ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第12節 ファジアーノ岡山vsアルビレックス新潟

2020-08-17 18:27:58 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の岡山の記事はこちら(9節・琉球戦)
※前回の新潟の記事はこちら(2節・甲府戦)

共に前節退場者を出したチーム同士の対決。
新潟は山口と対戦し、前半早いうちに2点リード、後に1点を返されて迎えた後半12分。
中心選手の本間が後半6分に警告2度目で退場となり、以降10人での戦いを強いられます。
しかしリードしていた事が幸いし、守備的にシフトして逃げ切り。
終盤は一時乱闘騒ぎもありましたが(アディショナルタイムに山口・川井が一発退場)、無事に勝ち点3を得る事に成功しました。

一方の岡山は栃木戦、先制したものの、前半25分という早期にチェジョンウォンがPK献上+一発退場となる悪夢。
このPKを一旦はGKポープ・ウィリアムがセーブしたものの、こぼれ球をゴールされて同点となり、以降長い時間防戦を強いられる事となります。
それでも試合終了直前まで1-1で凌ぎを見せていましたが、ラストワンプレーでの栃木のコーナーキック、栃木・柳のヘディングシュートでゴールを破られて敗戦。

いずれの試合も、終了後には敗戦側の選手が警告を貰うなど後味の悪いものになりましたが、当然この試合は本間・チェジョンウォンともに出場停止。
立ち上がり岡山が攻勢を掛けるも、その中で徳元が新潟ロメロ・フランクに反則を受けます。
それも束の間、イヨンジェが裏抜けしようとした所倒されたり、野口のドリブルがチャージされて止められるも反則は無く。
反則をアピールする岡山選手の姿に、前節の影響か判定に対してナイーブになっている具合が感じ取れました。

最初に決定機を掴んだのは岡山。
前半11分、白井が右へパスを出し、右サイドから攻めようとするも中央へ戻された後に関戸が縦パス。
これを山本がフリックしてエリア内に送ると、三村が受けてシュートを放ちますがGK小島が(セーブした後)キャッチ。
ここから激しい展開を期待させる一幕でしたが、以降は両チームともペースダウン。
連戦の最中を実感する、アタッキングサードで好機を作る場面は数えるほどという内容のまま飲水タイムに突入します。

明けた後に新潟がチャンスを作ります。
23分、右サイドで早川が手前からクロスを上げ、堀米が合わせにいくもエリア外へこぼれた所を中島がミドルシュート。(枠外)
続く25分にはまたも右サイド、今度はロメロがドリブルで強引に岡山守備を突破し、そのままサイドからシュート。
奇襲のようなグラウンダーのシュートにGKポープも一歩も動けずでしたが、ボールは右ポストを直撃し、跳ね返りを新井が走り込んでシュートするも今度はポープがキャッチ。

このまま新潟ペースになるかと思われた矢先、28分にロメロが足を痛めて倒れ込み続行不可能に。
そのままピッチを退き、荻原が投入されます。
この荻原が、先日浦和から育成型レンタルで獲得した選手であり、しかも背番号7と即戦力を期待されています。(今季のプレーぶりはこの試合が印象的)
前半の残り時間はロメロと同じ右サイドハーフ、後半は左SHでプレーしたこの日。
DF登録(サイドバック)ですが攻撃的な選手なのは一目瞭然で、適正はSHでしょう。
本間不在もあり早速の出番となりましたが、本間が戻って来るとなると何処で使われるのか悩む事になりそうですが。

4節以降無敗という、いつの間にか安定した勝敗を付けている新潟。
序盤は得点・失点共に多く、出入りが激しい印象を持たれる試合が多かったものの、6節以降は最大で1失点と安定しています。
フロントの動きも早く、荻原の他にはセレッソから中島を育成型レンタルで獲得して陣容を整えています。

序盤は攻撃的なサッカーを指向、その下地にポゼッションスタイルを浸透させたものの、失点数の多さを受けて路線を微調整させた。
今回の補強も含めてそんな感じで、リーグ序盤の戦いを進めたという所でしょうか。
ドイスボランチは島田・中島のコンビへとシフトし、接戦をしぶとくモノにするスタイルへと変貌。
ストライカーだったファビオの故障離脱で得点力の低下という誤算もある中、上手く現実路線への切り替えを見せていると思います。

アクシデントに見舞われた新潟。
35分に島田の左へのロングパスから、堀米がエリア内へクロスと見せかけて中央へパス、受けたシルビーニョがエリア内に入ってシュート(ゴール右へと外れる)という好機を作った後はペースを失っていきます。
逆に岡山はボールを握るも、守備ブロックを形成する新潟に対してボールを前に運ぶ場面は少なく。
前半はそのままスコアレスで終える事となります。

後半頭に新潟サイドは選手交代。(堀米→高木、荻原が左SHへ)
一方の岡山は動きこそなかったものの、過密日程を考慮してベンチに留めた上田や上門を何処で使うのかという問題に直面します。

後半立ち上がりも、岡山がペースを握るも好機を得れずという展開は継続。
後半3分にはCKを得るも、ショートコーナーを選択して結局作り直しという場面を見せてしまうなど、やや迷いが見られた岡山の攻撃。
そんな展開を受けてか、9分という早い時間で上田・上門を同時投入します。(山本・三村と交代、関戸がボランチ→右SHへ)
一方の新潟も、良い所が殆ど見られなかったペドロ・マンジーに代えて渡邊を投入。

その後はやや新潟に流れが傾くも、前半同様にペースが上がらない試合展開に。
シュートは16分、CKのこぼれ球を島田がミドルシュートした(足元でブロック)場面ぐらいでしょうか。
ここでも両者早めに動き、19分には岡山が野口→清水へ(上門がFW→左SHへ)、新潟が舞行龍ジェームズ→田上へ(新井が左SB→センターバックへ)と交代。
岡山は22分に椋原→下口へと代え、前半にアクシデントがあったのも影響し、早い段階で両チーム交代機会を使い切ります。

