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DAZN観戦 2020年J2リーグ第10節 ジュビロ磐田vs松本山雅FC

2020-08-11 18:55:37 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の磐田の記事はこちら(7節・徳島戦)
※前回の松本の記事はこちら(6節・群馬戦)

変則日程となった事で、夏の移籍期間も有効活用出来ずという状況の今季。(そのため第3の移籍期間が設けられるようです)
そんな中、松本はマリノスから前をレンタル移籍で獲得、早速この日からベンチスタートとしました。

シーズン前に、ACLも見据えての大量補強を敢行したマリノス。(開幕してからも小池・實藤とか補強しましたが)
そのため夏の移籍での人員整理は既定路線ですが、今季は思わぬ中断もあり、日程が消化しきれていないまま移籍期間に。
時を同じくして杉本(→横浜FC)・池田(→相模原)といった面々もレンタル移籍が決定。
出されるにしても何らかの足跡を残してからにしたかったでしょうが、イレギュラーなシーズン故それは叶わずとなってしまいました。
今季ユースから昇格の池田はともかく、前と杉本は年齢的にも後が無い状況なので、活躍すれば「何故マリノス移籍を選んだのか」というような思考に辿り着きそうなものですが何とか奮起して欲しい。

それはさておき、J1からの降格組同士の対戦であるこの試合。
この日は3バックで挑んだ松本に対し、いつも通りの4-4-2で臨んだ磐田。

立ち上がりは松本が攻勢を掛け、前半4分にコーナーキックから、センターバック・大野(今季初スタメン)がヘディングシュートを見せますが枠外に。
最初のチャンスを逃すと、以降は磐田がペースを握る展開に移行します。

じっくりと後方からのビルドアップで攻撃を展開していく磐田。
この日の松本のような支配力に欠けるチームが相手だと、ポゼッション重視のサッカーが映えます。
センターバックの2人(大井・伊藤)が幅を取り、その間にボランチの一方(主に上原)が降りて来るのが基本、というのは最早見慣れた光景になって来ました。

序盤はサイドに展開した後、すぐさま縦パスを入れ、そこにFW(ルキアン・小川航基のどちらか)を走り込ませる組み立てを見せます。
こうした単純な攻めを印象付けたのち、幅広い攻撃で相手を揺さぶっていくという、強者のような立ち回りを展開。
7分には左サイドから、伊藤が対角線へロングパスを出し、受けたルキアンが右サイド奥でキープ。
そして松本→小川大貴→伊藤と中央へと戻され、伊藤が遠目からミドルシュートを狙うも枠外に。
17分は伊藤の左への長いパスを受けた大森、ゆっくりとキープした後伊藤に戻すと、伊藤はサイドチェンジを選択。
逆サイドで小川大が受けて中央へ送り、受けたルキアンがドリブルでエリア内に入るも、松本・乾に倒されてボールを失います(反則は無し)。
決定機は無いものの、磐田が圧倒的にボールを支配する内容に、本当に同じ立場(J1から降格してきた身)同士の試合かどうか疑いたくなるうちに飲水タイムへ。

しかしこの飲水タイムが明けた後、先制したのは松本でした。
26分右からのスローインの後、敵陣の低い位置でパスを回し左へ展開した後、高橋が左サイド手前からクロス。
するとエリア内に走り込んでいた鈴木にピタリと合い、ヘディングシュートをゴール左に突き刺しました。
スローインを鈴木が受け取ったという事もあり、低い位置から上がって来る鈴木にマークを割く事がままならなかった磐田ディフェンス。

この先制点を皮切りに、松本はペースを取り戻します。
27分、田中のエリア内右へのスルーパスに鈴木が走り込み、グラウンダーでクロスを入れるもスライディングで飛び込んだ阪野に僅かに合わず。
28分は藤田息吹の縦パスを鈴木がフリック、エリア内の阪野に送るもこれも合わずと、立て続けに小技も交えつつの好機。

それでも慌てなかったのがこの日の磐田。
32分、右サイドでのパスワークから小川大が左へサイドチェンジし、受けた大森がエリア内へロビング。
小川航が頭で合わせにいくもこぼれ、クリアボールを再び大森が拾うと、カットインしてからシュート。
ボールは豪快にゴールに突き刺さりましたが、傍らから観ていてもシュートコースが空いていたこのシーン、確実かつ豪快にモノにした大森のプレーが光りました。
これですぐさま同点に追い付く事に成功した磐田。

