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DAZN観戦 2020年J2リーグ第21節 ジェフユナイテッド千葉vsレノファ山口FC

2020-09-26 16:24:47 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の千葉の記事はこちら(14節・徳島戦)
※前回の山口の記事はこちら(17節・福岡戦)

3バックにシフトしても低迷打破には至らず、この5連戦から再び4バックへと切り替えを見せた山口。
傍らから見て完全に迷走状態に陥ったように思えましたが、奏功したか前節ようやく8試合ぶりの勝利(ヴェルディ戦・2-1)。
この日はヘナンの出場停止もあり、オーソドックスな4-4-2のシステムを採用し、前節左サイドバックであった田中パウロ淳一を左サイドハーフへ。
空いた左SBに、特別指定の橋本を充ててきました。

そんな山口の事情から、奇しくもミラーマッチとなった一戦。
ボールを握っての攻撃を重視するも、思うようにポゼッションを伸ばせていないという状況で、この日もその影響か千葉の守備を前に苦戦。
後方からボールを繋ごうとしても、中々チャンスエリアまで運べない展開となります。

立ち上がりは千葉が守備から良い形を作ります。
前半5分、矢田がボール奪取から左へ展開、受けた為田がカットインでエリア内に進入してシュート(GK吉満セーブ)と先制攻撃。

その後は山口もペースを掴みますが、初シュートは13分、高のロングパスを受けた高井が、遠目からシュート(GK新井章太キャッチ)というやや強引なもの。(10分に小松がシュートをゴールに入れるシーンがあったもののオフサイドで取り消し)
好機は何度か作ったものの、直ぐに手詰まりとなり再び千葉のターンに。

その千葉の攻撃。
田口が中盤の底からゲームメイクする攻撃に変わりは無いものの、以前のようなロングパスが目立ったサッカーからはかなり改善された印象でした。
試合数をこなしている内に洗練されつつあるのか、あるいは相手が下位の山口という事でプレッシャーが緩かったのか。
ともかく、ロングボールを直接FWへ当てるというシーンはGK新井章がやるぐらいで、バランスの良い攻めを展開。

20分頃~飲水タイムの時間帯が最も可能性が高かったでしょうか。
20分、見木から右→左へとサイドチェンジされると、受けた為田がドリブル、先程のようなカットインの姿勢から裏をかいて安田へパス。
奥から安田のクロスが上がり、ファーサイドで矢田がヘディングシュート。(GK吉満キャッチ)
22分にはここも田口がサイドチェンジ(左→右)、受けた矢田は岡野・本村とパス交換した後、裏へ川又を走らせるロングパス。
川又はダイレクトでシュートにいきましたが、ミートせず枠外に。

現在2連勝中の千葉。
これまでの5連戦は、尹晶煥(ユンジョンファン)監督十八番の「全とっかえ」のターンオーバーを絡めて運営していましたが、その間の成績は芳しくなく。
6戦未勝利という泥沼状態に陥りましたが、19節・愛媛戦でようやく7試合ぶりの白星で脱出。
この試合はそれまで結果が出なかった事もあってか、A組(レギュラー)とB組(サブ)を混合させたスタメンを選択。
そして快勝した事で、3度目の5連戦に入ってからはその時のスタメンを基本としつつ、この日は前節(岡山戦)から2人入れ替えというオーソドックスなターンオーバーの型を採りました。

長いリーグ戦、とりわけ今季のような過密日程を乗り切るための起用法は様々ですが、尹氏が行う「全とっかえ」の方策は「レギュラー組をリフレッシュさせる」事ぐらいしかメリットを催さないと思われます。
J1の舞台のように獲りたいタイトルを絞るには格好の采配でしょうが、リーグ戦が長く、かつレギュラー組の能力が高くない(クラブによって個人差はあれど)J2ではそれが適切だったかどうか。

2チーム分のメンバーがあれど、目指すサッカーは一つであり、ハッキリと2チームを分けてしまえばそこに辿り着くのは難しい。
「サブ組に出番を与える」という名目でも、全員サブ組での実戦になると、目指すサッカーが何なのか解らなくなり機能不全に陥り易いものです。
ある程度の質を保ちつつ、目指すサッカーの中で起用してどう機能させていくか。
そんな刷り合わせのような采配を、悪意を持って言えば、これまではサボっていた感のあった尹氏。
敗戦が込んできた事で切り替えたのでしょうが、果たして今後どう作用していくか。