飲水タイムを挟み、岡山はターゲットになれる上に突破も出来る清水が加わった事で攻め手が広がりを見せます。
27分にはイヨンジェの落としから関戸が右に展開すると、清水が右に開いて受けてクロスを上げる場面が。(シュートには持ち込めず)
良い流れを掴みかけたに見えましたが、32分には関戸が足を痛めて倒れ込む間に、新潟がボールを回して攻め入る場面が。
もう交代出来ない状況でピッチを出た関戸ですが、その後復帰して何とか前節に続いて数的不利となるのは回避。

流れを掴めそうで掴めないというモヤモヤ感。
それを吹き飛ばさんというセットプレー、36分に新潟エリア手前で上門が反則を受けると、当然キッカー上田が直接狙わんとします。
上田のシュートはゴール左を襲ったものの、GK小島のセーブに阻まれゴールならず。

上田のFKでも点が取れず手詰まり感が漂ったものの、それでもこの時間帯は岡山に流れが傾き、一方的に攻撃を仕掛けます。
39分には右ハーフレーンを清水がドリブルで突破し、イヨンジェにラストパスを送るも収まらず。
そしてついに実ったのが41分でした。
先程と同様に右サイドから攻撃しようとするも一旦戻され、GKまで戻した後ポープが左へフィード。
ここから徳元→上門→白井と繋がり、エリア手前中央という絶好の位置から白井がミドルシュート。
コントロールを重視したボールはゴール左を突き、GK小島のダイブも及ばずネットに突き刺さりました。
終盤の大事な局面でついに先制に成功した岡山。

一方失点してしまった新潟、再開後はセットプレー攻勢で何とか点を獲らんとします。
42分、荻原の左サイドの突破で反則を得ると、かなり手前からのFK。
キッカー中島のクロスがこぼれ、ファーサイドでシルビーニョがボレーシュートを放つも、ゴール手前で岡山・下口がブロック。
そしてCK攻勢へと移り1本目、右からの高木のファーサイドへのクロス、田上がトラップからシュート。(ブロックされて早川が拾うもクリア)
2本目は左からで、中島のクロスをファーサイドで早川がヘディングシュート、しかし競り合った白井に当たって枠外に。
そして3本目は右から高木が中央へ入れるもこぼれ、渡邊がエリア内で拾いシュートするもゴール上へ逸れてしまい、同点ゴールは生まれずに終わります。

そのまま6分のATに突入、序盤は岡山がボールを繋ぐ場面が目立つも、その後何とか新潟は攻勢に転じます。
CBマウロを前線に上げるもそれが有効打とはならず。
荻原も左サイドから突破を見せますが、クロスからもシュートは生まれず。

結局1-0のまま無事に岡山が逃げ切り、難しい試合を制しました。
連戦を乗り切るには勝ち点3が何よりの良薬とは良く言ったものですが、上田・上門を途中起用したのが報われた格好となりました。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第11節 ギラヴァンツ北九州vsツエーゲン金沢

2020-08-15 16:32:24 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の北九州の記事はこちら(5節・京都戦)
※前回の金沢の記事はこちら(4節・甲府戦)

4連勝と波に乗っている北九州、順位的にも3位(暫定)にまで上がって来ました。

ここで立ちはだかる難敵が連戦続きの日程で、サッカーの練度を上げるためとはいえ、今季はメンバー固定の傾向もあった北九州。
それがこの日は前節から8人を入れ替えと、思い切っての起用を見せてきました。
そのうち初スタメンは3人のみ(内藤・永野・藤原)ですが、とりわけドイスボランチの永野・藤原のコンビが目をひきました。
重要なポジションを任された2人の働きぶりが気になる所ですが、ここまで非の打ち所の無い結果を出している小林伸二監督、その舵取りを信じて観てみる気にさせてくれます。

そんな上り調子の「J3上がり」のチームにこの日相対するのは金沢。
前節・愛媛戦は、0-3からの大逆転勝利を達成とこちらも勢いを持って臨む状況。
チームを率いているのは今季4年目となる柳下正明氏と、小林氏と並ぶ歴戦の名将です。

小林氏が「昇格請負人」という二つ名が付く程、率いたクラブを昇格させている(今回の北九州で5度目)のに対し、柳下氏は逆にJ1の凋落傾向のクラブを踏み止まらせるのが目立っています。
札幌の監督(2004~2006年)を務めた後、磐田でのコーチ業を経て2009年に監督に(2003年に一度務めており、2度目の就任)。
前年は入れ替え戦で最後の最後に残留したという有様だった磐田でしたが、3年間J1で中位をキープし、タイトル(ナビスコカップ・2010年)も獲得。
3年で退任した後、2012年途中から残留争いの渦中にあった新潟の監督に。
その年に最終節でJ1残留を果たしたのち、これまた3年間J1に踏み止まらせたうえ、2013年にはクラブ最高の勝点(55)を達成する活躍を魅せます。
磐田・新潟いずれも柳下氏退任の後、2年後に降格してしまっている辺り、その実力が伺い知れるでしょう。

そして再びJ2へと働き場を変えましたが、金沢監督就任当初も、前年は入れ替え戦でJ2残留を果たすという状況。
「建て直し屋」としての手腕が買われたのは明白で、その通りに1年毎にステップアップを見せていく金沢。

既に監督業も大ベテランという域の両名、リーグ戦でぶつかり合うのは2014年のJ1以来でしょうか。(小林氏=徳島・柳下氏=新潟)

メンバーを大きく変えてもやる事は変わらない北九州、いつも通りに攻撃時は最終ラインを3枚にしてのビルドアップ。
ただしこの日は若干迷いがあったか、当初は最終ラインに降りて来るのは藤原でしたが、前半も半ばになってその役割は永野にチェンジ。
そして後半は再び藤原になっていましたが、この迷いの分、いつもよりはSB(右・野口、左・永田)が下がり目な気がしました。

