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DAZN観戦 2021年J1リーグ第18節 サンフレッチェ広島vs柏レイソル

2021-06-23 16:09:33 | サッカー視聴記(2021年J1)

<広島スタメン> 3-4-2-1
GK 大迫
RCB 野上 CCB 荒木 LCB 佐々木翔
RWB 藤井 DH 川辺 DH 青山 LWB 柏
IH 浅野 IH 森島
FW ジュニオール・サントス
<柏スタメン> 4-2-3-1
GK 佐々木雅士
RSB 高橋峻希 CB 高橋祐治 CB 大南 LSB 古賀
DH ヒシャルジソン DH ドッジ
RSH クリスティアーノ CH 神谷 LSH 仲間
FW アンジェロッティ

3週間ぶりの開催となったJ1リーグ。
束の間のブレイクとはいえど、その間に代表戦や天皇杯が行われサッカー熱は途切れる事無く、といった時期でしょうか。

そのうちの一つである天皇杯2回戦、衝撃的な大敗を喫してしまった広島。(vsおこしやす京都AC・1-5)
ビハインドを跳ね返さんと、後半途中から主力選手を投入したものの、最後の今津→藤井への交代によりチームバランスが崩壊。
センターバックが手薄となった所を突かれ続け、終わってみれば失点は5に膨れ上がる有様となった、というのが端的な内容だったでしょうか。
そこから中2日での試合とあり、リバウンドメンタリティという言葉が切っても切れない状況となった広島。

15節・セレッソ戦から3バックへと変更しているとの事で、前節(5月30日・FC東京戦、0-0)ではシュート数で相手を圧倒するも得点は奪えず。
天皇杯でもそんな内容の攻撃で、攻め続けても中々得点出来ずという試合が続く状況で、かくしてこの日もそんな展開となりました。

いきなり前半1分、佐々木翔縦パス→森島ドリブル→サントスと繋がり、サントスから放たれたミドルシュートがゴールバーを直撃する際どいシーンで幕開け。
以降、遅攻と速攻を使い分けつつ攻撃権を得ていく広島。
ビルドアップでは、青山が最終ラインに降り、片側のCBが前方に張り出すという形が主軸。
昨季の3バックでの試合を観た際はほとんど可変しない最終ラインでしたが、「ビルドアップに拘る」という旨の放送席での語り通り、硬直性が改められつつあるようで。

一方のレイソル(広島の柏と被るので今回はこの表記)、7分に中盤でヒシャルジソンがパスカットからドリブルで前進。
ラストパスを受けたアンジェロッティがペナルティアークからシュート。(ブロック)
広島のパスワークを遮断してのカウンターで、この形に繋げられるかどうかが肝となる予感がしました。

お互いストロングポイントを見せあった序盤戦、その後広島は浅野の裏抜けを狙わんとする攻撃。
9分には柏のスルーパスを受けた浅野がGKと一対一、佐々木雅を左にかわすもディレイでオフサイドの判定。

序盤はまだ互角でしたが、様相を変えたのがレイソルのミスからだったでしょうか。
17分、古賀のパスが大南に当たってしまい、跳ね返りを拾ったサントスがエリア内に進入という絶好機。
切り返しの連続からシュートを放ったサントスですが、GK佐々木雅がキャッチ。
すると18分にもサントスのスルーパスから右サイドで藤井が低いクロスを入れ、中央で受けた森島から川辺→青山と戻され、青山のミドルシュートが放たれるもGK佐々木雅がキャッチ。
GKを脅かすシュートを撃たれ始めたレイソル、飲水タイム(23分)直前にカウンター気味に好機を掴みコーナーキックも得たものの、押され気味の印象は拭えませんでした。

