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DAZN観戦 2021年J2リーグ第19節 ジュビロ磐田vsジェフユナイテッド千葉

2021-06-21 18:15:51 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の磐田の記事はこちら(12節・愛媛戦、0-0)
※前回の千葉の記事はこちら(13節・岡山戦、4-2)

8戦無敗(6勝2分)で目下5連勝中という磐田、一気に首位戦線に加わり。
この節の結果如何で単独首位になれる位置にまで浮上してきました。

この8戦で失点は僅か3、それも最初の栃木戦(11節)で2失点しているので、その後7戦で1失点と非常に安定した結果を出している守備陣。
出入りがとても激しかった序盤戦とは一変したチーム状況となっています。

前節・甲府戦で久々に3バックのチームが相手(8節・相模原戦以来か)となり、勝利した(1-0)ものの序盤で数的有利になっての結果であり何とも言えず。
この日も甲府同様に3バックの千葉が相手であり、好調が止まる要因となってしまうのか、はたまたそれを乗り越えて尚も驀進していくのか。

磐田・千葉ともに3-4-2-1のフォーメーションというミラーゲーム。
特にこの3-4-2-1同士では、マンマークだとマーカーがピタリとかち合い、ボールを握る事がままならない展開となりがちです。
ボールポゼッションが持ち味の磐田と、最近になってポゼッションに傾倒を見せ始めている千葉。
雨が降り注ぐという天候もあり、どちらがこの難しい試合を制するか。

試合序盤、3分間で千葉が3度反則を犯す等、早くもミラーゲームの様相が色濃く表れます。
その反則からのフリーキックや、相手のミスから好機を何度か作る磐田。
6分にはGK三浦のロングフィードによるカウンターで、ルキアンが左サイドで受けたのちカットインからシュート。(GK新井章太キャッチ)

その磐田のビルドアップは、GK三浦がエリア外に出て組み立てに参加。
以前は主にサイドで人数を増やしつつの素早いパスワークを展開し、「攻撃の事が第一」という思想が強く出ていましたが、この日はこれにより無理に前へとボールを運ぶ印象は大分薄れ。
後方でボールキープするシーンを増やす事で、守備にも安定感が出て来た、というのが好調の要因なのでしょうか。

しかし10分過ぎから、千葉のプレッシングにより押し込まれ始めます。
最終ラインにまでプレスを掛けられ、ボールを繋いで出口を求めるも果たせず相手ボールになるシーンが続出。
上記の理想も、ミラーゲームの状況では未だ発展途上の最中といった感じでした。
一気に劣勢となった磐田、千葉の入りと同様に、守備で反則を量産してしまい。
そこからFKを3本得たのをはじめ、コーナーキックも2本とセットプレーを量産して好循環を作らんとする千葉の攻撃。
13分には右からのFKで、キッカー田口のクロスから鈴木大輔がヘディングシュートを放つもゴール右へと外れ。
それでもこの時間帯で千葉はモノに出来ず、20分頃から再び磐田のターンとなり、パスを多く繋ぐ攻撃で押し込むもののこちらも実らず。
24分に飲水タイムが挟まれます。

ビルドアップの際に容易にプレスを受けやすいミラーゲーム。
ロングボールに頼るのでなければ、3バックを変形させての繋ぎが必須ともいえ、両チーム最終ラインをどう動かしていくか。

磐田の方は、元来から左センターバックの伊藤がワイドに開き、サイドバックのように振る舞う動きが持ち味のチーム。
その辺は心配なさそうですが、序盤はGK三浦が前に出ていた分、その動きは自重気味でありました。
一方の千葉、3バックにシフトしたのが今季途中という事もあり、洗練されたという印象は受けず。
右CBの岡野が前に出るタイプの選手であり、右サイドからの攻撃を見せると思いきや、この日の序盤は逆の左での攻めが多かった。
最終ライン3人が大きく開いた上で、左CBの鈴木大がボールを持って攻撃開始となるシーンが目立ち。
そこで中々形を作れず、結局サウダーニャ狙いのパスへと傾倒していった感じでした。

ブレイク明け、最初に磐田が好機を作るも、ここもGK三浦のルキアン狙いのロングフィードから。(27分)
エリア手前で拾った大津がヒールパスをエリア内左へ通し、抜け出した松本がクロス気味にシュートを放つもゴール右へ外れ。
一方最終ラインでの繋ぎでは、29分に自陣深めで千葉・安田にカットされてしまうなど、依然として苦戦が目立ちます。

そんなジリ貧気味の磐田を尻目に、際どいシュートシーンを作っていく千葉。
31分、GK新井章のロングフィードから、こぼれ球を拾った船山がミドルシュート。
これがゴールバーを直撃し、こぼれ球を見木が拾って繋ぎ、中央から小林がミドルシュートを放つも今度は枠外に。
36分には右サイドで、船山の縦パスをサウダーニャが入れ替わって受けて抜け出す好機。
そのままドリブルでエリア内右へと切り込み中央へ横パス、見木がシュートを放ちますがブロックに当たりゴール上へ外れ。
44分には中央からの直接FK、遠目の位置で田口はグラウンダーでシュート気味の縦パスと変化を付け、船山がフリックするもゴール左へ外れ。

磐田も攻撃機会はゼロでは無く、共に好機を得ていたものの、フィニッシュの面では圧倒的だったこの時間帯。
しかしアディショナルタイム、右サイドのスローインからボールを繋ぐ磐田。
山本康裕のスルーも交えて変化を付け、右から鈴木雄斗のクロスが上がると、中央で山田が収めたのちシュート。
見事ゴール左へと突き刺し、やや劣勢な展開をまくる先制点を挙げました。
一方の千葉はチャンミンギュが、山田の位置を認識せずに跳んだためクリア出来ずとなってしまいました。(山田がヘディングでは無くトラップを狙ったため距離が離れ、その分手前から跳んだ格好となり届かず)
その後も前線でルキアンのカットからパスを繋ぎ、山田がシュート(ブロック)と好機を作った磐田、良い流れのまま前半終了となりました。

共に選手交代は無く迎えた後半、同点にしたい千葉の反撃。
後半1分、鈴木大のサウダーニャ目掛けたロングパスから、こぼれ球が繋がったのちサウダーニャのシュート。(ブロックされCKに)
そのCKでも、キッカー船山がライナーでクロス、ファーサイドで見木が受けてシュート。(ブロック)
2分にも、右から岡野がロングスローを入れると、ニアサイドで鈴木大が合わせボレーシュート。(ゴール右へ外れる)
短時間で立て続けにフィニッシュを浴びせるも、以降打ち止めとなってしまいます。

4分に磐田が、ルキアンのパスカットから右サイドを抉ってクロス、中央で山田が走り込む所をGK新井章が足で間一髪クリア。
これでペースを奪い取ったか、以降は磐田が攻撃権を握ります。
前半は鳴りを潜めていた、伊藤の左サイドでの攻撃参加も交えつつ、パスを繋いでの攻め上がりを見せます。
フィニッシュには恵まれずも、これにより千葉は反撃の気勢を削がれてしまい、守勢を強いられる事となり。
稀にロングパスが繋がる事でしか攻撃できなくなります。
守備でも、5分には岡野が、17分にはチャンミンギュが反則で警告を受けるなど苦戦。

一向に千葉は流れが掴めず、磐田サイドも得点の匂いは漂わずという展開で、このままウノゼロになりそうな雰囲気な所で後半の飲水タイムに。(23分)
明ける際に千葉ベンチが動き、田口に代えて熊谷アンドリューを投入します。
故障離脱から復帰し、これが2節以来の出場となった熊谷。

ここからペースを掴み、反撃体制を取る千葉。
28分には左サイドでのスローインから、見木がカットインからミドルシュートを放つもゴール右へ外れ。
5月の月間MVPに輝くなど、攻守両面でチームの中心となりつつある見木、この日もその存在を輝かしに掛かります。
32分には左サイドでボールを繋ぎ、サウダーニャが中央へ縦パスを入れたのち、見木のポストプレイを受けてシュート。(枠外)

その流れを受け、ようやく岡野を活かした右サイドアタックも解禁。
岡野が敵陣深めに進入してクロスを上げるシーンも生まれ始めるなど、持ち味を発揮させて攻撃の多様化を見せる千葉。

凌ぎたい磐田は、32分に初めての交代カードに手を付け、遠藤・大津→今野・大森へと2枚替え。
36分にルキアン→小川航基へ交代と、運動量を補填し流れを切りにかかるも、中々止められず。

しかし千葉も、守りに入る磐田を崩せないまま、39分に小田・岡野→高橋・新井一耀へと交代。
以降攻撃の迫力も欠いてしまう結果となり、岡野を活かすのが遅かったという印象を受けました。

40分に磐田の左CK、ショートコーナーを経て中央へ戻されたボールを、受けた伊藤が遠目からグラウンダーでシュート。
これを山田がフリックと、前半にFKから千葉が仕掛けたようなプレーを見せましたが、GK新井章がキャッチ。
千葉の衰退を経て、再度磐田に得点の匂いが生まれつつ、試合は最終局面へ。
アディショナルタイムに共に最後のカードを切り、磐田は伊藤・松本→山本義道・藤川へと交代。
千葉はサウダーニャ・船山→櫻川ソロモン・福満へと交代しました。

以降、櫻川をターゲットにしてのロングボールに活路を見出さんとする千葉。
敵陣での見木のパスカットから、右サイドで安田がクロスを入れる場面も作りましたが、実る事は無く。

すると最後の最後に、GK新井章のロングフィードが跳ね返されると、オフサイドポジションに居た小川航に気を取られた格好となり大森の裏抜けを許してしまいます。
慌てたチャンミンギュが、エリア寸前で後ろから大森を腕で倒してしまう事となり、決定機阻止で一発レッドの判定を受けてしまいました。
勝ち点どころか、次節にも暗雲漂う結果を生んでしまった千葉。

エリアからすぐ手前の直接FKを得た磐田。
大森の直接シュートが壁に当たり、拾った鈴木雄のシュートもブロックされた所で、試合終了の笛が鳴り響き。
追加点こそ奪えなかったものの、この日も無失点で連勝を6に伸ばした磐田。
ミラーゲームの難しさも制し、安定ぶりは最高潮かと思われますが、前半戦の残り2試合は長崎・新潟と強敵が並ぶ日程。
そこで無敗を続け、フロックで無い事を証明できるかに注目が集まるでしょう。

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