相手はマンマーク重視の金沢で、相手の出方を伺うという思考もあったでしょう。
そのため序盤は金沢ペースで展開。
開始早々にルカオが足を痛めて途中退場(加藤と交代)というアクシデントに見舞われましたが、それでも気丈にゴールを脅かすシュートを連発していきます。

16分、大橋の縦パスが北九州・村松にカットされるも、その村松のパスを自らカットして右に展開。
受けた長谷川の低いクロスに加藤が走り込んでボレーシュート、しかしGK永井のセーブに防がれます。
18分には藤村が相手のフィードを跳ね返し、これを受けた下川がエリア内に進入し、そのままシュートするもGK永井がキャッチ。
32分はGK白井のロングフィードを好機に繋げ、加藤前へヘッド→下川トラップ→杉浦恭平と渡っていき、杉浦恭がエリア内やや左からシュート。
しかしまたもやGK永井がセーブし、跳ね返りを島津がボレーシュートで追い撃ちしますが、ボールはゴール上へ。

北九州は中々シュートチャンスを作れず、ポゼッション重視のチームのドツボに嵌り込むような前半の戦い。
シュートは15分、永田の縦パスを受けた内藤がドリブルからシュート、ブロックされたボールを鈴木が再度シュート(枠外)というポゼッションとはやや無縁な攻撃から。
しかし何度もチャンスを作る金沢も決定機を活かせずにいると、終盤になり試合は動きます。

39分、川上の右→左へのサイドチェンジのパスを、永田がダイレクトで前方へスルーパス。
走り込んで受けた内藤がエリア内左に進入、グラウンダーでクロスを入れると、池元が合わせてシュート。
やや遠い位置ながら、綺麗にゴール右へと突き刺した池元。
要所でダイレクトプレーを選択した永田の巧さを、見事ゴールに繋げて先制した北九州。
直後の40分にも、永田クロス→鈴木ボレーシュートとシュートシーンを作り、これでペースを取り戻したかに見えましたが落とし穴が。

42分に藤村がスライディングでボールをこぼし、長谷川が拾って金沢の攻撃開始。
杉浦恭が右サイドから低いクロス、ゴールに向かっていくボールを、ニアサイドに加藤が飛び込んで触るシュート。
失点後の最初のチャンスをモノにし、試合を振り出しに戻します。
その後は双方チャンスを作るも、シュートシーンは生まれず前半終了。

後半立ち上がり、早速1分に北九州がチャンス。
左サイドで縦パス攻勢、永田浮き球→内藤ポストプレイ→池元縦パス→鈴木左へポストプレイと繋いでいき前進、受けた永野がドリブルからクロス。
新垣が合わせにいくもシュートは撃てずで終わりましたが、人に付く守備の金沢を崩すため、FWの降りを積極的に交えていく姿勢が見えたシーン。

それでも前半同様に金沢の決定機が目立った序盤。
2分、敵陣で藤村のパスカットから、杉浦恭がエリア手前中央でシュートするもGK永井がセーブ。
5分にも敵陣でパスカットした大橋から杉浦恭→加藤フリックでチャンス、走り込んだ杉浦恭がシュートしますが、北九州・村松がスライディングでブロックして何とか防ぎました。

ドイスボランチの藤村・大橋の積極的な守備から好機に繋げていった両シーン。
今季これまで全試合にフル出場の藤村と大橋のコンビ、金沢のサッカーに欠かせない存在となっています。
しかし今季は過密日程故どこかで崩さない時がやって来るのは明白で、この日途中でそれを敢行したものの、結果として裏目に出てしまいました。

その後は北九州が攻撃機会を増やし、シュートチャンスも作りますが、一種の膠着状態に落ち着いていきます。
後半も序盤(15分)が過ぎ、双方交代を考える時に。

まず動いたのは北九州で、17分に3枚替え。
休ませていた國分・高橋大悟・町野を一挙に投入する采配を見せる小林監督。(永野・内藤・池元と交代、新垣が右サイドハーフ→左SHへ)
代役ボランチとしては中々の働きだった永野ですが、勝負所では本職の力(國分)が必要だと判断したのでしょう。
レギュラーボランチの國分は最後方に降りる役を相方に任せ、その一列前でパスを散らす選手。
主たる相方の加藤がフィードに特徴ある選手故この役割は当然でしょうが、この日は藤原が相方でどうなるか。

一方の金沢も19分、大橋・島津→高安・窪田と2枚替え。
ここで大橋を下げるという決断を下し、下川がボランチへ。
また本職は右SBの高安がこの日は左SH、空いた右SHに窪田が入るという目まぐるしい動き。
SHは人材豊富なものの、盤石の信頼を置ける選手が居るかとなると疑問符が付く金沢の現状。(金子や大石、山根はベンチ外が続いているが故障?)
またSBには長谷川の復帰・渡邊の移籍加入で層が厚くなり、下川や高安がSHの争いに参戦しているのもあり、混沌という言葉が似合う状況となっています。

双方交代を交えると、先にペースを掴んだのは北九州。
20分、藤原のボール奪取から町野が右サイドをドリブルし、ラストパスを中央で受けた新垣がエリア手前からシュート。(GK白井キャッチ)
良い形を作ると、その直後の21分でした。
右ハーフレーンを主に川上→國分→野口→町野と繋いでいき前進、高橋大がエリア手前中央で入れ替わりで受けると、思い切って左足でシュート。
ボールは豪快に左ポストを叩いたのちゴールイン、勝ち越しに成功した北九州。

23分に金沢のシュート(窪田が遠目からシュート、枠外)を挟み、飲水タイムに突入。
その後も北九州の動きが良く、中々反撃のチャンスを作れない金沢。
30分に最後の選手交代、杉浦恭→本塚(特別指定)へと代え、窪田FW(セカンドトップ?)・高安右SHへと再び複数のポジションチェンジ。
同時に北九州も、新垣→佐藤亮へと交代。