飲水タイムの後、レイソルは守備時のシステムを変更。
仲間が左ウイングバックのように振る舞う事で、5-4-1のブロックで構える姿勢へとシフトします。
しかしこれで一層広島に押し込まれる事となってしまいます。
32分には青山のミドルパスを受けた柏が左サイド奥へ切り込んだのち、パスを繋ぎつつエリア内左へ進入、最後は森島がシュートするもGK佐々木雅がキャッチ。
35分も左サイドから、柏→サントスエリア内へスルーパス→柏受けてシュートと素早い攻撃も、またもGK佐々木雅がセーブ。
佐々木雅の度重なる好守で凌ぐレイソル。

尚も広島は38分、左→中央→右へとパスを繋いだのち、藤井が右奥へ切り込んでグラウンダーでクロス。
こぼれ球になった所を浅野が拾いシュート、ブロックされたボールを川辺がエリア内左へと入れ、森島の折り返しを中央で柏が受け。
そしてシュートを放つも、ブロックに当たりゴール上に外れと際どい攻撃。
43分には中央での縦パス攻勢から右へスルーパス、走り込んだ藤井がクロスを上げ、ファーサイドで受けた柏から中央へ。
そして森島がシュートを放つもこれもブロックに当たり、GK佐々木雅がセーブ。
前半だけでシュートは二桁を数えた広島ですが、まさに最後の場面でレイソル守備陣に立ちはだかられて無得点。
一方レイソルのシュートはたった1本と、ワンサイドゲームのような様相で前半を終える事となりました。

後半もレイソルの体勢は大きく変わらず、変則的な3-4-2-1という感じ。
ただし大南と高橋祐の位置を変え、3バックの際は高橋祐が中央へ来る形となっていました。
<柏の疑似?3バック>
GK 佐々木雅
RCB 大南 CCB 高橋祐 LCB 古賀
RWB 高橋峻 DH ヒシャルジソン DH ドッジ LWB 仲間
IH クリスティアーノ IH 神谷
FW アンジェロッティ

しかし大きく変えないという事は、よほど流れが変わる事象が発生しない限り、試合内容は継続されるという事でもあり。
入りこそアンジェロッティがエリア内右に進入する好機(マイナスのクロスを入れるも繋がらず)を見せたレイソルですが、以降は前半同様広島の攻撃が牙を向く展開に。

後半5分の広島、右サイドで作る姿勢から浅野がサイドを変え、佐々木→柏と渡って左サイド奥へ。
柏からのクロスがクリアされるも川辺が繋ぎ、森島がペナルティアークからシュートしますがこれもGK佐々木雅がセーブ。
度重なるファインセーブを見せる佐々木雅、これがリーグ戦初出場との事で、キムスンギュが代表に参加して出れず(現在帰国からの隔離期間)の形で抜擢を受け。
それがいきなりこのシュートの雨を浴びる展開を強いられるとは酷ですが、それに耐え続けているのは見事という他ありません。

ともかく、ここからややペースダウンし、攻撃権は握ったままもフィニッシュに持ち込めなくなった広島。
後半から青山が最終ラインに降りる場面は影を潜めており、もう一方のボランチである川辺より前でのプレーが目立っていた青山。
常時押し込んでいるという要素もあったものの、これが若干ブレーキとなっていたのでしょうか。

逆にレイソルは15分、高橋祐から受けたドッジがドリブルで敵陣に持ち込みスルーパス。
アンジェロッティが受け、エリア内左からシュートを放つもGK大迫がキャッチ。
19分にも高橋祐のロングパスから、クリスティアーノが入れ替わって抜け出し、エリア内右へ進入(ディフェンスに遭い撃てず)というカウンターでの好機を作ったレイソル。

広島にとっては嫌な流れになりかけますが、この辺りから再び、青山が最終ラインに降りての組み立てが復活。
21分にその形から青山が右サイドへ展開し、細かく繋ぐうちに柏が逆サイドから加わったのち前進、エリア内で柏のスルーパスを受けた浅野からマイナスのクロス。
これを中央で川辺が合わせるという最高の流れとなりましたが、川辺のシュートは枠を捉えられずモノに出来ません。
そしてスコアレスのまま、後半の飲水タイムへ。(23分)

