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ABEMA観戦 2022FIFAワールドカップ グループD第2節 フランスvsデンマーク

2022-11-28 16:01:30 | サッカー視聴記(2022年その他)

<フランススタメン> 4-2-3-1
GK ロリス
RSB クンデ CB バラン CB ウパメカノ LSB テオ・エルナンデス
DH チュアメニ DH ラビオ
RSH デンベレ CH グリーズマン LSH エムバペ
FW ジルー
<デンマークスタメン> 3-4-2-1
GK シュマイケル
RCB アンデルセン CCB アンドレアス・クリステンセン LCB ネルソン
RWB ラスムス・クリステンセン DH ホイビュア DH エリクセン LWB メーレ
IH リンドストローム IH ダムスゴー
FW コーネリウス

参考動画 -フランス vs デンマーク|グループD|FIFA ワールドカップ 2022 | 新しい未来のテレビ | ABEMA

前回(2018年)王者のフランス。
当然連覇の期待が掛かるという今大会ですが、故障者続出で本来スタメン出場するべき選手が軒並み離脱しているとの事であり。
そんな苦境を感じさせない1節(オーストラリア戦・4-1)の快勝ぶりでしたが、放送席によると失点した守備面で首脳陣はお冠だったようで。
この日はバランが復帰した事もあり、センターバックを1枚入れ替えて(コナテ→バラン)臨みました。

4-1-2-3というフォーメーション紹介でしたが、守備時にはドイスボランチ(チュアメニ、ラビオ)システムで構えていたフランス。
4-5-1のブロックから、プレスに向かう際はグリーズマンが前に出て4-4-2の布陣になるというのが前節の大まかな守備時の布陣。
しかしこの日はそこからマイナーチェンジし、守備時は常時4-4-2というスタイル。
しかもその内容がやや変則で、左サイドハーフのエムバペが前残りし、ジルーとの2トップ状態と化し。
空いた左にはラビオが固め、グリーズマンがボランチの位置に降りるという、エムバペの攻撃力を常時最大限に生かさんとする意図が見られました。

その変節に馴染むのに時間を要したか、立ち上がりはデンマークのボール保持に対し構える時間が長くなり。
そのデンマークも、サイドに送ってはスローインを獲得、そこから好機を作るもフィニッシュには繋がらずという攻撃を繰り返し。
縦パス→ポストプレイの繰り返しで隙を作る姿勢も時折見られたものの、非効率的な攻めで時間を費やしていきました。

フランスは様子見ともいえる時間を終えると、攻撃面で牙を剥き始め。
右にデンベレ・左にエムバペが控える両サイドの破壊力は説明不要であり、そこに左サイドバック・Tエルナンデスの上がりを加える事で脅威度を上げ。
前節レギュラーのリュカ・エルナンデスの負傷による交代で、棚ぼた的に出番を得たTエルナンデスでしたが、皮肉にもそこから果敢なオーバーラップで左サイドの推進力を役割に努める事となりました。
この日もその姿勢は変わらず。

前半10分に、その2人(Tエルナンデス・エムバペ)のワンツーで奥を突いた末にTエルナンデスクロスが上がり、ファーサイドでラビオが折り返し。
そしてジルーがフィニッシュにいきましたが、シュートは空振りしてしまいモノに出来ず。
しかしここから眠れる獅子が目を覚ましたかのように攻勢に入り、デンマークはその守備対応に四苦八苦。
12分にはポストの体勢に入ったエムバペがアンデルセンに倒されての反則で、左サイドでのフリーキックからの攻めでさらに右コーナーキックへ移り。
キッカー・グリーズマンのクロスをニアサイドでバランがフリック気味でのヘディングシュート、ゴール前でメーレがブロックして防ぎます。
20分にはデンマークの攻撃を切ってからのカウンターで、グリーズマンのスルーパスにエムバペが中央で抜け出し、決定機になりかけた所をAクリステンセンに後ろから倒され。
いかにもDOGSOっぽい反則となりましたが、主審が突き出したカードは黄色止まりと、何とか命拾いしたデンマーク。
このFKからも、右へ展開ののちデンベレのクロスにラビオがニアサイドで頭で合わせ、GKシュマイケルがこのシュートをセーブと脅かし。

デンマークの攻撃、パスは回るもののフィニッシュには辿り着けない、という時間が長らく続き。
ボールポゼッションによりフランスの攻撃機会を減らす効果はあれど、守備時にはプレッシングも掛けず、素人目でも「ペースを落とした支配運び」という印象を抱かざるを得ないサッカーだったでしょうか。
一方のサイドで前進する姿勢から、逆サイドのウイングバックへとフィードを送るという狙いは窺えましたが、一辺倒の感は拭えず容易に対処され続け。