この交代以降、ようやく反撃体制に出れた金沢。
圧力を強めてペースを握り、攻撃機会を掴みます。
しかし守備を固める北九州に対し、今までのようにゴールを脅かすようなシーンは殆ど作れなくなりました。

35分、左サイドのスローインからパスを繋ぎ、高安のパスを受けた本塚がエリア内左奥へ切り込み。
そしてグラウンダーでクロスを入れるも、GK永井が飛び込んで弾き何とか防ぎます。
GK永井を脅かしたのはこれぐらいだったでしょうか。

終盤を迎え、攻められっぱなしだった北九州も好機。
40分にはカウンター、斧澤(鈴木と交代で出場・39分)がドリブルで駆け上がり、彼のラストパスを受けた佐藤亮がエリア内からシュート。(ブロック)
43分にはGK永井のロングフィードからチャンス、佐藤亮がドリブルで右に流れた後、エリア手前でカットイン。
そしてシュートを放つもGK白井がキャッチ。
最後まで守備一辺倒という風にはならず、その後の金沢の攻撃もいなして無事に逃げ切り。

今までのサブ組が試合を作り、後半途中からレギュラー組の起用で勝利に突き進んだこの日の北九州。
これで5連勝と、好循環が止まらなくなってきました。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第11節 アビスパ福岡vs東京ヴェルディ

2020-08-13 17:07:29 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の福岡の記事はこちら(3節・長崎戦)
※前回のヴェルディの記事はこちら(9節・長崎戦)

7節までで4勝(1分2敗)と、昇格に向けて順調な滑り出しとなった福岡。
しかしここから様々な事象が起こり、一筋縄ではいかなくなっています。

9節が急遽中止となり、J2初のウィルスが原因による中止という事態でしたが、その感染者が中心選手の前という事で選手編成も混迷気味です。
その前の8節(愛媛戦)では、FWのフアンマ・デルガドに故障が発生し途中交代。
この試合では、三國ケネディエブスをFWとして終盤に起用する「奇策」が大当たりして引き分けに持ち込みましたが、2週間空いた10節からは重廣・石津も欠場(原因は不明)と苦しいやり繰りを強いられていきます。

そしてこの日、ドウグラス・グローリが復帰しセンターバックに入ったものの、ボランチに藤井を起用。
前節からスタメンで使われている北島も含め、新顔を抜擢する事で頭数を揃えていこうという思惑が窺えます。
藤井は横浜FCからの移籍選手で、横浜FCではチーム成績が上向くにつれて存在感が小さくなっていきました(前年は5試合のみ)が、新天地で飛躍できるか。

試合が始まり、立ち上がりは敵陣右サイドで増山が、リフティングでボールをキープする一幕が。
この増山も神戸から今季福岡へと働き場を移している選手(但しレンタル)で、控え組では早めにスタメン機会を貰い、定着しつつあります。
前半9分には、鈴木の左サイドからの低いクロスを、走り込んでトラップからシュート(枠外)という場面も。

しかしこの日の相手は、ボールポゼッションに定評のあるヴェルディ。
序盤はこの増山の見せ場以外は、ヴェルディにボールを握られるという、戦前の予想通りの展開に。

ただこの日のヴェルディは、ロングボールも交えての入りを見せます。
そしてビルドアップも、前回観た時とは一変。
3バック化しての組み立ては変わりませんでしたが、前回は主に左サイドバック・福村が前方に張り出して変形していたのが、この日は右の奈良輪が前に出る形が主になっていました。

そして変化の効果か、先制点に辿り着いたのは11分。
藤田譲瑠チマがパスカットを見せると、そのままドリブルで持ち込んで中央に位置取っていた小池へパス。
すると小池はフリックでエリア内へ送り、そこへ佐藤が走り込みフリーでシュートを放ち、GKセランテスの左を抜いてゴール。
ここ2試合無得点だったたチームを目覚めさせる一撃を放ちました。

対する福岡、以降は左サイドからの攻撃を軸にして反撃に出ます。
左サイドハーフに入っている北島が躍動し、敵陣でのパスカットからゴール前に迫ったりもしましたが、決定機には至らず。
左SBの輪湖の跳梁もありヴェルディを押し込み、コーナーキックを多数得たものの、失点後シュートを撃てないまま飲水タイムへ。

その後も福岡は押し込むものの、シュートはフリーキックからの、CBグローリのヘディングぐらい(ゴール左に外れる・30分)。
一方押され気味のヴェルディは、この時間帯から再びビルドアップを変更。
左の福村が前へ出るようになる従来の形へと動いてきました。
そして以降はヴェルディのターンに。

それでもポイントで奈良輪が攻撃に絡むシーンが多々。
32分、チマのロングパスを奈良輪が右サイド奥で受け、一旦は福岡・北島に対応されるもライン際で奪い返します。
そしてカットインでエリア内に入るも、福岡・輪湖にスライディングで奪われ攻撃終了。
しかしこの「左重視の形の中、右から仕掛ける」というギャップが、追加点の伏線となります。

42分中央で若狭→佐藤→小池→井上と渡り、井上がダイレクトでエリア内右へとスルーパスを出すと、そこに走り込むのは奈良輪。
しかし福岡・北島に倒され、笛が鳴り反則。
辛うじてエリアの手前でPKとはなりませんでしたが、良い位置で得たFK。
佐藤と福村がキッカーの位置に立ち、福村がクロスを入れると、中央でヘディングシュートを放ったのは小池。
ゴール中央という甘いコースながらもゴールに突き刺し、欲しかった追加点ともに、小池自身も今季初ゴールとなりました。
良い時間帯で2点差となり、そのまま前半を終えます。

