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DAZN観戦 2024年J2リーグ第20節 いわきFCvsヴァンフォーレ甲府

2024-06-18 16:01:35 | サッカー視聴記(J2)

※前回のいわきの記事はこちら(13節・千葉戦、1-0)
※前回の甲府の記事はこちら(16節・岡山戦、0-2)

<いわきスタメン> ※()内は前試合(リーグ戦)のスタメン

  • 前節(長崎戦)は、長崎がルヴァン杯出場のため6/26に延期となる。そのため↓は18節(仙台戦、1-2)のスタメン。
  • yahooスポーツナビ・DAZN予想ともに、山下アンカーの3-3-2-2(3-1-4-2)の布陣。ただし守備時は山口がボランチに降りるので3-4-2-1表記とする。
  • 天皇杯2回戦(秋田戦、2-0)からの継続スタメンは、石田・山下・坂岸・加瀬・西川・山口・有馬の7名と多い。
  • 17節(徳島戦、1-1)で負傷交代した大西の詳細が発表され、5/31に手術実施して全治約2か月との事。
  • 同じく17節で負傷交代した照山もベンチ外が続くが、天皇杯2回戦でスタメン出場と復帰はしている模様。

<甲府スタメン>

  • アダイウトンが累積警告により出場停止。
  • 天皇杯2回戦(HondaFC戦、2-0)からの継続スタメンは、今津・関口・林田・ゴンザレスの4名。
  • 三沢の負傷が発表され、5/18に発生して全治約4~6週間との事。
  • 前節(仙台戦、1-1)負傷交代したヘナトはベンチ外に。
  • 負傷離脱が発表されていた小林・木村は復帰し、途中出場を重ねている。

38試合の半分を消化したJ2、今節から後半スタート。(ただしいわきは19節を未消化)
その前に天皇杯2回戦が挟まったとあり、全体の日程的にも丁度区切りの良いものとなりました。

前半戦を8位という好位置でターンしたいわきですが、放送席の談によると開幕前の目標はもっと上との事(6位以内)であり。
前年の21位ターンならびに、同時期の監督交代もあり停滞・迷走感が充満していた状況からは雲泥の差な今季。
しかしそれに飽き足らず……という典型的な流れで、視界に光明が広がっているからこその思惑なのは言うに及ばず。
果たして更なる上昇を果たし、目標達成といくかどうか。

その後半戦の開幕は、甲府をホーム(ハワイアンズスタジアムいわき)に迎えての一戦となり。
この日はアダイウトンの欠場でイレギュラーな布陣を余儀なくされ、ゴンザレスの1トップとなった前線。
おまけに最近の3バックへの布陣変更もあり、持ち味のハイプレスは一重に影を潜めた状態に映りました。

一方の攻撃も、ゴンザレス狙いのロングボールに偏重。
救いは大ベテラン・山本のフィード力で、前半4分にはその山本のロングパスを収めたゴンザレス、右サイドで溜めを作ったのちにスルーパス。
そして鳥海が走り込むという、一本の線から生み出した綺麗な好機、となりかけたもののオフサイドで実らずとなり。

しかしそれも、地上から繋ごうとすれば、容赦なく襲い掛かるいわきのハイプレスあっての事であり。
7分に右サイドで繋ぐも深めに追い込まれ、ボランチの山下までも果敢に最前線に掛けるプレッシャーによりついに坂岸がボール奪取。
拾った山下がすかさず左ポケットにパスを送るショートカウンターとなるも、受けた谷村が佐藤のプレスバックで倒されて(反則無し)モノに出来ず終わり。
それでも積極性はこの後も健在で、11分には甲府の左スローイン、プレッシャーを嫌がって中央方面に投げられるも加瀬がそれに付いていってボール奪取。
拾った谷村が中央をドリブルで運び、そのままペナルティアークからシュート、ブロックでエリア内にこぼれた所をさらに自ら拾い直し。
しかし前に出たGKコボンジョに阻まれ、追撃のフィニッシュは放てず。

マイボールの際のいわきは、甲府とはうって変わって地上で繋ぐ姿勢が強め。
前年とは両クラブの思考が反対になったような絵図ですが、現在の順位的な立場も入れ替わっているその状況故に納得感があり。

無理なハイプレスは掛けずに、反撃の時を待つという姿勢の甲府。
転機が訪れたのが19分で、いわきの自陣でのスローインを佐藤がヘッドで跳ね返し、右奥でゴンザレスが拾った事による好機。
しかし入れられたマイナスのクロスを、受けた宮崎は収められず、左へ流れたボールを拾い直すもそこに襲い掛かるいわきのプレッシャー。
荒木との苦し紛れのパス交換も実らず、五十嵐が奪った事で逆にいわきのカウンターへと移り変わります。
加瀬が右サイドをドリブルで突き進み、上がったクロスを中央で跳んだ有馬のヘディングシュート、という青写真はその上を越えた事により覆され。
ファーで山口の折り返しから、足下で合わせるシュートとなった有馬、ジャストミートせずもGKコボンジョに当たった事でゴールへと転がるボール。
理想のフィニッシュから一転という絵図となったものの、ゴールという結果は揺るがず、先制点に辿り着きました。