30分にクンデがエリア内からシュート(ブロック)、33分にグリーズマンがエリア内左からシュート(GKシュマイケル足でセーブ)、34分にラビオがシュート(ブロック)とひとしきりデンマークゴールを脅かすフランス。
デンマークサイドの退潮が著しくこのままでは……といった流れでしたが、36分にフランスのセットプレー(FK)による攻撃からカウンターに持ち込み。
スルーパスの連続で一気にエリア内へ運び、最後はコーネリウスのエリア内右からの強烈なシュートが放たれたもののゴール右へと外れ。
ようやく目の覚める初シュートを生み出すと、38分には左サイドでのパスワークからサイドチェンジを敢行、受けたRクリステンセンが奥へ切り込んでのカットイン。
Tエルナンデスを股抜きでかわしてエリア内を突くも、入れられた低いクロスは際どいボールながらも誰も合わせられずと、にわかに押し返し始めました。

しかしその間にも37分にフランスが決定機、右サイドからのクンデのクロスをエムバペが足で折り返し、ジルーがヘディングシュート。(ゴール右へ外れる)
フランスの攻撃に圧倒されているという全体の印象は変えられず。
ボランチの位置で攻撃を組み立てていたエリクセンも、45分には自ら持ち運び遠目からミドルシュートを放ったものの、枠外に終わり苦し紛れ感を拭えませんでした。

前半のうちに先制したいフランスも、それを果たせぬままアディショナルタイムへ。
そのATではエムバペが左ワイドからカットインを経てミドルシュートを放ちましたが、フリックでコースを変えにいったジルーのセルフブロックの形になってしまい、跳ね返るという珍妙なフィニッシュシーンもあり。
結局スコアレスのまま前半終了と相成りました。

ハーフタイムに選手交代を敢行したのは前半劣勢だったデンマーク。
コーネリウス→ブライスワイトと、1トップを代えて後半に臨みました。

デンマークは多少プレッシングの意欲は上がったものの、それでも前半とほぼ同じ図式となった後半の試合展開。
後半5分、デンマークの攻撃をエリア内で切ったフランスが速攻気味に前進、グリーズマンのミドルパスを受けたエムバペが左サイド奥へ切り込み。
カットインでエリア内左へ切り込んでからクロスを入れ、収めたデンベレの叩きに走り込むエムバペでしたが、ここはGKシュマイケルが抑えて撃てず。
11分にも縦パスを受けたエムバペが切り返しでアンデルセンを剥がしてドリブルに入り、そのままエリア内を突いてシュートするも、ここもGKシュマイケルのセーブに防がれ。
縦に速い運びへと切り替えたフランスの攻撃により、強烈な個の力を発揮し始めるエムバペ。

再び苦しくなってきたデンマークですが、勝利のチャンスはまだ残されている状況。
引き分け狙い(強敵フランス相手に勝ち点1で凌ぎ、3戦目の勝利に掛ける)が露骨という訳で無ければ、どこかで積極的にならなければならない立場であり。

そんな思惑との戦いを強いられていたでしょうか。
迎えた16分、バックスタンド側のサイドでボールの奪い合いとなると、拾ったフランス・チュアメニに対してゲーゲンプレスを掛けるデンマーク。
しかし一旦遮断するも、再度拾ったチュアメニの逆サイドへの展開により、フランスが左サイドで独走する体勢を作られてしまいます。
絡むのは当然エムバペとTエルナンデスの2人であり、ボールを持ちエリア内左を伺うエムバペのスルーパスに走り込んだのはTエルナンデス。
そして奥から入れられた彼のマイナスのクロスをニアで合わせたのはエムバペと、2人で崩しきってゴールネットを揺らします。
難攻不落のGKシュマイケルをついに破り、先制点に辿り着いたフランス。

すかさず選手交代を敢行したフランスベンチ。
大ベテランのジルーに代えてテュラムを投入と、離脱者に悩まされている現状を反映したコンディション重視の采配だったでしょうか。

先手を取られたデンマークでしたが、ボールポゼッションの下地は作れているので、後はどれだけ前を向けるかという勝負。
前半はとにかくWB頼みのサイド攻撃でしたが、後半になってからはシャドーやFWのクロスが見られるなど、人数を掛けて崩すという姿勢が強まり。