中継でも度々触れられていましたが、福岡・長谷部茂利監督とヴェルディ・永井秀樹監督は、若かりし日は共にチームメイト。
それもヴェルディの黄金時代という、中々自分の存在感を示すのが難しい中での事でした。

永井氏はいち早くヴェルディから移籍し、福岡のJリーグ昇格に貢献する活躍をしますが、福岡(弟・永井篤志氏も在籍)でJリーグを戦う事は無く清水に移籍。
その後もフリューゲルス最後の天皇杯制覇に加わっていたり、(合併によりマリノス在籍を挟み)ヴェルディに出戻りしたと思ったらいつの間にか大分に居たり、再びヴェルディに戻ったりと忙しい歴史。
失礼を承知で「フラフラと移籍を繰り返す」というのが、自分の永井氏に対する正直なイメージとなりました。
それでも選手寿命は相当に長く、最後はヴェルディで引退(4度目の在籍・2014~2016年)を果たし、現在に至る事に。

一方の長谷部氏も、ヴェルディの厚い壁を破れずに4年目に移籍。
川崎へレンタル→神戸→市原(現千葉)という経歴を経たものの、永井氏より10年以上も早く引退と、現役に拘りはあまり見せなかった模様。
その反動か指導者としては息が長く、長らく神戸でコーチ業を務めた後、監督業は千葉でスタート(前任(関塚隆氏)の解任による代行)。
J2の中では一定の評価を得て、現在は3クラブ目の福岡で指揮を執っています。

永井氏が「前年にS級ライセンスを獲り、その後すぐに監督就任」という経歴(一応2017年からユースで監督は務めていた)なのもあり、何処と無く「勤勉な長谷部氏・行き当たりばったりな永井氏」という対比のイメージを持ってしまいます(自分が)。
それでも現在の永井氏は、理想をチームに落とし込むのに苦労を重ねているように映り、上記の現役時代のイメージからは一変した印象です。
かつてのJリーガーが、監督として戻って来るという流れが普遍的になりつつある現在。
そんな姿を追い掛けるのは趣深くあります。

さて後半、ビハインドに立たされた状況を受け、福岡・長谷部監督は頭から3枚替えを敢行。
藤井・北島・森本→田邊・福満・遠野と交代し、反撃の狼煙を上げんとします。(いずれも同ポジションでの交代)

その意気込みの通り、立ち上がり攻勢に出る福岡。
後半2分右サイドからのCKで、キッカー鈴木のファーサイドへのクロスを遠野がボレーで合わせますが、シュートは惜しくもサイドネット。
5分には再びCK、鈴木は中央へクロスを入れ、上島がヘディングシュート。
これをGKマテウスがセーブ、こぼれ球をさらに湯澤がヘディングで押し込みますが、バーを直撃して落下したボールはライン上に落ちたとされてゴールならず。
10分間で4度CKを得るなど、ヴェルディを押し込んでいきます。

一息つきたいヴェルディは、11分に小池→山下へ交代。
すると12分、右からのスローインで、端戸→佐藤→井出→井上と繋いで左サイドへチェンジ。
そして井上のスルーパスで福村がエリア内左へ抜け出し、福村のグラウンダーのクロスがニアサイドに入り、佐藤が合わせてゴール。
交代の効果があったかは不明ですが、完璧な流れで仕留め、リードをさらに広げました。

窮地に立たされた福岡は、13分に再び交代。
8節に同点ゴールを挙げた三國を起用(城後と交代)する勝負手を打ち、突破口を図らんとします。
三國はDF登録ですが、高校時はFWでスタートし、その後DFへ転向したという経歴の持ち主。
よって今季2年目であるプロではどちらでいくのかまだ不透明なのもあり、長谷部監督が今後もFWで育てていく腹積もりなのかも不明ですが、現状はジョーカー。

その後も攻める福岡、23分には増山→東家と交代し、早くも5枚の交代枠を使い切り。
ようやく実ったのが飲水タイムを挟んだ29分で、相手のビルドアップを遠野がパスカットに成功し、そのままドリブルシュート。
ゴール右に突き刺し、ようやく1点を返します。

直後の30分も、遠野が中央をドリブル突破しPエリアに迫る場面が。
ここは横パスを選択し、受けた福満が左からシュートを放つもGKマテウスがキャッチ。
尚も反撃姿勢を見せますが、ビハインドはやはり重かった。

その後ヴェルディも奥深さを発揮し、33分に福村・端戸→澤井・森田へと2枚替え。(奈良輪が左SBへシフト、澤井右SB・森田FW)
以降攻撃機会は激減したものの、43分にカウンターで好機。
クリアボールを収めた森田、スルーパスをエリア内に送り、受けた山下が切り返しからシュート。(GKセランテスキャッチ)

この直前に、井出・井上→山本・阿野と再び2枚替えをしていたヴェルディ。
阿野はこれがデビュー戦となり、まだ高校2年という飛び級組。
44分には右サイドで攻撃の組み立てに絡み、クロスを上げるシーンを見せた阿野。
思えば現在登録上1ボランチでレギュラーを張っているチマも、前年ユースの立場でデビューを果たし、今季の飛躍に繋がった選手です。
先日藤本が海外移籍となるなど、新戦力を育てても早期移籍してしまう状況にもめげず、選手抜擢の手を緩めない姿には拍手を送りたくなります。

最後はヴェルディがボールを持っても、コーナーでキープする場面を作る逃げ切り体制に。
そのまま1-3で勝利し、連戦最中での苦しい試合をモノにする事に成功しました。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第10節 レノファ山口FCvs栃木SC

2020-08-12 17:06:42 | サッカー視聴記(2020年以前)

「ストーミング」という戦術が、世界で新たなトレンドにならんとする勢いを持っているらしいサッカー界。
しかもそれは、現在の栃木が行っているサッカーと類似するとの事です。

