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DAZN観戦 2024年J3リーグ第17節 FC大阪vsガイナーレ鳥取

2024-06-17 18:35:38 | サッカー視聴記(その他)

<両軍スタメン>

  • 鳥取のDAZNの予想フォーメーションは、世瀬がアンカー・富樫が1トップの4-1-4-1というもの。しかし松木が常時最前線なためこれは外れか。(守備時は4-4-2)

本来の本拠地である東大阪市花園ラグビー場はイベント開催のため、この日は和歌山県立紀三井寺公園陸上競技場へと場を移してのホームゲームとなったFC大阪。
その芝の状態が再三槍玉に挙げられる花園から、これが初のJリーグ開催となった和歌山という未知の場へ移った事で、そのサッカーに影響はあったかどうか。
そのピッチコンディションは悪くなさそうで、ボールを繋ぐ側にとっては有り難そうでした。

しかしそれを抜きにしても、FC大阪は屈指の堅守のチームとして並居るJ3クラブの前に立ちはだかる強豪と化しており。
かくしてボールポゼッションが持ち味ながら、チーム状態は不振を極めている鳥取がどれだけ対抗できるか、という展開が予想されました。

試合が始まると、やはりそのFC大阪のプレッシャーを避けるべく、鳥取は松木狙いのロングボール中心の入りとなり。
しかしそれによるデュエルの色が濃くなり、反則も膨れ上がる事で、遠目からのフリーキックでも放り込んでくるFC大阪の前に押され気味となる試合展開。

再三ゴール前を脅かされ、ペースを掴めない鳥取。
すると前半9分、FC大阪はGK永井から攻撃を組み立て始め、プレッシャーを引き込んだ上での坂本のロングパスが右サイド裏へ。
受けた島田はマイナスのカットインからのアーリークロスを選択すると、ファーサイドで足下で収めた増田がシュート。
GK櫻庭にキャッチされるも、相手が及び腰となった所に主体的な攻撃を混ぜに来る、強者の立ち振る舞いが目立ったFC大阪の立ち上がり。

対する鳥取は10分、FC大阪が自陣から縦パス→降りた古川のポストプレイで前進しようとした所を大城が潰しにいき、反則気味ながらボール奪回。
そのまま右サイドをパスワークで前進する所、普光院が増田に倒されて反則となりFK獲得と、逆にFC大阪のスタイルをリスペクトするように好機を作り。
しかしこのFKからはその意識が空回りしたか、クロスに合わせにいった松木がGK永井と交錯しての反則で終了します。
それでもここからペースを掴み、スローインの連続でサイド奥を突き続けたり、自陣でのFKを素早くリスタートさせたりと本来のスタイルとは一線を成す絡め手でFC大阪ゴールに迫り。

そんな鳥取の意識転換により、パワーサッカーに近い絵図と化した試合。
19分にはハイボールの競り合いで舘野が東出の頭部を腕でチャージしてしまった事で反則・警告を受け。
25分にはこぼれ球を拾った島田が富樫に引っ掛けられて反則・警告と、その副産物はしっかりと付いて回る事となり。

しかし次第に息切れを見せ始める鳥取。
29分には浮き球が右往左往する空中戦を経て、クリアが逆方向へ流れてしまった所を増田が拾ってのFC大阪の好機。
スルーパスに走り込んだ久保のクロスが右から上がると、大外で合わせヘディングシュートを放ったのは舘野。
ゴール上へ際どく外れるも、ボールが流動的な状況から、マイボールを読んだかのようにサイドバックがフィニッシュに絡む位置にまで上がってくるその絵図に戦慄する事となり。
いかにこのスタイルに慣れきっているかを示すと、委縮する鳥取は33分、ゴールキックから地上で繋ぎ前進を図るも久保に深めでカットされてしまい。
その流れでFC大阪の右コーナーキックとなると、ショートコーナーを経ての舘野のクロスの跳ね返りを逆サイドで拾った坂本、そのままカットインからミドルシュート。
エリア内でブロックされるも、すかさず古川がシュートを狙い、更にブロックされたボールを古川がレイオフで繋ぎ。
そして後方から武井がシュート、これもブロックに阻まれますが怒涛の3連撃。
ラフプレーとその居直りを除くJ1・町田を彷彿とさせる、類まれな圧力によるフィニッシュ攻勢ですっかりペースを自分のものとするFC大阪。

