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DAZN観戦 2022年J2リーグ第42節 レノファ山口FCvsジェフユナイテッド千葉

2022-11-02 16:42:40 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の山口の記事はこちら(40節・大宮戦、1-2)
※前回の千葉の記事はこちら(39節・水戸戦、1-0)

<前節からの変更>

山口=前節変更した4-2-3-1のフォーメーションを継続。そしてメンバーも11人とも変更無し。

千葉=前節負傷交代の米倉に代わり、末吉が右ウイングバックに入る。変更はこの1人のみ、といっても末吉は前節66分間出場したため、実質変更無しと言える。チアゴ・デ・レオンソとダニエル・アウベスの名はベンチにも無く、代わってブワニカ啓太がベンチ入り。

スタメン

ホームで最終節を戦う山口。
既に渡部・菊地のベテランDFが引退を表明している状況ですが、前節のシステム変更を受けて再度レギュラーに返り咲いた渡部。
この日もスタメン出場と、まだ十分戦力になるのではと思うと同時に、来季に向けた編成は大丈夫なのかという不安も過り。(ちなみに菊地はベンチ外)

既に昇格も降格も無いクラブ同士の対戦なので、情緒の雰囲気一色になると思われた試合。
相手の千葉も、尹晶煥(ユンジョンファン)監督のラストマッチという要素を抱えての一戦なので尚更であり。
しかし予想に反して立ち上がりからハイテンションな展開となります。
お互い最終ラインからボールを繋がんとし、それに対するプレッシングも旺盛。

そんな中で迎えた前半8分、山口はGK関からの組み立てで、成岡の大きな展開から橋本のダイレクトパスを経て左サイドで前進。
受け直した橋本のクロスは跳ね返されるも、再度拾った橋本が今度はエリア内左へ送る、つまりレーンチェンジのパスを選択。
そして受けた田中がシュートを放つと、難しい角度ながらも狙いすまして右サイドネットへと突き刺します。
早々に先制し、ホームの雰囲気を高揚させた山口。

当然ながら果敢に追加点を狙う山口は、11分に敵陣深め右サイドで吉岡がボール奪取、そのまま中央へと流れシュートしますがここはGK新井章太がセーブ。
このまま一方的なペースの予感を孕ませますが、13分には逆に千葉のプレスで、バックパスのミスを右サイドで見木がカット。
中央へ送られたパスを櫻川ソロモンがダイレクトでエリア内へ送り、走り込んだ高木俊幸がシュート、GK関がセーブとショートカウンターの応酬を見せます。

山口は普段通りなものの、千葉の方は過去の試合からは考えられない積極的な試合運び。
前節までプレーオフ出場の可能性を残していたとあり、そのプレッシャーから解放されたという表現が相応しいでしょうか。
守備はリトリートが第一・攻撃はとにかく1トップへロングボールを送り続けるという、ガチガチに固められたかのような試合運びの姿は何処にもありませんでした。

ビルドアップvsプレスという局面の連発で、どちらともいえない流れを描きつつ時間が進み。
ただし千葉はウイングバックが前掛かりになるという弱点が露呈する分、サイドで2対1の局面を作り易い山口の方が若干優勢で、攻撃機会にも反映されていきます。
そんな中27分に得た左CKでは、キッカーを務めたのは渡部。
意外なチョイスと思われたその刹那、ショートコーナーでの戻しを経て、中央後方からの田中のロビングをエリア内左で合わせにいった渡部。
これがラストマッチという心理的な要素も加えての変化の付け方でしたが、佐藤謙介がエリア内で反則を犯してしまい実らず終わりました。

一方の千葉は、右センターバックの新井一耀が前に出るという可変を主体にしての、右サイドアタックが主な攻撃方法。
末吉の推進力を盾にしつつ、高木俊が前述のシュートシーンはじめ、櫻川のポストワークも絡めての最前線でのプレーが脅威となっていました。
37分には右CKから、櫻川のヘディングシュートが炸裂しましたがゴール前で山口・橋本のブロックに阻まれ。

しかしポゼッションによる攻撃は久々なためか、次第に山口の前線の圧力に屈する場面が目立ち。
35分には田中のスルーパスによる山口の好機を一旦切るも、吉岡にパスカットされて継続、エリア内右付近での攻防を経て成岡がクロス。
これを中央で高井がヘッドで合わせるもファーへ流れ、それを梅木がボレーで合わせるも大きく枠を逸れて命拾い。
継続性という面で後れを取っているのが、前半の終盤にはハッキリ表れるようになりました。
43分には成岡が中央からシュート(ブロック)、アディショナルタイムにはエリア内右から吉岡がシュート(ブロック)、尚も繋いで中央から高井がシュート(ブロック)とフィニッシュを量産する山口。
しかし欲しかった追加点は奪えず、1-0で前半終了となります。

