ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第30節 ザスパクサツ群馬vs徳島ヴォルティス

2020-11-04 16:19:07 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の群馬の記事はこちら(28節・甲府戦)
※前回の徳島の記事はこちら(25節・愛媛戦)

ゆっくりとではありますが、着実にチーム力の向上を果たしつつある今季の群馬。
前半戦には「上位クラブとの対戦ばかりの5連戦(15~19節)」を強いられた事もありましたが、ここに来て福岡→甲府→磐田→徳島と再び強敵揃いの日程にぶち当たりました。
甲府戦で自分達のスタイルの自信を深めるような勝利を挙げ、次は目に見えての結果が欲しい段階でしょう。
メンバーにもその自信は反映されており、川上→飯野に代わったのみで後の10人は3試合連続のスタメン。

J2の中ではポゼッションスタイルの極致ともいうべき徳島が相手でも、群馬は一歩も退かず。
立ち上がりはペース配分をしたがる傾向の徳島に対し、ペースを掴み何度も攻撃機会を作っていきます。
前半9分、左サイドでのパスワークから小島が徳島・岸本のスライディングで倒されたのを契機にペースアップ、拾った加藤が中央へ向かい大前とのワンツーも挟んで前進。
そして田中がエリア内右へとスルーパス、走り込んだ飯野から低いクロスが入ると、大前がヘディングシュート(ゴール左へ外れる)と流れるような攻撃を展開。

その後は徳島も持ち味を発揮し、攻撃権を支配。
この日は4-2-3-1の登録で、両サイドバックには岸本(右)とジエゴ(左)。
一度オーバーラップすると最前線まで上がりたがる傾向にあるジエゴですが、上手くチーム戦術に取り入れているのでしょうか。
但し、彼を3バックの左センターバックとして見た場合、この日は内田航平が中央・石井が右とイレギュラー気味の配置になるのが気になった点。
主に3バックの左右を務め、そこから攻め上がる内田航の持ち味が生きないフォーメーションに思えました。

徳島の流れも20分頃には途切れ、飲水タイムも挟みつつお互いに攻め合う様相となっていきます。
この頃から群馬は、岩上がCBの間に降りる「丁の字型」の最終ラインでのビルドアップが目立ち始めます。
また29分にはCBの舩津がドリブルで持ち上がるなど、変化を付けるべくの攻撃を見せていきました。

そして30分、右サイドをスルーパスの連続で奥に進入し、岩上が走り込んでマイナスのクロス。
内田達也が走り込んでシュートを放つも徳島・内田航がブロックで防ぎます。(その後小島がミドルシュートも枠外)
内田がシュートを撃ち内田が防ぐという絵図が描かれると、以降は群馬が攻勢に。
幾度もサイドからパスワークで攻め上がると、36分に左サイドで小島が徳島・西谷に倒され反則・フリーキックに。
キッカー大前からのクロスが上がると、手前に入った岸本のクリアが擦らすようなヘディングになり、そのままゴールに吸い込まれるオウンゴールに。

攻め続けた成果ともいうべき先制点が入ったのも束の間、直後にも徳島からボールを奪い攻め上がり。
今度は右サイドで飯野が青木とワンツーで前進、奥からグラウンダーのクロスが入ると、大前が合わせシュート。
左ゴール隅を絶妙に突いたボールは、ゴールポストを叩いてネットに突き刺さり。
あっという間に2点のリードを奪う事となりました。

一気に窮地に陥った徳島、嫌でも反撃しなくてはならない状況に。
焦りもあったのか、43分にはボールがゴールラインを割った後、競り合いの中で垣田の足が舩津の後頭部を直撃。
すると両チーム一触即発状態となりピッチ内は騒然、激しく抗議を行う群馬サイド。
結局故意では無いという事で、垣田・舩津の両者が警告を受けて再開。
その直後のコーナーキック、徳島はエリア手前へクロス→小西のジャンピングボレーシュートという得意のサインプレーを見せたものの、得点は奪えず。
アディショナルタイムには群馬が、セットプレーから岩上がボレーシュートを放つなど押し気味となり、良い流れで2-0のまま前半を終えます。

ハーフタイムで立て直しを図る徳島。
まずは選手交代という直接的な手法で、鈴木・岸本→杉森・藤田へと交代。
可変システムを取り、傍らから見て解り辛い今季の徳島の変化ですが、これにより西谷が右サイドから左サイドへ。
そしてそれと併せ、内田航と石井の位置を入れ替える修正も施し、後半は3バックのような形を底流にして反撃体勢を取ります。

