の東屋・ガセボと、外交官モラエスの像。

こうして眉山を後にして、後は市街地を悠々自適と。
その街中の特徴としては、駅と平行に流れている新町川。

沿岸に構える「ひょうたん島クルーズ」ですが、営業している雰囲気は無く。
平日だからかもしれませんが。
浮遊している床(島?)の形は、その名の通り瓢箪。

後は試合後に一杯やる店を決めるべく街中をグルグル回ってました。


おまけ

お土産に選んだ一品。

 

「四国だぬき」というお菓子、中身は饅頭でした。
タヌキ尽くしの旅だったでしょうか。

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2020年J2リーグ第33節 徳島ヴォルティスvs栃木SC in鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアム

2020-11-13 18:23:14 | サッカー観戦記

11月に入りリーグ戦も佳境、のはずですが、未だ10試合も残っているイレギュラーな今季。

私事ですが、入場再開となってからも思う所があり、地元・札幌での観戦は自粛していました。本当にコンサドーレが好きな方が優先されるべき、と考えました
アウェイ解禁となった時期、遠征に行くとしたら1回きりだろう、そんな事を考えつつ選択したのは徳島・鳴門

「車で行くべきスタジアム」という話は小耳に挟んでいたのですが、当然ながら電車を利用。
そしてその道中、まさにそれを実感する旅となりました。(この辺は旅行編で触れます)※追記-旅行編upしました
鳴門駅を出て、紆余曲折を経たのちシャトルバスへ乗り込み。
このバス、何と乗車賃無料であり有り難い限りです。
主に住宅街の中を走り抜け、目的地であるポカリスエットスタジアムに到着。

グッズ売り場・ヴォルティス屋台村を物色しつつ、早速入場。
今回はメインスタンドを選んだので、当然対面に見えるのはバックスタンドであり、そこにそびえ立つ(?)「TOKUSHIMA」の文字。

圧倒されつつ、早速スタ飯タイム。
席で食するのは忍びないですが、感染対策の一環で屋台村に席は無くなっていたので仕方ない。

事前に抱いていた印象の通り、酒のつまみがとても充実している感じの徳島のスタジアムグルメ
選んだのは「もちもちポテト」「ネギたこ焼き」。
これにカレーパンも加え、ビール1杯とともにいそいそと食します。

 

その最中ピッチ脇に現れたのが、愛くるしいタヌキのマスコット・ヴォルタくんティスちゃん
マスク着用で登場した彼らの姿に罪悪感を覚えた自分は、すぐさま食事を中断・マスク再装着して手を振りました。
そして彼らが去ってから食事再開と、風紀委員の抜き打ちチェックを切り抜ける不良学生さながらの姿に(心の中で)苦笑。

 

この日は終始風が吹いており、注意喚起も映えました。
散水の際に不手際が目立つ札幌・厚別とはえらい違いだ。(おい)

  

感染症に対する注意喚起。
イラストのヴォルタくんが可愛かったので、つい撮ってしまった。
そんな捻じ曲がった性根の自分を余所に、場内一周するヴォルタくん・ティスちゃん。

 

夜を迎え気温も下がり、手をこすり合わせるポーズも見せます。

アウェイ席の前では、何やら土下座みたいなポーズを取っていたヴォルタくん。
十八番である逆立ちを見せられない故の謝罪なのか、あるいは逆立ちしようとして失敗した、というパフォーマンスだったのかは遠目からは不明。

 

その後、ベートーヴェンの「第九」を現代風にアレンジした音楽が場内に。(歌手が誰だったのかは不勉強なため解らず)
それに併せて踊るティスちゃん、彼女のダンスのハイレベルぶりはこちらで証明済みなので、暫く見とれていました。

そして時間は進み、試合前練習の時間が。
先んじて現れたゴールキーパーから暫くして、栃木の選手がピッチに現れます。

その頭部が特徴的な(失礼)キャプテン・田代を先頭に颯爽と登場。
ボールに触れる前に、徹底してストレッチ・サーキットといった基礎練習をこなす栃木の面々。

 

