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DAZN観戦 2024年J2リーグ第19節 モンテディオ山形vs大分トリニータ

2024-06-13 16:01:29 | サッカー視聴記(J2)

※前回の山形の記事はこちら(17節・熊本戦、1-0)
※前回の大分の記事はこちら(11節・いわき戦、0-2)

<山形スタメン> ※()内は前節のスタメン

<大分スタメン>

  • 前節(徳島戦、1-2)退場となった小酒井(警告2度)・藤原の2名が出場停止。
  • 保田がU-19代表(モーリスレベロトーナメント@フランス)に参加のため今節から離脱。
  • 羽田の負傷が発表される(4/22付)も、発生日・全治ともに不明。
  • 11節で負傷交代した薩川の詳細が発表されるも、全治は不明。
  • 12節(熊本戦、2-1)で負傷交代した香川は、(6試合欠場の末に)今節復帰してベンチ入り。
  • 新人の松岡が初のベンチ入り。

出遅れた格好ながらも、地道に勝ち点を積んできた大分。
しかし前節は退場者を2人も出した末に敗戦し、さらに保田の代表参加が重なり計3人も出場不能に陥る事態となりました。
ただでさえ負傷による離脱が多い状況だけに、満足にメンバーを組めない一戦となった前半最終戦。
目を惹くのが左サイドバックとして起用されたデルランで、これが今季初スタメンという具合に、彼の適正度が試されるような格好に。

前半3分、敵陣での國分のパスカットから攻め込む山形、イサカがドリブルの体勢に入った所をデルランが激しいショルダーチャージで止め。
しかしこぼれ球を南が繋ぎ、隙を突くように小西のワンタッチの縦パスが通り、受けた氣田のミドルシュート。
GK濱田がセーブして防ぐも、これがこの日のデルランを占うようなシーンとなった感があり。

その後もSBの役を果たさんと、マイボールの際に上がるものの攻撃に流動性を齎せないデルラン。
ロングスロー役もこなしますが、大半はイサカと対峙するディフェンス面に神経を使う事となりました。

それが全体に波及したか、12分に最終ラインでミスを犯す大分。
左サイドでパスミスを拾った氣田、そのままドリブルを仕掛けますがここはペレイラに奪われ。
ホッとしたのも束の間、最後方から作り直さんとした所、GK濱田→安藤へのパスがズレてしまった所にイサカが走り込む大惨事に。
そして右ポケットからシュートを放つイサカ、GK濱田もファーサイドに位置しており反応できずとなりましたが、右ポストを直撃する結果となり命拾いします。

何とか落ち着かせた大分ですが、その後は山形が主導権を握り。
最終ラインからの繋ぎで、高い位置取りをするSBを軸に、そのSBを経由するか直接ウイングにボールを届けるかの二択の攻め。
これに対し大分も前線から阻みにいくものの、サイドハーフが最終ラインまでプレッシャーを掛けると、必然的にサイドが数的不利に陥る事となり。
そんな基盤を作った上でサイド奥を強烈に抉る山形に対し、クロスをブロックして防ぐもそれによりコーナーキックも数多与えるなど、厳しい戦いを強いられます。

22分に山形は右深めからのスローイン、パスワークを経て南がカットインでポケットを突き、グラウンダーでGKと最終ラインの間へクロス。
そして抜け出した後藤優が合わせてネットを揺らし、先制かと思われましたがオフサイドの判定に引っ掛かり。
VTRでも非常に微妙なシーンだっただけに、実際に現場にいる者(主にピッチ脇の渡邉晋監督)からの痛烈な異議が飛び交う事となりましたが判定は覆らず。

大分の攻撃は、前述の通り左サイドは本職ではないデルランのため、必然的に右サイドに偏りを見せ。
野嶽・野村のスルーパス攻勢で奥を突く場面も何度かありましたが、パターンが限られていた事もあり回数は多くなく。

