ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2021年J2リーグ第9節 ジュビロ磐田vs大宮アルディージャ

2021-04-23 16:33:18 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の磐田の記事はこちら(2節・町田戦、1-3)
※前回の大宮の記事はこちら(4節・相模原戦、1-2)

スタートダッシュ失敗から建て直し、現在3連勝中の磐田。
成績的に見れば上り調子、巻き返しに成功しつつあるというものですが、そのスコアは非常に出入りが激しく。
開幕連敗スタートののち、3節・水戸戦で3-2、4節・京都戦で4-3と点の取り合いの末に勝利。
とにかく相手より多く点を奪うという、殴り合いの様相で勝利を拾っていくスタイルを披露しました。

不安定な戦い故に未来は無い……と思われたものの、この3連勝の間では3失点のみで、落ち着きを見せている磐田守備陣。
メンバー的に見ると、連勝の始まりである6節を境に変化が。
GKの変更(八田→三浦)もありましたが、中心選手と目されてきた遠藤が以降欠場。
故障かどうかは不明ですが、皮肉にもこの起用が安定性を生んだのでしょうか。
攻撃時のポジション変動・守備時のプレッシングが激しいサッカー故、機動力に難がある選手が居れば厳しい、という事でもあり。
そんな事を考えさせられつつ、水曜開催となったこの日ですが、再び殴り合いともとれる試合が展開されました。

お互い最終ラインからのビルドアップで攻撃を組み立てるクラブですが、そのスタイルは非常に対称的。
ポジションを常時動かし、ボールサイドに人数を掛けるのが磐田。
それに対し大宮は、ポジションの可変は殆ど無く、何処で仕掛けたいのかがハッキリと見て取れるような攻撃。
4-4-2のオーソドックスなフォーメーションから、時折ボランチ1人が降りて来るのが見られるのみで、基本はセンターバック2人のみの最終ライン。
磐田が1トップなので問題は少ないのですが、そこからサイドに展開しても、中々前に進めないシーンが目立ち。
プレッシングに人数を掛けてくる磐田をいなし、巧くサイドハーフがボールを持てれば好機に繋がりますが、そうで無い時は何も起こらず。

それでも序盤からスコアは動きます。
先制したのは大宮で前半6分、ここも最終ラインでのパス回しを続け前に進めない中で、右サイドバックの渡部がロングパス。
前掛かりの磐田の隙を突くボールとなり、同サイドで受けた矢島がクロスを上げると、中央で中野誠也がヘディングシュート。
GK三浦がセーブするも、反応良く自ら詰めた中野誠、ネットを揺らして先制ゴール。
前年まで所属していた磐田という、この上無く決めたかったであろう相手から得点を挙げました。

先制した事で気を良くした大宮、以降セットプレー攻勢で磐田を押し込み続けましたが、それが途切れると脆さが露呈。
11分の磐田の攻撃、松本昌也を軸に、左サイドで人数を掛けて突破。
その松本昌が上げたクロスを、大津が合わせヘディングシュート。
GKフィリップ・クリャイッチの右を破り、すかさず同点に追い付いた磐田。

盛り上がる磐田ホーム・ヤマハスタジアムでしたが、その直後に凍り付くシーンが。
13分、今度は右サイドから山田大記がクロスを入れると、低いボールを受けたルキアンがボールを浮かせ。
そしてバイシクルでシュートを狙いましたが、その足はボールでは無く大宮・翁長の頭部に入ってしまう事となり、当然反則。(ルキアンに警告)
流血もあり心配された翁長ですが、治療を経て何とか復帰。

その後は磐田のパスワークが冴え渡る時間帯となるも、フィニッシュには繋げられず。
20分頃からは攻守交替し、大宮が左SH・黒川を活かしての攻撃で磐田ゴールに迫るも、やはりシュートは放てず。

どちらともいえない流れのまま飲水タイムが挟まれる(24分)と、お互いフィニッシュに繋ぐ攻撃が。
26分の磐田のコーナーキック、ショートコーナーから大津のクロスが入り、こぼれたボールを中央で山田大がシュート。
ブロックされた跳ね返りを大井が、またもバイシクルでシュートしましたが枠を捉えられず。
直後の27分の大宮、左サイドで黒川・翁長の2人で形を作り、翁長からクロス。
クリアされたボールを黒川が拾い、エリア内に進入してシュート。
ターゲット役を除いて2人で攻撃を完結させたものの、こちらも枠を捉えられず。

その後暫くは磐田が攻撃権を掴んだものの、33分に山田大のペナルティアークからのシュートがあったぐらい。
以降はお互いにボールを握るも、チャンスが生まれないシーンが5分以上続く事となる膠着状態に。
得点シーンはあったものの、この停滞が前半を象徴するものかと疑ってしまった程で、長めのアディショナルタイム(3分)でもチャンスは大宮の一度のみ。
1-1のまま前半を終えます。