ボールポゼッションを放棄し、相手が後方でボールを持つ所に激しくプレッシャーを掛ける事で、ゴールを脅かす機会を多くしていくスタイル。
しかしそれを遂行するには圧倒的な走力ならびに体力を下地としなければならず、特に現在の日本のような夏場では、行えるクラブは限定的でしょう。
そんな特殊な戦術を、酷暑の時期でも貫かんとする栃木。

こう述べると「栃木のサッカー=世界的にも誇る事が出来る」等と思ってしまいますが、このサッカーに辿り着いた一因としては、やはり前年の残留争いがあったからだと思われます。
とにかくハードワーク重視で、前線にロングボールを蹴り込んでは、プレッシングを仕掛けて高い位置でボールを奪わんとする。
技術的な精度の低さ・セットプレーに頼った得点力故、不格好なサッカーに映ってしまう事が多々ありましたが、苦しい戦いを勝ち抜いた末の偶然ともとれる一致。
そして今季もその路線を継続し、ひたすらウノゼロのスコアでの勝利を繰り返しています。

この日の相手は山口で、前年の栃木のサッカーの中心となっていたヘニキが移籍した先のクラブ。
彼をFWで起用した事が栃木の「ストーミング化」を齎したようなものであり、果たして敵となったヘニキに対しどんな結果を見せ付けられるか。

激しいプレスに伴いデュエルの回数も激増している栃木。
今季からジャッジの基準が変わった事も追い風となっているようですが、立ち上がりにいきなり山口・安在が後頭部を痛め倒れ込むシーンが。
明本との競り合いで痛み、幸いにも何ともありませんでしたが、ポゼッションスタイルが理想の山口にとっては非常に苦労しそうな相手になる。
そんな事を想像してしまいました。

そしてその通りと言わんばかりに、以降ペースを握ったのは栃木。
最後尾からボールを繋がんとする山口に対し、激しいプレスで殆どそれを行わせず。
攻撃が巧く繋がらず、決定機は稀でしたが、相手に掛けるプレッシャーは相当なものがあったでしょう。
山口は前半10分、吉濱が負傷退場(見ている限りでは接触していないっぽい)で交代を余儀なくされた(森晃太と交代)事もあり、中々攻撃機会を得られません。

16分の栃木の攻撃。
起点は最早栃木の代名詞ともいえるロングスロー(瀬川)からでしたが、跳ね返されたボールを森俊貴がダイレクトでエリアに送ります。
これも跳ね返されますが、瀬川が拾って組み立て直し、西谷とパス交換したのち左サイド奥に進入してクロス。
GK山田がパンチングで逃れ、尚も田代が拾いにいくもこぼれ、シュートは撃てず。
しかし何度もセカンドボールを拾ってゴール前にボールが送られる攻撃で、こうした積み重ねでプレッシャーを与え続け、いずれ相手守備の決壊を待つとなると有益なものでしょう。

その後の栃木は17分に、瀬川のクロスを明本がヘディングシュート。(ゴール右に外れる)
19分には浮き球を佐藤祥が収めてドリブルに入り、そのままミドルシュート(ゴール右に外れる)と攻撃を仕掛けていきます。
押されっぱなしの山口も21分に左サイドで攻撃を作り、池上のクロスをファーサイドで森晃が合わせますが枠を捉えられず、という所で飲水タイムに。

リズムに乗れない山口は、ここからビルドアップのやり方を変えたようで、以降は形を作れるようになります。
2センターバックと、ボランチ・高と両サイドバック(右・川井、左・安在)による「W型」のような基本形でしたが、栃木のプレスの前に出口を中々作れず苦労していた序盤。
飲水タイム以降は、左サイドハーフの森晃が落ちてきて受けに来るシーンがしばしば見られました。
頑なにもう片方のボランチ・池上を簡単に降ろしたくないという思想が伝わってくるようで面白かったですが、これでようやくボールを前進させる下地が整った山口。

それでも以降の好機はヘニキのロングパスによるものだったり、高い位置で奪取して……というシーンが目立った前半。
41分、川井が奪ったボールを河野が拾い、そのままドリブルからミドルシュートを放ちますがゴール右に外れます。
45分にはヘニキのロングパスから、イウリがこぼれ球を拾ってスルーパス。
これを河野が受けてエリア内に進入するも、栃木・溝渕のディフェンスで倒れて撃てず。(反則は無し)
終盤は山口ペースで動いたものの、0-0のまま前半終了。

しかし後半開始直後、いきなり動きます。
栃木のキックオフで始まり、後方から田代のロングボールが敵陣右サイドへ。
一旦こぼれるも西谷→明本→佐藤祥→大島と繋がっていき、最後は明本とワンツーした大島がエリア内に進入しシュート。
ゴール右を狙ったボールはブロック・GKのセービングを綺麗に抜き去り、栃木が先制点を挙げました。

これで「ウノゼロ」の勝利に向かう体制を整えた栃木。
後はあわよくば追加点を……という姿勢になったのか、後半は山口がポゼッションを高めての攻撃を展開します。
それでも後半4分にはGK川田修平のロングフィード、矢野が落下点に入りこぼれた所を明本が拾い、そのままエリア手前中央からシュート(GK山田キャッチ)。
ウノゼロはあくまでも理想郷で、2点目を取れるチャンスがあれば狙うスタイルは終始変わらず。

逆に追い込まれた山口。
前半とは一転して、ボランチの高がCB2人の間に降りて来てビルドアップ、その前に池上を配置する「丁の字型」で組み立てます。
最後方が3枚になったのを受けて、栃木も前半のようにガツガツプレスにはいかず、中央を固める守備をメインにシフト。

そのためボール運びは容易になりましたが、堅固な守備を破れずに苦労する山口。
サイド攻撃を軸に、前半ではあまり見られなかったサイドチェンジを何度も交えていき、何とか崩さんと試みます。
それでもサイド奥からのクロスがやっとで、次第に手詰まり感が増していく展開。
そして17分、苦境を打開せんと2枚替えを敢行し、田中パウロ淳一・高井という主力クラスの選手を投入します。(河野・浮田と交代)

