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DAZN観戦 2020年J2リーグ第4節 ヴァンフォーレ甲府vsツエーゲン金沢

2020-07-13 18:24:14 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の甲府の記事はこちら(2節・新潟戦)
※前回の金沢の記事はこちら(1節・岡山戦)

3戦して3引き分けと、何とも中途半端なシーズンの滑り出しとなった甲府。
思えば前年8戦無敗だった序盤も、その内訳は4勝4分という引き分けが半数の数字。
前年から勝ちの味だけを差し引いたような、何となく不安な序盤戦。

この日は中断期間中に獲得したFWハーフナー・マイクを初めてスタメン起用。
海外・主にオランダでの活躍が有名な、説明不要のストライカー。
それだけにここ最近のキャリアは物寂しさが残るものでしたが、今季働き場所に選んだのは、かつて栄華を極めた(?)場である甲府。
傭兵のように各クラブを渡り歩いてきた男ですが、最晩年を迎えかつて所属したクラブに貢献せんという姿勢に落ち着きつつあるのでしょうか。

このハーフナーをジュニオール・バホスと組ませた2トップで、シュート数の少なさ(3戦で17本)を打開しようとしたと思われる甲府。
序盤は金沢のマンツーマンディフェンスに苦戦気味でしたが、それでも金沢はボールを握るタイプのチームでは無いので、攻撃権の入れ替わりが激しく行われる展開に。

金沢は両サイドバック(右・高安、左・下川)の跳梁が目立つ反面、ブロックを固める甲府の前にシュートを撃てず仕舞いという序盤。
その傍らで甲府は、ハーフナーが長身を生かしたヘディングを狙いにいきます。
前半5分、右サイド奥のスローインから小柳のクロスが上がると、ハーフナーが合わせる寸前でGK白井がパンチングでクリア。
10分は左サイドでドゥドゥと内田が攻撃を作ったのちサイドチェンジ、右ハーフレーンで小柳が受け、そのままクロス。
今度はヘディングシュートを炸裂させたハーフナーですが、シュートはゴールの上へ。
16分にも左サイドで攻撃を作り、今度は内田が手前からクロス。
これを三度ハーフナーが合わせにいくも、またもやGK白井が辛うじてパンチングして撃てず。
この際にハーフナーと白井が接触で負傷するなど、両名の対決が一際目立った序盤戦。

金沢のファーストシュートは24分、下川が中央やや左寄りをドリブルで持ち込み、アタッキングサードで攻撃を展開。
左サイドから下川→西田→加藤と渡り、エリア内左で加藤のシュートがゴール上部を襲うも、GK岡西が片手でセーブして得点ならず。

序盤はハーフナーが点で合わせる攻撃が目立ちましたが、前半も中頃から、ハーフナーがトップ下の位置まで降りて来る形を見せ始めます。
金沢の人に付くディフェンスに対し、中盤でポストプレイを絡めてスペースを作り、裏抜けなどの手段を活かす狙いだったでしょうか。

その通りでは無かったものの、裏抜けでチャンスを作る甲府。
26分、武田の左サイドへのスルーパスに走り込んで受けたバホスが、そのままカットインしてシュート。
これはGK白井がセーブするも、次のコーナーキック。
キッカー内田のクロスを再びハーフナーがヘディングシュート、GK白井が足でセーブするも、こぼれ球を小柳が蹴り込んでゴール。
待望の先制点を獲得し、そのまま飲水タイムへ。

先制された金沢、これまで以上の攻勢を見せるも今一つ精度を欠くのは変わらず。
34分、CKからの二次攻撃で、大橋のロビングを加藤がヘディングシュートするも枠の左に外れます。
すると直後の甲府の攻撃。
今津縦パス→ハーフナーポストプレイ→野澤右サイドへスルーパス→バホス裏抜けという理想的な攻撃が炸裂。
最後はバホスがエリア内右でシュートを放ち、GK白井が弾くもののボールはそのままゴールに転がりました。
金沢・加藤の惜しいシュートの直後に甲府に得点が生まれる流れとなり、結果論ですが決定機逸は高くついたような展開となってしまいました。