再びペースを握り返し、パスワークで攻め込む磐田。
しかしシュートまでは行けず、松本サイドもCKから乾がヘディングシュートを放った(枠外)のみ。
磐田が押し気味ながらも膠着状態に陥った終盤。

しかし42分、敵陣で上原がボール奪取に成功しての磐田の好機。
大森がエリア内にスルーパスを送り、これに走り込んだ小川航に対し、松本・乾がスライディングで倒してしまい審判の笛が。
反則となり、エリア内のため当然PKに。
ゲットした小川航が自ら蹴りに行き、ゴール左へのグラウンダーでのシュートでしっかりとGK村山の逆を突き、磐田が勝ち越します。
これが開幕節以来のゴールとなり、またバースデーゴールともなった小川航。

その後は磐田がロングパス攻勢を再び展開するも、シュートは生まれずに前半終了。
失点はしたものの、基本的には磐田のペースで歩んだ試合。
そんな苦境を受け、後半頭から松本は早くも前を投入します。(田中と交代)

前はDFラインなら、4バックでも3バックでも何処でもこなせるのが魅力の一つである選手。
この日は田中の後を受けて右ウイングバックに入ったものの、その後の交代で左WBへとシフトします。

反撃体制を採りたい松本でしたが、後半立ち上がりも磐田がボールを握る展開は変わらず。
後半3分には、逆に松本が長いパスワークで好機を作り、久保田→高橋フリック→浦田エリア内でヒールパスと繋いでいき最後は高橋がシュートするも枠外に。
松本の攻撃はこの場面のみで、15分近くまで時間を浪費します。

磐田はこの時間帯辺りから、上原がディフェンスラインまで降りずというビルドアップも見せる事も多々。
今後の戦いに備えてかどうかは不明ですが、試合の最中使い分ける事が出来れば、磐田の上がり目はまだまだありそうです。

15分に松本は2枚替え、高橋・中美→米原・アウグストへと交代。
前述の前の他、鈴木が右WB・久保田がシャドーへと配置転換(米原がボランチ・アウグストがシャドーに)。
この日が2試合目の出場となったアウグストですが、以降は彼が磐田ゴールを積極的に狙わんとします。

17分に、阪野のエリア内でのポストプレイを、ダイレクトでシュートしたアウグスト。(GK志村キャッチ)
22分にもエリア手前やや右からシュートを放ち(枠外)、助っ人らしいパワーを見せ付けた後飲水タイムへ突入。
すると29分に松本ベンチは動き、イズマを投入し再び助っ人の力を得ようとします。(藤田息と交代、同時に浦田→常田に交代)

近年はパウリーニョ(現岡山)・セルジーニョ以外に、フィットする助っ人の居なさが悩みの種となっている松本。
ジャエル、アルヴァロ・ロドリゲスを加えた今季もそれは大して変わらず、ここにきてセルジーニョの負傷もあり、成績的にも連敗を歩んでいる現状です。
そんな状況だから、新たな力をチームに齎したいという思いは当然の如く当然でしょう。

果たしてアウグスト・イズマのパワーを得ながら、以降攻勢を仕掛けていく松本。
特に突破力が脅威となっていたこの日、34分にはフリーキック後の二次攻撃、右サイドでイズマがボールを持ちドリブル。
エリア内右に入り込んだものの、大井のディフェンスで倒されてシュートは撃てず(反則は無し)。
39分には阪野の落としをアウグストが受け、キープしたのちエリア手前右からシュートするも、GK志村がキャッチ。
2人が良いアクセントとなり、右WBへと移った鈴木も以降2本シュートを放ちますが、最後までゴールを奪う事は出来ず。

一方攻められっぱなしの磐田でしたが、アディショナルタイムに突入してやっと時間を使う展開に持ち込みます。
右コーナー付近で山田がキープしたのち戻すなど、相手にとって小憎らしいパスワークを続け、そのまま試合終了まで逃げ切り。

ここまで明暗分かれる成績になっている降格組の2チーム、試合内容もほぼそれに準ずるものに。
磐田が昇格争いへの挑戦権を得た、という感じの成績になってきましたが、これから地獄の連戦が待ち構えています。
この日は終盤やや失速した格好で、体力面の不安を感じさせるものとなりましたが、乗り切る事が出来るでしょうか。

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