彼らの「ストーミング」スタイルを支えるのはここからなのでしょう。

 

遅れて徳島の選手も登場、今季の恒例である、全方位に向けた一礼も披露してくれました。

練習が進む中、選手入場のロードに姿を現すヴォルタくん・ティスちゃん。
マスクは既に無く、彼らも試合に向けて臨戦態勢という気持ちでしょうか。

 

カメラマンを務めるスタッフと何やら話している風です。
入場の際のパフォーマンスの打ち合わせでしょうか。

そんな折、このスタッフが帽子を取ると、彼もスキンヘッド。(ヴォルタくんも思わず、というポーズ)
そしてその帽子をボールに被せる、というユーモアも見せました。

練習そっちのけで、彼らの姿に見入ってしまいました。

もう一人、スキンヘッドといえば栃木の田坂和昭監督。

試合中に撮ったもので、季節も冬が近づく状況で、いつもの(灰色の)ウェアでは無くスーツを着用していました。

一方、スーツでは無いにも拘わらずピチッとした服装が目立つ徳島のリカルド・ロドリゲス監督の試合中の姿。

時系列を戻すと、そんなこんなで練習も終了。
ボールパーソンの紹介(徳島ユース・徳島ジュニアユースの方々)、栃木のスタメン発表を経て、迫るキックオフの時。

そして「第九」が鳴り響き、ここからはDAZNでも聞き馴染みの時間の始まり。
しかしピッチ脇では、ここでも注目の動きを見せるヴォルタくん達。

  

指揮者パフォーマンスを披露するヴォルタくん、その脇で手拍子のティスちゃん。
DAZNでは音楽しか聴けない中、こんな催しが行われていたのですね。

そして徳島のスタメン発表、この際の音楽も一際カッコいい。

 

勇んでメンバーの写真を撮りまくる自分ですが、流れる映像の前にブレまくりの連続。
何とか観れたものはスタメンでは福岡・杉森のみとなってしまいました。情けない……

  

慣れもあったのか、サブメンバーは割と良く撮れたつもり。
これが彼らが投入された後優位に試合を進められる前兆だったのか。関係無い

リカルド監督ので綺麗に締めたかったものの、そうはいかず、こんな具合となってしまいました。(土下座)

そして選手入場。
その際に今季から新しくなった徳島のアンセム(入場曲)が、個人的には大のお気に入りです。
戦いに赴く男達の雰囲気が非常に良く出ており、勇ましく入場する選手達と、そこにミスマッチするかのようなヴォルタくん・ティスちゃんのパフォーマンス。

 

ジエゴと岩間が、松本時代のチームメイトという事で健闘の誓い(?)のポーズ。
後にDAZNで見直した結果、この日のパフォーマンスは、ティスちゃんが投げキッス。
ヴォルタくんは片腕を上げる→ファイトのポーズというものでした。

 

両者真逆のサッカーのスタイルといえるこの試合、いよいよキックオフ。

この日のスタメン(では無く、ハーフタイム後に撮影したためジエゴ→岸本となっています)。

開始からパスを繋ごうとする徳島に対し、果敢にプレスからのパスカットを見せる栃木。
前半3分には自陣からのフリーキック、田代のロングパスを柳が落とし、森がシュート(枠外)と極力シンプルにチャンスシーンを作っていきます。

しかし逆に、前線でパスカットに成功しても、そこからシュートコースを探すのに苦労し結局撃てない場面が目立ったこの日。
「ストーミング」の見せ場は発揮するものの、実際スタジアムに吹き荒れた強い寒風には勝てず仕舞いの嵐、といった栃木のサッカーだったでしょうか。