そして22分、敵陣で左→右→左へとサイドを振った末に、エリア内右へのスルーパスに走り込むリンドストローム。
クロスはブロックされるも右CKへと移り、キッカー・エリクセンのクロスがニアサイドを突き。
合わせにいったアンデルソンは落としを選択すると、中央でAクリステンセンが跳び込んでヘディングシュートを放ち。
2段構えのヘディングにフランスディフェンスも成す術無く、ネットが揺れて同点に追い付いたデンマーク。

これで流れは判らなくなり、それを象徴するように先に決定機に辿り着いたのはデンマークで28分。
左サイドからの攻めでメーレのスルーパスに走り込むダムスゴーと、再びシャドーがクロスを入れる形となり、入れられたマイナスのクロスを合わせたのはリンドストローム。
放たれたシュートはGKロリスがナイスセーブ、跳ね返りをブライスワイトが詰めにいくもクリアされ撃てずと、ここで決めきれなかったのは痛かった。

この直後にダムスゴー→ドルベアへと交代したデンマーク。
一方のフランスも、両翼の片割れであるデンベレの交代に踏み切ったのが30分。(コマンと交代)
同時に、コンディションを考慮し復帰したてのバランも退きます。(コナテと交代)

これで一層エムバペを押し出す攻撃へと傾倒したでしょうか。
31分にエムバペのカットインでCKを獲得すると、ここから4本続く事となるフランスのCK攻勢。(キッカーは全てグリーズマン)
2本目の右CK、ファーで跳び込んだチュアメニのヘディングシュートが放たれるもデンマーク・メーレのブロックに阻まれ。
尚も続き3本目、一旦跳ね返るも右サイドでコマンが拾い、再度上げられたクロスを今度はクンデがヘディングシュート。
これも眼前でDFに当たって4本目に移行と、意地と意地のぶつかり合いという様相が描かれます。
この4本目からも、跳ね返りを経て左からTエルナンデスのクロスが上がり、ファーサイドでラビオがバイシクル気味にボレーで合わせ。(枠外)
その殆どをフィニッシュに結び付けるも、ゴールは割れなかったフランス。

その後も、守備時にはテュラムが左サイドに降りてブロックに加わるシーンも作る(35分)など、エムバペを攻撃の橋頭堡とする姿勢は一貫させるフランス。
しかし36分にデンマークの右サイドからのスローインで、投げられたボールをウパメカノがクリアミス、拾ったドルベアが奥からグラウンダーでクロス。
そしてブライスワイトが合わせてシュート(枠外)と、ミスから危ういシーンが生まれた事でにわかに悪い流れに。
37分にチュアメニとラビオの味方同士で交錯し、チュアメニが痛んでしまい。
再び故障者か……とフランスサイドが顔を真っ青にするようなシーンとなりましたが、ピッチ外→復帰という流れでプレーを続けたチュアメニ。
そんな王者の隙を突かんとデンマークは攻勢に入るも決め手に欠き。
40分にデンマークがリンドストローム→ノアゴーへと代え、ともに交代機会を一度残した状態で終盤戦へ突入します。

膠着状態を強いられたフランスは41分、落ち着きを取り戻さんとするようにエムバペとは逆の右サイドから組み立て。
裏へのパスで奥を突き、受けたコマンの戻しからグリースマンのクロスがファーサイド奥へ上がり。
そこに走り込むのはエムバペで、右足ももで合わせたシュートがゴールに突き刺さり。
今度はクロスのフィニッシャーに専念という形となったエムバペ、この日2ゴール目と流石の貫禄を見せ付けました。

再び追う立場となったデンマーク。
ブロックを固める姿勢を取るフランス(それでもエムバペの前残りは変わらず)に対し、その外側でパスを繋ぎ隙を伺わんとするも、時間が決定的に足りず。
44分にアンデルセンがミドルシュートを放つもブロックに阻まれるという具合に、遠目からのフィニッシュへの傾倒を余儀なくされます。

そしてATに突入すると、フランスのカウンターに脅かされる色の方が強くなり。
裏へのロングパスに走り込んだエムバペ、放たれたシュートがゴールを脅かしたものの、GKシュマイケルがキャッチしてハットトリックとはいかず。
その後そのエムバペがデンマーク・バー(Rクリステンセンと交代、AT)に反則を受けて倒れ込み、再び顔面蒼白といったシーンを強いられるフランスでしたが、無事に立ち上がり事無きを得ます。
連覇のキーマンは文句無しでこの男、というような活躍だっただけに、故障者続出の流れに巻き込まれるのだけは避けたい所でしょう。

結局2-1のまま動かずに試合終了。
連勝でグループリーグ突破を確定させたフランス、まずは順調といった2戦となったでしょうか。

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