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DAZN観戦 2020年J2リーグ第29節 FC琉球vs京都サンガFC

2020-10-28 17:03:27 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の琉球の記事はこちら(23節・新潟戦)
※前回の京都の記事はこちら(26節・町田戦)
※前回の両クラブの対戦はこちら(19節)

サッカーの硬直化とともに敗戦が込んできて、上位を追走する姿勢が崩れつつある京都。
前節・北九州戦は何とか勝利(1-0)したものの、昇格枠に入るには首の皮一枚という、敗戦は許されない状況で迎えたアウェイ琉球戦。

不敗神話こそ既に過去のものとなりつつある琉球のホームですが、一年中暑いという気候で、秋から冬にかけてのこの時期の方が相手にとってフィットネスの面で問題になりそうです。
そんな中で前節は、ヨルディ・バイスに上夷とディフェンスラインに2人も負傷者が発生してしまった影響もあり、嫌でもターンオーバーせざるを得ない京都。
特にバイス交代後に右センターバックを務めた飯田が、この日も同じ右CBで起用されたのが目を惹きました。
しかしこの5連戦フル稼働中の飯田、そんな激しい環境の変化が最後に仇となったでしょうか。

立ち上がりこそ、早い段階で先制を許す傾向にある最近の琉球の弱点を突いた京都。
前半2分には安藤のロングパスから、仙頭がエリア内右でシュートを放つ好機。(ゴール左へ外れる)
早々にシュートを放つと、その2分後の4分でした。
敵陣で福岡のパスカットから少ないパス数で繋ぎ、再び仙頭がペナルティアークからシュート。
今度はゴール左へと突き刺す事に成功し、琉球戦の必勝パターンともいえる展開に持ち込みました。

その後も琉球のビルドアップを前線で遮断、好機に繋げる京都。
12分には深めの位置で川崎がボール奪取、そのままピーター・ウタカに渡りエリアライン上からシュートが放たれるも枠外に。
この日はウタカの1トップで3-4-2-1という登録上のフォーメーションですが、ボランチの一角の川崎がやや前目に出た、3-1-5-1のような感じの配置。

一方、早くも追い掛ける立場となった琉球。
何時ものようにポゼッションから攻勢を掛けるも、中々シュートにまで辿り着く事が出来ないという展開を強いられます。
それでも工夫が無かった訳では無く。

先制される前から、両サイドハーフが中間ポジション(ハーフレーン)の位置で縦パスを受けるシーンを作っていきます。
その縦パスを出すのが両CBの李栄直(リヨンジ)と知念で、ボランチを経由してのパスワークが主だった頃から、大分変っているという印象を受けました。
この日の京都が、バイスが不在なのもあり普段のようなリトリート主体では無かったのも影響したでしょうか。
ショートパスの連続を強いられているのではなく、長短交えての攻撃のバランスは良好に見えました。

それでも、飲水タイムを挟んでも琉球はシュートを放つ事無く推移。
他方の京都も、バイスや森脇が居ない状況でもディフェンスからのロングパス攻勢が中心なのは変わらず。
それが通る時は好機に持っていけますが、他の攻撃方法であるウイングバックの突破力も、飯田が最終ラインなため効力は半減。
代わりに右WBに入った上月も良い突破を何度か見せました(26分には琉球・河合がバックチャージしてしまい反則・警告)が、硬直具合をほぐすには至りませんでした。

京都の状況から、琉球が追い付くチャンスはそこかしこに転がっている。
そんな雰囲気が感じられた中、30分台に好機を得る琉球。
36分に李のロングパスが跳ね返されるも、風間宏矢が拾って右サイドでパスを繋いだのち、風間宏希のエリア内へのスルーパスに走り込んだ風間宏矢がポストプレイで絶好機。
そこに走り込んだ阿部が放ったループシュートがゴール上部を襲うも、GK清水が辛うじてセーブしてゴールならず。
直後のコーナーキックでも、クロスが跳ね返されたのち河合がミドルシュートを放つ(京都ディフェンスに当たって枠外)など、同点への機運が高まります。

しかし42分、長らくパスを繋いでいた琉球でしたが、李のパスがウタカに引っ掛かってしまいカウンター。
そのままドリブルで一気にエリア手前まで進んだウタカ、切り返してエリア内に進入、シュートを放ちましたが枠を捉えられず。
5連戦では飯田に準ずる稼働時間のウタカ、琉球遠征も重なってこの日の決定力は冴えなかったでしょうか。
そんな要素に救われた琉球でしたが、以降は京都が攻撃権を支配し(アディショナルタイムに5度も攻撃機会があった)前半の残りを終えます。

流れを変えるべきかどうか、という立場の琉球ですが、ハーフタイムでカードを切る事を選択。
小泉→池田へと交代します。

そして後半が始まり、琉球のファーストチャンスでした。
前半は縦パスの受け手がハーフレーンに位置する攻撃を多用してきましたが、ここではパスの出し手である知念が、左ハーフレーンから斜めの縦パス。
これを中央で阿部がスルー、その後方で池田もスルーすると、右ハーフレーンで走り込んでいた風間宏矢が受けてそのまま抜け出し。
GKと一対一の状況に持ち込み、エリア内に入った所でゴール左へシュート。
右に跳んだGK清水の逆を綺麗に突く同点弾となりました。