ハーフタイムで動いてきたのはビハインドの千葉で、秋山→福満に交代。
これにより右に福満が入った事で末吉が左WBへシフトと、本来の並びになった両サイド。

この采配で同サイドで今一つ関係性が希薄だった新井一・末吉が、スムーズに前への仕事が出来るようになったでしょうか。
後半から千葉へと流れが移り、左右のサイドから攻め上がりを見せ。
そして後半6分に中央からの攻撃、高木俊縦パス→櫻川収めてキープという流れから、リターンを受けた高木俊が前進ののちミドルシュート。
GK関がセーブしたボールに櫻川が詰めにいき、関に抑えられて撃てずという際どいシーンを作ります。
このプレーで櫻川が足を痛めて倒れ込み危ぶまれるも、無事に立ち上がり。

そんな千葉の攻撃に対し、GK関がスルーパスを飛び出してクリアしたり、クロスをダイレクトで抑えたりと奮闘が目立つ山口。
逆に言えば守備面で劣勢は隠せないという事でもあり。
迎えた11分、千葉は新井一が前に出てボールカットすると、右サイドでのパスワークを尻目にターゲットとなるべくエリア内まで上がる新井一。
この姿勢が奏功したか、この攻撃で右CKを得た千葉、キッカー田口のクロスの跳ね返りを高木俊がダイレクトでシュート。
ブロックに入った高井に当たると、GK関が逆を突かれる形となってゴールに突き刺さります。

再び好機を迎えたのが17分。
左サイドから田口がクロスを入れ、奪われるも左へ出されたパスを新井一がカットと、ここも新井一の積極性から攻撃継続。
そしてそのままエリア内に切り込みシュートを放つと、ゴール左へと突き刺さり。
攻勢を結果に繋げる事2度、一気に逆転を果たした千葉。

逆に追いかける立場となった山口、主に右サイドから吉岡を中心にパスワークで崩さんとします。
前半と同様に前に出てきた千葉・末吉の裏を突くシーンも見られましたが、フィニッシュには繋げられず。
何とか同点への答えを見つけたい状況となり、24分には高井→沼田へと交代します。

直後の25分に、GK関ロングフィード→吉岡落としで裏を突き、梅木が走り込んで千葉・チャンミンギュとデュエル。
そしてボールを確保した梅木がシュート、ゴールネットを揺らしたもののその前段階で反則を告げる笛が鳴っており、幻のゴールとなってしまい。
このシーンのように少ないパス数で裏を突くというのが可能性が高そうでしたが、相手が守備意識の高まるビハインドという状況でその機会は偶発的にしか期待出来ず。
ならばと31分には、橋本が左サイドでドリブルする体勢を作ると、切り込まずにアーリークロスを選択します。
そしてこれが梅木のヘディングシュートを生み出したものの、ゴール左へと外れてしまいこれも結果に繋がりません。

逆にカウンター狙いとなった千葉の反撃を受け。
32分にはチャンミンギュのロングパスを櫻川が収めるという、従来の千葉のスタイルによる攻撃で、右サイドへ展開ののちスルーパスに走り込んだ高木俊からクロス。
ニアでの櫻川のフリックを経て、ワンバウンドしたボールを末吉がボレーシュート。(ブロック)
ここに来てロングボールでの攻撃へとシフトした感じでしたが、時間も進んだこの時点では実に効果的となり。

このまま相手の狙いに屈するわけにはいかない山口、35分に吉岡・佐藤謙→高木大輔・河野へと2枚替え。(田中がボランチに回る)
しかしこれ以降山口も攻撃の緻密さを失っていき、ロングパス攻勢と高木大のロングスローというアバウトな姿勢が目立つ事となります。
長いパスの応酬に、オープンな展開になりかけるものの共に際立った好機は生まれず。

終盤に突入し、千葉は37分に2枚替え、新井と櫻川に代えて西久保とリカルド・ロペスを投入。
山口も41分に梅木・田中→岸田・山瀬に2枚替えと、お互いにカードを切り合い。

同点に追い付きたい山口、42分に千葉のフリーキックからの攻撃をカウンターに繋げます。
沼田が持ち運んでのエリア内へのスルーパスは繋がらずも、左サイド奥で高木大が拾って攻撃継続、その高木大のクロスは沼田には惜しくも合わず。
44分にも中盤で高木大がカット、右サイド手前から前のクロスを岸田が合わせにいくという具合に速攻気味に攻めるも、結果には結び付かず。

1-2のままATへ突入し、千葉は残っていたカードを使い。(田口・高木俊→小林・ブワニカ)
するとこの短い時間でブワニカが試合を動かし。
スローインからの流れでロペスがボールを持ち、中央からエリア内右へとスルーパス、そこに猛然と走り込んだ福満からダイレクトでクロス。
グラウンダーでニアサイドを突いた所に合わせたブワニカ、見事ゴールを奪います。
決定的な追加点を得た千葉。

なおも山口のキックオフからの攻撃を小林のパスカットで切り、見木の裏へのミドルパスにロペスが走り込む(GK関が前に出てクリア)という、ゴールに向かう姿勢を貫いた千葉。
直後に試合終了の笛が鳴り、最終戦を白星で締める事に成功しました。
これまでとは一線を成した内容の良さでしたが、プレッシャーの無い状況が齎した賜物という感もあり。
それを活かすも殺すも次期監督次第というオフですが、内定したのは小林慶行ヘッドコーチの昇格
今季の新潟・松橋力蔵監督の成功例をなぞるかのような選択ですが、二匹目のドジョウは果たして存在するかどうか。

コメント
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