次第に徳島がパスを繋ぎ攻撃機会を増やしていく中、18分にFKのチャンスを得た栃木。
右サイドからキッカー禹相皓(ウサンホ)がクロスを送ると、柳が擦らしたボールが混戦の中へとこぼれ、カオスとなる中から溝渕がシュート。
しかしGK上福元がキャッチして凌いだ徳島、20分に好機が到来。
小西から右→左へのサイドチェンジのパスを受けたジエゴ、左サイド奥からカットインでエリア内へ。
そして角度の無い所からクロス気味にシュート、GK川田がセーブしたボールを河田が追撃しシュートを放つも、枠を捉えられず。

その後も22分に福岡が左から、(飲水タイムを挟んだ)26分には杉森が左から、いずれもカットインからシュートを放つ(どちらもブロックに阻まれる)シーンが目立った徳島。
サイド突破によりゲームを支配していきます。

それでも得点は生まれず、逆に41分には再び栃木のFK。
左サイドからキッカー禹のクロスが入ると、溝渕がヘディングシュート(フリック?)にいきましたがGK上福元がキャッチ。
栃木は最後の場面でやらせず、徳島はカウンターを許さず、という構図を描いた前半が終わります。

 

ハーフタイム、ヴォルタくんは自転車(三輪車)、ティスちゃんは四輪スクーター?で場内一周。
ヴォルタくんがメイン側に戻ってくるのに遅れ、ティスちゃんも戻って来たのですが……

 

座り方が危ない。(笑)

そして後半を迎え、徳島は前述の通りジエゴ→岸本へと交代。
その意気込む姿勢とは裏腹に、後半も立ち上がりは栃木ペースとなります。
後半4分、前線でのディフェンスからボールを繋ぎ、最後は大﨑がシュート(枠外)と得意の形を見せた栃木。

しかし5分過ぎからは徳島も押し戻し、迎えた7分。
左サイドでのパスワークから、受けた渡井がエリア内左へと進入。
そこから河田目掛けて低いクロスを入れると、禹の足に当たってボールはゴールの中へ吸い込まれました。
まさかのオウンゴールという形に、ゴール時に鳴る音響も、電光掲示板に映るリプレイシーンも無く。
イレギュラーさを絵に描いた先制点となりました。

負けられない試合が続く徳島はこれで緊張が解けたか、再びゲームを支配。
一方追う立場となった栃木は、15分に2枚替え。(禹・黒﨑→西谷優希・瀬川)
ここから堰を切ったかのように交代カードが切られていき、17分に徳島が2枚替え。(藤田・内田→田向・石井)
19分には栃木が動き、大﨑→山本へ交代。

その最中の18分に、栃木は再びセットプレー。(左コーナーキック)
キッカー西谷優のクロスがニアサイドに入ると、田代が擦らすようなヘディングシュート。
得意の田代のヘディングが炸裂しますが、GK上福元が間一髪セーブ。
その後も明本のヘディングシュートが枠外になったり(22分)と、栃木が反撃体勢を見せる中で迎えた後半の飲水タイム。

広告はOS-1・クリスタルガイザーと、まさに白眉。
これが明ける際、徳島は河田→垣田へと交代します。

そして交代が嵌りを見せたのが30分でした。
小西のボールカットから右サイドに展開されると、岸本がドリブル突破ののちクロス。
速いボールがニアサイドに入ると、これを垣田がフリーで捉えヘディングシュート、見事にネットを揺らしてゴール。
終盤が見えて来た中で大きな追加点となります。

こうなると、ボール支配が出来ない栃木は無残な試合展開に。
無理に反撃に出ようとして、カウンターで相手のドリブル突破を許すという、前回対戦時の終盤のような内容を描く事しか出来ず。
そしてそのドリブル役を務めたのは主に渡井と西谷和希。

そんな中迎えた38分、左サイドの渡井のドリブルから決定機。
奥に入ったのち西谷和がパスを受け、カットインからシュート。
GK川田を抜いたものの、ゴールバーを直撃してしまいます。
45分にも渡井のドリブルから、垣田がシュートを放つもオフサイドという好機。
結局3点目は生まれませんでしたが、最後までゲームを支配する姿勢は乱さず。

