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DAZN観戦 2020年J2リーグ第18節 ツエーゲン金沢vsFC町田ゼルビア

2020-09-11 18:47:07 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の金沢の記事はこちら(15節・山口戦)
※前回の町田の記事はこちら(13節・磐田戦)

大橋に続いて下川まで故障離脱してしまい、ボランチのやり繰りが苦しい状況となっている金沢。
そんな中、前節は不動のレギュラーだった藤村を休養させて首位・長崎との一戦を迎えました。
本塚とドイスボランチを組んだのは、普段はサイドハーフの島津。
初スタメンのホドルフォが左SHに入る等、不安定感が滲み出る中盤で挑み、結果は1-1の引き分けと善戦。

そしてこの日は最善の中盤で臨みましたが、ベンチに金子が復帰。
故障者続出な中、一匙の光明を得たような(成績的には中位をキープしているのですが)状況となりつつあります。

そんなやり繰りとは無縁なのが、現在の町田。
過密日程にも拘らず、スタメンを殆ど弄らずにチーム運営している、とは前回述べた通り。
しかも今回の5連戦は全くスタメン変更を行っておらず、4戦目のこの日も不動。
しかしここに来て成績的には4連勝と好調で、ランコ・ポポヴィッチ監督の下、シーズン前や中断期間でのトレーニングで極限まで体力面を鍛え込んだのでしょうか。
(中断明け直前のトレーニングマッチでも、J1・浦和に勝利したりしていましたし)

共に4-4-2で(但し町田は平戸が下がり目の4-4-1-1気味な布陣)、しかも両者ポゼッションサッカーとは無縁なチーム。
ミラーマッチ故の、マーカーがピタリと合った状態で試合が始まりました。

そうなるとマンマーク基調である金沢の守備が活きる筈。
しかし立ち上がりは町田がシュートに結び付ける攻撃を見せます。
前半4分、安藤が倒されながらもボールを繋いだのち、左サイドから平戸→佐野→吉尾→奥山と中央へ繋がり、奥山がミドルシュート。(枠外)
9分には右サイドから吉尾がドリブルで中央へ向かいつつ前進し、ミドルシュート。(枠外)

ミドル2本を浴びせた後の11分、今度は近めから撃ちます。
一旦は吉尾→安藤のパスがカットされるも、奪い返した安藤がドリブルののち、パスを受けた平戸がエリア内左へ進入してシュート。
GK白井のセーブに阻まれますが、徐々に得点の可能性が高まる良い流れ。

しかし、以降は金沢のマークが嵌ってきたかペースダウン。
金沢の攻撃は、12分に左サイド奥で加藤がキープ→本塚→加藤エリア手前左からシュート。(ブロック)
15分には高安のボール奪取から、本塚がミドルシュート。(枠外)
押し返しを見せた金沢ですが、こちらも以降ペースが落ちていきます。

町田サイドは金沢のマンマークの前に、中々ボールを回せない状況に陥ります。
そうなると金沢の攻撃になる訳ですが、町田の守備も硬く。
金沢ほどしつこく追い回しては来ないものの、リトリートの速さで中央を固め、ロングボールは悉く跳ね返す。
ポゼッションスタイルとは程遠い金沢を、「ボールを持たされている」状況に追い込む事に成功します。
こうして、普段緻密なビルドアップはあまり行わない金沢が、最終ラインからのパス回しを余儀なくされる展開に。

その金沢のビルドアップですが、2センターバック(作田・石尾)とドイスボランチ(藤村・本塚)のボックス型が基本。
しかしそこからの可変に乏しく、せいぜいサイドに送ってからの攻撃が精一杯となり、「ポゼッション力に乏しいチームのポゼッション」という形を強いられていきます。

ボール支配率はいつもより高くなったものの、有効打を撃てない金沢。
そんな金沢を尻目にワンチャンスをモノにしたい町田でしたが、逆に33分。
敵陣エリア手前で細かくパスを繋ぎ、右サイドで小田・吉尾・高江のトライアングルを作ったものの、奪われてカウンターを浴びる展開に。
杉浦恭平の縦パスを受けた加藤にシュートを撃たれてしまうも、ここは枠外に。