後半立ち上がり、群馬がロングスロー(左から)を入れた流れから、内田達がミドルシュート。(枠外)
後半も群馬の流れかと思わされましたが、以降は徳島が押し込み、後半4分に右CKをゲット。
するとそれを結果に結び付け、ショートコーナーから内田航のグラウンダーのクロスが入ると、杉森が足で合わせてシュート。
早い時間で1点を返し、文字通り反撃の狼煙とします。
この場面でクロスを入れた内田航、以降も右サイドで攻撃に加わるなど、「徳島のCB」として振る舞います。

その後も何度もCKを獲得するなど押し込んでいく徳島。
11分、左サイドでジエゴのロングパスを西谷が受け、群馬エリア手前で攻撃を展開。
何度もサイドを変えつつ、渡井の左からのクロスをファーサイドで藤田がエリア手前へと落としたのちも、拾った小西がカットイン→西谷が右へ展開と激しく入れ替わり。
そして藤田が右からクロスを上げ、ファーサイドでジエゴがヘディングシュートを突き刺してゴール。
これだけシュートをチラつかせながら揺さぶられれば、守備側は成す術も無いという格好で、同点に追い付き試合は振出しとなります。

さらに押せ押せと行きたい徳島でしたが、ここから群馬が押し返し。
キックオフの後CK攻勢となり、2本目(13分)でキッカー大前のクロスを中央で青木がヘディングシュート。(ゴール左へ外れる)
これで群馬の大攻勢が幕を開け、徳島は15分に攻撃機会を得た(シュートは撃てず)後は、何と飲水タイム(26分)まで攻め入る事が出来ずという有様。

サイド攻撃主体は相変わらずですが、キッチリと奥まで進入する「やりきる」攻撃を続けていく群馬。
特にエリア内からのマイナスのクロスで、ゴールを脅かすシーンを作っていきます。
それでも最後の所で凌ぎ続ける徳島の前に、勝ち越し点を挙げられないまま飲水タイムへ。

このタイミングで再び徳島は選手交代、内田航・垣田→福岡・河田と2枚替え。
明けた最初の攻撃(29分)で、西谷が左からカットインしてエリア手前からシュート。(GK清水キャッチ)
32分にはクロスがクリアされた後、ボールを繋いだのち河田が遠目からシュート(枠外)と、流れを変えるべく多少強引ながらシュートを放っていく場面を作ります。

この姿勢を見せた事で戦況はほぼ五分となり、群馬は相変わらず良い形を作っていくものの、シュートまで繋げられないという側面が目立つ事に。
逆に流れを変える立場となった終盤の41分、ゴールキックからのビルドアップで、エリア内でGK清水から受けた岩上がドリブルで持ち上がり。
そのまま中盤まで進んで攻撃に繋げます。
ここではエリア内右から飯野がクロスを上げるもシュートは撃てず終わるも、直後に加藤が大前のポストプレイを経てエリア手前からシュート(ブロック)を放ちます。
その後のCKからも、クリアされたボールが繋がり、飯野がミドルシュートを放ちましたがゴール右へと外れ。

試合も佳境に入っていく中、良い攻撃を繰り広げる群馬サイド、ベンチは中々動かず。
猛攻を仕掛けていく攻撃陣を見て、動きたくても動けないという状況に陥っていたのでしょうか。
徳島サイドも、40分にCKからジエゴがヘディングシュート(枠外)、43分にクロスがクリアされたのち小西がペナルティアーク内からシュート(ブロック)と攻め立てるも得点出来ず。
同点のまま、3分のATへと突入します。

攻撃権が次々と入れ替わりを見せて2分が過ぎ、引き分けの可能性が高まっていく中、最後にそれを打ち破ったのはジエゴ。
自陣でボールを拾うと、群馬・小島のアタックを物ともせずドリブルで左サイドを進み前線に繋ぎ、渡井→西谷と渡ります。
そのまま西谷がエリア内右へロビングを上げ、河田が右足で合わせシュート。
熱戦に終止符を打つべきゴールが生まれ、大興奮の徳島サイド。
アウェイサポーターの前に突撃しパフォーマンスを見せる河田を観て、いつものスタジアムの雰囲気が戻りつつある事も実感させられました。

直後に小島→高瀬へと交代と、遅まきながらカードを切った群馬。
ラストワンプレーで放り込みからチャンスを作るも、高瀬のクロスをGK上福元がキャッチした所で試合終了の笛が。

敗れたものの、群馬は悲観する内容では全く無かったと思います。
上位相手にリードを奪い、追い付かれた後もペースを掴み続けたその攻撃で、立派に渡り合える事を証明出来た。
一方の徳島は再び首位浮上を果たす勝ち点3を得た、という具合に、双方メリットを齎した試合といえたでしょう。

コメント
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