そしてそのまま試合終了、2-0で徳島勝利と、栃木に対してダブル達成となりました。
栃木の独特なスタイルも、相対的なポゼショナルサッカーを極めつつある相手には未だ通用せず、といった結果に。

昇格争いも佳境を迎える中、その渦中で奮闘する男達の姿を間近で見られたのはとても良かったです。
首位の座を保っている徳島、このまま昇格まで突っ走り、歓喜の瞬間を迎える事が出来るでしょうか。

そしてあまりにもマスコット2人組が可愛かったので、思わず購入してしまいました。(嘘です、到着と同時にショップで買いました)

※徳島・鳴門の旅編はこちら

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第32節 栃木SCvs京都サンガFC

2020-11-09 17:02:03 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の栃木の記事はこちら(29節・愛媛戦)
※前回の京都の記事はこちら(29節・琉球戦)

「10位以内」という当初の目標が、現実的なものになりつつある栃木。
最近5試合では無敗・失点僅かに1と好調なのは間違い無いですが、攻撃の火力不足は依然として払拭できず、3引き分けの2勝に留まっています。

新たな5連戦に突入後、30節(甲府戦)・31節(松本戦)といずれもスコアレスドローで、迎えたこの日の3戦目。
相手は京都、前半の対戦では自慢の守備が崩されて3失点の敗戦(2-3)となってしまい、復讐に燃えるべき対象でしょう。

前半の入りは、前半2分に京都がフリーキックから、クリアされたボールを飯田がミドルシュート。(枠外)
栃木も4分にコーナーキックから、クリアされたボールを西谷がミドルシュート(ブロック)と、セットプレーからのミドルの応酬で幕を開けました。

栃木のこの日の2トップは、明本とエスクデロ競飛王。
何でも出来る明本が第一オーダーなのでしょうが、それ故組む相手によってプレイスタイルが変わるというのがこれまでの印象。
最近スタメンが多い榊(この日はベンチスタート)との場合は、自ら降りてボールを引き出すという事を積極的に行う反面、相手ゴール前での絡みが少なくなる事が多かった。
しかしこの日はエスクデロが主にその役目を担う事で、ゴールに近い位置でのプレーが目立っていました。

12分、右からのスローインを受けたエスクデロがバイシクルで中央へ送り、佐藤から縦パスを受けた明本がポストプレイ。
走り込んだエスクデロがループシュートを狙いましたが、枠を捉えられず。
ゴールはなりませんでしたが、この日の2トップの関係が現れた好機だったと思います。

序盤にペースを掴むという平常運転の栃木に対し、京都は最初のシュート以降は中々リズムを掴めず。
ビルドアップで行き詰まったのち、ヨルディ・バイスがロングパスを送るという事を何度も繰り返しているうちに、20分頃まで経過します。
その20分に相手CKのカウンターから好機、キャッチしたGK清水が低く速いフィードを左へと送り、仙頭が走り込んで受ける事に成功。
そのまま奥手前まで進んだ所、栃木・溝渕に倒されて反則・FKに。
ここではシュートに繋がらずも、閉塞感をある程度打破出来たのか、以降京都が攻撃権を支配していきます。

とはいっても、依然としてロングパスやセットプレーに頼る場面が多かった京都。
それでも飲水タイムを挟んだ27分、バイスのエリア内へのロングパスを仙頭が受け、左へ流れた後中央へと戻し、黒木を経由して庄司がシュート。(ブロック)
31分にバイスの右サイドへのロングパスをピーター・ウタカが収め、中央へ流れてからパスワーク、細かく繋いだのち仙頭がエリア内からシュート。(ブロック)
シュートまで持っていく攻撃を見せると、33分にはルーズボールに対し庄司が縦パスを入れてショートカウンター気味に攻撃。
相手にカットに入られるもウタカにこぼれ球が繋がり、そのままウタカがシュートしますがGK川田がキャッチ。
ロングパス以外の攻撃も見せ始めましたが、結局終始ロングパスでの打開を試みていた印象の前半でした。