息を吹き返した琉球ですが、これ以降は双方エリア内に進入するシーンが生まれる乱戦模様に。
後半5分、琉球が阿部のドリブルから左へ展開されて沼田がクロス、クリアされるも阿部が繋いで風間宏矢がヘディングシュート。
GK清水がキャッチしてスローイングすると京都がカウンター、谷内田のスルーパスにウタカが走り込み、エリア内に持ち込みますが琉球のCB2人に挟まれシュートは撃てず。
6分の琉球、阿部が低い位置(ボランチとCBの間)を取ってビルドアップに参加するかと思いきや、知念のロングパスで飛ばして好機。
池田のドリブルから、パスを受けた風間宏矢がシュート。(ブロック)
7分には京都、クリアボールを左サイドで富田が拾って中央へパス、受けたウタカがエリア内からシュート。(ブロック)

白熱の展開になって来ましたが、ロングパスも絡めての攻撃を見せるなど、ポゼッション一辺倒では無くなった琉球の方に好印象。
逆に京都は、次第にフィットネスの面が露わになりつつあったと思います。
9分には知念がパスを散らしたのち、風間宏希の左へのロングパスに沼田が走り込んで受け、エリア内左へ進入。
これを飯田がスライディングで何とか防ぎ(沼田が倒れるも反則無し)ましたが、後の伏線となるシーンに映りました。
それでも15分には、京都が長いポゼッションから決定機。
スルーパスやカットインを絡めつつ左右にサイドを振り、最後は左から冨田がクロスを上げると、中央でウタカがヘディングシュート。
しかし跳び出したGKダニー・カルバハルが辛うじてセーブ。

危ないシーンを作ってしまった琉球でしたが、以降は段々と攻撃権を支配していきます。
そして迎えた22分、池田を中心に左サイドでパスを繋ぐも、一旦最終ラインまで戻し作り直し。
李がドリブルで一人剥がしたのち裏へロングパス、これに池田が走り込んでエリア内に持ち込む絶好機に。
池田のシュートこそ戻った京都・上月が防ぐも、こぼれ球を阿部が走り込んでシュート、ゴール右へと突き刺さりついに逆転。
ショートパス攻勢から、一転したロングパス一本で裏を取るという、両者がミックスされた攻撃が結果に結び付きました。

逆に追う展開となってしまった京都。
飲水タイムを挟み(直前に谷内田→曽根田へと交代)、以降は守備を固める琉球に対し、ボールを支配して(持たされて?)の攻撃に活路を見出す(強いられる?)事に。
以前は琉球がこういう展開に陥る事が多かっただけに、自分達がされてきた事を相手に強いるその心情はどうだったか気になる所ですが。
ともかく、ボールは握るもシュートに辿り着けずに時間を浪費していく京都。
28分には川崎・上月→庄司・野田へと2枚替え、フォーメーションも4バックへとシフト(放送席では3トップと言われていたが詳細は良く判らず)して勝負を賭けにいきます。

しかし、右サイドバックへと移った飯田がついに破綻。
31分にこぼれ球を自陣で拾った阿部に対し削ってしまうと反則・警告。
その1分後にはカウンターで裏を取られ、阿部のドリブルに必死に追走するも、バックチャージを犯してしまい反則。
すると審判の恩情なども無く、容赦無く2枚目の警告が付き出される事となり、あえなく退場となってしまいました。

止む無く福岡を右SBへと移し、4-3-2のような配置を採る京都。
しかしこれ以降はほぼノーチャンスの展開を強いられ、数的優位の琉球はボール支配を重視。(交代で入った茂木(風間宏矢と交代で出場)は攻めっ気満々といった感じでしたが)
その狙い通りに攻撃機会も減らされていきます。
唯一可能性があったのが43分、クリアボールを拾ってのカウンター。
中央をパスワークで突破してウタカに繋げると、ウタカは右サイドへスルーパスを送り、野田が走り込んで受けたシーン。
しかし対峙した琉球・知念をかわせず(股抜きするも素早くカバーされる)、万事休す。

ATでは福岡が足を痛めてピッチ外に運ばれ、9人での戦いを強いられてしまった京都。
パワープレイを仕掛けたくてもバイスは不在で、相手を押し込む事すらままならず。
最終盤には琉球にコーナー付近でキープされる事2度、そしてそのまま試合終了となりました。

久々に先制を許した試合で逆転勝利を果たした琉球。(9節・岡山戦以来か)
攻撃力を売りにするチームに相応しい結果が出ましたが、以降は守備重視のチームと相対した時が課題となるでしょうか。
そういった相手には、この日のように早期に先制を許すと厳しくなるのは明白であり、先制点を奪う戦いも出来る事がベストだと思います。


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