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DAZN観戦 2024年J1リーグ第17節 柏レイソルvsアビスパ福岡

2024-06-06 16:00:58 | サッカー視聴記(J1)

<両軍スタメン>

  • 柏ホームだが、↓とは逆のコートで前半スタート。
  • 福岡はドウグラス・グローリが累積警告で、シャハブ・ザヘディがルヴァン杯3回戦(柏戦、1-2)での退場により出場停止。(ザヘディは前節・新潟戦(2-1)も15節の退場により出場停止)

久しぶりに観た福岡の試合、その最終ラインは見慣れないものとなっていた……。
そんな浦島太郎が頭を過る布陣ですが、グローリが出場停止でかつ奈良・宮が負傷が目立つ状況ならば仕方無いものがあり。
田代は今季全試合スタメン出場と序列を上げる事に成功していますが、堅固なディフェンスを維持できているのか、ないしはそれが綻びに繋がっているのかはまだ不透明。
そんな状況故に、この日は本来サイドの選手である亀川が左センターバックでスタメンに。

前年のルヴァン杯制覇でクラブとしての地位は上がった感があるとはいえ、もっと上の地位にいるクラブにより主力選手がオフに抜かれる立場なのは変わらず。
それを踏まえながら堅守を保つのは一苦労であり、前年見せていた4-4-2と3-4-2-1の使い分けをする余裕など無くなり、今季はほぼ3-4-2-1で固定化。
J1に居続けるための手段とはいえ、純正4-4-2による組織的守備を売りとするチームが数少なくなる状況に、物寂しさを覚えてしまうものです。
この日は、その4-4-2での守備により前年辛うじて残留を果たした柏が相手。

それでもあいにくの天候で、かつ水曜(5/29)に挟まれた9節・マリノス戦で大量失点してしまった柏。(0-4)
守備を押し出すには分が悪いと感じたのか、立ち上がりから攻勢を掛けにいき。
ボール争いを悉く制した結果、右スローインからの押し込みを連続させ、フリーキック・コーナーキックの獲得に繋げ。
つまりはセットプレー攻勢で、悪コンディションに相応しいといえる入りだったでしょうか。

前半5分の左CK、キッカー三丸のクロスをファーサイドで犬飼が合わせましたが、このヘディングシュートはゴール上へと外れ。
福岡は粘りのディフェンスを見せるも、クリアボールを拾って継続する事で息を継がせない柏。
6分にはその流れから二次攻撃を掛け、左奥でスルーパスを受けた細谷、戸嶋とのワンツーからのカットインの末にシュート。
ブロックされるも関根がエリア外で拾い継続し、サヴィオがペナルティアークからシュート(ブロックされCK)という具合にフィニッシュを重ねます。

ホーム・三協フロンテア柏スタジアムの、距離感の近い観衆の盛り上がりを助長するかのようなフィニッシュ攻勢。
11分には福岡の攻撃を切ってすかさず裏へ送り、クリアされて左スローインとなった所で素早くリスタート、福岡サイドが戻りきらないうちにアタッキングサードで仕掛け。
そして中央への戻しを経て関根がミドルシュートを放つも、ゴール左へ外れ。
13分には古賀のロングパスのセカンドボールを拾ってからの攻撃、右ワイドから鵜木のパスを細谷がスルーしてサヴィオの下へ。
ディフェンスに遭うもエリア内へこぼれた所を反応良く細谷が抜け出して拾い、すかさず前に出て来たGK村上を見てのループシュートを放ち。
しかし村上の伸ばす腕を越すには至らず、キャッチされて先制はなりません。

快調といった流れの柏ですが、それだけに決められない事による反動が怖くなる展開でもあり。
特にコンディションの悪さを受け、福岡がシンプルに裏に送るという攻撃を見せると、セーフティなラインアウトのクリアを選ばなければならず。
20分、田代ロングパス→ウェリントンフリックという定番の流れを経て、拾った佐藤の左ポケットへのスルーパスから紺野のシュートにまで繋げ。
オフサイドで無効となったものの、こうしてシンプル・イズ・ザ・ベストの思考に落ち着いた相手は怖い。
最前線で橋頭堡を務めるウェリントンが、かつて井原正巳監督自身の誇る(福岡監督時代)強力な駒だっただけに尚更であり。