これもプレスの激しい栃木が相手だからこその策だと思いますが、栃木サイドも前回対戦の反省を生かしてか、裏を取られない事を重視。
積極的なプレスはあまり見られず、唯一35分にGK清水のパスを黒﨑がカットし、その後エスクデロのシュート(枠外)に繋げた場面ぐらいが目立ったでしょうか。
そのため京都の後方でのパス回しの時間も多くなり、膠着状態に。

40分、そんな展開に焦れたのか、左からのスローインを受けたウタカがワントラップからラフに右へサイドチェンジを見せます。
これが繋がって曽根田がドリブルからパス、飯田経由で今度は川崎がドリブルでエリア内右へと進入し、そのままシュート。(ブロック)
何とか違う攻撃で打開しようというウタカの機転が見られた場面でしたが、結局ゴールを奪う事は無く。

アディショナルタイムには再び栃木が攻勢に出て、最後は溝渕がロングシュートを狙った(枠に跳ぶもGK清水キャッチ)のを尻目に、西谷が主審と衝突して痛むという珍しい場面が。
珍妙な空気が生まれてしまいつつ、前半を終えます。

3試合ぶりの得点に向け、パワーを持って攻めたい栃木は後半立ち上がり。
バイスの反則でかなり手前からFKを得ると、ロングボールを入れると見せかけ、西谷のワンタッチから明本がドリブルで前進。
そうして近づいてからロビングを入れる(田代が合わせにいくもクリア)と変化を付けてきます。
その後の後半4分に左サイドで森・溝渕・明本がパスワークしたのち、溝渕のパスをエリア内左で明本が受けた所、京都・庄司の足が掛かって倒れてしまいます。
庄司はパスワークで崩され転んでいたという体勢でしたが、笛は鳴らず。
栃木の攻勢に、際どく防ぐ場面が増えていく京都。

しかし10分過ぎから京都も反撃に出、逆に攻撃権を支配。
それでも中身は前半と同じく、ロングパス攻勢&セットプレー。
16分の右CK、キッカー黒木がファーサイドへ高いクロスを送ると、バイスが収めたのち再度ファーサイドへクロス。
これを曽根田が合わせシュートしますが、枠を捉えられず。
デザインされた(と思われる)プレーを見せましたが、得点には結び付きません。

強度が落ちてきたと判断したか、20分に栃木は選手交代。
エスクデロ→榊へと交代し、2トップの関係性に変化を与えます。

そして直後の21分に、敵陣で佐藤が拾ってから攻撃開始、左サイドで繋いだのち溝渕が中央へ縦パス。
これを榊がポストプレイで横パス、受けた明本がエリア内右からシュート。
ゴール左を見事に捉えて先制点を奪います。
この際の2トップの動きはというと、左サイドで回しているうちは榊がそこに加わろうとしていましたが、溝渕がパスを出す直前に中央へ移動。
一方の明本は中央に張った後、榊が中央に来てからは右へと移動し、榊からのパスを受けれる位置へ。
相手のクリアから始まった攻撃で前残りしていたのもありましたが、横の関係が上手くハマった場面でした。

ビハインドとなった京都、24分には川崎の縦パスをウタカが受けて中央から攻撃。
ウタカから受けた仙頭がドリブル、エリア手前からシュートを放つもブロックに阻まれます。
飲水タイムを挟んだ27分、左サイドで本多が裏へロングパス、栃木・柳のクリアミスで黒木がエリア内左でボールを受けてシュート。
しかしGK川田にセーブされ、ミスを突いたもののモノに出来ず終わります。

栃木サイドも29分、左サイドで森が拾い前進、相手クリアをブロックして尚もドリブル。
エリア手前でカットインを仕掛け、最後はエリア内右からシュートを放つもブロック、こぼれ球を黒﨑がシュートしますが枠外に。