その後金沢が押し込む時間が長くなるも、シュートはアディショナルタイムの加藤のヘディングシュートまでお預けとなり、2-0のまま前半を終えます。

後半開始の前に、金沢は2枚替えを敢行し金子→窪田・西田→島津とサイドハーフ同士を交代。
交代効果か、FWルカオが甲府ゴールの近くでプレーする場面が目立ちますが、固い甲府の守備の前に苦戦。
後半4分にルカオが遠目から強引なミドルシュートを放った(大きく枠外)のが、その象徴だったでしょうか。

しかし甲府ゴールをこじ開けたのは、その強引さが吉と出たものでした。
9分、藤村が展開してから左サイドでパス回しの後、下川が中央へ戻してから今度は中央でパス回し。
そして大橋のパスを受けた島津がミドルシュートを放つと、ボールはグラウンダーで綺麗にゴール左下隅を捉え、ポストを叩きつつゴール内に。
甲府の守備網を掻い潜るゴールが生まれました。

直後の甲府も、11分にドゥドゥが自身のボールキープからミドルシュートを放つなど、前半とは打って変わって遠目からのシュートが彩る試合に。

しかし甲府は15分頃から次第に息切れし、金沢が一方的に攻撃を仕掛ける展開になっていきます。
長短織り交ぜたパスから、両SBが盛んにクロスを上げるものの、フィニッシュにまでは持っていけず。
攻勢には出られたものの、その分得点を挙げた要因である強引さは影を潜め、もどかしさが目立つ事となった金沢。

たまらずストライカーのルカオに代え、杉浦恭平を投入(23分)。
同時に甲府サイドも、太田→藤田・野澤→山本へと交代。
飲水タイムを挟み、最初にチャンスを得たのは金沢。
26分、右サイドからの組み立てから窪田が低いクロス、杉浦恭のポストプレイに大橋が走り込んでシュートするもGK岡西がセーブ。

甲府は3バックへの布陣変更(新井・小柳・今津の3バック、WBは右に藤田・左に内田)が馴染むのに時間が掛かったものの、次第にペースを取り戻すのに成功します。
30分には山本の縦パスをハーフナーが2タッチでポストプレイ、再び受けた山本のパスをエリア内で貰うハーフナー。
撃てれば、という場面でしたがトラップは収まらず。
35分は武田の左へのロングパスを収めたハーフナー、すかさず裏へスルーパスを出し、ドゥドゥの抜け出しを演出。
ドゥドゥはカットインからエリア手前でシュートを放ったものの、GK白井に抑えられ追加点とはなりません。
この後(38分)お役御免となったハーフナー(金園と交代)、得点こそ奪えなかったものの、これまでシュート数が伸びずにいた甲府の攻撃を活性化させるのには十分すぎる働きだったでしょう。

一方の金沢、38分に再び2枚替えを敢行して最後の勝負へ。
加藤→杉浦力斗、高安→杉井へと代え、下川が右SBへシフト。
これで「杉浦2トップ」が実現するも、チーム全体としては流れは変わらず、逆にフレッシュになった甲府の前線の守備に苦戦気味。

ATに突入し、再び押し込む展開を見せる金沢。
杉井がドリブルで敵陣に切り込み、杉浦恭の左からのクロスに対し窪田が飛び込んでヘディングシュート。(枠外)
このプレーで窪田が首を痛めるという代償を支払っても、尚攻め込む金沢。
最後は島津のロビングに対し、杉浦恭がヘディングシュートを放ったものの、ゴール右に外れて万事休す。

これで遅まきながら今季初勝利を手にした甲府。
オフの間に大幅なメンバー入れ替えがあった中、新たなチームを作る難しさを痛感する滑り出しとなりましたが、この勝利で「負けなかった事」が生きてくるでしょうか。


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