そして26分、GK守田のフィードを跳ね返したウェリントンから攻撃開始する福岡。
前の落としを受け直したウェリントンがすかさず左→右へサイドチェンジ、受けた小田も間髪入れずのアーリークロスを選択。
走り込む佐藤に対し、防ぎにいった犬飼が接触で転倒してしまいボールは佐藤の下へ。
関根がクリアするも跳ね返りが佐藤に当たり、さらにそのボールが関根に当たる、ピンボールのような動きの末にゴールへ吸い込まれます。
その危惧の通りに、少ない攻撃機会で先制点に辿り着いた福岡。(記録はオウンゴール)

さらに柏は、倒れた犬飼が足を痛めた事で続行不能に陥るというダブルパンチに襲われ。
一度は起き上がるも再び倒れ込み、痛々しく担架で運ばれる事となった犬飼。
同ポジションに立田が投入され、立て直しを図る事となりました。

しかし乱されたペースを取り戻すのは難しく、以降は福岡がクロス攻勢に。
スルーパスに走り込んだ紺野の右からのクロスをウェリントンが合わせる(31分、ジャストミートせず枠外)など、危ないシーンを描き続ける結果となり。
35分には佐藤が「ストーミング」的に、GK村上のロングフィードを回収した古賀に対しアタックしてエリア内で奪い返し、そのまま中央へ流れてのシュートでゴールネットを揺らし。
しかし古賀に対する反則を取られノーゴール、判定にも助けられる一幕で更なる劣勢感を醸し出してしまいます。

そしてとうとう耐えられず、38分に右スローインから繋ぐ福岡に対し、三丸が紺野のボールキープに反則を犯してしまい。
これで右ワイドからのFKとなった福岡、中央にターゲットを集めた中、キッカーの前はその手前のニアへのクロスを選択。
これを小田が跳び込んで合わせてのヘディングシュートで、ゴールネットを揺らす事に成功します。
長所のヘッドの強さを、ウェリントン・田代の存在を囮にしたうえで活かしきり、リードを広げた福岡。

先制されて以降、まるで良い所の無い柏。
その後も福岡の縦に速い攻撃と、ピッチコンディションの悪さに苦しめられ、自陣で反則を量産。
42分には土屋がトラップミスした所を佐藤に拾われ、すかさず倒してしまった土屋が反則・警告。
これで左ハーフレーンからの直接FKとなると、キッカーの位置に立ち直接シュートにいったのはウェリントン。
普段はターゲットのイメージが強い彼が放ったシュートがゴール左を襲うも、GK守田が正面でキャッチして何とか防ぎます。

そのまま突入したアディショナルタイム、流れを反転させたい柏は関根のパスカットから素早く攻めかかり、細谷のスルーパスを受けたサヴィオ。
しかしドリブルに入ろうとした所スリップしてしまいボールが付かずに終わるなど、ピッチも敵に回る事となり。
その後エリア内でワントラップからのボレーシュートを放つ(小田がブロック)など、攻撃の橋頭堡として働いたサヴィオでしたが、肝心のゴールは奪えず。

0-2で終えた前半。
既にアクシデントでカードを使っていた柏でしたが、ハーフタイムでも動き(むしろHTで動く方が交代機会の消費がされないためお得であるが)土屋→木下に交代。
細谷・木下の2トップとなり、サヴィオが本来の左サイドハーフへシフトし、戸嶋が土屋の抜けたボランチに回って後半に臨みました。

そのサヴィオの左ワイドでの仕掛けを軸として反撃を試みる柏。
しかし中々実にする事が出来ず、逆に福岡の攻撃の際には、前述したラフな裏へのロングパスにより流れを切られる事で攻勢を作り上げられません。

逆にビハインド故に、柏の攻撃は必然的に地上での組み立てが必須となったのも重くのしかかり。
パスが減速するという悪コンディションとの戦いも強いられ、それを突くように仕掛けられる福岡のハイプレスが襲い掛かります。
後半7分、左サイド深めで人数を掛けた末にウェリントンがカットに成功、そのまま狭い距離間を浮き球を交えて繋ぐ福岡。
紺野が奥へ切り込んでクロス、クリアされるも拾って継続し、再度奥で受けた紺野がカットインと繰り返して攻めるも関根が奪い何とか断ち切った柏。
追い掛ける方がこうして圧力を受けるとなれば、とてもシュート数の差(試合終了時点で16対3)が示すような優勢感は無く。

バックスタンド側のピッチに水分が多い状態で、それによりサヴィオの仕掛けが中々機能しない状況に陥っており。
そのため逆サイドで、高い位置を取った関根に預けてのクロス攻勢に入りましたが、こちらもフィニッシュに繋がらずと苦しさが滲み出る柏。