30分に双方2枚替え(京都=黒木・曽根田→荒木・谷内田、栃木=溝渕・大島→瀬川・山本)を挟み、攻撃権を得ていく栃木に対し京都に閉塞感が漂います。
やっと反撃の形を得たのは36分の事(34分に川崎→福岡へ交代)で、ゴールキックを敵陣でウタカが落としてからの攻撃。
パスワークを経て荒木が左サイド奥へ進入し、カットインの姿勢からシュート気味のクロスをグラウンダーで入れるも合わず。
これが栃木DFに当たったとされCKとなり、クリアされた後の二次攻撃。
後方でボールを繋ぎつつ栃木のプレスをかわし、本多のエリア内左へのロビングをバイスがトラップののち落とし、庄司がシュートするもゴール右へと外れてしまいます。

落胆するような決定機逸でしたが、栃木も39分に交代(明本・西谷→矢野・岩間)してからは、明白なターゲット(矢野)狙いになった影響で守勢に。
これを機にやっと京都はショートパスが繋がり始めますが、40分過ぎからはバイスのパワープレイ体勢へシフト。
何となくやる事がチグハグに思えたものの、最初は下手にロングボールを入れない攻撃で好機を作っていきます。
44分、庄司縦パス→ウタカポストプレイ→仙頭右へ展開→飯田キープ→安藤という流れから、安藤のクロスがファーサイドへ。
そしてバイスのヘディングシュートが炸裂しますが、GK川田がファインセーブ。
再び決定機を逃した京都でしたが、AT(5分)に入りさらに攻勢を掛けます。

その中頃、左サイドでウタカからクロスが上がり、ファーでバイスが折り返したのち谷内田がヘディングシュート。
これもGK川田にキャッチされ防がれると、その後得た右サイドからのFK。
キッカー庄司のクロスをニアサイドで跳んだ安藤が擦らしてファーサイドへ、そしてバイスが合わせたものの、ジャストミートせずGK川田がこれもキャッチ。
次々と決定機を得ましたが、同点ゴールを奪う事は最後までありませんでした。

ウノゼロという得意の形で、無事に京都にリベンジを果たした栃木。
後半戦に入り福岡・長崎・山形と、上位組にダブルを付けられるカードが多発していたものの、これで少し持ち直したでしょうか。
次節は同じく前半戦で黒星(0-1)だった首位・徳島が相手であり、同じコンセプトで挑む事になるでしょう。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第31節 モンテディオ山形vsアルビレックス新潟

2020-11-06 18:36:04 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の山形の記事はこちら(28節・水戸戦)
※前回の新潟の記事はこちら(23節・琉球戦)

毎年外国人助っ人を数多獲得する傾向にある新潟ですが、この日はスタメンに名を連ねる助っ人はゼロ。(ベンチには鄭大世(チョンテセ)1人)
ロメロ・フランクや舞行龍ジェームズと日本国籍を有している選手は居たものの、珍しい事象が発生したのは、既に周知の事件とは無縁では無いでしょう。
事件発生後もファビオがリーグ戦出場を続けていたという事で、クラブの対応や体質も批判の対象になってしまった。(本日、社長の交代が発表されたとの事)

グラウンドレベルで見ると、ファビオが欠かせない戦力であったのは、発覚後FW不足に悩んでいる事からして明白。
既に最晩年である鄭は前節まで4試合連続スタメンと穴埋めに東奔西走しており、この日はベンチに留まり。
1トップには矢村が起用されました。

その他編成面では、夏の移籍期間でレンタル移籍していた秋山が、第3の移籍期間も終盤になってレンタルバック。
J3・沼津への在籍期間は僅か一月半と短いものとなりましたが、8試合で3得点と攻撃面で活躍していた模様。
2人が契約解除となったが故の穴埋めでは、と穿った見方もしたくなりますが、この日早速ベンチ入りを果たしました。

マウロが出場停止、ゴンサロ・ゴンザレスの負傷離脱も重なっての「助っ人ゼロ」となったこの日。
さらにGK小島が負傷と、厳しい事象のオンパレードな新潟。
マウロの穴に入ったのは本来サイドバックである早川(一瞬、田上とポジションが逆なのではと疑った)、という具合にイレギュラー感ありありのスタメンで挑みました。