パウロはこれが今季2試合目と蚊帳の外に置かれた状態でしたが、高井は8節まで全試合スタメンを張っていました。
その8節(長崎戦)で、特別指定であった河野がJリーグ初ゴールを挙げた事もあり、次節から新人起用へとシフトした霜田正浩監督。
このゴールでプロ契約を勝ち取った河野の他、眞鍋・浮田と新人選手をレギュラーに組み込んでいきました。
当然割を食う選手は居り、それが高井であり、この後に投入された小松もそうでしょう。
そんなチームの方針転換を以てしても、目に見えて成績は上向いていない現状(まだ2試合目ですが)。
この日は逆に、パウロ含め彼らの意地・反発力をチーム力に変えていきたい展開となりました。

4-2-3-1の2列目(3の部分)に、途中出場の森晃・パウロ・高井が並ぶ布陣となった山口。(高井がトップ下で右にパウロ・左に森晃)
19分スローインを受けたパウロが左へサイドチェンジ、一旦カットされるも高が繋ぎ、彼からパスを受けた森晃がエリア内左からシュート。(ゴール右に外れる)
26分には森晃が右へサイドチェンジしてパウロが受け、川井がエリア内にカットイン(その後戻して左から安在クロスもシュート出来ず)という具合に、サイドチェンジを多用しての攻撃は変わらず。

27分にはパウロにチャンスが訪れ、スローインを受けた後カットインし、エリア手前からシュートを放つもブロックされ枠外に。
チャンスは作るものの、やはりゴールには至らない山口。

そんな相手を尻目に、散発的に何度か攻撃を仕掛けていく栃木。
焦る山口に対して反則・FKを貰う場面も多く、遠目からでもエリア内にロビングを入れ、相手に対するプレッシャーとしていきます。

しかし30分、山口にカウンターから決定機が。
栃木・溝渕のグラウンダーのクロスがエリア外に逸れ、これを高井が拾って中央をドリブルで前進。
そして森晃にパスを出し、受けた森晃がエリア内左に進入してシュート。
ボールはゴール右を捉えたものの、GK川田修にセーブされて同点ならず。
まさかのカウンターからの絶好機でしたが、これを逃してしまった山口。

その後37分に小松を投入(安在と交代、パウロが左SBに回り4-4-2へシフト)するなど、総攻撃の体制に入らんとする山口。
しかしどうしても栃木の守備を崩す事が出来ず。
逆に小松投入の直前には、エリア手前でボールロストし、奪った有馬(矢野と交代で出場・25分)にシュートを撃たれる(ゴール上に外れる)という危ないシーンも。

結局そのまま逃げ切り、またもやウノゼロ勝利を達成した栃木。
終盤にはスローインの遅延行為で瀬川が警告を貰ったり、アディショナルタイムに西谷→柳へと交代し5バック体制にシフトするなど、嫌らしくもしたたかに守り切りました。
「ストーミング」の破壊力こそそれほど発揮出来ませんでしたが(やはり欧州に比べ選手の質の問題が……)、この鉄壁ぶりはある程度誇っていいものだと思います。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第10節 ジュビロ磐田vs松本山雅FC

2020-08-11 18:55:37 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の磐田の記事はこちら(7節・徳島戦)
※前回の松本の記事はこちら(6節・群馬戦)

変則日程となった事で、夏の移籍期間も有効活用出来ずという状況の今季。(そのため第3の移籍期間が設けられるようです)
そんな中、松本はマリノスから前をレンタル移籍で獲得、早速この日からベンチスタートとしました。

シーズン前に、ACLも見据えての大量補強を敢行したマリノス。(開幕してからも小池・實藤とか補強しましたが)
そのため夏の移籍での人員整理は既定路線ですが、今季は思わぬ中断もあり、日程が消化しきれていないまま移籍期間に。
時を同じくして杉本(→横浜FC)・池田(→相模原)といった面々もレンタル移籍が決定。
出されるにしても何らかの足跡を残してからにしたかったでしょうが、イレギュラーなシーズン故それは叶わずとなってしまいました。
今季ユースから昇格の池田はともかく、前と杉本は年齢的にも後が無い状況なので、活躍すれば「何故マリノス移籍を選んだのか」というような思考に辿り着きそうなものですが何とか奮起して欲しい。

それはさておき、J1からの降格組同士の対戦であるこの試合。
この日は3バックで挑んだ松本に対し、いつも通りの4-4-2で臨んだ磐田。

立ち上がりは松本が攻勢を掛け、前半4分にコーナーキックから、センターバック・大野(今季初スタメン)がヘディングシュートを見せますが枠外に。
最初のチャンスを逃すと、以降は磐田がペースを握る展開に移行します。

じっくりと後方からのビルドアップで攻撃を展開していく磐田。
この日の松本のような支配力に欠けるチームが相手だと、ポゼッション重視のサッカーが映えます。
センターバックの2人(大井・伊藤)が幅を取り、その間にボランチの一方(主に上原)が降りて来るのが基本、というのは最早見慣れた光景になって来ました。

序盤はサイドに展開した後、すぐさま縦パスを入れ、そこにFW(ルキアン・小川航基のどちらか)を走り込ませる組み立てを見せます。
こうした単純な攻めを印象付けたのち、幅広い攻撃で相手を揺さぶっていくという、強者のような立ち回りを展開。
7分には左サイドから、伊藤が対角線へロングパスを出し、受けたルキアンが右サイド奥でキープ。
そして松本→小川大貴→伊藤と中央へと戻され、伊藤が遠目からミドルシュートを狙うも枠外に。
17分は伊藤の左への長いパスを受けた大森、ゆっくりとキープした後伊藤に戻すと、伊藤はサイドチェンジを選択。
逆サイドで小川大が受けて中央へ送り、受けたルキアンがドリブルでエリア内に入るも、松本・乾に倒されてボールを失います(反則は無し)。
決定機は無いものの、磐田が圧倒的にボールを支配する内容に、本当に同じ立場(J1から降格してきた身)同士の試合かどうか疑いたくなるうちに飲水タイムへ。