これを変えるべくベンチが動くのは当然の事で、16分に三丸・鵜木→ジエゴ・島村へと2枚替え。
どちらも同ポジションでの交代ながら、これによりジエゴが最初から高い位置を取る事で、サヴィオが中央でプレーする体勢となり。
そしてここから、サヴィオが福岡の前線五角形の中でパスを受けるという、5-4-1の相手を崩すための手がかりの役を務めます。

19分、その状態でパスを受けたサヴィオが右奥へ対角線のロングパスを関根へ通し、敵陣でのパスワークに入り。
そして戻しを経て再度受け直したサヴィオが左ポケットへパスを送り、ジエゴがダイレクトでクロスを入れる(シュート?)も精度を欠いて実らず。
21分には中央で持ち運ぶサヴィオから、パスを受けた島村がエリア内へスルーパスを通さんとしましたが細谷には繋がらず。
崩しの体勢は整ったものの、悪天候もあり枝葉の部分での精度を欠いてフィニッシュを放てません。

結局完全な攻勢を作り上げられなかった柏。
24分には逆に福岡の攻撃で、紺野のスルーパスが水分で止まるという状況が齎されながら、拾った柏もパスミスでウェリントンに拾われて継続。
そしてエリア内に送られた佐藤へのパスを遮断した後も、GK守田のクリアがDFに当たって跳ね返るなど流れの悪さを露呈するような絵図を描いてしまいます。(結局シュートは撃てず)

時計が進み、福岡サイドもベンチが動き始め。
29分に佐藤→金森へ交代し、まずは前線の運動量を確保する采配を見せると、その通りに以降も守勢には入らずプレッシャーを掛け続けます。
そして31分、その姿勢から柏の縦パスを亀川が前に出てカット、そのままカウンターに持ち込んで金森がドリブルで左ポケットを突き。
そして入れたクロスはブロックされるも、こぼれ球を上がっていた亀川が折り返し、クリアされてCKに繋げるなど圧力は未だ旺盛であり。
33分にも井上が前に出てカットしそのまま持ち上がるという具合に、ここに来て最終ラインの積極性も表れ始め柏サイドを苦しめます。

34分に双方交代。
福岡は亀川→宮で、柏は白井→高嶺。

直後に好機を掴んだのは柏で、古賀のロングパスの跳ね返りをサヴィオが繋ぎ、島村が持ち運びからポケットへスルーパス。
そして走り込んだサヴィオのクロスがファーに上がり、木下がヘディングで完璧に合わせたものの、シュートはゴールバーを直撃し決められず。
その後35分の右スローインからも、島村のボールキープを経てサヴィオのクロスが上がると、大外でジエゴが合わせヘディングシュート。
しかしこれもGK村上のセーブに阻まれ、立て続けの決定的なフィニッシュもモノに出来ませんでした。

この時間帯は、既に柏サイドもまともな崩しは無理と判断してか、木下狙いのロングパスが中心となり。
その変節がこうした決定機に繋がったものの、その効果は長くは続かず。

逆に41分の福岡の攻撃で、ルーズボールに走り込んだウェリントンが高嶺に反則を受け。
一向に得点出来ない焦りが、さらに福岡に時間を使われて増幅する状況となり。
この左サイド遠目でのFK、その柏の隙を突くように、キッカー前は放り込みでは無くポケットへのスルーパスを選択。
そして走り込んだ金森がGKとDFの間へグラウンダーでクロスと、際どい流れを作ったものの合わずに終わり。

44分に最後の交代を使う福岡、紺野→重見へと交代。
ウェリントンを最後まで残し、あくまで最前線のターゲットを押し出す姿勢を保ち。
リードを守りきるというイメージの強い福岡ですが、この日は柏の不安定ぶり(かつ2点差という要素)もあり最後まで積極性を出しに掛かりました。

そして投入したATでも、ウェリントンのボールキープからの保持で敵陣でサッカーを展開する福岡。
そのウェリントンのパスを受けた重見がエリア内へ切り込むも、これは遮断されてこぼれ球を拾った戸嶋により柏のカウンター。
追い掛ける側が後半ATでカウンターという真新しい絵図が生まれると、サヴィオが中央突破を経て右ポケットへスルーパス、そして細谷が走り込み。
何とかフィニッシャーとして意地を見せたい細谷でしたが、走りながら放ったシュートは右へ逸れてしまい決められずに終わりました。

結局この後柏は攻撃機会を得る事無く、そのまま0-2で試合終了。
前節に続く逃げきり勝ちと、メンバーが揃わないなかでも持ち味をしっかり発揮する事となった福岡。
J1の地位固めに余念は無いようで、これが何処まで維持されるか。

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