その通りに、従来ポゼッション重視のサッカーを目指していたはずが、この日は早め早めにボールを前へ送る事が数多。
そして山形のパスワークに対し猛烈なプレッシングを掛けるという具合に、むしろ「ストーミング」に近いスタイルに見えました。
それでも立ち上がりは山形の攻撃に難儀している節が見受けられ、代役CBの早川は前半6分に早くも反則で警告を貰う有様。
これで得た山形の直接フリーキック、キッカー中村駿が直接狙いますが壁に当たりモノに出来ず。

序盤の山形の攻勢を凌いだ新潟、攻撃では裏狙いのロングパス中心の入り。
中々攻撃機会を得られず、攻め入ってもシュートまでいけないシーンの連続でしたが、17分にコーナーキックを獲得。
この右からのCK、キッカー島田はショートコーナー気味にエリア内にパスを出し、戻りながらのパスワークを経て手前からクロスを上げる島田。
これがニアサイド側でワンバウンドすると、山形ディフェンスはお見合いしたのかクリアにいけず(最も近かったのは半田)、その隙を矢村が突いてシュート。
実にあっさりと、という表現をしたくなるゴールが決まり、初シュートで先制に成功した新潟。

反撃したい山形、押し込んでセットプレーも多く得るも、無得点のまま飲水タイムへ。
明けた後の27分、左サイド奥からのFKでキッカー・ヴィニシウスのクロスがクリアされると、そのボールをダイレクトで加藤がボレーシュート。(枠外)
そして29分、プレッシングでGK藤田のパスミスを誘い、拾った南がシュートしますが戻った藤田にキャッチされ決められず。

双方ミスがあれど、確実に突いて決めた者とそうで無かった者の差、というここまでの試合展開。
そんな事を考えていると、34分には敵陣深めで新潟がボール奪取、左サイドからボールが繋がり中島がエリア内でシュート(ゴール右へ外れる)という冷や汗ものの場面が。
山形がホッとしたのも束の間の35分、今度は島田のロングパスに走り込んだ矢村に対し、チェックにいった半田が入れ替わられてかわされる事態に。
そして中央に切り込まれ、スイッチしたロメロがエリア内左からシュートを放つと、右サイドネットを揺らしてゴール。
再び最終ラインのバタつきが失点に直結する事となりました。

2点リードを奪った新潟ですが、その後は審判の判定に中々リズムを作れない展開に。
痛んで倒れる選手が現れても反則無しという場面が目立ち、それに苛立ったのか、舞行龍が異議で警告を貰ってしまうシーンも。(42分)
「ストーミング」のようなスタイルで挑んだ影響か、フィジカル勝負を強いられたが故の事象だったでしょうか。

後半に向けて気分的にスッキリしたい新潟、44分に流れの中から得点チャンス。
左サイドからのスローインで、ロメロが倒れながらもポストプレイで繋ぎ、堀米が中央へとパス。
受けた中島が切り返し、ペナルティアークからシュートを放ちましたがGK佐藤のセーブに阻まれます。(こぼれ球を田上がボレーシュートも枠外)
3点目はならなかったものの、良い流れを得つつ前半を終えました。

後半立ち上がり、2分に早くも新潟がチャンス。
島田のロングパスを左サイドで矢村が収め、エリア内左からのクロスはブロックされるも、拾い直して後方へパス。
高木が走り込んでシュートしましたが、これもブロックに阻まれます。
しかし良い流れはそのままという入りで、5分には島田のパスカットから、堀米がロングシュートを狙うも惜しくもゴール上へと外れ。
13分には長短のパスを交えた後、高木が中央をドリブルして左へスルーパス。
受けた堀米からのクロスはエリア手前へと上がり、ペナルティアークに居た福田がボレーシュート。(ブロック)
15分からはCK攻勢となり3本目で決定機、キッカー高木からの最初のクロスを舞行龍が折り返すも誰も触れず。
そして再びの高木のクロスをニアサイドで福田がヘディングシュート、しかしゴールバーを掠めて上に外れ。
ビハインドを跳ね返したい山形を封じ込めつつ、ゴールを脅かしていきます。