飲水タイム後はお互い攻め合う展開となりましたが、シュート数では千葉が押し気味。
30分には為田がミドルシュート(ブロック)、31分にはまたも為田がエリア内左からシュート(ミートせずGK吉満キャッチ)と好機をフィニッシュに繋げていきます。
山口も33分に田中陸のミドルシュート(枠外)などという場面があったものの、基本的には千葉ペース。
そうして最終盤には千葉が一方的な展開となり、クロス攻撃を多用してエリア内へボールを送り続けましたが、シュートはCKからの山下ヘディングシュート(枠外・41分)ぐらいのものでスコアレスのまま前半終了。

そして後半を迎えるに辺り、千葉は川又→クレーベへと交代。
得点を取りに行ったのか、あるいは川又とクレーベを半々ずつ使う事を予め決めていたのかは不明ですが、元から前線での守備に難のあるクレーベ。
今季の千葉は後半に失点する展開が多く、息切れしやすいチームという印象ですが、それに拍車を掛けないか不安が残る交代でした。

開始早々山口のコーナーキック攻勢となり、3本続いたのち、3本目にクリアボールが再度エリア内に送られ高井がシュート体勢に入ったもののオフサイド。
その後の後半9分には、左サイドからパウロがクロス、高井が落下点に入るもクリアされ再びパウロが拾ってクロス。
高井が体勢を崩しながらボレーシュートにいくも、当たりが弱くGK新井章がキャッチ。
会心のチャンスでは無かったものの、このパウロ→高井の流れが、手数が少なかった山口の橋頭堡となります。

以降は前半と同様に千葉が攻勢に出て、13分には岡野ロングパス→クレーベ落としから、受けた山下からパスを受けた為田がシュート(ブロック)。
15分にも岡野の裏へのロングパスから、クレーベが走り込んで受けてエリア内右からシュート(ブロック)。
シュートまで持っていける攻撃は相変わらずでしたが、ここに来てロングパスからの攻めが増えてきた事で一抹の不安が過りました。
まあ前半の終わり際に、あれだけクロスを上げても跳ね返され続けた事でそうなったのかもしれませんが。

そして16分、再び山口の攻撃。
高のロングパスが浮田に通り、エリア内左に入るも左へのパスを選択。
するとパウロがダイレクトでクロスを上げ、ファーサイドで高井がヘディングシュートを放ってゴール。
劣勢の展開の中、パウロのクロス攻勢を突破口に先制点に結び付けました。
その直後にパウロ→森への交代がなされたため、まさに紙一重。

冷水をぶっかけられた千葉、これで意気消沈したのか山口のペースに。
21分、今度はしっかりボールを握っての山口の攻撃。
高の右→左へのサイドチェンジから左サイドで形を作り、高井が奥でクロスを入れるもブロック。
しかし拾い直して高井・森・橋本でパスを回し、橋本がスルーパスをエリア内に送り、走り込んだ高井がクロス。
今度は低いボールがニアサイドを突き、小松がボレーシュートで合わせてゴール。
最初はファーサイド・次はニアサイドという合わせ技で2点を挙げた山口。

一気に崖下に叩き落された感の千葉。
その後反撃に出ようとするも、以前のようなシュートを放つ展開には持って行けず。
30分にはクレーベがヘディングにいった所、山口・ヘニキと頭部が激突。
その影響で出血し、止血の後にピッチに復帰。
しかし34分に中盤でボールを奪おうとしたクレーベ、振り上げた足がヘニキの腹部に入ってしまう場面が。
仕返しに思えなくも無いという、珍妙な絵図となってしまいました。

パウロが退いた後も、山口の左サイドの選手の跳梁は止まず。
36分、高のドリブルから高井→橋本と繋がり、橋本が中央突破の後エリア内に進入してシュート(枠外)。
この日デビューとなった橋本も必死でアピールします。
現在3年でプロ入りは2年後なのですが、飛躍への足掛かりとはなったでしょうか。

終盤は千葉が最後の攻勢を掛ける時間となり、41分には岡野→増嶋へと交代。
アディショナルタイム、その増嶋の右サイドからのロングスローからこぼれ球となり、エリア内左で船山がボレーシュートを叩き込んでゴール。
ゴールポスト内側を直撃してゴールインという強引な得点ながら、1点を返します。
尚も増嶋をパワープレイ要員として攻めかかる千葉でしたが、反撃もここまでで試合終了。

田口をゲームメイカーとしての攻撃は悪くなかっただけに、良い時間帯で確実に得点を挙げられるか。
逆に点が取れない場合に、それを信じてやり切れるかといった面で課題が残った千葉。
次戦以降どんなターンオーバーを採るのかは不明ですが、その流れを切らない起用を見たいものです。


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