町田も敵陣では細かくパスを繋ぐスタイルを見せ、ここら辺はポポヴィッチ監督の理想が表れる形に。
しかし相手のボール支配を逆手に取っての攻撃は中々出来ず。
それでも40分、敵陣で奥山がボールを奪い左サイドで形作り。
その中で奥山はパス回しに絡んだのち、高江のスルーパスに抜け出してエリア内左からシュート。
GK白井の股を抜いてネットに突き刺し、自身のディフェンスを自身で先制点に繋げる事に成功しました。
この1点リードを保ったまま前半を終えます。

ハーフタイムでの選手交代は無く後半開始。
ここまで4連勝の全てで複数得点を記録している町田、この試合も追加点を奪う算段だったのでしょう。
頭から攻勢に出て、後半3分には右からの佐野のクロスが、DFに当たりつつも中央へこぼれた所安藤ポストプレイ→平戸シュートと繋がるもブロックに阻まれます。
その後クリアボールを深津が跳ね返し、安藤が落とすと吉尾の戻しを受けて自らシュート(ブロック)と、果敢にシュートを放っていくスタイルに持ち込みます。

5分ぐらいまで町田ペースは続き、その後は反撃に出たい金沢がボールを握ります。
しかし前半同様硬直気味の攻撃に終始。
シュートは10分、ロングボールの跳ね返しを本塚が拾ってミドルシュート(枠外)という場面ぐらい。
手詰まり感が漂い始める中、14分に高安→窪田へと交代します。

そしてこれが当たり、15分に藤村ロングパス→加藤ポストプレイ→杉浦恭→加藤右へ展開とボールが回り、受けた窪田がドリブルで右サイドを突破してクロス。
ファーサイドに落ちるこのボールを、島津が跳び込んで胸で合わせる、執念溢れるシュートをネットに突き刺しゴール。
流れの悪さを振り払うかのような同点弾を奪いました。

その後はお互い停滞するなか、22分に町田がエリアすぐ手前で直接フリーキックを得ます。
キッカーは吉尾、壁を超すシュートを放ったものの、惜しくもボールは落ち切らず上に外れます。

飲水タイムを経て、25分に金沢は島津→金子へ、町田は吉尾→中島へ交代(平戸が右SHへ)と両者動きます。

そんな中、金沢は28分左からのスローインからチャンス。
左サイドで組み立て、戻しからの縦パスも絡めつつ、金子の戻すパスに藤村が走り込んでミドルシュート。
地を這うボールが金沢ゴールを襲いましたが、僅かにゴール左へと外れ。
町田は31分、安藤のヒールパスを受けた平戸が持ち込み、果敢にミドルシュートを放ったものの枠外に。
38分にはCKから、安藤がヘディングシュートを放つもゴール左へ逸れて得点ならず。

双方好機を作ったものの、以降は停滞し、金沢は前半同様にボールを持たされる展開。
町田は敵陣でボールを握る場面を作っても崩しに欠け、ポポヴィッチ監督の「キープ!」の掛け声が空しく響くなど、首脳陣の理想とピッチの現実との乖離が感じられました。

それは交代策にも現れ、金沢は38分に杉浦恭→杉浦力斗。
町田は35分に岡田→森村(平戸が左SHへ)、38分に深津→酒井と1人ずつの交代に終始し、両ベンチとも2枠を余らせる結果となります。
バランスを崩したくない、という思惑が露骨で、以降シュートは町田・平戸の無理目なロングシュートの1本だけ。
お互いの思考が噛み合った結果、最終結果もこのまま1-1の引き分けに終わりました。

そんな中、町田は途中から投入された中島。
既にベテランの域に入ったストライカーですが、この日は中央に張ってのポストプレイヤーの役目に終始。
それでも殆ど目立つ事は無く、アディショナルタイムに、中盤でボールを収めた所金沢・藤村に足を掛けられ反則を受けた場面ぐらい(藤村に警告)。
前年までの特異なサッカー、つまり前監督・相馬直樹氏による「ワンサイドアタック」との決別を強いられる中、もがいているかのように映りました。

2度目の5連戦も出口に差し掛かり、金沢は2勝2分、町田は3勝1分と調子を維持。
この両者の直接対決は硬直感が目立つ結果となりましたが、最後の5戦目は引きずる事無く、スカッと終われるでしょうか。


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