しかし34分。
それをひっくり返すかのように、鳥取は再びFKでの素早いリスタート、普光院のロングパスが松木に渡った所を坂本に倒されて反則。
FKの連続ですが、今度はエリアからすぐ手前という絶好の直接FKとなります。
位置は右ハーフレーンでクロスを匂わせながら、普光院のフェイクを交えて温井が左足で直接シュート。
壁を越えたその後ろで坂本の頭を掠めた事で、軌道が変わった末に左ポスト内側を叩いてゴールネットを揺らします。
相手への対抗姿勢が実を結ぶ形で、先制点に辿り着いた鳥取。

苦労の末のリードでしたが、その喜びは一瞬のものでした。
FC大阪はキックオフから、後方のロングフィードにより右スローインに持ち込むと、久保が得意のロングスローを意識させて短く放り。
そこからの繋ぎによる澤崎のクロスは跳ね返されるも、鳥取がカウンターに持ち込もうとした所を(武井が?)奪い返した事で反転、さらなる好機に。
そして左ワイドを舘野が持ち運び、クロスかと思われたその舘野のキックは直接ゴールを襲い、GK櫻庭の上を越えてそのまま豪快にネットを揺らします。
その堅守が破られながらも、まったく気落ちを見せずといった同点弾となりました。

他方ショックを隠せない鳥取を尻目に、今度は左サイドからスローインに入るFC大阪。
こちらも舘野がロングスローを投げられるとあり、42分にまたもそのフェイントで短く放り、返しのパスを受けた舘野のクロス。
ファーでの坂本の落としを古川が拾い、密集でのキープを経て右へ叩き、林田がシュートするも右サイドネット外。
その後もロングスローあり、鳥取の攻撃を切ったのちのカウンターありと、堅守を盾にしての効率良い好機を続けた末に前半を終了させました。

先制したとはいえ、結局そのリードを直ぐに失ってしまった鳥取。
全体の内容もFC大阪に押され気味という印象で、巻き返しを図りたい後半。(ハーフタイムでの交代は無し)

その後半2分、自陣で浮き球をコントロールした大城、そのまま持ち運びを選択して敵陣右サイドを推進。
しかしFC大阪は一瞬度肝を抜かれたものの直ぐに対処、舘野のボール奪取で反転させてセンターバック不在(一応世瀬が最終ラインを埋めていたが)の隙を突かんとします。
そして久保が中央をドリブルの末にミドルシュート(枠外)と、ロングスローのみならず本来の推進力を発揮し始め。

6分にも、アタッキングサードに持ち込んだ鳥取ですが、右ポケットで縦パスを受けた東出のマイナスのクロスを富樫がスルー。
しかしその奥には誰も居らず、こぼれ球を拾った久保がドリブルでカウンター発動と、泣きっ面に蜂といった絵図に。
ここでは何とか遅らせて戻して作り直しに持ち込ませたものの、前半同様にFC大阪の強さに難儀するような展開は変わらず。
そしてこの後半はこれまで使わなかった手法を絡めたものの逆効果、という感じでした。

好循環を掴みたい鳥取、9分に持ち味のボール保持による攻撃で、普光院が右→左へのサイドチェンジを通した末に世瀬がエリア手前・左ハーフレーンからカットイン。
そして中央寄りから放たれたミドルシュート、グラウンダーの軌道でゴール左を襲いましたがGK永井のセーブに阻まれ。
一つ形を作り、尚も左CKで継続して余勇を振るう所でしたが、ここはクロスを抑えたGK永井のスローを妨害した温井が警告と余計な被害を生んでしまい。

堅守が光るFC大阪ですが、そのスタイルは組織的守備という程のものでは無く、守備でも町田に近いマンマーク基調からなる激しい寄せを軸としたものであり。
それ故に体力の消耗も激しさが伺え、優勢ながらも先にベンチが動くに至ります。
14分に増田→芳賀へ交代し、更に20分にも澤崎・古川→下澤・西村へと2枚替え。

徐々にボールを握れる時間が増えて来た感のある鳥取。
23分ついに試合の分岐点が訪れ、右サイドでパスを繋ぎ、最終ラインから抉る姿勢→大城に戻すの繰り返し。
しかしこれによりFC大阪ディフェンスも上下動の繰り返しを余儀なくされ、3度目に大城が持った所にプレッシャーを掛けるも、間を縦パスで通されて東出ポストプレイ→田中恵クロスでついに好機に持ち込んだ鳥取。
ニアで足から跳び込んだ松木は合わせられずも、その奥でワンバウンドした所を富樫がヘディングシュート。
これもGK永井のセーブに阻まれますが、今後の期待感が一気に膨らむ能動的な崩しが綺麗に決まり、CKで継続する事に。

