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DAZN観戦 2020年J2リーグ第13節 大宮アルディージャvsギラヴァンツ北九州

2020-08-20 17:04:18 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の大宮の記事はこちら(5節・栃木戦)
※前回の北九州の記事はこちら(11節・金沢戦)

勢いは止まらず連勝を続ける北九州。
この日勝てば首位に立つ可能性もある中で、大宮との上位対決を迎えました。

大宮はロースコアの接戦をモノにしていくチームスタイルというのが今季の印象で、8節まで6勝2敗と好成績。
しかし9節(福岡戦)が中止となると好調ぶりは影を潜め、3試合未勝利(2分1敗)とブレーキがかかっています。

攻撃陣が今一つという感じで、過密日程故メンバーを入れ替えながらの采配を採っていますが、その分連携が薄くなっているのでしょうか。
前線のメンバー(大宮の基本である3-4-2-1に当てはめて定義すると、1トップ2シャドーか)で、600分以上出場している選手が皆無というのも、誰を柱にして攻めればいいのか迷っている印象です。
FWの助っ人であるネルミン・ハスキッチが、ここまで目立った活躍をしていないという誤算もあるでしょう。
そんな迷いからか、この日はイッペイ・シノヅカを前年のポジションである右ウイングバックに戻して臨みました。(翁長を休ませるための起用でしょうが)

北九州は前節(町田戦)で國分が負傷退場という事で、加藤と組むボランチには高橋大悟がコンバート。
空いたサイドハーフに椿を起用した以外は、目ぼしい動きを見せずのスタメン。

立ち上がりは大宮ペースで入り、開始7分で3本シュートを浴びせる攻勢も、全て枠の外に終わり得点出来ず。
WBへと移されたシノヅカですが、その采配の通り右サイドメインに攻撃。
左サイドでも、富山ポストプレイ→渡部スルーパス→富山受けてシュート(枠外)という見せ場を作るなど、ここまでは順調に映った大宮。

しかしここから北九州が反撃開始。
前半9分、クリアボールをディサロ燦シルヴァーノが繋ぎ、一旦は町野とともに左サイドで攻めると見せて中央→右サイドへ。
そして右から福森→高橋大→加藤→永田と一気に左へ展開し、永田の低いクロスを椿がトラップして落とし、高橋大がシュート。
ブロックされたこぼれ球を新垣が再度シュートするも、これもブロックに防がれます。
その後11分にも、新垣の右→左へのサイドチェンジを受けた永田がエリア内に進入し、クロスがブロックされたこぼれ球を町野がボレーシュート。(ブロック)
あっという間にシュート数で並んだ北九州、左右くまなく使う多彩な攻撃が牙を向いた瞬間でした。

大宮はいつもの3-4-2-1ながら、頭を悩ませつつある1トップ2シャドーの人選にこの日も一苦労していたようです。
長身FWの富山が3試合ぶりのスタメン(4試合目)ながら、立ち位置は1トップでは無くシャドーであり、頂点には菊地が入っていました。
菊地は富山以上に今季出場が少なく(スタメン3試合目)、黒川や奥抜がリザーブに留まった前線では、前半得点出来なかったのは道理に思えてきました。

その後は一進一退ながら、大宮はシュートを放てず、北九州も1本のみ(20分・町野)に留まって飲水タイムに突入。
そして明けた最初の北九州の攻撃で、大宮の決定的なミスが生まれる事に。
福森のロングパスをクリアに入った大宮・河面、あろう事か空振りしてしまい、後ろのディサロにボールが渡ってしまいます。
悠々エリア内に進入しGKと一対一になったディサロ、落ち着いてシュートを決めて北九州がラッキーな形で先制点。

以降はスコアだけで無く、試合内容も完全に北九州に傾きます。
直後の27分に、椿がドリブルでエリアに迫って横パス、これを受けた町野がエリア内やや右からシュートを放つも大宮・畑尾がブロック。
一気呵成とばかりに、その後北九州は新しい形での攻めを見せます。

この日は高橋大がボランチという急造だったのもあり、いつもの丁の字型のビルドアップは殆ど見られず。
ボックス型で攻撃を作っていましたが、30分頃にやや変化が。
ボランチの2人がボールを持っている合間に、センターバックの村松が一列上がり2人の左に並びます。
一列前の位置に3人を並べるスタイルを見せつけます。
それが結果に繋がったかどうかは不透明な所がありますが、有効活用したのが39分。
高橋大の左に村松が上がってくると、加藤は逆の右へとパス。
するとそこにも岡村が上がっており、受けた岡村はすかさず左奥へサイドチェンジのパスを出し、永田が受けてクロス。(シュートまでは繋がらず)
この場面のように相手の頭の中をかき回す攻撃をどんどん仕掛けていった北九州、奥深さに底は見当たらないようです。