喜びに沸いたのも束の間、直後の甲府のキックオフからの攻撃、後方のロングパスが左ポケットを突いた所に走り込んだ宮崎がシュート。
GK立川が足でセーブと、油断大敵という言葉を浴びせられます。

甲府は追い掛ける立場となった事で、本来の姿であるハイプレスの色を強め。
それまでは守備を固める姿勢といっても、いわきのビルドアップに簡単に崩されていた印象が強く。
最終ラインからサイドに展開し、張り出すシャドーへのパスを阻めない事が綻びとなっており、どうにも5-4-1ブロックでのリトリートはまだ形になっていないようでした。
それ故にこの切り替えは様になったものの、得られたのはいわきのペースを乱し攻撃機会を減らすぐらいで、決定的なショートカウンターの好機は得れない甲府。

そして主体的な攻撃はというと、相変わらずゴンザレス狙いのロングボールが中心。
フィジカルに長けたいわきに対抗する事で膨らむ反則により、FKでは遠目からでも放り込みを選択するなど、「満足なメンバーではない故のロングボール攻勢」といった事情が伺える立ち回り。
それでも、ノンプレッシャーのFKにより山本のフィードが冴え渡る事で形にせんとします。

朧気ながらも、次第にペースを掴み始める甲府。
32分に流れの中で関口が裏へロングパスを送ると、走り込む宮崎を見てGK立川が前に出る姿勢を取るも中途半端になり防げず。
そしてトラップで左に流れた宮崎、そのままGK不在のゴールにシュートを放ちますが、角度が小さいかつ威力に欠けたため大森にクリアされ決められません。
38分には敵陣での左スローイン、投げられたボールを例によって収めてキープするゴンザレス。
デイフェンスでこぼれた所を鳥海が拾って好機到来、という所で山口に倒されて反則となり、これで直接FKの好機。
左ハーフレーンという位置で、右足の佐藤が直接シュートを放ったものの壁を直撃とこれも決められず。

一方のいわき、ハイプレスを受ける事で長短交えた立ち回りへと変更。
36分にはGK立川が山下とのパス交換で引き付けたのちにロングフィード、そのセカンドボールを繋ぎ、西川がデュエルを制してのボールキープを経て右ポケットへ切り込み。
そしてシュートを放つ(ゴール右へ外れる)という具合に、力強さと組織力がミックスされての攻めによるフィニッシュ。

その後も五十嵐のロングスローという、力技を交えながら追加点を狙いに行きますが果たせず。
逆に終盤には、パワーへの傾倒による粗雑さが目立ち甲府の攻勢を受ける事となりますが、甲府サイドも荒木のロングスローなどその立ち回りは類似するものであり。
結局ゴールは生まれず、甲府のFKを妨害した事で警告を受けた坂岸が悪目立ちするという流れを経て、1-0のまま前半を終えます。

追い掛ける立場の甲府、ハーフタイムでベンチが動き。
宮崎→ウタカへと交代し、ウタカ・ゴンザレスの2トップとなり3-3-2-2(3-1-4-2)へと布陣を変更して後半に臨む事となりました。(アンカーは林田)
また最終ラインも、今津と関口の位置を入れ替え、本来の右サイドを関口が務める布陣に。

後半もプレッシャー強めに入るいわき、後半1分に加瀬が相手のロングパスを眼前でブロックし、こぼれ球を繋いで好機に持ち込み。(フィニッシュには繋がらず)
しかし前半終盤の流れのような粗雑ぶりは改善出来なかったでしょうか。
スローインからの攻めを交えながら押し込みますが、それが途切れた7分に甲府は山本のフィードが最終ライン裏へ。
走り込むゴンザレスに石田が蓋をしたものの、前に出てクリアにいったGK立川はあろう事かキックミス、そしてエリア内に転がるボール。
拾いにいくゴンザレスの前で何とか石田がクリアして難を逃れるも、結局このバタバタ感を改善出来ず失点まで時を過ごす事となりました。

9分にも、GK立川のパスがズレた所をウタカがエリア内で拾いにいくシーンを招き、またも何とかクリアという絵図に。
続く10分には左サイドで坂岸の蹴り出しが飯田にブロックされ、その勢いのまま脚が入ってしまい、飯田が倒れて反則。
そして甲府の右ワイドからのFKとなり、キッカー佐藤のクロスを今津が合わせヘディングシュート(枠外)と、ミスが失点に直結しかねない流れは続く事に。