後半になって反撃の糸口すら掴めず、窮地に立たされた山形。
今までは敗戦の試合であっても攻撃の形は良く作れていた傾向にありましたが、前節・京都戦の完敗(0-3)に続き、この日も同じような流れに。
特に相手のプレスの激しさに難儀し、形が作れないまま点差を離されるという内容です。

ボールを繋ぐサッカーといっても、今季のJ2は空前のポゼッションブーム。
単に支配率を高めようとするだけでは、逆にクラブの特徴が埋没してしまいかねないという状況にあります。
その中で山形のビルドアップは割と特徴的で、ボランチをサイドに張り出させたうえでSBを上がらせるスタイル。
そしてサイドハーフ・トップ下と協力しつつ、サイド深くまで攻め入るという攻撃、これが基本なのでしょう。
しかし激しいプレッシングの前に機能せず、ここからどう建て直していくのかの岐路になるのでしょうか。同じプレスが持ち味の栃木にはダブル達成しているのですが

話を試合に戻すと、18分に山形は加藤・南→末吉・前川へと2枚替え。
突破力旺盛な末吉を左SHに置く事で打開を図りに来たのでしょうか。
以降、左サイドからの攻撃でチャンスを作っていく山形。
20分には中央から、末吉がロングパスを受けたのちシュート。(ブロック)

そして21分、CKを得てキッカー・ヴィニシウスのクロスがクリアされた所で笛が鳴ると、ボールと無関係な所で熊本が倒されており反則・PKとなります。
これをヴィニシウスが蹴り、ゴール左へのシュートをGK藤田に触れられるも、パワーが勝りゴール。
1点差に迫った山形。

丁度飲水タイムが挟まれ、1-2となって再開。
しかしラッキーなPKゲットという形だったためか、山形が勢いを持って臨む事は無く。
逆に新潟がセカンドボールを拾い続けて攻撃を仕掛けます。
良い流れの中で、その支えとしていた前線からのプレスの運動量の補填のために交代カードを使用。
27分にロメロ→本間に(高木が左SH→トップ下にシフト)、29分に矢村→鄭へと替え、強度を保たんとしました。

山形サイドも交代しようとしていた所、30分にヴィニシウスが新潟・田上に対しスライディングを仕掛け反則、警告を貰ってしまいます。
そしてその直後に交代が為され、ヴィニシウスが引っ込む(大槻と交代)という絶妙な流れになったのが少し可笑しかったです。

尚も果敢なプレッシングで山形の攻撃を切らんとする新潟、34分にはGK佐藤がパスを出そうとする所を本間がカット。
直接ゴールラインを割ってチャンスにこそなりませんでしたが、終始その姿勢を見せるシーンとなりました。

しかし次第に山形が左サイドを突破する場面が多くなり、40分過ぎからは完全に攻撃権を独占するに至ります。
奥まで進入してクロスを何本も入れていく山形、しかし新潟の堅い中央に跳ね返され続け、時間を浪費。
それでも押し込まれる新潟、ついには高木→新井へと交代(42分)し、ひたすら中央を閉める姿勢となりました。

45分には左サイドでパスワークも、クロスは上げず中央へと戻し、中村駿がミドルシュートの体勢に。
しかし新潟ディフェンスの寄せが早く、あえなくブロック。
ATも終盤、大槻目掛けた松本のロングパスが通り、大槻はエリア内で収めてからシュート。
しかしこれもゴール右へと外れ、同点ゴールが生まれる事はありませんでした。

これで4試合ぶりの勝利となり、5位をキープした新潟。
皮肉にも事件発覚以降は無敗で来ていましたが、3試合連続引き分けという数字が示す通り流れはあまり良くなく。
万全で無かったメンバーで掴んだ勝利で、暗雲は吹き払えたでしょうか。

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