磐田は多彩にポジションを動かし、得点源のルキアンも、積極的に降りたりサイドに開いたりとパスワークを援護。
4-4のブロックを崩していくスタイルも、この日を見る限り洗練されてきていると思いましたが、そのパスワークでパワーを使っている感があり。
中2日にも拘わらず、スタメン入れ替えは1人のみ(森岡→中川)という要素も影響していたのでしょうか。

反対に大宮は、やはり展開力に欠けてどん詰まりになるシーンが多く。
5-4-1でのプレスをいなすのに精一杯で、好機を作ったのはサイド突破が上手くいった時か、ロングボールで打開した時ぐらいという前半でした。

後半が始まり(ともにハーフタイムでの交代は無し)、先に決定機を掴んだのは磐田。
後半4分、右サイドから山田大がクロスを入れると、クリアボールが中途半端にこぼれてエリア内右に。
これを拾った大森が中央のルキアンに横パスを出すも、僅かに合わず逆サイドに流れ。
さらに拾った松本昌からグラウンダーで中央に入るも、ルキアンはまたも撃てず。(その後大津がシュートも枠外)
ポストワークにエネルギーを使い過ぎていたのか、シュートチャンスをモノに出来なかったルキアン。
一方の大宮も5分、右サイドでボランチの三門がボールを持ち前進。
一気にエリア内右に進入してシュートを放つもGK三浦のセーブに防がれます。

ともに後半最初の好機を決定機に繋げましたが、以降は磐田のフィニッシュシーンが膨らむ展開。
8分には右に開いて受けたルキアンから繋ぎ、大津のクロスが入ったのちもポストプレイで繋ぎ、後方から今野がミドルシュート。(GKクリャイッチがキャッチ)
その後も9分に大森が2本シュートを放ったり(いずれもブロック)、13分に敵陣深めでのボール奪取から、山田大がペナルティアークからシュートしたり。(ブロック)

こうした展開から、やはり先に動いたのは押され気味の大宮で、黒川・矢島に代えて柴山とネルミン・ハスキッチを投入。(14分)
磐田はクオリティを保って攻め込みますが、次第に後方でパスミスから危機を招いたり、ルーズボールを拾いにいってハンドを犯してしまったりとミスが目立ち始め。(20分に今野・大森→鹿沼・伊藤に交代)

23分に挟まれた飲水タイム、ここから「第4クォーター」と言わんばかりに、磐田は相手GKまで果敢にプレスを掛け始めます。
それを受ける事となる大宮は26分、GKクリャイッチのパスから最終ライン右サイドで繋ぎ、見事にプレスをかわしきり。
そして三門の裏へのロングパスが前線へと繋がり、エリア内に進入した中野誠からのヒールパスに走り込んだ翁長がシュート。
ここもGK三浦がセーブするも、中央に浮いたボールに詰めたのはハスキッチ。
GK三浦は再度弾いたものの止めきれず、ボールはゴールに転がって得点に。
相手のプレスを見事に逆手に取った勝ち越し点となりました。

一方4試合ぶりの複数失点となった磐田ですが、これで再び「殴り合い」の血が沸き上がって来たか。
ビハインドを跳ね返すべく圧力を掛け、攻撃権の支配に成功します。(29分に大津→藤川に交代)

そして31分、左サイドでのパスワークから、交代出場の藤川がカットインからミドルシュート。
GKクリャイッチがセーブするも、逆の右サイドで拾った松本昌(20分以降、左ウイングバック→右WBへとシフト)からクロスが入ると、中央でルキアンがヘディングシュート。
今度は綺麗にゴールネットを揺らし、エースの一撃で同点に追い付いた磐田。
そしてそれに一役買った藤川、尚も直後の32分にミドルシュートを狙いましたが、これは枠を大きく外し。

それでも磐田の猛攻は続き、スタミナも懸念される中、何処までそれを維持できるか。
そんな考えも浮かびつつあった36分でした。
クリアボールを右サイドで鈴木雄斗が拾い、パスを繋いだのち再び松本昌がクロス。
これをニアサイドで捉えたのは山田大で、ヘディングシュートが左サイドネットに突き刺さり。
今日3度目のヘディングでのゴールで、逆転に成功した磐田。
また松本昌は左・右とポジションを移す中、3点全てクロスでのアシストとなりました。

一旦勝ち越すも、奈落へと突き落とされた格好の大宮。
既に35分に中野誠・小島→菊地・松本大弥へと交代カードを切っており、最後のカードは渡部→馬渡で39分。

以降はハスキッチにボールを集め、ロングパス・スルーパスを多用して反撃に出ます。
45分に三門の右への展開から、柴山のクロスからハスキッチがヘディングシュートを放ちますが、惜しくもゴール左へと外れ。
実ったシーンはこのぐらいで、その他はオフサイドも量産してしまうなど不発のまま時計は進んでいきます。

そして3-2のまま、試合終了を告げる笛が鳴り響き、4連勝を果たした磐田。
内容的には「殴り合い」現象が再発するなど今一つでしたが、ミッドウィークでのリーグ戦という事を考慮すれば、勝利したのは何よりだったでしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする