ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第19節 ブラウブリッツ秋田vsアルビレックス新潟

2021-06-22 15:21:19 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の秋田の記事はこちら(16節・ヴェルディ戦、1-3)
※前回の新潟の記事はこちら(17節・甲府戦、2-2)

町田戦での初黒星(12節・1-2)以降、目に見えて成績が下降してきた新潟。
その悪い流れを引きずるように、前節・岡山戦も接戦をモノに出来ずウノゼロの敗戦。
そんな状況で、特異なサッカーが持ち味の秋田戦を迎えました。
典型的なポゼッションvsカウンターの戦いになる事受け合いで、このカードのみ月曜開催という事情もあり、大注目の一戦。

舞行龍ジェームズの出場停止もあり、メンバーを3人入れ替えて臨んだ新潟。
目を惹いたのが攻撃の中心である本間をベンチに留め置いた事で、試合が白熱した終盤におけるジョーカーとして脅威を与える存在とする采配でしょうか。
尚GKは前節から阿部に代わって小島が出場しており、不調を打破すべくの序列交代か。

前半2分、新潟は挨拶代わりとばかりに、クリアボールからのこぼれ球を高木がロングシュートを狙いにいきます。(枠外)
いつものポゼッションスタイルを貫くだけでは、下降線のチーム状態もあり、秋田のストーミングスタイルに呑まれてしまう。
そんな危惧が感じられるようなシュートシーンが生まれたかと思えば、ビルドアップの面でも、普段とは様相が違う立ち回りが見られます。

5分、最終ラインで千葉が上手く切り返して秋田のプレスをかわしてミドルパスを送ると、中央で受けたのは右サイドバックの藤原。
そこからエリア内へスルーパスが送られ、三戸が走り込んでエリア内右からシュート。(サイドネット)
千葉の技術も巧でしたが、それ以上に中央に位置してのプレーをした藤原が印象的だったシーン。

その後も藤原は中央に絞って「偽SB」でのプレーを続け、右サイドにはサイドハーフの三戸が張るというスタイル。
これを前後半通して行っていた新潟。
秋田のプレッシングを反らさんとする狙いなのは明らかで、その通りに攻撃権を支配していきます。

17分、最終ラインでの組み立てから早川が裏へロングパスを送ると、ここでもエリア内右という位置で受けた藤原。
鈴木孝司へ繋ぐもこぼれ、拾い直した藤原の戻しから島田がミドルシュート(ゴール右へ外れる)と、ロングボールも効果的に使っての崩しで好機を作っていく新潟。

しかし対する秋田も、前から嵌めにいく姿勢は変わらず。
12分に敵陣深め左サイドで中村がカットしてクロスを入れ、クリアされたセカンドボールを繋ぎ、茂が中央からシュート。(ブロック)
新潟の対策もありその回数こそ稀でしたが、脅威を与えていきます。

25分に飲水タイムが挟まれますが、新潟がボール支配する中、秋田が攻撃機会を挟みにいくという流れは不変のまま。
そんな中、秋田は29分に早くも選手交代を敢行します。
どうやらアクシデント発生によるもので、センターバックの加賀が退く事に。(痛んで中断というシーンは見られなかったので、ベテランらしく弱みを見せずに続行していたのか)
普光院が投入されボランチに入った事で、鈴木準也が右SB→CB・飯尾が左SB→右SB・輪笠がボランチ→右SBと大きくポジションチェンジを余儀なくされた秋田。

35分の新潟、秋田・谷奥のヘッドでのクリアが稲葉に当たって跳ね返った所を突いて攻撃、右サイドから三戸がドリブルで持ち上がりエリア内右へ進入。
マイナスのクロスを入れるもこぼれ、藤原が拾って切り返しからシュートを放ちますがGK田中雄大がセーブ。
尚も拾った島田がミドルシュートを放つもゴール上へ外れ。
相手のミスから決定機を掴み、得点の匂いを漂わせ始めます。

しかし、新潟サイドにもアクシデントが発生。
相手クリアを三戸が顔面でブロックして攻撃に繋げたものの、三戸自身は倒れ込んでしまい動けない状況となってしまいます。(パスを繋ぐも高がタッチに出して切る)
倒れたまま起き上がれず、一旦用意された担架も、頭部固定のものへ切り替えが行われるなど長い中断が生まれ。
当然ベンチは交代の準備を行いましたが、出て来たのは本間。
予想外にも前半途中で出番が来る事となりました。(尚、脳震盪の疑いによる交代なのでカード使用とはならず)

早めの出場となった本間ですが、その前半のうちにジョーカーの仕事を果たすというのもまた予想外のものでした。
中断により6分のアディショナルタイムが採られ、3分台に入った所での新潟の攻撃。
左サイドで堀米・島田がパス交換ののち星が中央へとパス、受けた高木がエリア外からシュートを放つと、中央でスルリと抜け出したのは本間。
コースを変える事に成功し、綺麗にゴールネットに突き刺します。
早くも結果を出した本間ですが、ファーサイドで鈴木孝が合わせに走り込んでいたのもあったか、本間の動きに完全に裏をかかれた格好となってしまったこの場面の秋田ディフェンス。
チーム全体のゴール、と形容したくなるような先制点となりました。

その後秋田は浮足立ったか、後追いでのファールを連発し(鈴木準に警告)、新潟がフリーキックを得る流れとなり。
新潟にとっては良い流れを継続したまま、前半を終える事となりました。

新潟の攻撃に耐えきれずの形で、ビハインドで後半を迎えた秋田。
中村→吉田へと交代し巻き返しを図ると、早速セットプレー(スローインとコーナーキック一本ずつ)で好機を作る入り。
これで好循環が生まれたのか、以降は持ち味を発揮し押し込んでいきます。

後半3分、左サイドで輪笠の手前からのクロスを、中央で吉田が頭で合わせるも枠外に。
6分には右サイドでの前進から中央へ繋ぎ、普光院が左に展開したのち輪笠がクロスを入れる体勢に。
しかし放たれたのはシュートで、虚を突かれたもののGK小島がセーブして難を逃れた新潟。
前半とは打って変わって攻勢に持ち込み、同点に向けてへの気勢も高まる秋田。

一方の新潟、前半同様に藤原が中央寄りに絞り高目の位置を取るビルドアップ。
しかし右SHが三戸から本間に代わったのもあり、藤原の外側に張る選手を新たに置く振る舞いを見せます。
白羽の矢が立ったのはボランチの高で、本間になるべく高目でプレーさせたいという意図もあったでしょうか。
このマイナーチェンジが若干裏目に出たか、秋田のプレッシングに苦しむシーンが増えたように見受けられました。

好機を量産する秋田ですが、立ち上がりのようなフィニッシュシーンは生まれずに時間を浪費。
11分に右サイドで稲葉のロングパスから、齋藤収める→沖野低いクロス→ニアで吉田走り込む(撃てず)というシーンが最も惜しかったでしょうか。
そんな展開の中、17分に新潟ベンチが動き、星→矢村へと交代
すると直後、左からのスローインを矢村が叩いたのち、堀米の中央へのロングパスが本間へと繋がり。
エリア内へと進入した本間、切り返しからグラウンダーでシュートを放ちましたが、惜しくもゴール左へと外れ。

早速フィニッシュシーンが生まれた事で新潟の閉塞感も取り払われ、以降も好機を作っていきます。(19分に秋田は齋藤・沖野→三上・井上へと交代)
24分には早川の斜めの縦パスから、受けた鈴木孝がスルーパスを通し、矢村がドリブルで持ち込んでペナルティアークからシュート。(ブロック)
30分にも鈴木孝→谷口への交代が行われた直後、左サイドで堀米ロングパス→谷口落とし→高木シュート(枠外)と、交代直後の攻撃がフィニッシュに。

秋田は何とか反撃の糸口を掴まんとしますが、33分には新潟・高のドリブルを止めようと三上が後ろから倒してしまい、反則・警告。
球際の激しさで応戦するも苦闘は隠せず、一方の新潟サイドも非常に体力を使う展開を強いられていたのか、36分に高木が足を攣らせてしまうシーンが。
直後にロメロ・フランクへと交代しましたが、今度は流石に直後にシュートには持ち込めなかった新潟。

逆に秋田が反撃、38分左サイドで輪笠がクロスを入れ、GK小島がパンチングで弾くもエリア内にこぼれ混戦に。
双方入り乱れ尚もこぼれた所を、井上がシュートにいきましたがミートせず。
40分には直接FKの好機を得ましたが、キッカー鈴木準の直接シュートはふかしてしまい、大きく枠を外れ。
やや不器用さが露呈する事となり、以降再び劣勢となります。

新潟がペースを握り返すも、試合も終盤の43分には、FKを得た新潟は左サイドでロメロがボールキープし時間を使わんとするような振る舞いを見せ。
逃げ切り体勢に入ったかと思われた、次の好機(44分)でした。
左サイドで千葉のロングパスから、谷口の落としを経てパスワークに入ったのち、谷口が中央で受けて右へ横パス。
受けた本間がシュートレンジに持ち込み、選択したのはエリア内へのスルーパス。
すかさず矢村が走り込みシュートを放つと、ボールはGK田中雄を弾いてゴール左へと突き刺さり。
終盤で貴重な勝ち越し点を挙げ、勝利に大きく近づいた新潟。

それでもホーム故、諦めの姿勢を見せる事は許されない秋田。
熱狂の余りベンチの松田太智氏(コーチでは無く主務という肩書らしい)も警告を受けてしまう中、エリアからすぐ手前でのFKの好機を得ます。
右ハーフレーンという位置で、再び直接狙いにいったキッカー鈴木準のシュートは、ゴール右を襲ったもののポストを直撃。
そこに雪崩のようにねじ込みにいく秋田選手、跳ね返りを才藤が触れて浮いたボールを谷奥がヘディングで押し込み、GK小島を弾いてゴールネットを揺らします。
最後に執念を見せた……かと思いきや、才藤が触れた事でオフサイドとなってしまい残念ながらノーゴール。
一方の新潟、前節オフサイド判定の有無で結果が左右されてしまった事もあり、判定に安堵といった場面となりました。

結局0-2のまま試合終了となり、新潟が上位の貫禄を見せ付けた結果に。
町田・京都と球際に強い相手への敗戦が目立っていた近況ですが、ある程度の克服はなったでしょうか。

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