以降の大宮は見るも無残に、一方的にペースを握られ失点を重ねる事に。
たまらず反撃に出ても、ものの見事にカウンターに繋げられてしまいます。
34分そのカウンターで町野が一気にドリブル、エリア手前で右へパスを出し、受けた新垣がエリア内に進入してシュートを放ち2点目。
40分は永田のグラウンダーのロングパスを受けた町野、左サイドへ流れてからグラウンダーでゴールに向かうクロスを入れ、走り込んだディサロがコースを変えるシュートを突き刺して3点目。
我慢しきれずに点差を広げられてしまい、そのまま前半を終えます。

これまで2失点以上が僅か1度(11節・磐田戦)という堅守のチームだった大宮でしたが、まさかの前半での3失点。
北九州に自由自在にパスで翻弄され、その守備が機能せずという内容でした。
それを受けての修正は、後半頭からの交代とともにフォーメーション変更。
畑尾・シノヅカ・菊地→河本・奥抜・戸島へと3枚替え、4-4-2へとシフトという荒療治を敢行しました。

今季のJ2は0-3からの逆転劇もチラホラ見られるなど、ここからの巻き返しは十分可能なのも事実。
ミラーマッチとする事で、対面の相手を捕まえやすくする解り易い布陣変更。不利な状況な中、なるべくシンプルな作戦で意思統一をする意図もあったでしょう。

しかしその効果が出る前に、決定的な4点目が入ります。
後半3分、岡村のロングパスをディサロがバックヘッドで落とすと、椿が拾って一気に北九州のチャンスに。
最後はディサロの横パスを、左から上がってきた永田がワントラップしてからのシュートをゴール右隅へと突き刺しました。
近年はJ2でも不本意なシーズンを送っていた永田、左SBとして北九州のサッカーの片翼を担う活躍を魅せており、それを証明する今季初ゴールとなりました。
どうやら小林伸二監督は、選手の再生工場としても一定の評価を得る事となりそうです。
以降の大宮は変更効果でようやく攻勢に出れるようになっただけに、この4点目は非常に大きかった。

2トップに富山・戸島を並べ、片方にポストワークをさせて好機を演出するという攻撃がこの後ハマります。
守備ではミラーマッチとなったおかげか、デュエルによるボール奪取が容易となったり、パスを出足良く遮断したりという場面が激増。
遅まきながら反撃を仕掛けていく大宮。

10分、河面(左SB)のロングパスを戸島がエリア内左へと落とし、そこに富山が走り込みシュート。
ボールは左ゴールポストを強烈に叩いた後ゴールインと、反撃の狼煙の1点を返します。

12分には近藤(右SH)のドリブルがこぼされたボールを富山が繋ぎ、左サイドで受けた奥抜(左SH)がドリブルでエリア内に進入してシュート。
ブロックされたボールを富山が拾い、尚もエリア内でシュートしますがこれもブロック。
北九州も必死の守備で応戦し、ゴールは割れないものの押し込む大宮。
その後14分に北九州は岡村・加藤→川上・藤原と2枚替え。
フィードに定評のある2人を交代させ、守備固めの意思を感じる采配を敢行します。

出足の良い守備からも好機を作る大宮。
22分、奥抜が敵陣でパスカットに成功し、富山とのパス交換の後ドリブルで進みエリア手前右からシュート。(枠外)
飲水タイムを挟んだ26分は三門のボール奪取から、富山ポストプレイ→戸島エリア内でキープと2トップがボールを保持したのち、小島(近藤と交代で出場・17分)がシュートするもゴール右に外れ。
直後の27分も、三門のカットから小島がドリブルし、彼のパスをエリア内で受けた戸島が反転シュートを見せたもののバーを直撃してゴールならず。

ペースを掴む事には成功し好機も量産したものの、2点目を奪うまでに至らず。
やはり点差が開きすぎては士気面を保つのも容易では無いのでしょう。
以降は徐々にペースダウンしていく大宮。

30分過ぎからは北九州も再びシュートチャンスを作れるようになり、33分には町野の右からのクロスをトラップした椿が左奥へ切り込み、そこからカットインしてシュート。(ゴール上に外れる)
43分には左サイドから、藤原が鈴木とのワンツーでPエリアを強襲してシュート(GKフィリップ・クリャイッチがキャッチ)と懐の深さを発揮していき、時計の針を進めていきました。

結局このまま1-4でタイムアップとなり、北九州はこれで7連勝を達成。
首位の長崎も勝利したため首位浮上はお預けとなりましたが、2年連続での昇格も夢では無くなってきています。


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