しかしこの飲水タイムが明けた後、先制したのは松本でした。
26分右からのスローインの後、敵陣の低い位置でパスを回し左へ展開した後、高橋が左サイド手前からクロス。
するとエリア内に走り込んでいた鈴木にピタリと合い、ヘディングシュートをゴール左に突き刺しました。
スローインを鈴木が受け取ったという事もあり、低い位置から上がって来る鈴木にマークを割く事がままならなかった磐田ディフェンス。

この先制点を皮切りに、松本はペースを取り戻します。
27分、田中のエリア内右へのスルーパスに鈴木が走り込み、グラウンダーでクロスを入れるもスライディングで飛び込んだ阪野に僅かに合わず。
28分は藤田息吹の縦パスを鈴木がフリック、エリア内の阪野に送るもこれも合わずと、立て続けに小技も交えつつの好機。

それでも慌てなかったのがこの日の磐田。
32分、右サイドでのパスワークから小川大が左へサイドチェンジし、受けた大森がエリア内へロビング。
小川航が頭で合わせにいくもこぼれ、クリアボールを再び大森が拾うと、カットインしてからシュート。
ボールは豪快にゴールに突き刺さりましたが、傍らから観ていてもシュートコースが空いていたこのシーン、確実かつ豪快にモノにした大森のプレーが光りました。
これですぐさま同点に追い付く事に成功した磐田。

再びペースを握り返し、パスワークで攻め込む磐田。
しかしシュートまでは行けず、松本サイドもCKから乾がヘディングシュートを放った(枠外)のみ。
磐田が押し気味ながらも膠着状態に陥った終盤。

しかし42分、敵陣で上原がボール奪取に成功しての磐田の好機。
大森がエリア内にスルーパスを送り、これに走り込んだ小川航に対し、松本・乾がスライディングで倒してしまい審判の笛が。
反則となり、エリア内のため当然PKに。
ゲットした小川航が自ら蹴りに行き、ゴール左へのグラウンダーでのシュートでしっかりとGK村山の逆を突き、磐田が勝ち越します。
これが開幕節以来のゴールとなり、またバースデーゴールともなった小川航。

その後は磐田がロングパス攻勢を再び展開するも、シュートは生まれずに前半終了。
失点はしたものの、基本的には磐田のペースで歩んだ試合。
そんな苦境を受け、後半頭から松本は早くも前を投入します。(田中と交代)

前はDFラインなら、4バックでも3バックでも何処でもこなせるのが魅力の一つである選手。
この日は田中の後を受けて右ウイングバックに入ったものの、その後の交代で左WBへとシフトします。

反撃体制を採りたい松本でしたが、後半立ち上がりも磐田がボールを握る展開は変わらず。
後半3分には、逆に松本が長いパスワークで好機を作り、久保田→高橋フリック→浦田エリア内でヒールパスと繋いでいき最後は高橋がシュートするも枠外に。
松本の攻撃はこの場面のみで、15分近くまで時間を浪費します。

磐田はこの時間帯辺りから、上原がディフェンスラインまで降りずというビルドアップも見せる事も多々。
今後の戦いに備えてかどうかは不明ですが、試合の最中使い分ける事が出来れば、磐田の上がり目はまだまだありそうです。

15分に松本は2枚替え、高橋・中美→米原・アウグストへと交代。
前述の前の他、鈴木が右WB・久保田がシャドーへと配置転換(米原がボランチ・アウグストがシャドーに)。
この日が2試合目の出場となったアウグストですが、以降は彼が磐田ゴールを積極的に狙わんとします。

17分に、阪野のエリア内でのポストプレイを、ダイレクトでシュートしたアウグスト。(GK志村キャッチ)
22分にもエリア手前やや右からシュートを放ち(枠外)、助っ人らしいパワーを見せ付けた後飲水タイムへ突入。
すると29分に松本ベンチは動き、イズマを投入し再び助っ人の力を得ようとします。(藤田息と交代、同時に浦田→常田に交代)

近年はパウリーニョ(現岡山)・セルジーニョ以外に、フィットする助っ人の居なさが悩みの種となっている松本。
ジャエル、アルヴァロ・ロドリゲスを加えた今季もそれは大して変わらず、ここにきてセルジーニョの負傷もあり、成績的にも連敗を歩んでいる現状です。
そんな状況だから、新たな力をチームに齎したいという思いは当然の如く当然でしょう。

果たしてアウグスト・イズマのパワーを得ながら、以降攻勢を仕掛けていく松本。
特に突破力が脅威となっていたこの日、34分にはフリーキック後の二次攻撃、右サイドでイズマがボールを持ちドリブル。
エリア内右に入り込んだものの、大井のディフェンスで倒されてシュートは撃てず(反則は無し)。
39分には阪野の落としをアウグストが受け、キープしたのちエリア手前右からシュートするも、GK志村がキャッチ。
2人が良いアクセントとなり、右WBへと移った鈴木も以降2本シュートを放ちますが、最後までゴールを奪う事は出来ず。

一方攻められっぱなしの磐田でしたが、アディショナルタイムに突入してやっと時間を使う展開に持ち込みます。
右コーナー付近で山田がキープしたのち戻すなど、相手にとって小憎らしいパスワークを続け、そのまま試合終了まで逃げ切り。

ここまで明暗分かれる成績になっている降格組の2チーム、試合内容もほぼそれに準ずるものに。
磐田が昇格争いへの挑戦権を得た、という感じの成績になってきましたが、これから地獄の連戦が待ち構えています。
この日は終盤やや失速した格好で、体力面の不安を感じさせるものとなりましたが、乗り切る事が出来るでしょうか。

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