逆に山形は、両サイドをくまなく使っての攻撃で大分を困らせ続け。
34分安部はGKへの戻しを選択して大分をプレッシングで引き込むと、GK後藤雅は左へ縦パスを送り、吉田ドリブル→國分スルーパス→吉田と素早い前進で奥を突き。
そして入れられたグラウンダーのクロスに、中央でイサカが合わせる完璧な流れを描きましたが、イサカの右足はゴールへ面を作れずに左へ逸れてしまい決められず。
39分には下がって受けたイサカが裏へミドルパスを送る役となり、クリアボールを中央へ繋いだイサカ。
それを受けた南がペレイラに倒されて反則となり、良い位置での直接フリーキックに。
國分・小西・安部の3人がボールサイドに立ち、守備側に迷いを押し付けながら國分のシュートが放たれましたが、壁を直撃と実らず。

12分の大分のシーン以降、双方ともにビルドアップに目立ったミスは見られず。
繋ぐ事を第一としたチーム同士の対戦らしい絵図となりましたが、攻撃機会はかなり山形に偏りを見せるという内容となり。
この辺りに、緊急的なメンバー編成となった大分の傷跡を強く感じる事となったでしょうか。
結局優勢だった山形もゴールは奪えず、スコアレスで折り返した前半。

共に交代無く始まった後半。
最初に攻撃機会を得たのはやはり山形で後半2分、デルランのボールタッチが大きくなった所をイサカが奪い、小西が送った裏へのミドルパスに川井が走り込み。
ミスに乗じる形でデルランの裏を突くと、そのままワイドからクロス気味にシュートを放った川井。
GK濱田が弾いた所を、中央で氣田が収めてボレーシュートを放ちましたが、これもペレイラのブロックに阻まれます。

これを境に、懸念だったデルランのSBとしての適性が、今度は守備面で試され続ける事となり。
5分に自陣で反則を受けた山形、すかさず小西がリスタートさせて右サイド裏へのロングパスでまたもデルランの背後を突き。
そして受けたイサカがカットイン、ポケットを突いてシュート(ブロック)と、サイドアタッカーにとってお誂え向きの流れを作り続けます。

押し込まれ続ける厳しい状況の大分。
何とか山形の猛攻を凌ぎ、9分にようやく最初の攻撃機会を得るも、これがアクシデントの呼び水となり。
ロングボールの跳ね返りを確保したのち、右へ展開して野嶽がドリブルで切り込み。
そして奥へ進入するという所で、まさかの筋肉系トラブルを発生させて倒れ込んでしまう野嶽。
左からの攻めに期待出来ない事で、攻撃の一翼を担うとともに負担も膨らんでしまっていたでしょうか、故障者続出の状態のなか更なる被害が生まれてしまいました。
明らかにSBが人員不足という中で、ここで3バック(3-3-2-2)へのシフトを決断する片野坂知宏監督。
木本を投入して右ウイングバックとし、宇津元を左WBに。(アンカーは弓場)
5バックシステムにより、再三付かれていた左サイドの裏を埋めに掛かる采配を敢行します。

しかしその馴染みはあくまで急造という感じで、11分にも後藤優のスルーパスを受けたイサカが奥へ切り込んでクロス。
クリアされるも今度は逆サイドから仕掛け、吉田のクロスの跳ね返りを拾った氣田が左ポケットからシュート(ブロック)と、山形の勢いは止まらず。
何とか流れに抗わんと、15分には敵陣右サイドで野村が反則気味にボール奪取、そのまま持ち運んだ末に長沢へラストパス。
しかしこれがズレてしまうと、川井に拾われて山形のカウンターに突入(シュートには繋がらず)と、専守の運命は変える事が出来ません。

17分の1分間に3度も攻撃機会を作るなど、押し込みを止めない山形。
その2度目に敵陣深めで國分が左→右へのサイドチェンジ、右ポケットに上がったボールをイサカが後方へ落とし。
そして川井がダイレクトでシュートするも、安藤のブロックに阻まれ。
18分にも攻め続け、一旦遮断されるも左サイド深めに追い込んだ末に縦パスを安部がカットして大分に脱出させず。
そしてショートパスの連続で逆の右へと展開し、イサカのクロスをファーサイドで吉田が合わせヘディングシュート。
ゴール上を襲ったこのフィニッシュもGK濱田のセーブに阻まれますが、尚も左CKで継続し、キッカー國分ニアにクロス→安部フリック→イサカヘディングシュートと完璧な流れ。
しかしこれもゴールライン寸前で、身長の低い中川がヘッドでブロックと決死の凌ぎを見せ、防ぎ続ける大分。