ブレイクが明けても双方カードを切らずで、ここまで交代無しというのが、難しい試合展開である事を証明します。
そんな状況で、29分に広島のミスからレイソルの好機。
クリアに入った荒木のキックミスで、アンジェロッティからクリスティアーノへと繋がり、ペナルティアークからシュート。
しかし佐々木翔のブロックに阻まれ、何とか防いだ広島。
30分にレイソルが先に交代に踏み切り、ヒシャルジソン・アンジェロッティに代え、椎橋・呉屋を投入。

ミスも生まれた事で再び締め直したか、攻撃権を握る体勢に入る広島。
32分には敵陣で佐々木翔のパスカットから、サントスがエリア内に進入、左へ切り込んでシュートを放つもGK佐々木雅がまたもセーブ。

凌ぎ続けるレイソル、クリスティアーノを橋頭堡としたカウンターの体制で、終盤に賭けるというプランへと気持ちが移っていたでしょうか。
しかしそれが打ち砕かれる事となったのが33分。
川辺縦パス→サントスポストプレイ→柏左へスルーパスという流れで、エリア内左へ走り込んだのは佐々木翔。
クロスが上がると、椎橋のブロックでコースが変わり、ゴールに吸い込まれるという結果に。
半ばオウンゴールのようなレイソルにとっては不運な得点で、とうとう均衡が破れる事となりました。(記録上は佐々木翔の得点)

残された時間で何とか反撃したいレイソル、34分に神谷→瀬川へと交代。
36分にはクリスティアーノが左サイドでキープする所、荒木に倒されて反則となり直接フリーキックに。
角度的にキツイ位置で、キッカーを務めたクリスティアーノはライナーでゴールに向かうクロスを選択するも、GK大迫に抑えられ。
39分に最後の交代(仲間→イッペイ・シノヅカ)を行ったレイソル、同時に広島もようやく最初のカードを切りに掛かり。
柏とサントスに代え、東とドウグラス・ヴィエイラを投入し、試合は最終局面へと向かいます。

そしてペースを握ったのはリードしている広島で、41分に敵陣右サイドで川辺がパスカット、彼のパスを入れ替わって受けた浅野がエリア内へカットイン。
中央まで流れてシュート(ブロック)と、守りに入らない姿勢を貫き。
「攻撃は最大の防御」という言葉通り、レイソルに攻撃機会を与えず相手陣内でのプレーを続けていく広島。

それでもフィニッシュ狙いは次第に影を潜め、ボールキープを重視。
2年前を彷彿とさせる、WB・シャドー・ボランチの3人で三角形を作ってのパスワークで、レイソル守備陣を動かしつつ時間を使っていきます。
そして試合はアディショナルタイムへ。

ようやくレイソルが反撃に出れたのはATも3分台になっての事で、左サイド(レイソルの右サイド)でパスを受けた広島・東から高橋峻がボール奪取して攻守交替、そこから縦パス→クリスティアーノポストプレイ→呉屋ダイレクトで裏へパスという定型の攻撃。(瀬川が走り込むもGK大迫抑える)
フィニッシュには結び付かずも、交代で入った東の軽いプレーで危機を招くという、今後広島が上位を狙うにはあってはならないシーンに映りました。

結局レイソルの攻撃機会はその一度のみで、残っていた交代カードを全て使い(藤井→井林・浅野→茶島)、無事逃げ切りを果たした広島。
3バックでボランチが最終ラインに降りてのビルドアップは、かつてミハイロ・ペトロヴィッチ氏(現札幌監督)が監督を務めていた時代を思い出させるものでした。
あれから時を経て、原点回帰の如くそこに終着するかのような落とし込みを見せた城福浩監督ですが、決して後戻りでは無いという事をこれから証明できるでしょうか。

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