しかしこの左CKから齎された結果はあまりに非情なものでした。
キッカー普光院の跳ね返りを同サイドで小澤が拾い二次攻撃、という所でしたが、カットインを仕掛けた所を久保に詰められてボールを奪われてしまい。
そして久保は左スペースへイーブンなパスを送り、防ぎにいった温井に先んじて先に触った美馬が独走態勢という、決定的なカウンターに繋げられてしまいます。
そのままエリア内へ切り込んだ美馬、最後はGK櫻庭と一対一という状況で右へ横パスを送り、走り込んだ舘野のシュートが無人のゴールに突き刺さり。
好機の流れを得たはずが、まさかの逆転弾を招く事となってしまった鳥取。

たまらずベンチも動き、キックオフ前に東出・富樫→三木・田中翔太へと2枚替え。
何とか正気を保たんとしますが、FC大阪はその動揺を見逃してくれるほど甘くなく。
キックオフ直後の攻撃が途切れると、FC大阪はラフな蹴り出しにより好機に持ち込み、島田のポケット奥へのスルーパスに走り込んだ久保がクロス。
誰も触れずにエリア外へ流れた所、後方から舘野がミドルシュートを放ち。
クロス同様に誰も防げないといったフィニッシュですが、ゴール前に居た田中恵がブロックと辛うじて防ぎます。(その後の芳賀のシュートは枠外)

舘野のハットトリックは何とか阻止した鳥取、再度反撃の流れを作りたい状況に。
27分、田中恵によるプレッシャーでFC大阪は最終ラインの繋ぎをミスし、ゴールラインを割って鳥取の右CKに。
ここから3本続けるCK攻勢となりましたが、3本目が防がれるとまたもFC大阪のカウンターが発動します。
今度は浮き球を互いに跳ね返し続ける流れでしたが、結局は久保が回収してドリブルに持ち込み、彼のラストパスを受けた西村がエリア内へ切り込み。
必死で戻ってきた鳥取ディフェンスに囲まれ、こぼれた所を島田がシュートし、ブロックするも尚も拾った島田がGKと正対する状況に。
ここでもディフェンスに入られるも、こぼれ球がGK櫻庭の後ろへと流れゴールへと転がる所、大城がクリアと再び際どい凌ぎとなります。
度々訪れる被決定機に、既に反撃どころでは無いといった鳥取の流れ。

30分にFC大阪の美馬が足を痛めた事を契機に(美馬は無事だったもののベンチが交代を選択)、双方ベンチワークが交錯。
32分に美馬・武井・禹相皓(ウサンホ)・堤へと2枚替えしたFC大阪、一方の鳥取は松木→東條。

その後はリードを守るべくの体勢、つまりリトリートの色を強めるFC大阪に対し、鳥取がボールポゼッションを高めるという展開に。
しかしそれは「ボールを持たされる展開」への当然の回帰に他ならず、攻撃でも守備でも苦しいという鳥取の立ち位置は変わりません。
ボールを繋ぐなか、何とかポケットを取りたいという意思は現れていたものの、それが果たせた機会は極少に終わり。
41分に世瀬が左ワイドに流れながらのキープを経て、左ポケットへ浮き球を送った所に東條が走り込み。
そして入れられたマイナスのクロスを、ニアで田中翔が合わせたもののシュートはゴール左へと外れ。
こうした好機を頻発させれば望みはありそうでしたが、結局決定機はこの場面のみに終わります。
かといって攻撃機会を増やすべく、クロス攻勢に舵を振れば単調に終わるばかりか、FC大阪のカウンターも脅威となり得る状況であり。

そうした精神力が試される状況で、ついに途切れてしまったか。
44分に禹のボール奪取からカウンターに持ち込んだFC大阪、またも久保が強烈なドリブルで敵陣左ハーフレーンを持ち上がり。
エリア手前で切り返しを匂わせるも、そのままポケットに進入して放たれたシュートはゴール上へと際どく外れ。
専守の姿勢となっても、鋭く突き出される矢理は依然として脅威となりました。

そのままアディショナルタイムに持ち込み、FC大阪が敵陣左サイドでのセットプレーの連続で時間を使う体勢に。
その最中に遅延行為で芳賀が警告を受け、さらに鳥取最後のパワープレイのなかで反則を犯した西村に警告。
余分といえる被害を膨らませたものの、無事に逃げ切りを果たしました。

かくして2-1で試合終了と、本来のホーム以外での試合もしっかりモノにする運びとなったFC大阪。
混戦の2位争いを引っ張る存在として、残る目標は前年認められなかったJ2ライセンスの取得、といった所でしょうか。

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