ゴールまで後一歩という所で、山形はその流れを保つべくの交代。
20分に國分・氣田→藤本・横山へと2枚替え(後藤優がトップ下に回る)、前線の燃料を補填します。
一方依然として左サイドを突かれる事が止まない大分は、23分に長沢→香川へと交代し、その香川が左WBに。
宇津元をFWに回す事で、守備的な選手を入れてそれをカバーせんとします。

双方の采配が交わり、特に大分の交代の効果が出る前に仕留めたい状況となった山形。
26分に西村のロングパスが右サイドでバウンドし、これを落とした藤本がイサカの浮き球のパスに走り込み、入れたクロスが防がれて右CKに。
キッカー小西がニアにクロス、そして藤本がフリックと先程と同様の手法も、今度は直接ゴールに向かう軌道に。
しかしまたもGK濱田がファインセーブを見せ、どうしても得点出来ません。

一方の大分は直後の27分、山形のプレスを引き込んでのGK濱田のロングフィード。
これにより戻りながらのクリアを強いて、セカンドボールを中川が拾い押し込んだ状態で攻撃スタート。
右ポケットでパスを受けた木本の切り込みで右CKに持ち込むと、キッカー宇津元は意表を突いてグラウンダーでニアへクロス。
アウトスイングにより微妙に戻る軌道を経て、渡邉が合わせた事でボールはゴールの中へ吸い込まれ。
劣勢を跳ね返す先制点か、と思われましたが、シュートの手前でゴールラインを割っており残念ながら無効に終わります。

それでも依然として勢いは山形にあり。(31分に後藤優→狩野に交代)
29分にイサカのドリブルを反則で止めた香川が、33分に横山のボールキープを倒してしまった弓場がそれぞれ警告を受け。
被害も広がる一方ななか、ベンチはさらに動き3枚替えを敢行。
しかしその時にもデルランが足を攣らせてしまう等、劣勢による損害は止まらず。
交代選手を調整する破目となり、結局デルラン・渡邉・宇津元→松岡・伊佐・キムヒョンウへと交代。
香川が最終ラインに回り、松岡は右WBに入って木本が左に回るという具合にポジションチェンジも絡みます。

しかし片野坂監督の苦心の采配が実ったか、ないしは山形サイドの攻め疲れか、この後ようやく流れはほぼ五分に。
40分に空中戦を経てボール確保した野村、キムヒョンウのポストプレイも挟んで中央から切り込み。
そしてラストパスを受けた中川がミドルシュート(吉田がブロック)と、久々に流れの中でのフィニッシュに持ち込み。
疲労感を隠せない山形も、ここからまだフレッシュな左の横山を使い始めて応戦。
42分にその攻撃から持ち込んだ左CK、ショートコーナーを経て川井の手前からのクロスを選択すると、中央で西村が合わせヘディングシュート。(ゴール上へ外れる)

苦境を凌いた大分、その果ての勝ち点3を掴みたいという展開に。
45分にまたも空中戦からボールを確保し左サイドから前進、木本が野村とのパス交換を繰り返したのちのスルーパスで奥に走り込み。
そして上がった低いクロスに、伊佐がヘッドで合わせんとしましたが吉田のクリアに阻まれて撃てず。
その後のCKからもモノに出来ず、とうとう時間はアディショナルタイムに突入します。

山形サイドも、この試合に勝てば大分を順位で上回るだけに是が非でもモノにしたいのは変わらず。
失速を隠せないなか、最後の攻撃で何とかアーリークロス攻勢に持っていき、その末に今季初出場の狩野がエリア内へ切り込む状況が生まれ。
放たれたシュートがブロックされ、こぼれ球に反応しさらにクロスを入れた狩野でしたが、先制点を齎す事は出来ず。

結局スコアレスドローでの決着を告げる笛が鳴り響き。
双方この試合のみならず、前半戦自体が不完全燃焼となりましたが、巻き返す事が出来るか。

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