15分にいわきベンチが動き、坂岸・西川→下田・近藤へと2枚替え。
それに伴い山下が左ウイングバックに・有馬が右シャドーへ回るという具合に、ポジションチェンジで締め直さんとしましたがそれは果たせず。
(甲府も同時に佐藤→木村へと交代)

直後の16分、右サイドからの攻めで鳥海が山口を股抜きでかわして前進に入り。
下田がそれを阻んだものの、こぼれ球が直接ゴンザレスの足下へ転がる事自体となり、そのまま抜け出してエリア内へ運ぶゴンザレス。
たまらず前に出たGK立川ですが、防ぎにいった結果ゴンザレスを腕で引っ掛けてしまう格好となり、倒れた事で反則の笛が鳴り響き。
当然ながらPKで、激しく痛むゴンザレスにより「警告が出なかっただけまだマシ」という判定だったでしょうか。
治療を受けた事によりピッチ外に退くゴンザレスを尻目に、キッカーはウタカが務め。
そしてゴール左に放ったシュートでGK立川の逆を突き、キッチリと決めて同点に追い付きます。(ゴンザレスはキックオフの前に復帰)

反省の残る流れにより失点してしまったいわき。
何とか攻撃権を取り戻しに掛かりますが、追い付いたものの強みか甲府の方が優勢に立ち。
山本のしっかりとスペースを突いたミドルパスを、ウタカがポストプレイで繋げる(22分、その後左ポケットに走り込んだ荒木がクロスもブロックされる)という具合に、緻密さを取り戻して逆転せんとします。
そして24分、最終ラインからサイドを変えながらじっくりパスを回す甲府、右ワイドで受けた飯田のレーンチェンジからのスルーパスに走り込むウタカ。
奥から上がったそのクロスを、走り込んだゴンザレスを囮として木村がヘディングシュートと完璧な流れでフィニッシュを放ちましたが、ゴールバーを直撃と惜しくも決められません。

一方のいわき、敵陣でのボール奪取により何度か好機を作りますが、その後の繋ぎに精度を欠いた結果決定機には持ち込めず。
パワーを前面に出した弊害を中々振り払えず、という流れをズルズルと続けてしまったでしょうか。
故障離脱も目立つ状況故か、その後それを変えるべき交代も行わずと、ベンチワークも不完全燃焼に終わり。
唯一の変化が、山下を再びボランチに戻す(山口が左WBに回る、31分から)というもので、山下の能力により繊細さを取り戻さんとした風に映ったものの果たせず。

一方、31分に鳥海・ゴンザレス→中山・武富へと2枚替えを敢行した甲府。
37分からのセットプレー攻勢(FK→CK2本)のなかで、1本目の左CKから、クロスの跳ね返りを拾った飯田の逆サイドからのクロスにウタカが合わせヘディングシュート。
ポイントゲッターによる決定的なフィニッシュが放たれるも、GK立川のセーブに阻まれます。

甲府優勢なのは明らかな状況で、それを強引にでも剥がさんとするいわき。
すると39分、下田の反則気味のアタックによりボール奪取し、右サイドから五十嵐ミドルパス→収めた有馬のボールキープを経て五十嵐が前進に入り。
そしてそれが木村に腕で倒されて反則となると、脇に居た加瀬と荒木の激しい言い争いを招く事態となり。(この際に荒木に警告)
何とか収まっていわきのFKになるも、今度はポジション取りの段階で、ウタカと有馬が激しく言い争う事態に。(原因は不明)
両軍激しく入り乱れてそれを止める状況にまで発展し、主審(清水修平氏)も何とかカードの類を出さずに収めます。

何とも気まずいムードとなりましたが、この右ワイドのFKからの二次攻撃、左からの下田のクロスを大森がヘディングシュート(枠外)とフィニッシュに繋げた事で仕切り直し。
それでも試合は既に終盤、強引にでも次の得点を狙うべき局面故に甲府も緻密さを失う事となり。

45分に甲府は中盤からのFK、例によって山本のフィードを利用しての攻め、跳ね返されるも尚も繋いで右から関口が中央へとミドルパス。
これをウタカが胸トラップ、その流れでエリア内へ抜け出し、そのままシュートを放ったウタカ。
先程のあわや乱闘というシーンを振り払う決定機を生み出しましたが、これもGK立川の足でのセーブに阻まれ勝ち越しならず。

その後甲府のCKからカウンターに持ち込む場面も作る(加瀬のアーリークロスを近藤が合わせるも決められず)など、ノーチャンスでは無かったいわきですが、やはり最後まで流れを取り戻せず。
守護神の好セーブで何とか勝ち越しは許さずという展開からは抜け出せず、結局1-1のまま試合終了と相成りました。

いわき・甲府共に後方から追う状況故に、痛み分けの色が濃いような引き分けで滑り出す事となった後半戦。
離脱者が多いのも共通する両チームですが、早めに好循環を取り戻すのはどちらになるでしょうか。

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